消費市場

消費市場 - Marché de la consommation
消費市場
Marché de la consommation
フランス市場の魅力
フランス市場の魅力として挙げられるのは、
万人の観光客が訪れた世界一の観光国であり、観
①人口は日本の約半分だが、合計特殊出生率が
光客による消費も見込める、④世界のトレンドの発
2.01人(2012年)と高い、②物価動向に応じて
信源で国外へも波及効果を狙える、⑤欧州の中心
改定される最低賃金制度や手厚い社会保障制度
に位置し交通・流通の便がよい点だ。
のため個人消費が底堅い、③2014年に8,380
実は 堅実 な 消費性向
Comportement prudent des consommateurs
所得水準
欧州は日本に比べると階級社会と言われるが、フラ
フランスがビジネスの展開先として検討される際、
ンスにおいても高所得世帯と低所得世帯の格差は大き
「高付加価値性が評価され、高くても売れる成熟市場」
い。2012年のフランスの世帯の可処分所得(家計収入
との印象論に流されがちだ。しかし、フランスで何が費
から税金・社会保険料などを引いたもの)の中央値は2
用対効果に見合うだけの高付加価値性を持つと見なさ
万9,600ユーロで、2009年の3万640ユーロをピーク
れるかを日本の価値観で計ることは難しい。欧州進出
に減少傾向にある。全世帯数の40%は年の可処分所得
の先発企業は試行錯誤で市場動向や消費者特性を分析
が2万4,790ユーロ以下、60%が3万4,570ユーロ以下
し、ビジネス展開に生かしてきた。例えば、資生堂が不
である(表参照)。
況に左右されにくい高価格帯の化粧品を高所得者層向
けに販売する戦略を取
フランスにおける2012年の所得分位別世帯あたり年平均可処分所得
所得が最も高い
高
所得
低
49,071
ユーロ以上
(月額6,433ユーロ)
次の20%の世帯
34,571〜49,070
ユーロ
平均41,115ユーロ
(月額3,426ユーロ)
次の20%の世帯
24,791〜34,570
平均29,425ユーロ
次の20%の世帯
所得が最も低い
下位20%の世帯
17,061〜24,790
停滞する中で「1ユーロ
コーナー」を打ち出し顧
客を獲得した。
が、
「高くて良いもの」の購入判断には消費者の価値観が
大きく影響する。提供する商品・サービスの価格が高くな
るほど、購入する消費者の数は限られる。フランスの中・
平均20,740ユーロ
(月額1,728ユーロ)
17,060
平均12,480ユーロ
ブックオフ キャトルセプタンブル店
「手ごろで良いもの」には多くの消費者が関心を寄せる
(月額2,452ユーロ)
ユーロ
ユーロ以下
のブックオフは経 済が
平均77,200ユーロ
上位20%の世帯
ユーロ
る一方、中古 書 籍販 売
高所得者層の肖像として、
「ボボ」と呼ばれる新世代の知
識層や、
「ベーセーベージェー(BCBG)」と呼ばれる伝
統的なライフスタイルを送る上流階級が挙げられる。
(月額1,040ユーロ)
(注)分布する世帯数が同じになるよう所得分位を10分割した国立統計経済研究所
(INSEE)
資料より、所得分位が5分割になるよう再作成。海外県・海外領土を除
く。税務署へゼロ以上の額を申告した、学生以外の構成員を含む世帯の所得。
つつましく暮らす学生
日本ではある程度の購買力を持ち、商品・サービスのター
ゲットともなりえる大学生だが、25%が奨学生であるフラ
フランスで純資産額(不動産を含む)が100万ドル
ンスの大学生は概してつつましい暮らしをしている。世論
を上回る富裕層の数は179万人(米国、英国、日本に次
調査会社BVAの2012年の調査によると、親元を離れて暮
いで世界4位)、5,000万ドルを超える超富裕層の数は
らす大学生の1ヵ月の生活費は平均784ユーロ、親と同居
3,700人(米国、中国、英国、ドイツ、スイスに次いで世
かのアルバイトをしている。
の場合の小遣いは平均月239ユーロ。学生の46%は何ら
界6位)である。出所:クレディ・スイス「グローバル・ウェルス・レポート2015」
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消費市場 - Marché de la consommation
世帯の消費内容
フランスの家計最終消費支出は、2012年には前年比0.5%
前年比伸び率(%)
2010 年 2011 年 2012 年 2013 年
減となったが、2013年には0.2%増の1兆1,264億ユーロと
食品・非アルコール飲料
なった。しかし、不況の煽りで財布の紐は固く、嗜好品、衣料、
娯楽、外食費が低下している。一方で家計に占める割合は小さ
2.1
1.1
0.6
0.8
(うち食品) 2.0
0.9
0.7
0.7
アルコール飲料・タバコ
1.1
0.2
-2.7
-3.3
ている。公教育がほぼ無料であることから教育費の占める割
衣類
0.0
-0.7
-2.3
-0.9
合は小さい。
住居費・光熱費
1.7
-0.8
1.9
1.0
住居設備費・日用品
2.5
1.3
-1.3
-2.0
医療費
2.5
3.8
2.4
2.7
交通費
-0.7
0.2
-4.3
-2.5
通信費
5.6
3.6
10.8
11.6
レジャー・文化
2.5
1.3
-2.1
-1.2
(うちIT・電子機器) 5.4
4.3
-0.1
0.3
いながらも携帯電話を中心とした通信費は大きな伸びを示し
通信費
教育費
その他
2.6% 0.9% 11.6%
アルコール飲料
・タバコ
3.5%
医療費 4.3%
衣類
住居費・光熱費
全消費に
占める割合
4.3%
(%)
住居設備費・日用品
5.3%
ホテル・外食費
6.5%
食品・非アルコール飲料
交通費
レジャー・文化
8
(2013年)
.3%
(注)
合計が100%にならないのは、
各項目の数値を四捨五入したためと考えられる。
27.0%
13.6%
13.2%
教育費
1.4
-0.5
1.3
1.3
ホテル・外食費
1.7
1.3
-1.8
-1.4
その他
1.1
0.3
0.5
0.6
出所:INSEE、
フランス全土
消費性向
クリスマス商戦
フランス人は新たな商品・サービスに即座に飛びつく
クリスマスや行事の際は特に消費が盛んになるため、
ことをせず、出費するかどうかの判断をシビアに行う堅
進出日系企業からしばしば「クリスマス商戦に賭ける」
実な消費性向を持っているとされる。したがって、ごく
という声を聞く。いかにギフトに適した商品やサービス
一部の日本文化ファンを除く、大半のフランス人消費者
を提案し、需要を取り込めるかが勝負どころだ。大手会
を、日本製品に引きつけるには、対価に見合う独自性や
計事務所デロイトが毎年発表する、欧州各国のクリスマ
価値を訴求できるかどうかがカギとなる。
スの家計あたり平均予算(プレゼント代、食事代などの
また、短いサイクルで新たな商品やサービスが次々と
合計)によると、フランスでは2014年で518ユーロ(前
登場し、
「メディアを通じて急激に広まり、ブーム終息と
年比4.5%減)で、西欧諸国の平均488ユーロを上回っ
ともに廃れる」ケースが目立つ日本と異なり、フランスで
た。内訳はプレゼントが303ユーロ(前年比2.7%減)、
は「利用者の口コミなどにより徐々に伝 播し、固定客が
クリスマスの食事が168ユーロ(前年比3.3%減)、外
つく」場合が多いようだ。消費者は「変わらないこと」を
出・娯楽が48ユーロ(前年比17.7%減)と、家族でプレ
好む保守的な気質を持っているが、一度懐に入れば息の
ゼントを交換し、食卓を囲むという伝統が健在だ。
でんぱ
長い顧客になり得る。
さらに、フランスでは歴史や伝統、職人技に敬意を払
う文化的素地があり、うんちくを傾けることを好む消費
者も多い。老舗であればその歴史と伝統を消費者に訴え
かけることも有効な手段となる。
クリスマス商戦時期のギャラリーラファイエットのショーウィンドウ
(2014年)
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消費市場 - Marché de la consommation
個性ある各商圏 Les différentes caractéristiques des quartiers commerçants
パリ商工会議所の調査によると、市内には6万
も多く、各種サービス、衣料品・靴・装飾品、食品、
2,114軒の商店(飲食店も含む2014年の数字)が
文化・娯楽、家具・日用品、健康・美容などが続く。
あり、住民1,000人当たり28軒、通り100mに平均
とくに1~11区の中心部の商店密度(住民1,000人
3.5軒と、ロンドン中心街と比べてもその過密さは
当たり40軒)が高く、各地区がそれぞれに特性を
群を抜いている。軒数ではレストラン、カフェが最
持っているのが特徴だ。
②オペラ地区
A
ラ・デファンス
ギャラリーラファイエット本店
プランタン本店
⑤シャンゼリゼ地区
●●
サンタンヌ通り
中華街
③サントノレ地区
①マレ地区
B
ボーグルネル
ボンマルシェ ●
④サンジェルマン・デ・プレ地区
⑥レ・アール地区
中華街
①マレ地区
②オペラ地区
Marais
Opéra
貴族の館が多く残る観光地
パリ髄一の商業圏
おしゃれなブティックの街
日本レストラン街も
最先端のファッションと
デパートと大型モード店
16世紀からの貴族の館が数多く残る町並みの美しいマ
オペラ座周辺とデパートの並ぶオスマン通り周辺はパ
レ地区は、流行のブティック、クリエイティヴなブランド、ア
リのショッピングの中心地である。20世紀初めに誕生し
バンギャルドなファッション、アンティークの店が多いのが
た「ギャラリー・ラファイエット」、
「プランタン」の2つのデ
特徴。無印良品の「Muji」や、昔の貴金属鋳造所の建物を
パートが他の商店をひきつける形で一大商圏を成してい
生かした「ユニクロ」があるフラン・ブルジョワ通り、人気ブ
る。その近くに「ユニクロ」が旗艦店を2009年に開店し、
ティックが並ぶロジエ通りの他に、最近注目を集めているの
「H&M」、
「Zara」など世界的なチェーン店や若者向けコ
が北マレ。ボーマルシェ大通りはセレクトショップ「Merci」
ンセプトストア「シタディウム」、
「C&A」などの大型店が
オープンがきっかけとなり、メンズの「AMI」、
「APC」やお
軒をつらねる。オペラ座の南側のサンタンヌ通りを中心
しゃれな食品店兼レストラン「Maison Plisson」など次々
とする地区は「カルチエ・ジャポネ(日本地区)」の異名
とホットなスポットが開店。ブルターニュ通りは伝統的
を取り、日本食レストランや日本食材を売る日系、アジア
な食品店やカフェで賑わう。南の市庁 舎前のデパート
系のスーパー、日本書店などが集まっており、日本の食
「BHV」周辺も人出の多いショッピング地区だ。
や文化に興味を持つフランス人のメッカとなっている。
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消費市場 - Marché de la consommation
③サントノレ地区
④サンジェルマン・デ・プレ地区
Saint-Honoré
Saint-Germain-des-prés
有名ブランドの
BCBG的パリジャン好みの
最もシックな商業地区
有名カフェも賑わう活気
ファッションとジュエリー
おしゃれなブティック街
西側サントノレ通り、ヴァンドーム広場周辺、フォー
サンジェルマン・デ・プレ教会からレンヌ通り、デパー
ブール・サントノレ通りの一部を含むサントノレ地区は、
ト「ボンマルシェ」にかけての地区は、典型的なパリジャ
石造りの古い建物もすばらしい、高級ブランドが集まる
ンのBCBG趣味と大衆化が混合した地区。高級ブランド
シックなショッピングゾーンである。フォーブール・サン
とパリジャン好みのデザイナーブランドのブティック、レ
トノレ通りには「エルメス」、
「サンローラン」、
「カルティ
ンヌ通りには大衆向けチェーン店がそろう。サンスルピ
エ」などが軒を連ね、
「ミキモト」が出店するヴァンドー
ス教会北側には有名ブランドが軒を連ね、高級パティシ
ム広場には有名貴金属店が集まり、
マドレーヌ広場には
エのブティックも。パリらしいプチホテルや有名カフェ、
高級食品店「フォション」がある。
レストランも多い。
⑤シャンゼリゼ地区
⑥レ・アール地区
Champs-Élysées
Les Halles
「世界一美しい通り」
郊外からの客も集まる
世界の観光客が集まる地区
大改造でイメージアップ
高級品と大衆品の両方で
大規模複合商業施設
シャンゼリゼ、ジョルジュ・サンク、モンテーニュの各
1979年にできた「フォーラム・デアール」はポンピ
通りを3辺とする3角形の地区は「黄金の三角地帯」と呼
ドーセンター周辺とともに多数の商店を引き寄せ、若者
ばれ、高級ブランドのオートクチュールから大衆向けの
が集まる一大商業地区を成す。RERの路線が集まること
プレタポルテまでそろう。高級ブランドのモンテーニュ
から郊外の買物客も多い。ファッション、雑貨、電化製品
通りに比べ、シャンゼリゼ大通りは「ルイ・ヴィトン」本店
などの店舗に加え、映画館などもあるこの複合商業施
をはじめとする高級品と大衆的な世界チェーン店が混在
設は現在、大規模な改造工事中で完成は2018年予定。
し、カフェ、レストランなどとともに世界中の観光客を惹
130店舗が入る商業スペースは計6,300㎡。ワンランク
きつける。
高いブランドを入れて観光客も取り込む。
ショッピングモールの少ないパリも変わりつつある
独立ブティックが多いと言われる
Aラ・デファンス
Bボーグルネル
が増えてきた。上記⑥のレ・アール地
パリ首都圏最大のビ
エッフェル塔 近くに
区のほか、
「カルーセル・デュ・ルーブ
ンスにある「レ・キャト
店舗、5万㎡の規模を誇
パリにも近年はショッピングモール
La Défense
ジネス地区ラ・デファ
ル・タン」はフランス
ル」、イタリー広場の「イタリー2」、ま
で最も集客数が多い
た、国鉄主要駅も次々と改装されて
ショッピングモール。
ショッピングモールができている。
増えつつある日曜営業
13万㎡に250店舗。
Beaugrenelle
2013年オープンし、110
る。定番の欧米ブランド、
スイーツ、英小売「マー
クス&スペンサー」、
「ユ
ニクロ」など。
Ouverture des commerces le dimanche
フランスでは原則として商店は日曜日の営業はできな
に、
パリの国際観光区域12ヵ所(シャンゼリゼ、
マレ、
レ
いが、食料品店やマルシェは日曜日の13時まで営業で
アール、
サントノレ、
オスマン通り、
サンジェルマン・デ・プ
きる。
その他の商店は、
市が定める年間12日の日曜日の
レ、
モンマルトル、13区中華街、
ボーグルネルなど)
は年
営業が許される。大都市における特別商業地区ならび
間を通じての日曜営業が2016年から可能となった。
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消費市場 - Marché de la consommation
食品小売業 Marché de l’alimentation
食品の小売形態はさまざま
フランスにおいては、食品産業は全産業中最
また、食品小売市場は2,424億ユーロにも上り、
大規模であり、生産規模だけでも1,544億ユーロ
ハイパー・スーパーマーケット、ミニスーパー(スペ
(2013年)に達する。輸出額は438億ユーロと、
レット)、専門食品店、市場(マルシェ)などさまざ
輸入の368億ユーロを上回る食料輸出国である。
まな小売形態が存在する。
小売の6割以上を占めるスーパー/ハイパーマーケット
右の表に見られるように、青果店、精肉店、パン屋、チーズ屋
などの昔ながらの専門食品店もなお健在であるが、大・中規模
小売店の市場シェアが大きく、6割以上を占める。都市部に住む
食品小売における店舗形態別のシェア
大・中規模総合食品小売店
スーパーマーケット
人は専門食品店、スーパー、
マルシェなど食品に応じて買い分け
るが、郊外居住者はハイパーでまとめ買いをする傾向が強いと
66.2%
28.8%
ハイパーマーケット
36.5%
専門食品店
17.8%
言われる。
パン屋・パティスリー
6.8%
マルシェは、市町村(コミューン)によって開催場所と曜日・
青果、
チーズ等の専門食品店
6.2%
時間が決められ、広場や歩道などの公共の場を利用して設置
される。マルシェには、生鮮食品から、パン、惣菜、ジビエまで
様々な店が軒を連ねる。
精肉店・豚肉加工品店
4.8%
小規模総合食品店・冷凍食品店(ミニスーパー等)
7.1%
無店舗販売
6.1%
マルシェ、屋台
2.3%
通信販売
2.2%
その他
1.6%
デパート、非食品店(ドラッグストア等)
など
2.8%
(注)
ハイパーマーケット:売場面積 2,500㎡以上で食品の売上が3分の1以上。
スーパーマーケット:売場面積400~2,500㎡で食品の売上が3分の2以上。
出所:INSSE
(国立統計経済研究所)
:2013年
(推計値)
大規模小売業者の上位6社
企業名称
売上(税込)
1
カルフール
2
オーシャン(税抜き)
539
3
カジノ(税抜き)
485億ユーロ
4
ルクレール
470億ユーロ※1
5
6
840億ユーロ
億ユーロ※1
売上の推移(対2013年)
HM※2
SM※2
その他
合計店舗
△0.3%
237店舗
960店舗
1,830店舗
3,027店舗
12%
140店舗
399店舗
0店舗
539店舗
△0.2%
160店舗
782店舗
860店舗
1,802店舗
3.1%
582店舗
58店舗
0店舗
640店舗
ムスクテール
407
億ユーロ※1
2.0%
87店舗
1,370店舗
691店舗
2,148店舗
システム・ユー
234億ユーロ※1
△0.8%
70店舗
762店舗
315店舗
1,147店舗
※1 Linéairesによる推定
※2 HM/ハイパーマーケット、
SM/スーパーマーケット
出所:Kantar Worldpanel
(2014年)
着実に伸び続けるオーガニック市場
オーガニック市場は2005年の15億ユーロから2013年には46億ユーロに成
長した。総販売額の45%をスーパーマーケットが占めるが、
「Naturalia」などの
専門店チェーンが急速に店舗数を増やして34%、無店舗販売12%、独立専門店
5%、外食向け(給食など)が4%を占めている。有機専門店数は2,500店以上あ
マルシェで有機マークを掲げる店舗
り、オーガニック・マルシェや見本市も盛んだ。
出所:AGENCE BIO(仏国オーガニック発展促進局)で数値は2013年
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消費市場 - Marché de la consommation
フランスにおける日本食品市場
日本食ブームにより、日本からフランスへの農林水産
コール専門店で日本のウイスキーが販売されたり、大手
物・食品の輸出額は増加傾向で推移しており、東日本大
スーパーの健康食品コーナーにこんにゃくが並ぶなど、
震災後の2012年に一度は減少に転じたものの、2014
様々な日本食品が普及しつつある。最近では、EU内で
年には持ち直して4 4億6千万円に上った。多くのアル
生産・製造された日本食品の流通も増加している。
日本からフランスに輸出される主な食品(単位:億円)
日本からフランスへの農林水産・食品輸出額推移
(億円)
60
品 目
アルコール飲料
40
20
0
2014年
16.5
醤油
3.4
ホタテ貝
1.9
ソース、混合調味料
1.7
茶
1.7
真珠(天然・養殖)
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
1.4
出所:財務省『貿易統計』
フランス資本系スーパー、デパートでも日本食品が扱われている
■フランス資本系のハイパー/スーパーマーケット
■冷凍食品専門チェーン店
店舗面積が大きい店舗は、アジア系食品コーナーを
フランス最大の冷凍食品専門チェーン店である「ピ
設けている。醤油、酢、海苔、わさびなどの寿司関連食
カール」では、
「異国料理シリーズ」内に日本料理があ
品、インスタントラーメンなどが並ぶ。
る。10年以上前に冷凍寿司が発売されて以降、ラーメ
ン、焼き鳥、鮭ちらし寿司、など現在では約10種類の商
■デパートの高級食材コーナー
品がある。
「ギャラリーラファイエット」のグルメ館、
「ボンマル
シェ」の食品別館には、寿司のイートインコーナーが設
置されている。また、ボンマルシェは『日本食コーナー』
を設け100種類以上の日本食品を販売している。
■有機食品専門店
『Naturalia』などの有機食品専門店では、EUの有機
認証を受けた醤油や味噌、茶、うどん、そばなどが販売
「ピカール」
冷凍食品
されている。
日本食品を扱う日系・アジア系スーパー
フランス系スーパー・ハイパーマーケットや専門店が
いる。日本食に関心を持ち、
「本物」の日本食品を求めて
扱うのは日本食品のごく一部で、日本から輸出された食
こうした専門店で買物をするフランス人はじわじわと増
品の多くは日系やアジア系の食品専門店で販売されて
えている。
■日本食料品店
■韓国系スーパー・中華系スーパー
パリ市内では、
「京子食品」、
「十時や」、
韓国系の「K-マート」、
「ワークショップ・イセ」などが、日本食材を専
ベトナム系の「かなえ食
門にした輸入・卸業に加え、小売店による販売
品」などは、日本食品も多
を行なっている。
「京子食品」は生鮮食品から
く取り扱っている。パリ市
インスタント食品まで幅広く日本食材をそろえ、
内に2ヵ所ある中華街に
「十時や」は日本食材の小売のほかに弁当販売
は、低価格帯の日本食品
も手がける。
「イセ」はレストランを併設し、高
の品揃えが豊富な中華系
級日本酒、醤油、みそ、海藻などを販売する。
スーパーが複数ある。
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中華食材店の「タンフレール」は日本食品も扱う
INTERVIEW
消費市場 - Marché de la consommation
日本の食材を取り扱う食品流通会社に聞く-
1972年創業の老舗。幅広い品ぞろえと専門性で一般顧客の心をつかむ
京子食品 代表者
日本食ブームは続いている?
は菓子類などすぐに食べられる
映画や漫画、日本食レストラン
もの、麺類、インスタント味噌汁、
の増加などで日本に興味を持った
醤油、わさび、それに健康志向を
パリジャンですが、本物の日本レ
反映してお茶、豆腐などが人気が
ストランに行った体験から本物の
ありますね。試食販売をして、フ
日本食材への関心が高まっている
ランス人に馴染みのない商品を
ように思います。その関心はゆっ
知ってもらう努力もしています。
Q
くりと地方にも波及しています。
Q
食品輸入での苦労とは?
Q
日本のお酒などへの反応は?
輸送費、関税、消費税、ユーロ
高などの影響で、日本のお酒は、
フランスの食品規制はEU規制よ
ワインと比べてあまりにも高い。
お客様は日本人が3割、日本以
り厳しく、2015年1月からビスフェ
でも、日本食には日本のビール
外のアジア人が1割、残りの6割
ノールAを使った缶詰などの輸入
や酒を合わせたいと考える人が
はフランス人です。フランス人に
ができなくなりました。16年から
多いので、関心は高まっています
は栄養成分表示も義務化されま
ね。
Q
顧客に人気のある商品は?
す。
弊社は9割の商品を日本から輸
Q
フランス人客に対する工夫は?
入していますが、日本から商品を
食材や調理方法についての知
仕入れるのに3ヵ月かかるので賞
識を伝えることはもちろん、積極
味期限が短いものは厳しいです。
的に試食の機会を設けています。
中国系日本食レストランやハイパーマーケットへの卸売で、すそ野を広げる
LX France社長
Q
ナターシャ・リー
厲 曉秋さん
2004年の創業ですね。
パーマーケットにも2016年から
当時は中国系日本食レストラン
は自社ブランド品も含めた、イン
が急増し始めた頃でした。当初は
スタントのうどん、ラーメン、菓子
中国から輸入していましたが、高
類も納入します。直営小売店もパ
品質の食材を提 供したくて日本
リ・オペラ店に加え、新たにパリ
の大手メーカーの食品を輸入する
に2店、ナントに1店開店します。
ますし、ウイスキーも評判がいい
ようになりました。他に米国、韓
フランス人を対象とした店です。
です。試飲会をしたりして普及に
国、欧州からも仕入れています。
Q
日本食材の販売先は?
Q
食品輸入での苦労とは?
季節に応じた商品や、どら焼き
努めています。
Q
日本食品の需要の変化は?
主な顧客は中国人経営の日本
などの人気商品をもっと輸入した
日本食がフランス人の日常にも
食レストランで約2,70 0軒の顧
いのですが、日本から商品を仕入
入ってきていて、スーパーで日本
客がいます。また、仏資本のハイ
れるのに3ヵ月かかるので賞味期
食品を求める人が増えています。
限の問題があること。原発事故の
弁当箱などのかわいいグッズ、包
関係で近年は茶や漬物などの検
丁や食器などももっと扱いたいで
査が多かったことでしょうか。
すね。レストラン向けには本当の
日本のお酒などへの反応は?
日本食文化への理解を深め、品
中国系日本レストランでもビー
質向上を促すよう試食・試飲会も
ルや日本酒を出す店が増えてい
開催しています。
Q
パリ中心部にある直営店。
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消費市場 - Marché de la consommation
消費を牽引する観光客 Marché du tourisme
フランス経済における観光部門の重要性
フランスには2014年に8,380万人の外国
人観光客が訪れ、1980年と比べると2.8倍
世界の観光大国トップ5(外国人観光客数)
ランキング
に達した。観光客数は毎年安定した伸びを
1980
2013
見せ、他の欧米諸国や中国をしのぐ世界一の
1
1
2
観光国の地位を保っている。他方、訪日観光
客数は1,341万人(2014年)と順調に拡大し
ているが、世界の観光大国との差は依然大き
い。自国の人口を上回る観光客を受け入れる
フランスでは観光産業が非常に重要な地位を
1980
1990
2000
2012
2013(予想)
フランス
30.1
52.5
77.2
83.0
84.7
2
米国
22.5
39.4
51.2
66.7
69.8
3
3
スペイン
22.4
34.1
46.4
57.5
60.7
18
4
中国
3.5
10.5
31.2
57.7
55.7
4
5
イタリア
22.1
26.7
41.2
46.4
47.7
出所:仏経済産業デジタル省企業総局資料 「Mémento du tourisme - Édition 2014」
占める。
国籍別外国人観光客数をみると、前年比
観光客数(百万人)
国
国籍別外国人観光客(2014年)
観光客数
前年比伸び
割合(%)
(百万人)
(%)
14.4%増と、アジアからの観光客の伸びが目
地域・国
立つ。とくに中国人観光客は2010~14年で
ヨーロッパ
68.4
イギリス
倍増した。インドも13年の15.7%に続き14年
も18%と増加が続く。日本の18.7%増は前年
の6.7%減の揺り返しとみられる。米国、ブラ
ジルなどアメリカ大陸も堅調だ。前年比1.4%
減ながら、近接する全ヨーロッパからの観光
客は6,840万人に上り、全観光客の8割を占
める。
81.7
-1.4
6.7
12.7
15.1
-5.3
6.8
11.8
14.1
-5.9
6.8
10.7
12.8
3.4
6.1
7.5
9.0
4.7
5.7
6.1
7.2
12.2
5.7
0.7
0.8
-12.0
8.7
6.6
7.8
5.4
8.8
3.2
3.8
6.8
8.7
1.0
1.2
0.4
11.0
1.2
1.5
15.6
8.4
4.9
5.9
14.4
8.2
1.1
1.3
10.1
10.9
1.7
2.0
4.1
6.5
0.8
0.9
18.7
6.6
インド
0.4
0.4
18.0
6.9
1.4
1.7
4.1
7.7
アフリカ
2.4
2.9
3.3
14.3
83.8
100
0.2
-
ドイツ
ベルギー・ルクセンブルク
イタリア
スペイン
ロシア
アメリカ大陸
アメリカ合衆国
カナダ
ブラジル
フランスにおける観光部門全体の消費支
出額は2013年で1,569億ユーロに上り、国
内総生産(GDP)の7.4%。うち外国人(非在
仏者)観光客の支出は510億ユーロでGDP
の2.4%に相当し、2010年以降、平均で年率
4.5%の伸びを示している。
宿泊、レストラン・カフェ、旅行代理店、交
アジア
中近東
中国
日本
オセアニア
合計
出所:仏経済産業デジタル省企業総局、
フランス銀行「83,8 millions de touristes étrangers en France en 2014」
通、文化・娯楽施設など観光客を顧客とする
産業では、全体で125万人もの雇用を生み出
している。そのうち、イル・ド・フランス圏が全
分野で他を圧して第1位の41万4千人。2位の
ローヌ・アルプ圏12万7千人、3位のプロヴァン
ス=アルプ=コートダジュール圏11万9千人を
大きく引き離している(2013年12月31日時
点)。また、パリ観光局の調べでは2013年で
パリ首都圏(パリ市と近郊)で38万5千人、そ
のうちパリ市だけで26万5千人を雇用してお
り、経済に占める観光業の重要さがわかる。
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平均滞在日数
21
消費市場 - Marché de la consommation
外国人観光客の消費動向
観光客の出費内訳は交通、宿泊、外食、買
パリ滞在観光客の国籍別支出内訳(1日平均、2013年、単位:ユーロ)
物、娯楽となるが、国籍によりその支出割合
支出 全観光客
オースト
フランス人 外国人 日本人 中国人 ロシア人 中近東
項目
平均
ラリア人
は異なる。外国人観光客の項目別出費額を見
宿泊
ると、買物への出費が多いのは中国、日本、
中近東諸国、ロシアからの観光客。とくに中
60
38
67
86
61
74
72
86
食事
34
28
36
38
32
41
38
39
12
8
14
15
19
19
16
16
買物
28
16
32
66
73
49
51
28
10
7
10
11
11
7
13
11
145
99
158
217
197
191
190
181
娯楽
国人は宿泊費を抑えて買物に回す傾向が見ら
れる。
交通
合計
その他
(交通費・買物等)
出所:パリ観光局
(Le Tourisme à Paris – chiffres clés 2014)
22.6%
旅行代理店
サービス
交通※
(通常の都市交通以外)
パリ滞在観光客の国籍別免税手続き額(上位11位、2012年1~6月、単位:ユーロ)
22.5%
1.9%
食費
・飲料費
中国
(2013年) 商業宿泊施設
4.1%
6.8%
ロシア
16.8%
文化・スポーツ
・娯楽活動
日本
香港
レストラン・
カフェ
レンタカー・燃料
・高速代
免税手続きの総額
国籍
外国人観光客
の消費支出内訳
米国
15.4%
韓国
ブラジル
9.9%
サウジアラビア
台湾
※飛行機、観光バス、鉄道など
出所:仏経済産業デジタル省企業総局資料
「Mémento du tourisme - Édition 2014」
シンガポール
タイ
1回の免税手続き額平均
金額
前年同期比(%)
124,965,555
73
1508
10
81,513,110
22
1040
-9
44,373,389
38
762
7
38,445,821
47
1883
13
37,943,142
20
784
-9
30,287,229
24
1187
11
29,014,807
3
528
-12
22,009,391
39
1242
-18
17,850,111
46
1352
13
17,249,228
30
1317
8
16,571,340
72
1470
24
金額
前年同期比(%)
INTERVIEW
出所:パリ観光局・パリ商工会議所
(Le Shopping, un pilier du tourisme à Paris – Etude 2014)
パリ・オスマン通りの老舗デパート「プランタン」は、
最新モードとサービスで外国人観光客を惹きつける。
プランタン百貨店 顧客・サービス部長
Q
顧客全体に占める
ロラン・シェンタンさん
客は買いたいものがはっきりして
Q
外国人顧客向けサービスは?
外国人観光客の割合は
いますし、ブランドストーリーや
外国人顧客を迎えるスペースや
どれくらいですか?
品質も重視するようです。ただ、
VIPスペースがあり、多言語の店内
歴史的建造物に指定されてい
安易に一般化することはできませ
案内パンフのほか、14カ国語に対
るプランタンは19~20世紀のパ
んが…。
応できるゲスト担当スタッフがい
リの建築のシンボルでもあり、パ
リを訪れる外国人観光客が必ず
Q
外国人顧客が特に好む商品や
ます。240㎡のプライベートサロン
サービスは何ですか?
にはパーソナルショッパー15人や
訪れる場所です。外国人の顧客は
高級ブランドはもちろんですが、
スタイリストらがおり、一人一人の
増加しており、売上の40%を占め
ここにしかない商品、1点ものの商
顧客に応じた買物のお手伝い、免
ます。最も多いのは中国、次いで
品を求められる傾向が強くなって
税手続きを案内します。パーソナ
東南アジア、韓国、ロシア、中東、
います。たとえば、ブライダルウェ
ルショッパーを利用される顧客の
日本、米国、ブラジルでしょうか。
アサロン「マリア・ルイザ」や、洗
90%は常連の方ですが、お客様の
練されたフレグランスを集める「ベ
好みを先取りして商品をお勧めし
やはり高級ブランドや最新の
ル・パルフュムリー」は最新ファッ
たり、イベントへの招待、ホテル・レ
モード、コスメを求める外国人顧
ションや新たなクリエーターを求
ストラン選びのアドバイスなど様々
客が多いでしょう。特に中国人顧
めるお客様には大好評です。
なサービスを提供しています。
Q
外国人の買物の傾向とは?
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22
消費市場 - Marché de la consommation
ネット通販事情 E-commerce
フランスのeコマース市場
英国、ドイツに次いで欧州3位の規模を誇るフ
によると、2005年に87億ユーロだったフランス
ランスのeコマース市場は堅調に成長を続けてい
のeコマース市場は拡大を続け、2014年には568
る。電子商取引・通信販売事業者連合(Fevad)
億ユーロ(前年比 11%増)に達した。
eコマースサイト数急増、モバイル端末利用も
2015年3月時点でフランスのeコマース利用者
は3,470万人。eコマースのサイト数も急増し、16
(10億ユーロ)
80
万4,200 に上る。近年、特にモバイル端末を利
70
用するmコマースの伸びが顕著で2014年の売上
60
は40億ユーロ(前年比54%増)、eコマース運営
者の24%がモバイル端末に対応している。
33%
旅行・観光
eコマースの
分野別
売上高割合
日用大工
用品
3%
32%
150000
(予想)
100000
50
50000
40
eコマースサイト
eコマース市場
10 %
家具・装飾
・台所用品
文化・娯楽 食品・日用品 家電・通信
5%
(ドライブスルー)
7%
20
2009
2010
2011
2012
2013
7%
出所:Fevad
2014年1年間で利用者1人当たりのオンライン
購入利用回数は20回、購入金額は平均1,625ユー
2014
2015
出所:Fevad
フランスの来訪者数上位7サイト
(推定)
衣服・靴・ハウスリネン類
(サイト数)
200000
(第1四半期)
30
その他
3%
フランスのeコマース市場・eコマースサイトの推移
1
2
3
4
5
6
7
サイト名
来訪者数(注)
(千人)
16,178
アマゾン
9,923
シーディスカウント
7,744
フナック
7,461
イーベイ
6,981
SNCF.com
(仏国鉄)
6,119
カルフール
5,748
プライスミニスター(楽天)
(2015年第2四半期時点)
取り扱い分野
総合
総合(サービス含む)
書籍、マルチメディア、家電
総合
列車チケット、旅行
総合(サービス含む)
総合
※eコマース運営者の4分の3が対面販売拠点を持っている。
(注)
2015年4~6月の月平均延べ人数 出所:Fevad/メディアメ
トリー
ロだった。決済方法はカードの利用率が 81%と
圧倒的で、ペイパルなどの「eウォレット」
(38%)
が続く。商品・サービスの受領方法は①自宅、
職場等への直接配送(83%)②中継地への配送
(66%)③店頭での受領(26%)。③の例として
は、サイトで購入した商品をドライブスルーで受
け取るスーパーのサービスが人気を集めている。
過去6ヶ月間に購入した商品・サービス
パソコンから
衣服
旅行・観光
ハイテク商品・家電
文化関連
美容・健康
(2015年1~6月)
スマートフォンから
タブレットから
44% 衣服
11% 衣服
16%
36% ハイテク商品・家電 9% 文化関連
11%
35% 文化関連
8% 旅行・観光
8%
32% ビデオ・音楽
6% 美容・健康
8%
25% ゲーム・おもちゃ 6% ハイテク商品・家電 8%
(注)
「旅行・観光」
は列車切符を除く。 出所:Fevad/メディアメ
トリー
Flash Sale
フラッシュセールが人気
費用対効果を厳しく見極めるフランスの消費者はオ
ケットから衣類、家電、携帯電話、化粧品などあらゆる
ンライン購入でも価格比較を行う習慣が発達してきて
商品・サービスに関して多くのサイトがフラッシュセー
おり、期間限定で大幅割引価格を提供するフラッシュ
ルを行っている。キャンペーンや購入額に応じてもらえ
セールは人気上昇の一途をたどる。飛行機・列車のチ
るポイントなどのサービスも一般的になっている。
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