Weekly Outlook

投資情報部
2016 年 3 月 31 日(木)
Weekly Outlook
週刊投資情報
CONTENTS
1. 日本株見通しとポイント~2016 年度の日本株市場見通し ...................................2
2. 米国株見通しとポイント~上値重いが 1-3 月期決算発表に期待 ..........................3
3. 円相場見通しとポイント~イエレン FRB 議長発言はドル安を招いたが .................4
4. 国内経済動向~生産動向は一進一退ながら先行きは増産見通し .......................6
5. 新興国市場・経済動向 ........................................................................................8
6. 4 月からジュニア NISA がスタート ..................................................................... 11
7. 政府が訪日外国人数の目標を大幅上方修正 ....................................................12
8. 消費税増税は先送りか .....................................................................................13
9. 2015 年 12 月-2016 年 2 月期決算発表スケジュール .......................................14
10. トルコ~予想外の利下げにより金融政策の簡素化に着手 .................................15
11. 2016 年度予算成立~参院選前に緊急経済対策と消費増税先送りへ ...............17
12. 主な国内株価指数とテクニカル指標の推移 .......................................................19
13. 向こう 3 ヵ月の主な注目スケジュール ...............................................................20
14. 来週・再来週の主なスケジュール ......................................................................22
1
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
No.248
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
1.日本株見通しとポイント~2016年度の日本株市場見通し
日本株担当: 横山 敦史
日経平均は、金融市場の混乱が終息しつつあることから、徐々に水準を切り上げ、2016年末ごろには再び
2万円にトライする相場展開を予想する。足元では上値が重く膠着感も強まっているが、①保守的な業績予
想発表による悪材料出尽くし感や、②米利上げに対する投資家の自信の強まりでドル高円安トレンドが再
開すること、などを背景に、株価は上昇基調に回帰するものと考える。
 足元では膠着感が強まっているが・・・
図表1. 日経平均・ドル円の推移
先週末以降の日本株市場は、3月期末の権利取り等
で個別物色が広がる場面もあったが、円高の進行など
から日経平均は17,000円前後での推移となった。
18,000
米利上げペースがより緩やかになるとの見方や、日
銀に対する信認の低下などから、2月中旬以降、ドル円
はボックス圏で推移している(図表1)。輸出関連企業の
業績回復に加え、海外投資家の日本株買いが再開す
るためには、まずは1ドル=115 円水準の回復が望まれ
よう。目先では、今週末の3月分米雇用統計の発表や、
4月下旬のFOMC(米連邦公開市場委員会)、日銀会
合などが今後の為替の方向性を見極める鍵となろう。
(円/ドル)
124
122
120
株価に膠着感
118
17,000
115円ライン
米 F 日
雇 O 銀
用 M
C 会
統
合
計
16,000
15,000
ドル円(右軸)
14,000
116
114
112
110
108
1月
2016年
2月
3月
4月
出所:QUICKよりSMBC日興証券作成
図表2. 2016年度の日経平均の予想レンジ
 2016年度の日経平均の見通し
(円)
22,000
明日から新年度入りとなるため、2016年度の日本株
を俯瞰する。日経平均は、金融市場の混乱が終息しつ
つあることから徐々に水準を切り上げ、16年末ごろには
再び2万円をトライする相場展開を予想する(図表2)。
2017年
10-12月 1-3月
20,500 20,500
日経平均
2016年 7-9月
4-6月 19,500
19,000
20,000
18,000
足元では、上値の重い展開が続いているが、①保守
的な業績予想を企業が発表するにつれて悪材料出尽く
し感が広がること、②米経済の堅調さが確認され、再利
上げに対する投資家の自信が強まり、ドル高円安トレン
ドが再開すること、などを背景に株価は上昇基調に回
帰するものと考える。
17,500
17,000
16,000
16,500
15,500
14,000
15/1
15/7
16/1
16/7
17/1
(年/月)
注:予想レンジはSMBC日興証券予想
出所:QUICKよりSMBC日興証券作成
 業績の下方修正が一巡すればPERも上昇へ
図表3. 内外需別RIとTOPIX予想PERの推移
4月下旬から本格化する本決算発表で、3月期決算
企業の多くは17/3期の業績見通しを発表する予定だ。
年初以降の金融市場の混乱や足元の円高などを受け、
例年以上に保守的な業績予想を発表するものとみられ
るが、それらが一巡すれば悪材料出尽くし感から株価
は上昇基調に転じる可能性があろう。
一方、アナリストによる企業業績の下方修正は、外需
銘柄を中心に先んじて進んでいる(図表3)。為替前提
の見直しに加え、海外景気そのものの見直しなどにより、
しばらくこの流れは続きそうだ。また、こうした業績の修
正状況は予想PERとある程度連動性がみられる。業績
の下方修正が一巡すれば、PERの上昇が許容され、株
価も上昇基調に回帰しよう。
2
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
(円)
日経平均(左軸)
19,000
上方 60
修正
優位 40
20
(倍)
(%)
20
18
0
16
-20
14
下方-40
修正
優位-60
?
-100
14/1
12
外需関連業種RI 左軸)
内需関連業種RI 左軸)
TOPIX予想PER 右軸)
-80
14/5
14/9
15/1
15/5
15/9
16/1
10
16/5 (年/月)
注:予想PERはIBES12ヵ月先予想(3月30日時点)
RI(リビジョンインデックス)はTOPIXベースのIBES12ヵ月先予想EPSの修
正状況をもとに、以下の算式で算出し、3週移動平均の推移を図示
RI=(業績予想上方修正数-下方修正数)÷業績予想全修正数×100
出所:DatastreamよりSMBC日興証券作成
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
2.米国株見通しとポイント~上値重いが1-3月期決算発表に期待
米国株担当: 河田 剛
3月24日以降の米国株は、経済指標が概ね堅調だったことや、イエレンFRB議長のハト派寄り発言などから、
小刻みに上昇した。4月中旬以降本格化する1-3月期決発表は減益予想となっていることに加え、割安感が
乏しいため、目先は上値が重い動きになるとみられる。ただ、1-3月期決算の実績や会社側の業績見通しが
アナリストの業績予想を上回るケースが多ければ、株価は徐々に上昇する可能性も考えられる。
 先週、今週のレビュー~小刻みに上昇
想を下回ったものの、全体的には住宅市場は堅調に推
3月24日の米国株市場は、アジア、欧州株の下落や、 移しているとみられる。
2月のコア資本財受注が事前予想を下回ったことなどか  当面の見通し~上値重いが決算発表に期待
ら売りが先行したものの、3月19日終了週の新規失業保
経済指標では4月1日発表予定の3月のISM製造業
険申請件数が事前予想を下回ったことや、原油価格の
景況指数(事前予想:50.8)、3月の雇用統計(事前予
下げ幅縮小などで、ダウ工業株指数(NYダウ)は前日
想:非農業部門雇用者数、前月比+20.5万人、民間部
比+13ドルとなった。イースターの連休明けの28日は、2
門雇用者、+19.0万人、時間当たり賃金+0.2%、失業率
月の中古住宅販売仮契約指数や3月のダラス連銀製造
4.9%)などが注目される。イエレンFRB議長の発言から、
業活動指数が事前予想を上回ったものの、1月の個人
これらの指標が大きく上下に振れない限り、4月26~27日
消費支出が下方修正されたことや、原油価格の伸び悩
開催予定のFOMCでの利上げはないという市場の見方
み、イエレンFRB(連邦準備制度理事会)議長の講演を
に変化はなく、株価に対する影響は限定的となろう。4
翌日に控えた様子見などから、NYダウは上げ幅を縮小
月中旬からは、2016年1-3月期の決算発表が本格化す
し、+19ドルとなった。29日は、原油価格の下落などから
る。S&P500の1株当たり利益(EPS)は、全産業が前年
売りが先行したものの、3月のコンファレンスボード消費
同期比▲9.3%、金融除くベースは▲8.5%、エネルギー
者信頼感指数や1月のS&P/ケース・シラー住宅価格指
除くは▲4.5%といずれも減益予想になっている(3月25
数が事前予想を上回ったことや、イエレンFRB議長が講
日時点のBloomberg集計)。また、S&P500の12ヵ月先
演で利上げを慎重に進める方針を示したことなどから、
予想PER(IBES集計)は30日時点で16.8倍と割安感が
NYダウは+97ドルとなった。30日 は、前 日 のイエレン
乏しいため、目先は上値が重い動きになるとみられる。
FRB議長の発言や、3月のADP雇用統計が事前予想を
ただ、1-3月期決算の実績や会社側の業績見通しがア
上回ったことや、EIA(エネルギー情報局)の週間在庫
ナリストの業績予想を上回るケースが多ければ、株価は
統計で原油の在庫が事前予想を下回ったことなどが材
徐々に上昇する可能性も考えられる。
料視され、NYダウは+83ドルとなった。
事前予想は Bloomberg、2016 年 3 月 31 日 10 時時点のもの
 不動産市場の動向
3月29日に発表された1月のS&P/ケース・シラー住宅
価格指数は、全米20都市ベースで、季節調整前の前
年比が+5.75%と事前予想(+5.73%)を上回り、前年比
では44ヵ月連続でプラスとなった。前月比では季節調整
前が+0.0%、季節調整後では+0.8%となり、総じて住宅
価格の回復傾向が続いている。販売、着工については、
21日に発表された2月の中古住宅販売件数は前月比
▲7.1%、年率508万件(事前予想:531万件)と事前予
想を下回った。23日に発表された2月の新築住宅販売
件数は前月比+2.0%、年率51.2万件(事前予想:51.0万
件)と事前予想を上回った。29日に発表された2月の中
古 住 宅 販 売 仮 契 約 指 数 は前 月 比 +3.5% と 事 前 予 想
(+1.2%)を上回った。16日に発表された2月の住宅着工
件数は前月比+5.2%の年率換算117.8万件と事前予想
(115.0万件)を上回った。中古住宅販売件数は事前予
3
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
図表1. S&P/ケース・シラー住宅価格指数の推移
(%)
60
220
住宅価格指数(20都市)(右軸)
50
200
40
180
30
160
20
140
10
120
0
100
-10
80
前年同月比(左軸)
-20
00
01
02
03
04
05
06
07
08
09
出所: BloombergよりSMBC日興証券作成
10
11
12
13
14
15
60
16 (年)
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
3.円相場見通しとポイント~イエレンFRB議長発言はドル安を招いたが
欧米・為替担当: 本間 英至
ドル円は、イエレンFRB議長の発言を受けた4月利上げ期待の後退から一時112円割れ寸前まで売られる
など、チャートの形状は依然芳しくない状況にある。ドルの下振れ懸念が和らぐには、6月利上げ観測の強
まり等を受けたチャートポイントの上抜けが求められ、来週にかけては雇用統計などの米重要経済指標や、
ダドリーNY連銀総裁などFRB関係者の発言が注目される。
 この1週間(3/24~)のレビュー
地区連銀総裁が早期利上げに前向きな見解を示すな
ど、タカ派寄りの発言が立て続けに発生。これを受けて4
月利上げの可能性も否定できないとの見方が浮上し、
ドル円は28日にかけて7営業日続伸していた。それだけ
に、イエレン議長のハト派寄りの発言が市場の失望を招
き、ドル大幅安をもたらす格好となっている。
ドル円は24日に112円台前半でスタート後、内外株の
動向や米経済指標の好悪入り交じりの結果などに振り
回されながらも、米利上げ期待を背景にドル買い円売り
が優勢の展開となり、29日には113.80円まで上昇した。
しかし、同日のイエレンFRB(連邦準備制度理事会)議
長のハト派寄り発言を機にドル売りが加速し、翌30日に
は一時112.02円まで下落した。ドル売り一巡後はやや
持ち直し、足元112円台前半で推移している。
そもそも早期利上げ期待は行き過ぎ
ただ、同議長の発言は、3月FOMC後の記者会見で
示した見解を概ね踏襲したもの。FRBが内外の景気や
金融市場動向を見極めながら慎重に利上げを進めると
いうのは従来の方針通りであり、基本的な政策スタンス
には変更はない。3月FOMCで示された会合参加者の
政策金利見通し(ドットチャート)によると、FRBは年内2
回の利上げを想定していることが示唆されており、素直
に受け止めれば6月、12月の利上げ実施がFRBのメイン
シナリオと推測される(図表1)。その意味では、確かに
一部地区連銀の発言が背景にあったとはいえ、4月利
上げ期待はさすがに行き過ぎだったといえよう。イエレン
議長の講演は、そうした時期尚早な利上げ観測の後退
ドル以外の通貨は、欧米株の堅調推移やFRBの慎
重な政策運営姿勢などを背景としたリスク選好的な動き
の強まりから対円で上昇基調を辿り、30日にユーロ円が
127.82円、NZドル円が78.13円まで買われた他、豪ドル
円は一時86.67円と1月4日以来の高値をつけた。(東京
時間3/31正午時点)
 ドル円相場の見通しと来週にかけての注目材料
イエレン議長は追加利上げを慎重に進める意向を表明
イエレンFRB議長は29日に行った講演で、追加利上
げは慎重に進めるのが適切との見解を表明した。
同議長は、雇用市場について堅調に推移していると
の認識を示すと共に、スラック(弛み)は幾分残っている
ものの雇用は最大化に近いと発言。インフレに関しても、
足元のインフレ加速が持続するかは定かではないとし
つつも、先行き2%のインフレ目標を達成するとの見方を
示した。一方、年初来の金融市場の変動が米国経済に
及ぼす影響は限定的としながらも、今後の動向には注
視が必要と指摘。また、力強さを欠く海外景気動向や原
油価格の下落、中国を巡る先行き不透明感の米国経
済に対する逆風は和らぐとの見解を示したものの、特に
中国の経済改革が円滑に進むのか不透明感が大きい
と発言。これらを踏まえ、利上げ時期を慎重に見極める
意向を示した。
同議長のハト派姿勢からドルはほぼ全面安商状
為替市場は、この発言を機にドルがほぼ全面安商状
となり、ドル円は一時112円割れ寸前の水準まで大きく
下落した。3月15~16日のFOMC(連邦公開市場委員会)
以降、セントルイス連銀のブラード総裁をはじめ複数の
4
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
図表1. FOMC参加者の2016年末のFF政策金利見通し
(%)
2015年12月時点の見通し
●
2.125
1.875
1.625
1.375
1.125
0.875
0.625
中央値
●●
●●●●●●●
●●●
●●●●
(%)
2016年3月時点の見通し
2.125
1.875
1.625
1.375
1.125
0.875
0.625
中央値
1.375%
●●●●
●●●
●●●●●●●●●
●
0.875%
出所:FRB資料よりSMBC日興証券作成
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
をもたらした訳だが、ポジション調整が一巡した後は改
めて、6月利上げの是非を占うべく米経済指標やFRB関
係者の発言等を点検しながらの相場展開になることが
予想される。
日本では今週末の日銀短観に注目
一方、日本では4月1日に3月日銀短観が発表される。
国内景気が冴えず、インフレも低水準での停滞が続く
中、短観の結果を受けて景気刺激策の策定に向けた
動きや日銀の追加緩和期待が一段と強まる可能性があ
り、結果と合わせて政策当局者の発言は要注目であ
る。
ドル円のチャートは依然芳しくない
ドル円の値動きをみると、チャート的には形は依然と
して芳しくないのが現状だ(図表2)。当欄では、ドル円
の下値不安が和らぐ為には115円台の回復および定着
が重要と指摘してきたが、ドルの戻り高値は徐々に切り
下がり、115円どころか114円にも届いていない。ドルの
下値については、111円割れでドルの押し目買いが入っ
たことでトリプルボトムを形成中であり、底固めの様相も
窺えるものの、下振れリスクは依然燻っている状況に変
わりない。改めて115円台の回復、短期的には、まずは
ネックラインの突破が求められよう。膠着相場が続くドル
円の上抜けに向けて、日米双方の金融政策、とくに来
週にかけては米国サイドのイベントが注目される。
図表2. 年初以降のドル円相場の推移
122
121
120
119
118
117
116
115
114
113
112
111
110
109
今週末に雇用統計など重要経済指標が発表
(円/米ドル)
(円/米ドル)
ネックライン
115円
111円
122
121
120
119
118
117
116
115
114
113
112
111
110
109
米国では、今週末の4月1日に3月雇用統計および
1/1 1/13 1/25 2/4 2/16 2/26 3/9 3/21 3/31
2016年
(月/日)
ISM製造業景況指数が発表される。雇用統計に関して、
出所:BloombergよりSMBC日興証券作成
市場は非農業部門雇用者数を前月比+20.5万人と予想
( Bloomberg 調 査 、 3/31 正 午 現 在 ) 。 増 加 幅 は 前 月
図表3. 非農業部門雇用者数(前月比)の推移
(+24.2万人)からやや縮小するものの、引き続き+20万
(1000人)
400
非農業部門雇用者数(前月比)
人台の大台維持が見込まれている(図表3)。また、平均
3月市場予想(Bloomberg調査)
3ヵ月平均
350
月+20万ライン
時給についても前月比+0.2%と良好な結果が期待され
300
ている。一方、ISM製造業景況指数は50.8と3ヵ月続伸
250
の見込み(図表4)。これまで製造業は、力強さを欠く海
200
150
外景気動向やドルの全般的な上昇、原油安などを受け
100
て停滞が続き、一時は米景気先行き懸念の浮上を招く
50
要因にもなったが、半年ぶりに良し悪しの目安とされる
0
50乗せが予想されている。これらが予想通りの結果とな
13/1
13/7
14/1
14/7
15/1
15/7
16/1
(年/月)
れば、米国景気が順調に拡大傾向を辿っていることが
出所: 米労働省、BloombergよりSMBC日興証券作成
再確認されることになり、6月利上げに向けて一歩前進
図表4. ISM製造業景況指数の推移
との見方からドル押し上げ材料になることが期待される。
62
来週にかけてFRB関係者の発言も多い
60
また、来週にかけては、今夜(3/31)のダドリーNY連
銀総裁を皮切りに、タカ派ハト派両サイドの地区連銀総
裁の講演が予定され、7日にはイエレンFRB議長が再登
場する。上述の通り、ドル円は3月FOMC以降、FRB関
係者の発言を受けた米金融政策の先行きに対する思
惑に左右される展開が続いているだけに注意は怠れな
い。6日には、3月FOMCの議事要旨も公表される。
3月市場予想(Bloomberg調査)
58
56
54
52
50
48
景気の良し悪しの目安となる50のライン
46
11/1 11/7 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1
(年/月)
出所: ISM、DatastreamよりSMBC日興証券作成
5
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
4.国内経済動向~生産動向は一進一退ながら先行きは増産見通し
日本経済・金利担当: 野村 真司
2月の鉱工業生産は2ヵ月ぶりの減産となった。また、同時に発表された生産予測を勘案すると1-3月は前期
比▲0.7%程度と2四半期ぶりの減産見通し。しかし、生産予測自体は3月、4月と増産見通しで輸送機械工
業中心に4-6月は再び増産に転じることが期待される。中国経済、原油価格動向等に先行き不透明感は残
るものの、生産予測からは生産動向が最悪期を脱しつつあることが読み取れよう。
 2月鉱工業生産:生産動向は引き続き一進一退
図表1. 主要業種の生産動向
2月の鉱工業生産(季調値)は前月比▲6.2%(1月同
+3.7%)と2ヵ月ぶりの減 産で、市 場予 想(同▲5.9%、
Bloomberg調査)をやや下回った。生産指数ベースでは
93.6と2012年11月(93.4)以来の低水準で、15業種のう
ち13業種で減産となった。業種別で特に目立ったのが
輸送機械工業の大幅減産(同▲10.2%)。鋼材メーカー
の爆発事故を受けて、大手自動車メーカーが国内生産
工場の稼働を一時停止したことが影響した。また電子部
品・デバイス工業も大幅減産(同▲14.7%)。中華圏の
春節前の駆け込み増産の反動減等から大幅減産を余
儀なくされた。経済産業省は生産の基調判断を「一進
一退で推移している」で据え置いた。
120
(季節調整値)
輸送機械
はん用・生産用・業務用機械
110
100
90
80
鉱工業生産
電気機械
70
電子部品・デバイス
60
情報通信機械
50
生産予測指数
1 2 3 4 5 6 7 8 9101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9101112 1 2 3 4
2012年
(月)
2016年
2015年
2014年
2013年
出所: 経済産業省「鉱工業生産」よりSMBC日興証券作成
図表2. 個人消費関連指標の推移
同時に発表された製造工業生産予測調査(前月比
で3月が+3.9%、4月が+5.3%)を勘案すると、1-3月の生
産は前期比▲0.7%程度と2四半期ぶりの減産となる見
通し。一方で3月、4月と2ヵ月連続の増産見通しとなっ
ており、5月、6月が前月比横ばいとの前提で4-6月は前
期比+5%超の大幅増産が見込まれる。現実には下方修
正される公算が大きいものの、2四半期ぶりの増産は十
分期待できよう。主要業種での生産予測を確認する。
輸送機械工業は3月が前月比+11.5%、4月が同+9.4%
と大幅増産見通し。2月の大幅減産に伴う挽回生産に
加え、米国を中心に外需も堅調な推移が見込まれる。
電子部品・デバイス工業では、出荷・在庫バランスが改
善しつつあり、3月が同▲3.0%、4月が同+12.1%とやや
ボラタイルながら総じていえば底堅い見通し。また、年
初来の金融市場の混乱等に伴う企業の景況感悪化か
ら、設備投資の先送りムードは強いものの、はん用・生
産 用 ・ 業 務 用 機 械 工 業 は 3 月 が 同 +7.3% 、 4 月 が 同
+7.5%と比較的高水準の生産予測となった。金融市場
混乱のきっかけとなった中国経済、及び原油価格動向
に先行き不透明感は残るものの、今般の生産予測から
は生産動向が最悪期を脱しつつあることが読み取れよ
う。
(2010年平均=100)
115
実質消費支出
:左軸
消費総合指数
:右軸
110
(2005年平均=100)
(季節調整値)
115
110
105
105
100
100
95
95
小売業販売額指数
:左軸
90
実質消費支出(除く住居等)
:左軸
90
09/1 09/7 10/1 10/7 11/1 11/7 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1
(年/月)
出所: 経済産業省「商業動態統計」、総務省「家計調査」、
内閣府「月例経済報告」よりSMBC日興証券作成
図表3. 小売業販売額指数の推移
140
(2011年2月=100、季節調整値)
小売業計
130
各種商品
120
110
織物・衣服
等
100
飲食料品
90
自動車
80
機械器具
70
60
 2月個人消費関連:基調は弱含み
1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2
12
家計調査によると、2月の実質消費支出(季調値)は
前月比+1.7%(1月同▲0.6%)と2ヵ月ぶりに増加した。ま
13
14
15
16
(月)
(年)
出所: 経済産業省「商業動態統計」よりSMBC日興証券作成
6
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
(2011年2月=100)
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
た、GDPベースの民間最終消費の基礎統計となる実質
消費指数(除く住居等)も、前月比+1.2%(1月同▲0.2%)
と2ヵ月ぶりの増加(図表2)。暖冬の影響で衣類等が減
少したものの、インフルエンザが流行したことが保険医
療サービスへの支出につながったほか、うるう年要因も
押し上げ要因となった。総務省は消費支出の基調判断
を「弱い動きがみられる」に据え置いた(4ヵ月連続)。
加(同+1.7%)を大きく上回ったため悪化した格好。業種
別にみると、宿泊 業・飲食サービス業(前年同月比
+23.3%)、卸売業・小売業(同+11.6%)、生活関連サー
ビス・娯楽業(同+10.1%)等の新規求人が好調だった。
図表4. 完全失業率と有効求人倍率の推移
6.0
2月の商業動態統計の小売業販売額指数(季調値)
は前月比▲2.3%(1月同▲0.4%)と、4ヵ月連続のマイナ
ス(図表3)。原油安の影響で燃料が引き続き低迷したこ
とに加え、厳寒期に需要が見込める冬物衣料等、多く
の季節商材が低調だった。経済産業省は小売業の基
調判断を「弱含み傾向」に据え置いた(2ヵ月連続)。
5.5
(倍)
5.5%
1.28倍
(2016/2)
有効求人倍率
(右軸)
1.4
1.2
5.0
1.0
4.5
0.8
4.0
2月の個人消費全体を俯瞰すると、需要側統計(家
計調査)、供給側統計(小売業販売)で結果が大きく乖
離した。ただ、2月の結果が良好だった家計調査でみて
も、1~2月の実質消費(除く住居等)は10-12月平均に比
べ+0.2%と小幅増加にとどまっている。1-3月の個人消
費は、暖冬要因剥落とうるう年要因で10-12月のマイナ
スから持ち直しが期待されたものの、基調は引き続き弱
含みと言わざるを得ない。
3.5
3.0
3.3%
(2016/2)
完全失業率
(左軸)
(シャドウ部分は景気後退期)
0.6
0.4
0.43倍
0.2
00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 (年)
出所: 総務省「労働力調査」、
厚生労働省「一般職業紹介状況」よりSMBC日興証券作成
 2月雇用関連統計:引き続き改善基調
2月の完全失業率(季節調整値、以下同)は3.3%と、
前月から0.1ポイント悪化したものの、引き続き低水準を
維持している(図表4)。就業者数が前月比▲58万人の
6,400万人と3ヵ月ぶりに減少した一方、完全失業者が
同+4万人の216万人と2ヵ月ぶりに増加したことから、失
業率は小幅悪化した。失業者は増加に転じたものの、
人手不足感の高まりを背景に「自発的な離職(自己都
合)」、「新たに求職」が主な失業理由となっており、前
向きに評価できよう。
なお、3.3%という失業率は賃金が上昇しやすい雇用
環境におかれている公算が大きい。労働需給の引き締
まり度合いを測る際の一つの目安として「構造失業率」
がある。労働市場では、求人と求職の間にある程度のミ
スマッチが常に存在するため、好況時であっても一定の
失業者が存在する。「構造失業率」は、こうしたミスマッ
チに起因する失業の存在を前提に、過剰労働力が解
消した状態に対応する失業率。日銀では最近の水準を
3%台前半とみている。
また、2月の有効求人倍率は1.28倍と前月比横ばい
で、1991年12月(1.31倍)以来となる高水準を維持。ま
た、2月の新規求人倍率も1.92倍と同0.15ポイント悪化し
たものの、歴史的高水準をキープしている。2月は新規
求職申込件数の増加(同+9.5%)が、新規求人数の増
7
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
(%)
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
5.新興国市場・経済動向
新興国担当: 山本 正樹 / 白岩 千幸 / 武田 泰典 / 前田 佑太
新興国株式・通貨は、米地区連銀総裁によるタカ派的な発言等から今週初にかけて総じて軟調となったが、
FRB議長が早期利上げに慎重な姿勢を示すと反発した。米重要経済指標の発表という月初のイベントを通
過後、新興国市場は各国ごとの材料に左右される度合いが徐々に強まろう。来週にかけては、中国のPMI、
インドの金融政策、トルコ中銀の後任総裁人事、ブラジル大統領弾劾を巡る政局等が注目される。
 最近の新興国市場の動向
新興国株式市場は、米地区連銀総裁によるタカ派的
な発言が相次ぐ中、原油価格等の反落もあり、今週初
にかけて総じて軟調となった。しかし、29日にイエレン
FRB(連邦準備制度理事会)議長が早期利上げに慎重
な姿勢を示すと、新興国株式は総じて反発した。過去1
週間の株価騰落率(図表1、30日時点)では、ブラジル
株(+3.1%)が上位となった。ルセフ大統領に対する弾
劾が成立するとの期待が一段と高まった(後述)。
ラスとなった。南アフリカランド(+2.8%)は、商品市況の
反発に加え、市場からの評価が高いゴーダン財務相の
退任観測がやや後退したことも等も買い材料となった。
ブラジルレアル(+2.4%)は、株式市場と同様に大統領
弾劾への期待感から買われた。トルコリラ(+1.5%)は、
24日のサプライズ利下げの影響は限定的で他の新興
国通貨とともに堅調となった。一方、インドネシアルピア
は、昨年12月半ばをボトムに今年3月半ばにかけて新興
国通貨の中で大幅に上昇しており、その反動から3月半
ば以降やや下げが目立つ展開となっている。イエレン
発言を受けて直近は急反発したものの、過去1週間で
は小幅安(▲0.5%)となった。(前田)
為替市場でも、株式市場と同様に今週初にかけては
総じてドル高・新興国通貨安となったものの、イエレン議
長の発言を受けて新興国通貨は反発し、過去1週間の
新興国通貨対円騰落率(図表1、30日時点)も総じてプ
図表1. 主な新興国市場の動向
直近値
騰 落 率 (% )
3月 30日
2016年 初 来 2015年 年 間 過 去 1週 間 過 去 30日 間 過 去 90日 間 過 去 1年 間
株価指数
中国
インド
韓 国
インドネシア
タイ
マレーシア
フィリピン
ロシア
トルコ
南アフリカ
ブラジル
メキシコ
為替
上海総合指数
香港ハンセン指数
SENSEX30種指数
韓国総合指数
ジャカルタ総合指数
SET指数
FBM KLCI総合指数
フィリピン総合指数
MICEX指数
イスタンブール100種指数
JSE全株指数
ボベスパ指数
ボルサ指数
3,000.64
20,803.39
25,338.58
2,002.14
4,816.65
1,410.29
1,717.82
7,299.23
1,868.10
82,917.75
52,495.46
51,248.93
46,191.51
▲15.2
▲5.1
▲3.0
2.1
4.9
9.5
1.5
5.0
6.1
15.6
3.6
18.2
7.5
9.4
▲7.2
▲5.0
2.4
▲12.1
▲14.0
▲3.9
▲3.9
26.1
▲16.3
1.9
▲13.3
▲0.4
▲0.3
0.9
0.0
0.4
▲0.8
▲0.1
▲0.4
▲0.8
▲0.6
3.2
▲0.1
3.1
1.2
11.6
8.9
10.2
4.5
1.0
5.8
3.8
9.4
1.5
9.4
6.2
19.8
5.7
▲15.2
▲5.1
▲3.0
2.1
4.9
9.5
1.5
5.0
6.1
15.6
3.6
18.2
7.5
▲19.9
▲16.5
▲9.4
▲1.9
▲12.7
▲6.4
▲6.2
▲8.1
14.9
2.6
0.6
0.2
5.6
▲6.0
▲6.8
▲3.8
▲2.8
▲4.4
1.8
▲4.9
▲0.1
▲3.7
▲3.1
2.9
▲6.7
▲4.0
▲4.2
▲6.6
▲9.7
▲8.3
▲18.0
▲4.0
▲20.1
▲19.7
▲24.9
▲32.6
▲13.8
0.5
0.5
2.2
▲0.5
▲0.1
1.2
0.4
0.6
1.5
2.8
2.4
2.1
1.0
2.9
8.0
0.6
0.9
6.3
2.6
9.0
4.3
6.0
11.3
5.0
▲6.0
▲6.8
▲3.8
▲2.8
▲4.4
1.8
▲4.9
▲0.1
▲3.7
▲3.1
2.9
▲6.7
▲10.2
▲12.0
▲9.3
▲7.7
▲13.6
▲12.1
▲9.2
▲20.2
▲14.3
▲24.0
▲16.9
▲17.1
※プラスは外貨高・円安、マイナスは外貨安・円高
中 国
インド
韓 国
インドネシア
タイ
マレーシア
フィリピン
ロシア
トルコ
南アフリカ
ブラジル
メキシコ
円/人民元
円/インドルピー
円/韓国ウォン(x100)
円/ルピア(x100)
円/バーツ
円/リンギ
円/フィリピンペソ
円/ルーブル
円/トルコリラ
円/ランド
円/レアル
円/メキシコペソ
17.39
1.69
9.83
0.84
3.19
28.52
2.43
1.64
39.63
7.52
31.23
6.52
注: 「直近値」については、当該日付が休場となっている場合は、その前営業日の値を掲載
出所: BloombergよりSMBC日興証券作成
8
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
 新興国市場関連トピック
中国~主要都市で住宅購入規制を強化
図表3. トルコの外国人観光客数
18日に発表された2月の主要70都市新築住宅価格
は前月比+0.38%(1月+0.27%)(注)と4ヵ月連続で上昇率
が高まった。特に上海等の主要都市で上昇が目立った。
この背景には、政府が住宅の過剰在庫削減を目的に利
下げを含む住宅購入促進策を採用し、住宅販売の好
調が続いていることが挙げられる。25日には上海と深セ
ンの地方政府が住宅価格の過度な上昇を抑制するた
め、住宅ローンの頭金比率引き上げや非居住者に対す
る購入規制強化等の対策を発表した。この他、武漢や
蘇州でも住宅価格抑制策が発表されている。(白岩)
図表2. 中国の主要70都市新築住宅価格
6
5
4
上海
3
2
1
全国平均
-2
12/1
12/7
13/1
13/7
14/1
14/7
15/1
15/7
16/1
(年/月)
出所: CEIC、中国国家統計局よりSMBC日興証券作成
トルコ~2月の外国人観光客数は大幅に減少
29日に発表された2月の外国人観光客数は前年比
▲10.3%と前月(▲6.4%)からマイナス幅が拡大し、2006
年10月以来の大幅な減少率となった。ロシアによる経済
制裁を背景にロシア人が▲51.6%となった他、イスタン
ブールやアンカラ等の大都市でテロが相次ぐ中、ロシア
人と並んでウェイトが大きいドイツ人(▲9.5%)や英国人
(▲16.7%)の減少も目立った。
観光関連はトルコの主力産業であり、対外収支の観
点からも重要性が高い(貿易収支は赤字、旅行収支等
を含むサービス収支は黒字)。3月19日にもイスタンブー
ル中心部でテロが発生するなど治安悪化には歯止めが
かかっておらず、観光業の不振は長期化する可能性も
否めない。統計発表後の市場の反応は限定的となった
が、今後、観光収入減少による対外収支への影響が市
場でも意識される可能性に留意が必要だろう。(前田)
9
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
20
0
-20
外国人観光客数
ドイツ人
-40
ロシア人
-60
12/1
12/7
13/1
13/7
14/1
14/7
15/1
15/7
16/1
(年/月)
ルセフ大統領が所属する労働者党と連立を組むブラ
ジル民主運動党(PMDB)は29日、連立離脱を表明した。
最大与党PMDBの連立離脱により、他の連立与党にも
追随の兆しがみられ、弾劾案可決の可能性は一段と高
まりつつある。弾劾案が下院の3分の2の賛成で可決さ
れた後、上院での審議開始が承認されると、テメル副大
統領が暫定的に大統領に昇格する。上院での審議開
始は過半数の賛成で承認されるため、ハードルは低い
とみられ、4月後半~5月頃とみられる下院採決が大きな
ヤマ場となる。市場の不信感が強いルセフ大統領の退
陣期待から、ブラジル株・通貨は当面、上昇基調が続く
とみられる。もっとも、下院で可決後は材料出尽くしやテ
メル暫定政権に対する様子見ムードも相まって、一旦は
利益確定の売りに押される場面も想定されよう。(武田)
深セン
-1
40
ブラジル~最大与党が連立離脱を表明
(前月比、%)
8
0
(前年比、%)
出所: CEIC、トルコ文化観光省よりよりSMBC日興証券作成
注:各都市の前月比を単純平均しSMBC日興証券が算出
7
60
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
 来週にかけてのスケジュールと見通し
トルコでは、本日3月31日に10-12月実質GDP、4月4
米国の金融政策を巡っては、ハト派的な結果となっ 日に3月消費者物価指数の発表等が予定されている。
たFOMC(連邦公開市場委員会、3月15~16日)の後、 良好な結果となれば市場はポジティブに反応する可能
複数の地区連銀総裁から、タカ派的な発言が相次いだ。 性もあろうが、最大の焦点は中銀総裁の後任人事とみ
FOMC後、「次の利上げは早くても6月」との見方が一段 られる。バシュチュ総裁の任期満了(4月19日)が迫る中、
と優勢になったのも束の間、市場は4月利上げシナリオ 後任を巡る観測報道等が相次ぐ可能性もあり、市場が
を織り込み始めたが、29日のイエレンFRB議長発言で これに左右される展開も想定されよう。市場では、現総
裁の留任や現金融政策委員からの登用が好ましいとみ
市場の認識は再びFOMC直後へ戻った感がある。
られている一方、大幅な利下げを求めるエルドアン大統
先のイエレン議長発言を踏まえると、目先の注目材
領に近い人物の就任が警戒されている。
料である3月雇用統計やISM製造業景況指数(4月1日
ブラジルでは、引き続きルセフ大統領に対する弾劾
発表)が多少上振れした場合でも、これまでのドル安・
新興国通貨高のトレンドが急反転する可能性は低いと 案を巡る動向が注目される。29日に最大与党のブラジ
みている。もっとも、ブラジルやインドネシアなど一部の ル民主運動党(PMDB)が連立離脱を表明したのに続き、
新興国では当局が最近の急速な通貨高を牽制するか 与党第3党の進歩党や第4党の共和国党等も連立離脱
のような動きがみられるほか、今後は利益確定の動きも を検討している模様。両党がPMDBに追随した場合、
出てこよう。新興国通貨は底堅さを維持しつつも、全体 与党の合計議席は弾劾案の否決に必要な3分の1超を
としての反発局面はひとまず一巡しつつあるとみられる。 下回るため、弾劾案可決の可能性は一段と高まろう。市
米重要経済指標の発表という月初のイベントを通過後、 場の不信感が強いルセフ大統領が退陣する可能性が
新興国市場は各国ごとの材料に左右される度合いが 高まれば、引き続き株価や通貨の支援材料となろう。
徐々に強まろう。来週にかけて、各主要新興国の注目
ポイントは以下の通り。
(山本、白岩、武田、前田)
中国では、4月1日に物流購入連合会の3月製造業
購買担当者指数(PMI)及び非製造業PMIと、財新の製
造業PMIが発表される。先に閉幕した全国人民代表大
会(全人代)では、景気下振れリスクに対応する意向が
示されており、PMIが予想を下振れた場合でも、基本的
には市場への影響は限定的とみている。ただ、上海総
合指数の月初来騰落率(30日時点)は+10%を超え、こ
のところ節目となる3,000前後でもみ合っており、短期的
にはPMIが利益確定売りの材料となる可能性もあろう。
インドネシアでは、4月1日に3月の消費者物価指数
が発表される。2月は前年比+4.42%と2ヵ月連続で上昇
率が前月を上回ったが、3月も引き続きインフレターゲッ
ト内(前年比+4%±1%)にはとどまるとみられ、市場への
影響は限定的となろう。
インドでは、4月5日に金融政策決定が予定されてい
る。2月末に発表された政府予算案で財政規律が維持
されたことや、直近のインフレ・生産指標の下振れを背
景に、市場では昨年9月以来となる追加利下げの観測
が高まっている。0.25%ptの利下げ(レポレートは6.50%
へ引き下げ)はほぼ織り込み済みとみられ、より大幅な
利下げが決定された場合や声明文でハト派的なガイダ
ンスが示されれば、株高の反応が予想される。その場合、
株価と連動する傾向が強くなっている通貨ルピーも概
ねポジティブに反応するとみている。
10
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
6. 4月からジュニアNISAがスタート
日本株担当: 西尾 浩一郎
4月からジュニアNISAがスタートすることから、NISAへの注目度が高まる可能性がある。一部の証券会社
では、NISAの買付ランキングなどを公表しているが、総じて(1)高配当利回り、(2)株主優待を受けられる、
(3)大型株、が選別されている。こうしたことに加え、4月は3月期決算企業の新年度入りとなることも踏まえ、
17/3期業績をベースにジュニアNISA関連銘柄を探った。
 投資家の裾野拡大に期待
図表1. NISAの総口座数と総買付額の推移
ジュニアNISAとは、2016年1月から口座開設の受付
が開始された未成年者少額投資非課税制度の愛称で、
上場株式等の購入については4月1日からスタートする。
ジュニアNISAの主なポイントは、(1)0~19歳の個人が利
用可能、(2)対象は、上場株式、株式投資信託など(配
当金・分配金・譲渡益が非課税)、(3)非課税期間は、
最長5年間、(4)毎年80万円×8年間買付可能、(5)18
歳までは払出しに制限、などが挙げられる。なお、運用
管理は原則として親権者などが代理で行なう。
500
(万)
(兆円)
NISA総買付額(右軸)
4.0
3.5
450
3.0
400
2.5
350
2.0
1.5
300
1.0
250
NISA総口座数(左軸)
200
0.5
0.0
14/1 14/4 14/7 14/10 15/1 15/4 15/7 15/10 16/1 (年/月)
2014年に導入されたNISAは、認知度の高まりと共に
口座数と買付額は順調に増加している(図表1)。ただ、
年代別では高齢者の比率が高く20歳代の比率は低い。
ジュニアNISAをきっかけに投資家の裾野拡大が期待さ
れる。
注: 調査対象は大手証券会社5社、インターネット専業証券会社5社
出所: 日本証券業協会よりSMBC日興証券作成
 業績、利回り水準などを考慮した銘柄選別
株式
予想 経常利益
1株当たり 予想 1株当たり 予想配当 3月30日
銘柄略称
増益率
コード
決算期 (百万円)
利益(円) PER(倍) 配当(円) 利回り(%) 終値(円)
図表2. 主なジュニアNISA関連銘柄
一部の証券会社では、NISAの買付ランキングなどを
公表しているが、総じて(1)高配当利回り、(2)株主優
待を受けられる、(3)大型株、が選別されている。こうし
たことに加え、4月は3月期決算企業の新年度入りとなる
ことも踏まえ、17/3期業績をベースにジュニアNISA関連
銘柄を探った。
図表2はTOPIX500採用3月期決算企業のうち、(1)
17/3期予想経常利益が5%以上の増益かつ15/3期実績
経常利益を上回る、(2)17/3期予想PERが30倍以下、
(3)17/3期予想配当利回りが2%以上、との条件を満た
す銘柄のうち、時価総額上位10社を証券コード順に並
べたものである(予想は3月30日時点のQUICKコンセン
サス予想で予想社数は3社以上)。ここに挙げた銘柄は、
株式市場で17/3期業績への警戒感が高まる中におい
ても、利益をしっかりと稼いでいるとのイメージを描きや
すい。また、日銀が進める低金利政策下では、配当利
回りの水準も魅力的に映るとみられ、個人投資家が手
掛けやすいと考えられる。
11
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
4503 アステラス薬 2017/03
279,213
11.1%
95.0
15.9
35.11
2.33 1,506.5
6501 日 立
2017/03
593,744
11.8%
60.5
8.7
14.82
2.82
6752 パナソニック 2017/03
327,183
14.5%
90.3
11.3
25.13
2.47 1,016.0
6902 デンソー 2017/03
404,112
9.5%
356.9
12.3
127.12
2.91 4,375.0
7267 ホンダ
2017/03
915,927
10.2%
333.3
9.0
101.16
3.38 2,992.5
8001 伊藤忠
2017/03
457,800
7.8%
216.0
6.4
55.13
3.96 1,393.0
8766 東京海上 2017/03
406,843
20.4%
370.8
10.5
126.17
3.25 3,881.0
9432 NTT
2017/03 1,411,081
7.8%
358.9
13.8
120.38
2.43 4,961.0
9433 KDDI
2017/03
902,420
7.9%
221.6
13.9
77.64
2.52 3,078.0
9437 NTTドコモ 2017/03
850,468
11.0%
150.2
17.6
77.67
2.94 2,641.5
出所: QUICKよりSMBC日興証券作成
524.7
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
7.政府が訪日外国人数の目標を大幅上方修正
日本株担当: 西尾 浩一郎
政府は訪日外国人数の新たな目標として“2020年に4,000万人、30年に6,000万人を目指す”と発表。日本
を訪れる外国人は増加しており、2015年に2,000万人近くまで到達したことなどから目標の上方修正に至っ
た。安倍政権が成長戦略の中核に掲げる“観光立国ニッポン”は成果を上げており、中長期的に注目できる
投資テーマと位置付けられる。小売り・消費関連、ホテルや交通関連などの注目度が高まると考えられる。
 訪日外国人は、政府の施策が奏功し増加傾向
図表1. 訪日外国人数の推移と政府目標
3月30日、政府は「明日の日本を支える観光ビジョン
構想会議」において、訪日外国人数の新たな目標とし
て“2020年に4,000万人、30年に6,000万人を目指す”と
発表した(図表1)。これまでの目標はそれぞれ2,000万
人、3,000万人であったが、訪日外国人数は順調に増
加し、2015年に2,000万人近くまで到達したことなどから、
目標の上方修正に至った。このように外国人が日本を
訪れるようになった背景には、政府が首都圏空港(羽
田・成田)の年間発着枠の拡大や東南アジア諸国への
ビザ緩和を進めてきたことなどがある。また、訪日外国
人が日本国内で買い物をしやすくなるように、免税対象
品を拡大させたほか、商店街・物産センターなどにおい
て各店舗ではなく一ヵ所でまとめて免税手続きが出来る
制度を導入した。免税店数は大幅に増加し、訪日外国
人の旺盛な消費意欲を取り込んだ結果、2015年の訪日
外国人旅行消費額は、前年比+71.5%の3兆4,771億円
にまで拡大。政府は2020年に8兆円に高める目標を掲
げている。
 快走する“観光立国ニッポン”
安倍政権が成長戦略の中核に掲げる“観光立国ニッ
ポン”は、現状で成果が上がっている政策の一つとして
評価できよう。政府は、訪日外国人旅行者と観光収入
でアジアでトップクラス入りを目指しており、中長期的に
注目できる投資テーマと位置付けられる。
炊飯器などにみられた訪日中国客の爆買いは落ち
着きをみせる一方で、医薬品、化粧品・香水といった消
耗品は人気化するなど購買行動に変化はみられるが、
小売り関連の成長余地は依然として大きいと考えられる。
一方、今後は、地方も含めた受け入れ体制の整備が課
題となることから、宿泊関連も有望視されよう。個別銘柄
では、訪日客のニーズを取り込める小売り・消費関連、
ひっ迫が予想されるホテルや交通関連などの注目度が
高まると考えられる。
12
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
7,000
(万人)
6,000
6,000
政府目標
5,000
4,000
4,000
ビジット・ジャパン・キャンペーン開始
尖閣諸島問題
3,000
リーマンショック
2,000
524 521
1,000
835
東日本大震災
861
679 622
1,974
1,341
1,036
836
0
00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15
20
30
年)
出所: 国土交通省、観光庁資料などよりSMBC日興証券作成
図表2. 訪日外国人増加の恩恵が期待される主な銘柄
株式
コード
3088
3287
4661
4681
4911
4922
8410
8985
9020
9022
9045
9201
9603
銘柄略称
マツモトキヨシ
星野RR
OLC
リゾートトラス
資生堂
コーセー
セブン銀行
JHR
JR東日本
JR東海
京阪電
JAL
エイチ・アイエス
業種名
小売業
REIT
サービス業
サービス業
化学
化学
銀行業
REIT
陸運業
陸運業
陸運業
空運業
サービス業
出所: QUICKなどよりSMBC日興証券作成
3月30日
終値(円)
6,050.0
1,372,000.0
8,095.0
2,582.0
2,564.0
11,280.0
481.0
99,900.0
9,886.0
20,255.0
799.0
4,167.0
3,130.0
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
8.消費税増税は先送りか
日本株担当: 母良田 剛
来年4月に予定している消費税率10%への引き上げを政府は見送る方針、との観測が出ている。足元では
消費税増税先送り以外にも、財政対策として若年低所得者層への商品券配布の観測も出ており、政策面で
は小売セクターに好材料が控えている。高額商品を取り扱う百貨店や家電量販店を中心に注目したい。ま
た、住宅、自動車や家具なども購入意欲の減退が避けられるため、ポジティブとなろう。
 消費税増税先送りの報道が相次ぐ
図表1. 前回の消費税増税先送りの発表前後の動き
来年4月に予定している消費税率10%への引き上げ
を政府は見送る方針、との観測が出ている。一部の報
道によると、5月18日に発表予定の1-3月期GDP速報値
などを見極めて最終判断し、5月26、27日の伊勢志摩サ
ミットの前後に正式に表明するもようである。直近のエコ
ノミスト調査においても、消費税率引き上げの延期を予
想するエコノミストが急増しており、安倍首相自身は未
だ否定しているものの、マーケットは先送りを予想してい
る。
(ポイント)
(円)
1150
1100
1050
21500
TOPIX小売(左軸)
20500
19500
日経平均株価(右軸)
1000
18500
950
17500
900
16500
850
 増税延期は消費関連に恩恵
15500
増税延期決定(2014/11/18)
800
14500
日銀追加緩和(2014/10/31)
消費税率10%への引き上げは、過去にも一度先送り
が決定された。2014年11月18日に、2015年10月からの
増税の1年半延期を決定した。増税延期と同時に衆議
院の解散を発表したことや、日銀が直前の10月末に追
加緩和を行ったことなどは、現在と状況が似ているとも
言える。
750
13500
14/5
14/7
14/9
14/11
15/1
15/3
(年/月)
図表2. 増税延期の恩恵を受けると思われる主な銘柄
コード
名称
株価
(円)
時価総額
(億円)
昨年末来
騰落率
(%)
1925
大和ハウス工業
3,255.0
21,686
-7.0
前回の消費税増税延期の決定については、(追加緩
和効果もあったものの)株式市場はポジティブに評価し
たと言えよう。日経平均株価は、決定発表当日である
2014年11月18日終値17,344円から約5ヵ月後の2015年
4月22日には2万円に到達した(図表1)。
1928
積水ハウス
1,923.0
13,647
-6.0
2502
アサヒグループホールディングス
3,512.0
16,984
-7.5
2914
日本たばこ産業
4,771.0
95,420
6.7
3086
J.フロント リテイリング
1,503.0
4,030
-14.8
3099
三越伊勢丹ホールディングス
1,342.0
5,302
-15.3
3382
セブン&アイ・ホールディングス
4,961.0
43,976
-10.6
消費税増税先送りの恩恵を受ける業種としては、まず
小売が挙げられる。足元では、財政対策として若年低
所得者層への商品券配布の観測も出ており、政策面で
は好材料が控えている。一方で、インバウンド消費の減
速懸念を受け、一部の関連銘柄は年初来で大きく下落
している。増税インパクトの大きい高額商品を取り扱う百
貨店や家電量販店を中心に注目したい。また戸建てや
マンションなどの住宅、あるいは自動車や家具なども購
入意欲の減退が避けられるため、ポジティブとなろう。
4661
オリエンタルランド
8,095.0
29,441
10.3
4755
楽天
1,064.5
15,230
-24.1
7262
ダイハツ工業
1,600.0
6,834
-2.4
7453
良品計画
24,640.0
6,918
0.0
8233
髙島屋
952.0
3,385
-12.9
8801
三井不動産
2,820.0
27,958
-7.7
9603
エイチ・アイ・エス
3,130.0
2,145
-23.0
9831
ヤマダ電機
543.0
5,248
3.8
9843
ニトリホールディングス
10,390.0
11,891
1.5
9983
ファーストリテイリング
36,500.0
38,717
-14.3
注: 株価、時価総額、騰落率は3月30日終値
出所: 図表1、2ともにBloombergよりSMBC日興証券作成
消費税増税延期の恩恵を受けると思われる主な銘柄
を図表2に取りまとめた。投資の参考にされたい。
13
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
9. 2015年12月-2016年2月期決算発表スケジュール
日本株担当: 母良田 剛
国内企業の2015年12月-2016年2月期決算発表が本格化する。主に2月本決算企業の発表が多く、百貨
店、スーパー、コンビニ、外食などの小売企業の発表が相次ぐ。2017年4月実施予定の消費税増税につい
ては、増税延期の観測が高まりつつある。また、個人消費底上げのための政府案として若年低所得者層に
商品券を配るという一部報道もある。新年度の見通しについて、各企業経営陣のコメントに注目したい。
 新年度見通しについてのコメントに注目
2017年4月実施予定の消費税増税については、増税
先送りの観測が高まりつつある。延期が決定した場合に
は、図表1の企業の中では百貨店、家電量販店、外食
などを中心に恩恵を受けよう。また、個人消費底上げの
ための政府案として若年低所得者層に商品券を配ると
いう一部報道もある。この案が決定した場合には、主に
コンビニ、スーパー、ドラッグストアなどに好影響が出ると
予想される。3月30日に安倍首相は、訪日外国人旅行
者の新たな目標を「2020年に4千万人、2030年に6千万
人」と発表した。新年度の見通しについて、各企業経営
陣のコメントに注目したい。
今週以降、国内企業の2015年12月-2016年2月期決
算発表が本格化する。主に2月本決算企業の発表が多
く、百貨店、スーパー、コンビニ、外食などの小売企業
の発表が相次ぐ。2月は中国・韓国などの旧正月に伴う
インバウンド消費の増加や、うるう年効果などのプラス要
因がある。一方で、訪日客の購入単価は低下し始めて
いるとの小売データも散見されていることには注意が必
要である。なお、訪日外客数は、2015年12月は前年比
43.4%増、2016年1月は同52.0%増、2月は同36.4%増
であった。
図表1. 主要企業の2015年12月-2016年2月期決算発表スケジュール
発表日
コード
経常利益(百万円)
銘柄略称
決算期
前年比
発表日
コード
経常利益(百万円)
銘柄略称
決算期 会社予想
前年比 コンセンサス予想
7965 象
12,433
2016/04/11
2670 ABC マ ー ト
16/2
41,450
2.6%
41,881
2016/04/04
7447 ナ カ ゙ イ レ ー ヘ ゙
16/8
4,869
▲ 4.3%
4,785
2016/04/11
8008 4 ℃ H D
16/2
6,700
7.8%
6,900
2016/04/04
8227 し ま む ら
16/2
41,800
8.3%
41,336
2016/04/11
9861 吉 野 家 HD
16/2
2,300 ▲ 42.4%
2016/04/04
2685 ア タ ゙ ス ト リ ア
16/2
14,300
121.6%
15,860
2016/04/11
3349 コ ス モ ス 薬 品
16/5
19,100
0.4%
20,014
2016/04/04
6474 不
越 16/11
18,500
6.8%
17,833
2016/04/12
8233 高
屋
16/2
38,000
5.8%
38,100
2016/04/05
6279 瑞
光
16/2
3,105
16.9%
3,100
2016/04/12
9948 ア ー ク ス
16/2
15,700
9.9%
15,700
2016/04/05
7611 ハ イ テ ゙ 日 高
16/2
4,300
7.0%
4,485
2016/04/12
7453 良 品 計 画
16/2
33,100
24.4%
33,351
2016/04/05
2659 サ ン エ ー
16/2
13,244
0.5%
14,337
2016/04/12
7718 ス タ ー 精
16/2
6,200
0.8%
5,483
2016/04/05
6505 東
電
16/5
2,200
7.0%
2,200
2016/04/12
8273 イ
ミ
16/2
32,100
7.8%
32,600
7649 ス ギ H D
16/2
23,000
5.0%
24,569
2016/04/12
7516 コ ー ナ ン 商 事
16/2
11,200
12.7%
10,800
8251 パ
コ
16/2
12,600
0.8%
12,723
2016/04/12
9945 フ ゚ レ ナ ス
16/2
9793 ダ イ セ キ
16/2
7,860
5.7%
7,883
2016/04/12
3048 ヒ ゙ ッ ク カ メ ラ
16/8
21,300
4.4%
22,825
2016/04/07
3382
16/2
362,000
6.0%
359,081
2016/04/13
2379 デ ィ ッ プ
16/2
7,170
48.8%
7,170
2016/04/07
8028 F
ト
16/2
48,700
14.5%
50,808
2016/04/13
7599 ガ リ バ ー
16/2
8,200
53.4%
8,589
2016/04/07
9983 フ ァ ー ス ト リ テイ
16/8
180,000
▲ 0.4%
175,611
2016/04/13
2651 ロ ー ソ ン
16/2
68,900
▲ 3.9%
71,789
2016/04/07
9716 乃
村
工
16/2
6,000
10.4%
6,133
2016/04/13
3608
16/2
2,800
10.2%
2,800
2016/04/07
6136 O
S
G 16/11
23,000
6.9%
23,000
2016/04/13
7581 サ イ セ ゙ リ ヤ
16/8
8,600
7.4%
9,120
15.1%
47,432
2016/04/14
9602 東
16/2
40,000
17.1%
41,340
8,793
2016/04/06
2016/04/06 15:00
2016/04/07 15:00
二
洋
ル
7&I-HD
マ
ー
8,900 ▲ 18.5%
コンセンサス予想
2016/04/01
2016/04/05 15:30
印 16/11
会社予想
島
ズ
TSI HD
6,830
3086 J フ ロ ン ト
16/2
46,500
2016/04/08
4530 久
光
薬
16/2
28,500
0.0%
29,900
2016/04/14
2292
16/2
8,800
2.3%
2016/04/08
7730 マ
ニ
ー
16/8
3,963
▲ 8.8%
4,667
2016/04/14
3087 ト ゙ ト ル 日 レ ス
16/2
10,700
6.1%
9,883
2016/04/08
8016 オ ン ワ ー ト ゙HD
16/2
5,800 ▲ 19.0%
5,700
2016/04/14
3141 ウ エ ル シ ア HD
16/2
19,250
-
19,900
2016/04/08
8184 島
忠
16/8
14,539
7.8%
13,797
2016/04/14
3387 ク リ レ ス HD
16/2
7,200
64.3%
7,265
2016/04/08
8185 チ
ダ
16/2
10,000
21.2%
9,750
2016/04/14
8170 ア テ ゙ ラ ン ス
16/2
▲700
-
▲700
2016/04/08
1377 サ カ タ の タ ネ
16/5
6,400
10.2%
6,990
2016/04/14
8237 松
屋
16/2
2,600
14.3%
2,800
2016/04/08
6432 竹 内 製 作
16/2
14,100
15.1%
15,771
2016/04/14
9601 松
竹
16/2
4,470 ▲ 31.3%
2016/04/08 16:30
8270 ユ ニ ー GHD
16/2
20,500
0.1%
20,200
未定
8267 イ
ン
16/2
9974 ベ
16/2
8,006
6.2%
8,600
2016/04/11
ヨ
ル
ク
宝
6,800 ▲ 11.8%
2,300
S Foods
オ
160,000
4.9%
6,350
160,529
注: 会社予想が非開示の場合、コンセンサス予想が無い場合はNAと表記。決算発表予定日は、3月30日10時時点のQUICK情報を基にしており、変更
される場合がある。時刻データ入手可能な場合、時刻まで表示。QUICKコンセンサス予想及び会社予想は3月29時点で発表されていたデータを取
得。米国会計基準とIFRS採用企業については、税引前利益を経常利益とする。主要企業を任意で抽出。掲載企業は推奨するものではない
出所: QUICKよりSMBC日興証券作成
14
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
10.トルコ~予想外の利下げにより金融政策の簡素化に着手
トルコ担当: 前田 佑太
トルコ中央銀行は3月24日、予想外に翌日物貸出金利を0.25%pt引き下げた。インフレ率が中銀目標を大
幅に上回る中、利下げを伴う「金融政策の簡素化」に着手した背景には政府からの圧力があったとみられる
が、利下げ後の市場の反応は限定的であった。目先的には4月19日に任期満了となる中銀総裁の後任人
事が最も注目され、その結果次第ではリラが大きく変動する展開も想定される。
 2015年2月以来の利下げを決定
(Bloomberg予想)が、中銀は「世界的なボラティリティは
ト ル コ 中 央 銀 行 は 3 月 24 日 、 翌 日 物 貸 出 金 利 を ある程度低下した」とした上で、「幅広い金利コリドーの
0.25%pt引き下げ10.50%にすることを決定した(図表1)。 必要性は低下した」ため、「(金融政策の)簡素化に向け
一 方 、 1 週 間 物 レ ポ 金 利 お よ び 翌 日 物 借 入 金 利 は た慎重なステップを踏むことを決定した」と、利下げの理
7.50%、7.25%にそれぞれ据え置いた。政策金利の引き 由を説明した。
下げは、2015年2月以来13ヵ月ぶり。
ただ、トルコのインフレ率(消費者物価指数の前年比)
は2月に+8.78%と前月(+9.58%)を下回ったものの、こ
れは食品価格の下落が主因であり、インフレの基本的
なトレンドを示すコア指数(食品、飲料、エネルギー、タ
バコ、金を除いたもの)は+9.72%と前月(+9.63%)から
加速した(図表2)。インフレ率は依然として中銀のインフ
レ目標(+5%±2%)を大幅に上回っており、本来ならば
利下げを正当化できる状況にないと考えられよう。
中銀は2015年8月下旬、米利上げに伴う「ロードマッ
プ」を発表。その中で、金利コリドー (注)について、1週間
物レポ金利を中心に上下対称にし、かつその幅を縮小
させるとの方針を示していた。現状では3つの政策金利
がバラバラに変更されるなど、複雑でわかりづらいとの
批判が強い金融政策の枠組みが簡素化されれば、金
融政策の透明性が向上すると期待されていた。
注: 市中金利の誘導目標。上限は翌日物貸出金利、下限は翌
日物借入金利で構成される。図表 1 参照。
図表2. 消費者物価指数(CPI)
12
図表1. 市中金利と政策金利
11
14
10
(%)
主要政策金利(1週間物レポ金利)
CPI
コアCPI
9
市中金利(翌日物銀行間金利)
12
(前年比、%)
8
7
10
6
8
5
インフレターゲット
(+5%±2%)
4
6
3
4
2
12/1
2
金利コリドー(グレー部分)
:市中金利の誘導目標、上限が翌日物貸出金利・下限が翌日物借入金利
12/7
13/1
13/7
14/1
14/7
15/1
15/7
13/1
13/7
14/1
14/7
15/1
15/7
16/1
(年/月)
注: コアCPIは食品、飲料、エネルギー、タバコ、金を除いたもの
出所: CEIC、トルコ統計機構よりSMBC日興証券作成
0
12/1
12/7
16/1
(年/月)
出所: BloombergよりSMBC日興証券作成
 利下げの背景には政府からの圧力も
それにもかかわらず、今回予想に反し、利下げにより
金融政策の簡素に着手した背景には、足元で通貨リラ
が堅調に推移していたことに加え、政府首脳が利下げ
要求を強めていることが考えられよう。最近では、エルド
アン大統領やその経済顧問らが具体的な政策金利の
種類(翌日物貸出金利)まで指定し、中銀に対し利下げ
を迫るなど、従来よりも「要求」が具体化していた。
 市場では政策金利の据え置きがコンセンサス
このような中、2015年12月に米国は利上げを決定。
通貨安や食品価格の上昇等を背景にトルコのインフレ
圧力が強まっていたこともあり、トルコ中銀は12月会合
で利上げを含む金融政策の簡素化に着手すると目され
ていた。しかし、結局中銀は利上げに踏み切れず、1月
および2月会合でも「世界的なボラティリティの上昇」の
ため、様子見スタンスが維持された。市場では今会合で
もすべての政策金利が据え置かれると予想されていた
また、4月19日にバシュチュ総裁が任期満了になるこ
とも影響したと考えられる。エルドアン大統領らの意思に
15
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
反し利上げで金融政策の簡素化を開始した場合、自身
の後任として金融緩和に積極的な候補が総裁に就任
するリスクが高まるとの警戒感もあったと推察されよう。
図表3. トルコリラ相場
2.2
(円/リラ)
2.3
 翌日物貸出金利は段階的に引き下げられよう
対円(右軸)
2.5
46
44
42
リ
ラ
高
3.0
40
38
3.1
15/1
15/3
15/5
15/7
15/9
出所: BloombergよりSMBC日興証券作成
ただ、今後の金融政策は、次期総裁によって大きく
変 更 され る 可 能 性 が あ る 点 に は留 意 してお き た い 。
Bloombergは24日、複数の関係者の話として、エルドア
ン大統領一派とダウトオール首相・シムシェキ副首相一
派との間で、中銀総裁の後任人事を巡り大きな意見の
対立があると報じた。エルドアン大統領らは「金利を下
げればインフレ率も低下する」という見解を共有できる人
物を後任に据える意向である一方、ダウトオール首相や
シムシェキ副首相は「投資家の信頼を担保できる」人物
として、現MPCメンバーであるチェティンカヤル氏やアイ
サン氏の総裁就任を望んでいる模様。バシュチュ現総
裁の留任も含め、現MPCメンバーが中銀総裁に就任す
れば、「慎重なステップ」で金融政策の簡素化を進める
方針が踏襲されようが、エルドアン大統領に近い人物が
就任した場合、大幅な利下げを行うリスクもあろう。その
ような場合はリラも大幅安となる可能性は高いとみられる
ため、中銀総裁の後任人事には注意が必要である。
16
48
2.7
2.9
 中銀総裁の後任人事には要注意
50
2.6
2.8
もっとも、中銀は「慎重なステップ」で簡素化を行うとし
た上で、今後も「引き締め的な金融政策スタンスを維持
する」と明言。積極的な追加緩和には慎重な姿勢を維
持しており、24日の市場は利下げに対する影響が限定
的であったことも考慮すると、金融政策の簡素化を進め
る過程で、リラが大幅に下落する可能性は高くないと考
えている。
54
52
対米ドル(左逆軸)
2.4
今後については、金融政策の簡素化、すなわち「1週
間物レポ金利を中心に上下対称にし、かつその幅を縮
小させる」という最終目標に向け、中銀は翌日物貸出金
利を段階的に引き下げると予想している。現在、市中金
利は金利コリドーの上限(翌日物貸出金利)近辺で推
移しているため、これはすなわち市中金利の低下も意
味しよう。簡素化ステップは1週間物レポ金利および翌
日物借入金利の引き上げも伴うと予想されるものの、
「金融政策の簡素化」は金融緩和的な意味合いが強く
なると考えている。このような状況下では、通貨リラを今
後積極的に買い向かう動きは限られると想定せざるを得
ないだろう。
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
(リラ/ドル)
15/11
16/1
36
16/3
(年/月)
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
11. 2016年度予算成立~参院選前に緊急経済対策と消費増税先送りへ
日本政治・政策担当: 司
淳
G7サミット後・参院選前に緊急経済対策が策定され、安倍総理は消費増税先送りを決断し衆参同日選を念
頭に衆院を解散すると報じられている。安倍総理は増税先送りを否定したが、市場は織り込みつつある。予
算成立を機に政治と政策は一気に動き始めた。一旦動き出したら、もはや誰にも止められないだろう。市場
の注目は対策の規模に集まりがちだが、構造改革の加速という観点も大いに注目されよう。
 緊急経済対策・消費増税先送り・衆参同日選へ
とし、それまでの金融政策から財政政策にマクロ政策の
重心を移すよう求められた。その際、「債務残高を持続
可能な道筋にのせつつ機動的に財政政策を実施する」
とし、財政再建途上の国も、短期的には財政出動に踏
み切るべきとの考えが示された。通貨の切り下げ競争回
避が盛り込まれたことから、米利上げや日欧の追加緩
和を困難視する向きや「ドル安協定」論も台頭したが、
過去のG20での約束を再確認したものであり、各国の金
融政策を縛るものではない。日本のマクロ政策運営は
財政拡張・金融緩和のポリシー・ミックスに向かった。
報道によると、政府はG7サミット後、参院選前に緊急
経済対策を策定する。安倍総理は衆院を解散、衆参同
日選を念頭に消費増税の1~2年先送りを決断すると見
られている。安倍総理は3月29日、消費増税の先送りを
否定し、「衆院解散は頭の片隅にもない」と答えた。しか
し、連日の報道を受けて、市場は消費増税先送りと衆
参同日選を織り込みつつあるようだ。昨年以降、ここに
至る蓋然性は徐々に高まってきていたと言える。
図表1. 参院選までに想定される政治・政策の動き
3月下
旬
4月24
日
5月中
下旬
昨年決定された「骨太の方針2015」では、経済財政
運営の基本方針として「経済再生なくして財政再建なし」
と明記された。それまでの経済再生と財政再建を同時
に進めるのに比べて経済再生を優先する方針を打ち出
した。2017年4月の消費税率10%への引き上げに向け
ては、「その円滑な実施に必要となる経済環境を整える
ため、必要に応じて機動的に対応する」とし、この時点
で財政出動の可能性を示唆する表現となっていた。つ
まり、昨年以降、安倍内閣では今回の財政出動を基本
方針に含めており、方針を転換したわけではない。
•2016年度予算成立を受けて予算の執行前倒しを要請(3月29日)
•教育や社会保障見直しなど参院選公約策定作業を加速(自民党は4月にとり
まとめ)
•安倍総理が核安全サミット(3月31日~4月1日、米ワシントン)に出席
•衆院北海道5区、京都3区補選(参院選の前哨戦。野党間の選挙協力の試金
石に)
•【成長戦略】個人消費の喚起、技術革新の後押し、TPP対策の農産物輸出促
進、観光振興策など
•【ニッポン一億総活躍プラン】非正規雇用の待遇改善、高齢者雇用の促進、長
時間労働是正など
•G7伊勢志摩サミット(外交で成果出せば内閣支持率に好材料)
5月26 •同サミット前後で消費増税の是非や衆院解散を判断(発表はG7後か)
~27日
5月内
夏
•公職選挙法改正案などが成立(「1票の格差」是正の道筋がつき、衆院解散の
環境整う)
 注目は対策の規模だけでなく構造改革の加速も
2016年度予算が3月29日に成立したのを受けて、安
倍総理は予算をできるだけ前倒しで執行するよう麻生
財務相に指示した。後半国会の焦点は、TPP関連法案
などの審議と与野党の攻防に移る。
•参院選(衆院選とダブル選となる可能性、来年の消費再増税の再延期や憲法
改正が焦点か)
出所: 各種報道等よりSMBC日興証券作成
当面の緊急経済対策だけでなく、TPP関連法案の早
期成立も極めて重要だ。日本企業に多くの収益機会を
提供し成長戦略の切り札と位置付けられるためだ。労働
基準法改正案など労働システム改革も労働生産性を高
めるものであり、「生産性革命」と銘打ったアベノミクス第
2ステージの柱でもある。
G7サミットの議長国として、現下の世界経済の状況に
対処するため内外の有識者と意見交換した「国際金融
経済分析会合」(第1~3回:3月16、17、22日)では、消
費増税の先送り、財政出動のほか、労働生産性向上に
向けた岩盤規制の撤廃や雇用システム改革などの構造
改革の断行が提言された。5月下旬のG7サミットで需要
刺激のための政策協調の調整役を議長国として日本が
果たすよう期待する声も強かった。
労働市場改革は米国からも求められている。3月末の
安倍総理訪米を前に、日本と関係が深い米大手企業
で構成する米日経済協議会が、政策提言をまとめた。
労働時間ではなく成果に対して賃金を支払う「脱時間
給」制度の早期実現などを求めており、構造改革に最
大限注力すべきと主張している。
2月のG20財務相・中央銀行総裁会議では、「金融・
財政・構造改革というすべての政策手段を用いる」「金
融政策のみでは均衡ある成長にはつながらないだろう」
17
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
安倍総理は「サミット議長国として新たな局面に入る
世界経済のかじ取りにリーダーシップを発揮していきた
い」と強調している。外圧を利用してでも改革を前進さ
せたいところであろう。サミット後に策定すると見られる緊
急経済対策は、5兆~10兆円といった規模に市場の注
目が集まりがちだが、景気や株価を直接下支える短期
的効果だけでなく、アベノミクス本来の「肝」である構造
改革の加速という観点も大いに注目されよう。消費増税
の先送り判断の時期は、本田悦朗内閣官房参与は「サ
ミットの後だ」(3月19日)と明言したが、直近では「サミッ
ト前後」と、やや幅広に報じられている。
(以上)
図表2. 「国際金融経済分析会合」(第1~3回)のテーマごとの主張や提言
世界経済
消費増税
財政出動
マイナス金利政策
日本の課題や政策提言
×世界経済の現状は大低 ×消費税は総需要を増 ○炭素税や相続税、累
△非常に強い金融政策 最も根本的な原因の一つは総需要の不足
迷。危機ではないが減速し 加させるものではないの 進制の高い所得税など
スティグリッツ・米コ
を実施し、景気刺激に だ。日本が議長国を務めるサミットで需要を刺
ており、堅調な成長に戻る で引き上げるのは今の で増税し、一方で教育、
なったが、もう限界に達 激するような各国間の調整役を議論してほし
ロンビア大教授
可能性は低く、景気後退や タイミングは適切ではな 経済を下支えする投資
停滞の可能性が高い。
い
支出を拡大していく
○年3.2%程度の緩やかな
持続的成長の時代に突入
ジョルゲンソン・米
した。過去四半世紀の年
ハーバード大教授
3.3%をわずかに下回るに
過ぎない
している
△財政を持続可能にす
るため税負担を法人税
○社会保障の義務的経
から消費税へ移行(増
費を賄うための持続可 言及せず
税は必要だが、時期を
能な財政政策の採用
判断するのは時期尚
早)
い。
①生産性向上に(貿易、サービス業、金融・保
険、建設、不動産業における)岩盤規制を撤
廃、②雇用システム改革、③税制改革(投資
から消費へ)
×①米利上げの不透明感
と景気後退リスク、②新興
岩田一政・日本経済 国の成長減速と元切り下
研究センター理事長 げ・企業累積債務による破 言及せず
(元日銀副総裁) たんリスク、③原油価格下
落、④ユーロ圏銀行不良債
権リスク
自然利子率をプラスの領域に引き上げるため
には、①人口減少に歯止めをかけ、出生率を
○OECDにおける質の ○マイナス金利政策の 1.8まで高める(子育て費用は8兆円必要)、②
高いインフラパートナー 採用と自然利子率をプラ IoT+Big Data+AIなどの技術革新を通じて労
シップ(5年で1100億ド スの領域に引き上げる 働生産性(=交易条件が変化しなければ実質
ル=13兆円)
ことが必要
賃金水準)を倍増すること。フィンテックなど新
たな技術革新の象徴として、東京五輪を控え
「キャッシュレス社会」構築を目指す
クルーグマン・米プ
×弱さが蔓延。主要国は日
リンストン大名誉教
×先送りすべきだ
本のようになっている。
授
○財政を出動させ、金融 △良い政策だが万能薬 5月の伊勢志摩サミットで、G7各国が経済を
政策を支援する具体的 ではなく効果に限界が 刺激していく姿勢をはっきりと示す必要があ
な後押しが必要
ある
る。
注:○は賛成、×は反対、△は中立を示す
出所: 「国際金融経済分析会合」資料および各種報道よりSMBC日興証券作成
図表3. G20共同声明の要旨(2016.2.27)、その評価とポイント
世界経済
経済・金
融政策
為替政策
構造改革
など
• 世界経済は急激な資本移動や商品価格の急落、英国の欧州連合
(EU)離脱の可能性を背景に下方リスクと脆弱性が高まっている。
• 世界経済見通しはさらに下方修正されるリスクへの懸念が増して
いる。最近の市場変動の大きさは世界経済の実態を反映していな
い。
• 成長や金融の安定の強化へ金融・財政・構造改革というすべて
の政策手段を用いる。
• 金融政策のみでは均衡ある成長にはつながらないだろう。
• 債務残高を持続可能な道筋にのせつつ機動的に財政政策を実
施する。
• 為替相場の過度な変動や無秩序な動きは経済・金融の安定に
悪影響となりうる。
• 我々は為替市場に関して緊密に協議する。
• 通貨の競争的な切り下げ回避や、競争力のために為替相場を目
標としないなどの為替相場の公約を再確認する。
• 国ごとに構造改革の進捗を指標で評価・監視する仕組みをつくる。
• 資本移動の監視を強化して、巨額の資本移動で生じる課題に対
応するための政策手段や枠組みを評価して適切に検証を行う。
• 断固としてテロ資金と戦う。
出所: 各種報道よりSMBC日興証券作成
18
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
 評価とポイント
① 世界経済の下方リスクに、特定の国
の政治リスクを盛り込むのは異例だ。
② 市場価格は世界経済の実態に比べて
下げ過ぎと指摘した。
③ 経済・金融政策では、金融政策から財
政政策に重心を移す。
④ 財政再建途上の国も、短期的には財
政出動に踏み切る。ただし、より重要
な構造改革を加速させても、効果が出
るのに時間がかかるため、「つなぎ」の
意味がある。
⑤ 為替政策は、これまでのG20の約束を
再確認しただけにとどまっていること
から、慎重に目配りしながら利上げや
追加緩和を容認するが、完全に政策
を縛る意味ではない。
⑥ 構造改革は進捗の評価・監視する仕
組みをつくった段階で進捗度合いが芳
しくない結果を避けるため、改革を加
速させるインセンティブになる。
⑦ 資本移動の監視強化は、専門家の間
では意外と有効性が高いこと で定評
がある。
⑧ 原油安や中国経済減速といった根本
問題は、別のアプローチが必要。
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
12.主な国内株価指数とテクニカル指標の推移
日本株担当: 溝渕 彩乃
29日のイエレンFRB議長のハト派的な発言を受け、円高が進行し、日経平均は下落する局面があった。し
かし概してみると、内外ともに週末に重要指標の発表を控える中、週を通じて方向感に乏しい展開となった。
一方、東証マザーズ指数は上昇傾向が続いている。4月FOMCでの利上げ観測が後退したことで一時高ま
っていた円安期待が剥落し、業績不安が強まる中、資金は引き続きテーマ・新興市場に向かおう。
図表1. 主な国内株価指数とテクニカル指標の推移
【国内主要株価指数】
110
105
100
95
90
85
80
75
70
65
60
1,900
8/18
9/17
10/17 11/16 12/16
2015年
0.6
0.5
0.4
1,750
0.3
1,700
0.2
1,650
0.1
1,600
0
1,550
-0.1
東証REIT指数(左軸)
1,500
1/15
2/14
3/15 (月/日)
8/18
9/17 10/17 11/16 12/16 1/15
2015年
【日経平均と25日移動平均・乖離率】
(%)
15
日経平均株価(左軸)
10
20,000
(円)
20
25日移動平均(左軸)
0.7
1,800
2016年
(円)
22,000
東証マザーズ指数
(%)
日本10年物国債利回り(右軸)
1,850
日経平均
日経JASDAQ指数
【東証REIT指数と日本10年物国債利回り】
(pt)
1,950
(150日前を100として指数化)
2/14
-0.2
3/15 (月/日)
2016年
【日経平均と100日移動平均・乖離率】
22,000
(%)
20
15
日経平均株価(左軸)
10
100日移動平均(左軸)
20,000
5
5
18,000
0
-5
16,000
25日移動平均乖離率
(右軸)
9/17 10/17 11/16 12/16 1/15
2015年
-5
16,000
2/14
-15 14,000
3/15 (月/日)
8/18
2016年
日経平均株価 左軸)
東証一部25日騰落レシオ 右軸)
22,000
(円)
2/14
【日経平均 ストキャスティクス(9日)】
300
日経平均株価 左軸)
%D 右軸)
Slow %D 右軸)
22,000
250
250
20,000
200
18,000
(%)
150
16,000
120%ライン
14,000
2015年
18,000
150
(%)
16,000
100
80%ライン
50
20%ライン
12,000
8/18
200
100 14,000
70%ライン
-20
3/15(月/日)
2016年
300
20,000
-15
9/17 10/17 11/16 12/16 1/15
2015年
【日経平均と東証一部25日騰落レシオ】
(円)
-10
100日移動平均乖離率
(右軸)
-10
14,000
8/18
0
18,000
9/17 10/17 11/16 12/16 1/15
2016年
2/14
50
12,000
3/15 (月/日)
8/18
2015年
9/17 10/17 11/16 12/16 1/15
2016年
2/14
0
3/15 (月/日)
注: データは2016年3月30日まで
出所: 各図表ともQUICKよりSMBC日興証券作成
テクニカル指標の見方
 騰落レシオ(25 日):過去 25 日間の値下がり銘柄数に対する値上がり銘柄数の割合。一般的に、120%以上で買
われ過ぎを、70%以下で売られ過ぎを表す。
 ストキャスティクス(9 日):直近の終値が過去のレンジで相対的にどのレベルに位置するのかを見るための指標。
%D=(直近終値と直近 9 日間の安値の乖離の 3 日移動平均)÷(直近 9 日間の高値と安値の乖離の 3 日移動平均)
Slow%D は%D の 3 日移動平均。一般的に%D が 80%以上で買われ過ぎ、20%以下で売られ過ぎを表す。
19
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
13.向こう3ヵ月の主な注目スケジュール
欧米・為替担当: 龍 翔太
国内では、4月に日銀金融政策決定会合、5月に1-3月期GDP発表などが予定されている。マイナス金利導入
以降、ドル円が110円台まで下落する場面もある中、追加緩和策が出されるかに注目。海外では、6月に英国
のEU離脱を問う国民投票が予定されている。残留との見方が優勢だが、動向次第では不透明感の高まりが金
融市場に悪影響を及ぼすとみられるだけに今後の行方に注目したい。
<向こう3ヵ月の主な注目スケジュール①>
4月
1日
5日
7日
10日
12日
13日
14日
15日
16日
17日
21日
22日
23日
24日
25日
26日
27日
29日
30日
月内
・ 法人実効税率引き下げ見通し(32.11→29.97%)
・ 電力小売り完全自由化
・ ジュニアNISA開始
・ 3月日銀短観
・ 女性活躍推進法が施行
・ 16年度の診療報酬・薬価改定の適用
・ 首都圏の高速道路料金が原則距離制に統一
・ 桜井真日銀審議委員の就任
・ ポロシェンコウクライナ大統領来日(~7日)
・ 第57回IDB(米州開発銀行)年次総会(~10日)
・ G7外相会合(~11日、広島市)
・ 衆院補選告示(北海道5区、京都3区)
・ 韓国総選挙
・ G20財務省・中央銀行総裁会議(米ワシントン、~15日)
・ IMF(国際通貨基金)・世銀春季総会(~17日)
・ 第33回 国際通貨金融委員会(IMFC、~16日)
・ 日露外相会談(東京)
・ 第93回 世銀・IMF合同開発委員会
・ OPECと非加盟国による原油増産凍結をめぐる会合(カ
タール・ドーハ)
・ ECB(欧州中央銀行)理事会
・ G7首脳会議の関連行事「ジュニアサミット」(三重県桑名
市ほか、~28日)
・ G7農相会合(新潟市、~24日)
・ 衆院補選投開票(北海道5区、京都3区)
・ 世界最大級の産業見本市「ハノーバーメッセ」(独ハノー
バー、~29日)
・ FOMC(連邦公開市場委員会、~27日)
・ 日銀金融政策決定会合(~28日、展望レポート公
表)
・ 東京市場休場(昭和の日)
・ G7情報通信相会合(高松市、~30日)
・ 安倍総理訪欧(~5月5日)
・ IMF(国際通貨基金)世界経済見通しを発表(中旬)
・ 大阪府が国家戦略特区の特例を使い一般住宅に旅行者
を泊める「民泊」のうち条例に沿って認定した施設を受け
付け
・ 自民党「一億総活躍社会の実現」取りまとめ(参院選公約
に盛り込む)
・ 政府「同一労働同一賃金」論点整理とりまとめ(中下旬)
出所: 各種報道等をもとにSMBC日興証券作成。特に断りがない限り日本。スケジュールは予告なしに変更されることがあります
20
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<向こう3ヵ月の主な注目スケジュール②>
5月
1日
3日
4日
5日
9日
11日
18日
20日
23日
26日
29日
30日
31日
月内
・ G7北九州エネルギー大臣会合(~2日)
・ 東京市場休場(憲法記念日)
・ 第49回 ADB(アジア開発銀行)年次総会(~5日、ドイ
ツ・フランクフルト)
・ (~5日、フランクフルト)
第19回 ASEAN+3財務大臣・中央銀行総裁会議
・ 東京市場休場(みどりの日)
・ 東京市場休場(こどもの日)
・ スコットランド議会選挙
・ フィリピン大統領選
・ 第25回 EBRD(欧州復興開発銀行)年次総会
(~12日、ロンドン)
・ 1-3月期GDP(国内総生産)(1次速報)発表
・ G7財務大臣・中央銀行総裁会議(~21日、仙台)
・ 第51回 AfDB(アフリカ開発銀行)年次総会(~27日、ル
サカ(ザンビア))
・ 世界人道サミット(~24日、トルコ・イスタンブール)
・ G7伊勢志摩サミット(~27日)
・ 改正保険業法施行
・ 米国市場休場(戦没将兵追悼記念日)
・ OECDフォーラム(~6月1日、パリ)
6月
1日
2日
3日
5日
8日
9日
14日
15日
19日
23日
29日
・ 日中韓財務大臣・中央銀行総裁会議(フランクフルト)
・ 成長戦略や「ニッポン一億総活躍プラン」とりまとめ
(上中旬)
・ 北朝鮮、第7回労働党大会(36年ぶり)
・ 安倍首相訪ロ(上旬、ソチで調整)、日露首脳会談
月内
・ 通常国会会期末
・ 政府が「成長戦略」、「経済財政運営の基本方針(骨太の
方針)」を策定
・ ECB(欧州中央銀行)理事会
・ OPEC総会
・ 参議院選挙の公示(下旬頃)
・ アジア保全保障会議(~5日、シンガポール)
・ 沖縄県議選投開票
・ 1-3月期GDP(2次速報)
・ 第12回ASEM財務大臣会合(~10日、モンゴル・ウラン
バートル)
・ FOMC(米連邦公開市場委員会、~15日)
・ 日銀金融政策決定会合(~16日)
・ イエレンFRB議長記者会見
・ 改正公選法施行(18歳以上選挙権適用)
・ EU首脳会議(~24日。27~28日開催に変更になる可能
性も)
・ 英国のEU離脱を問う国民投票
・ 沖縄慰霊の日
・ 石田浩二日銀審議委員が任期満了
出所: 各種報道等をもとにSMBC日興証券作成。特に断りがない限り日本。スケジュールは予告なしに変更されることがあります
21
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
14.来週・再来週の主なスケジュール
<来週のスケジュール>
発表日
国・ 地域
米国
独
日本
-
米国
英国
メキシコ
-
3月
3月
2月
3月
3月
2月
2月
2月
3月
米国
4月 4日 (月 )
豪州
トルコ
日本
米国
ユーロ圏
4月 5日 (火 )
豪州
インド
フィリピン
ロシア
日本
4月 6日 (水 )
4月 7日 (木 )
市場予想 前月・ 前期・ 前年
2月
2月
2月
2月
3月
2月
-
2月
3月
2月
3月
2月
-
-
-
3月
3月
2月
2月
-
2月
日本
4月 8日 (金 )
独
ブラジル
耐久財受注( 除輸送用機器、 前月比)
耐久財受注( 前月比)
製造業受注(前月比)
小売売上高(前月比)
消費者物価指数(前年比)
毎月勤労統計-現金給与総額(前年比、速報)
ポロシェンコ ウクライナ大統領来日(~7日)
貿易収支
ISM非製造業景況指数(総合)
小売売上高(前月比)
サービス業PMI(確報、前回値は速報値)
貿易収支
政策金利
政策金利 (レポレート)
政策金利 (リバースレポレート)
消費者物価指数(前年比)
消費者物価指数(前年比、発表日未定、~6日)
景気先行C I指数( 速報)
景気一致CI指数(速報)
FOMC(連邦公開市場委員会)議事要旨(3月15~16日分)
鉱工業生産(前月比)
TOPIX浮動株比率の定期見直し公表
(TOPIX連動型ファンドは4月27日の引けでポートフォリオのリバランスが必要)
イエレンFRB(連邦準備制度理事会)議長が講演
▲1.0%
-
▲2.8%
-
▲1.7%
1.6%
0.4%
0.3%
8.10%
8.78%
0.0%
-
-
-
▲467億ドル
▲457億ドル
54.2
53.4
0.4%
-
54.0
-
▲24.40億豪ドル ▲29.37億豪ドル
2.00%
2.00%
6.50%
6.75%
5.50%
5.75%
0.9%
-
7.5%
8.1%
101.8
-
113.5
-
-
-
3.3%
-
-
-
ハリファックス住宅価格指数(前月比)
消費者物価指数(前年比)
経常収支( 季調済)
景気ウォッ チャー調査- 先行き判断DI
景気ウォッチャー調査-現状判断DI
貿易収支
輸出(前月比)
輸入(前月比)
IPCA(拡大消費者物価指数、前年比)
-
-
-
16,000億 円
-
-
-
-
-
-
▲1.4%
2.9%
14,924億 円
48.2
44.6
134億ユーロ
▲0.6%
1.3%
10.36%
G7外相会談(~11日、広島市)
新規銀行融資( 発表日未定、 ~1 5 日)
マネーサプライM2(前年比、発表日未定、~15日)
-
10,500億 元
13.5%
-
7,266億 元
13.3%
-
4月 9日 (土 )
日本
4月 10日 (日 )
中国
-
3月
3月
注: 発表日は現地時間。市場予想と実績は2016年3月31日12時時点のBloombergの値を表示。スケジュールは予告なしに変更されることがあります
出所: Bloombergおよび各種報道などよりSMBC日興証券作成
22
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
<再来週のスケジュール>
発表日
4月 11日 (月 )
4月 12日 (火 )
国・ 地域
日本
米国
中国
トルコ
日本
英国
インド
ブラジル
米国
4月 13日 (水 )
ユーロ圏
中国
ブラジル
-
米国
4月 14日 (木 )
ユーロ圏
英国
豪州
インド
-
-
日本
米国
4月 15日 (金 )
ユーロ圏
中国
4月 16日 (土 )
4月 17日 (日 )
インドネシア
ロシア
-
-
市場予想 前月・ 前期・ 前年
2月
1-3月期
3月
2月
-
3月
2月
3月
2月
3月
3月
3月
1-3月期
2月
3月
3月
3月
2月
-
3月
1-3月期
3月
-
3月
3月
3月
-
-
-
3月
4月
1-3月期
2月
1-3月
1-3月期
3月
3月
3月
3月
-
-
機械受注( 船舶・ 電力除く 民需、 前月比)
アルコア決算
消費者物価指数( 前年比)
経常収支
衆院補選告示(北海道5区、京都3区)
消費者物価指数(前年比)
鉱工業生産(前年比)
消費者物価指数(前年比)
小売売上高指数(前月比)
生産者物価指数(前月比)
小売売上高( 前月比)
小売売上高( 除自動車、 前月比)
JPモルガン・チェース決算
鉱工業生産(前月比)
貿易収支
輸出( 前年比)
輸入( 前年比)
経済活動指数(前月比)
G20財務大臣・中央銀行総裁会議(米ワシントン、~15日)
消費者物価指数(除食品&エネルギー、前年比)
バンク・オブ・アメリカ決算
消費者物価指数(前年比、確報、前回値は速報値)
政策金利
失業率
新規雇用者数(前月比)
卸売物価指数(前年比)
IMF(国際通貨基金)・世銀春季総会(~17日)
第33回国際通貨金融委員会(IMFC、~16日)
日露外相会談(東京)
鉱工業生産指数( 前月比)
ニュ ーヨーク連銀製造業景況指数
シティグループ決算
貿易収支(季調済)
固定資産投資( 都市部、 年初来、 前年比)
実 質 GDP 前 年 比 )
鉱工業生産( 前年比)
小売売上高( 前年比)
貿易収支
鉱工業生産(前年比、発表日未定、~18日)
第93回世銀・IMF合同開発委員会
OPECと非加盟国による原油増産凍結をめぐる会合(カタール・ドーハ)
-
-
2.5%
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
280.0億 ド ル
▲3.3%
▲9.3%
-
-
-
-
-
0.50%
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
▲0.9%
-
-
15.0%
-
2.3%
▲22.3億ドル
-
0.3%
▲1.5%
5.18%
▲1.5%
▲0.2%
▲0.1%
▲0.1%
-
2.1%
325.9億 ド ル
▲25.4%
▲13.8%
▲0.61%
-
2.3%
-
-
0.50%
5.8%
300人
▲0.91%
-
-
-
▲0.5%
0.62
-
212億ユーロ
10.2%
6.8%
5.9%
11.1%
11.36億ドル
1.0%
-
-
注: 発表日は現地時間。市場予想と実績は2016年3月31日12時時点のBloombergの値を表示。スケジュールは予告なしに変更されることがあります
出所: Bloombergおよび各種報道などよりSMBC日興証券作成
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投資情報部作成最新レポートのご紹介
【定期発行レポート】
日次
週次
月次
Daily Outlook(日刊投資情報)
Weekly Outlook(週刊投資情報)
月刊投資情報(株式・為替・金利の見通し)
@ Wall Street
投資部門別売買動向(現物・先物)
日本株投資戦略(月刊プレゼン資料)
主要通貨デイリー
来週・再来週の注目スケジュール
米国株式投資ガイド
新興国通貨デイリー
米国 ETF テクニカル週報
日興ストラテジー・セレクション(注目銘柄リスト)
Global Market Review
米国主要企業決算発表スケジュール
投資初心者向け資料
向こう 3 ヵ月の注目スケジュール
Japan Market Review
主要新興国データ集
主要市場見通し一覧
【随時発行レポート】
<Spot Report >
2016/03/25
トルコ
予想外の利下げ実施により中銀は金融政策の簡素化に着手
2016/03/18
豪ドル
輸出商品価格下げ止まりの持続がカギ
2016/03/18
中国経済
全人代~改革への意欲は高いものの最重要目標は成長か~
2016/03/17
NZ ドル
利下げ観測の後退とともに上向く時期は後ずれ
2016/03/17
ブラジル経済
大統領退陣の可能性が徐々に高まる
2016/03/16
日銀金融政策
4 月にも追加緩和の可能性
2016/03/14
中国経済
1-2 月指標は景気下振れ示唆も、底割れの可能性は限定的
2016/03/10
NZ 金融政策
海外景気の見通し悪化から予想外の利下げ
2016/03/07
中国株式
指導者層の構造改革意欲を好感し当面は上昇か
<カントリー・レポート>
2016/01/18
南アフリカ共和国概観
2015/10/19
インド概観
<注目の投資テーマ&業界ナビ>
2016/03/31
注目の投資テーマ ~2016 年 4 月~
2016/03/25
国内消費関連データ集(更新版)
<プレゼン資料ほか>
2016/03/23
日本株式は依然として割安ゾーン
2016/03/23
米国ストラテジー・セレクション『ナイキ』
2016/03/17
マイナス金利導入が日本株に与える影響(更新版)
2016/03/16
下げ止まりの兆しを見せる原油価格
2016/03/11
4 年目を迎える異次元緩和(更新版)
2016/03/11
株主還元の拡大が期待される米国株
2016/03/07
マイナス金利下での投資戦略
2016/03/07
コーポレートガバナンス・コードの威力(更新版) ~相次ぐ自社株買いに注目~
* 上記レポートをご希望の方は、最寄りの支店までお問い合わせください。
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2016 年 3 月 31 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.248
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びその他の費用等)をお支払いいただきます。債券、株式等を募集、売出し等又は相対取引により購入する場合は、購入対価のみをお
支払いいただきます(債券の場合、購入対価に別途、経過利息をお支払いいただく場合があります。)。また、外貨建ての商品の場合、
円貨と外貨を交換、又は異なる外貨間での交換をする際には外国為替市場の動向に応じて弊社が決定した為替レートによるものとしま
す。上記手数料等のうち、消費税が課せられるものについては、消費税分を含む料率又は金額を記載しております。
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務・経営状況を含む。)の悪化等それらに関する外部評価の変化等を直接の原因として損失が生ずるおそれ(元本欠損リスク)、又は元
本を超過する損失を生ずるおそれ(元本超過損リスク)があります。
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ティブ取引等についてお客様の差入れた委託保証金又は証拠金の額(以下「委託保証金等の額」といいます。)を上回る場合があると共
に、対象となる有価証券の価格又は指標等の変動により損失の額がお客様の差入れた委託保証金等の額を上回るおそれ(元本超過
損リスク)があります。
また、店頭デリバティブ取引については、弊社が表示する金融商品の売付けの価格と買付けの価格に差がある場合があります。
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(2015/04/09 版)
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