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2016 年度 2 月期(第 5 号)
京都大学フォーミュラプロジェクト KART
月例活動報告書
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今月の活動概要
KZ-RR14 のフレームが姿を見せる
○車両設計・製作進捗
○京機会関西支部新年会
今月ご支援頂きました方々
今月の各班報告
ご挨拶
日ごとに暖かさを感じられるようになりましたが,皆さま
いかがお過ごしでしょうか.
初旬から春休みに入り,車両の製作を急ピッチで進め
ております.主な工作機械のある工場が KART の活動
拠点と別キャンパスにあるため,製作の段取りを考え,人
やモノの無駄な移動をなくすことが時間を有効に使う上
で肝要です.今年のチームコンセプトである「クリティカ
ルシンキング」を念頭におきながら,メンバーで日ごとの
目標を共有して毎日精一杯活動しております.
今後とも京都大学フォーミュラプロジェクト KART をよろ
しくお願いいたします.
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2016 年度 2 月期(第 5 号)
今月の活動概要
車両設計・製作進捗
春休み前半でフレームを最優先に製作を行
ケットとエンジンマウントという状況です.
いました.溶接が滞りなく行えるように,溶接が
今後は,エンジンのフレームへの搭載を目
必要となるフライスパーツを最優先として製作
標に製作を進めてまいります.
を進め,フレームの完成まで残るはアームブラ
マルチプロダクトフェア 2016
24 日,株式会社テクノソリューションズ様の
開催する T-SOL 設計製造マルチプロダクトフ
ェア 2016 に KART より 1 名が参加いたしまし
た.SOLIDWORKS のユーザー事例紹介とし
て,KART が普段の活動の中でどのように
3DCAD を活用しているかをお話しさせていた
だきました.KART は開発・設計・製作・評価の
各工程において SOLIDWORKS を活用してお
りますが,発表では 3 つのパーツを取り上げ,
それぞれについて各工程における具体的な活
活用事例発表の様子
用方法を紹介いたしました.
した.
同日のソリッドワークス・ジャパン 山崎様の
KART を支えてくださるスポンサー様へお返
基調講演では SOLIDWORKS の近年の動向
しできる機会はなかなかありませんが,今回の
や今後の展開を紹介され,併催されている展
ような貴重な機会を今後も大切にしていきたい
示会場では 3D スキャナーや 3D プリンターな
と思います.
どが展示されるなど,とても興味深いイベントで
今月支援していただきました方々
今月は以下の方々にご支援をいただきました.厚く御礼を申し上げますとともに,今後とも温かい
ご声援のほど,よろしく願い致します.
スポンサー様
株式会社テクノソリューションズ 様
(活動資金のご援助をいただきました)
株式会社ミスミ 様
(製品のご支援をいただきました)
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2016 年度 2 月期(第 5 号)
松本金属工業株式会社 様
(技術支援をしていただきました)
NOK 株式会社 様
(シール部品のご支援を頂きました)
ヤマハ発動機株式会社 様
(技術支援をいただきました)
テクノオイル・ジャポン株式会社 様
(オイル類のご支援を頂きました)
住友電装株式会社 様
(電装部品のご支援を頂きました)
今月の各班報告
シャシ班
先月の報告書にも記しました通り,今年度は
昨年度問題になりましたドライブシャフトのダブ
ルオフセット型ジョイントの球がハブ側のハウジ
ングを齧るという問題を解決しなければなりま
せん.そこで鉄のスペーサーをハブ側とジョイ
ントの球側の間に挟むことにより解決を図り,
試作致しました.試作品はハブ側の構造を模
組立後のリアハブシャフト
擬したものと鉄のスペーサーを両方作り,角型
スプラインをそれぞれの内側と外側にワイヤカ
ットでカット致しました.今回はワイヤカットで加
工した場合の両者のはまり具合を確かめるた
めに試作致しました.組立後はガタもなく出来
の良い結果となり,スプライン部分の確かなは
まり具合を確認することができました.実際に
車両に搭載する際には両者の間を接着剤で
繋ぎ,さらに両側を蓋で閉じることによりアキシ
ャル方向へ固定することを考えております.
今月はフレームの製作を中心に行ってきた
ので,来月はアーム,ナックル,ベルクランクな
ワイヤカット加工後のリアハブシャフト
(左:穴側 右:軸側)
どの足回り部品の製作を順次行っていきたい
と思います.
エンジン班
今月エンジン班では,今年度車両搭載のた
スーパーチャージャーの設計変更を行いまし
めの部品製作とオイル温度計測の部品製作,
た.
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2016 年度 2 月期(第 5 号)
進めております.一番の問題であります,約 16
万 rpm で回転するインペラシャフトのバランス
につきまして,現在はスラスト方向に動いてし
まい,ほかのギアと干渉し磨耗しています.そ
こでシャフトのベアリング保持について予圧量,
間座のサイズを再検討し,磨耗してしまったパ
ーツを取り替え,テストを行います.
エンジンオイル温度センサー
今年度も継続してエアロデバイスを搭載す
るため,昨年度エンジンブローの原因となりま
した温度上昇を監視するため,オイル温度を
計測いたします.エアロ搭載時,非搭載時の
温度比較し,必要であればオイルクーラー搭
載の検討等を行い,エンデュランスリタイアを
繰り返さないよう対策してまいります.
干渉して削れた
インペラシャフトハウジング
また,スーパーチャージャーにつきましては,
テスト運転から現状の問題を洗い出し解決を
スーパーチャージャー構造
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2016 年度 2 月期(第 5 号)
エアロダイナミクス班
今月はオス型とエアロマウントの設計を行い
ツインシャシ機構を引き続き採用したため,基
ました.
本的なリンク構造は昨年度を引き継ぎましたが,
先月作成した詳細な CAD をもとに,オス型
昨年度車両で見られた,ブレーキング時にエ
の設計を行いました.オス型とは,製品を作る
アロシャシのフロント部分が沈み込んでしまうこ
のに使用するメス型を作るための型です.この
とへの対処を行いました.具体的には,前輪に
オス型の精度がそのまま製品まで直接影響す
荷重がかかった時に発生するアップライトのキ
るため,解析値と同様のダウンフォースを生み
ャンバ角変化の影響が原因だと考え,フロント
出すエアロデバイスを製作するには高い精度
のエアロ側の取り付け点をよりアップライトに近
のオス型を製作する必要があります.またそれ
づけました.これによってアーム長は昨年度の
に加え設計の際には,作りやすさとメス型の離
5 分の 1 程度に短縮されました.
型のしやすさにも注意しました.
来月は,CFD を用いてより細かなパーツの
エアロマウントの設計は昨年度のものをブラ
設計を行いたいと考えております.
ッシュアップする方向で行いました.今年度も
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