インドネシア-投資制度-外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用

最終更新日:2016 年 3 月 31 日
インドネシア-投資制度-外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用
「在留許可」詳細
I. ビザ...............................................................................1
1. ビザの種類
2. 到着ビザ
3. 短期訪問ビザの免除国
Ⅱ. 居住許可......................................................................2
1. 暫定居住許可
2. 警察への届出
3. 住民登録
Ⅲ. 労働許可......................................................................3
1. 外国人労働者雇用補償金(DKP-TKA)
2. 外国人労働許可証(IMTA)の取得手続
3. 外国人着任報告(LKOA)
Ⅳ. その他..........................................................................4
1. 一時居住ビザおよび暫定居住許可
2. 首都ジャカルタに滞在する外国人の登録手順
3. 出入国管理規定の改定
I. ビザ
1. ビザの種類
(1)トランジットビザ(インデックス 111)
他国への渡航途上で寄港する場合等に利用されるビザ。有効期間は最長 14 日。
(2)各種訪問ビザ
①シングルエントリー訪問ビザ(インデックス 211)
労働目的ではなく、商談等、その活動が政府、観光、社会文化、事業活動に関連する用途
に利用されるビザ。有効期間は 60 日。その後、1 回につき最大 30 日間、続けて 4 回まで滞
在期間を延長できる。
②マルチエントリー訪問ビザ(インデックス 212)
労働目的ではなく、商談等、その活動が政府、観光、社会文化、事業活動に関連するもの
で、1 年の間にインドネシアを複数回訪問するような用途に利用されるビザ。1 回の訪問の
有効期間は 60 日。
③到着ビザ(インデックス 213)
商談を含む政府、観光、社会文化、事業活動に関連する用途に利用されるビザで、インド
ネシア到着時に供与される。有効期間は 30 日。
(以下の 2.到着ビザの記載参照)
④一時居住ビザ(インデックス 311-319)
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労働目的のビザと、外国人労働者の同伴家族や留学生等の労働以外の目的のビザがあり、
滞在目的により最長 1 年あるいは 2 年の居住許可。
2. 到着ビザ
観光、社会文化、商談、あるいは政府の仕事でインドネシアを訪れる 70 カ国の外国人が対
象。日本は 2015 年 6 月 12 日から、インドネシア滞在が 30 日以内の観光目的の訪問の場
合ビザが免除されることになったが、インドネシア滞在が 30 日を超える場合、あるいは観
光目的の訪問ではなくて商談やミーティングなどが目的の場合は引き続き到着ビザを取得
する必要がある(下記の「3. 訪問ビザの免除」参照)。
発給は、ジャカルタのスカルノハッタ空港、ハリム空港、スラバヤのジュアンダ空港、バ
リのングラライ空港等、特定の 42 空港・港・税関で行われる。これらの空港、港、税関に
到着した時に、まず銀行窓口でビザ代金として US$35/人を支払って領収書を受領し、次に、
入国審査カウンターでビザの発給及び入国審査を受ける。
到着ビザの有効期間は 30 日。入国管理局事務所で申請すれば、さらに 30 日間の延長が一
度のみ認められる。ただし、到着ビザを他の滞在許可に変更することはできない。
3. 訪問ビザの免除
2015 年 6 月 9 日付大統領令 2015 年第 69 号、2015 年 9 月 18 日付大統領令 2015 年第 104 号
にて、日本を含む 75 カ国からの観光客に対し訪問ビザの免除措置をとっている。観光目的
であることが条件で、滞在期間は最長 30 日。30 日を超えて、および/または観光以外の目
的でインドネシアに滞在する場合は、短期訪問ビザか到着ビザを取得しなければならない。
訪問ビザ免除の入管地は、2015 年 8 月 31 日付法務人権大臣規定 2015 年第 22 にて、次の 5
空港および 8 港に限定されている:
空港:スカルノハッタ(タンゲラン)、グラライ(バリ)
、クアラナム (メダン)
、ジュア
ンダ(スラバヤ)
、ハンナディム(バタム)
海港:スリビンタン、スクパン、バタムセンター、ノンサ海洋ターミナル、セニンバ湾マ
リーナ、チトラトリトゥナス、バンダルベンタンテライラゴイ、バンダルスリウダナロバ
ン、タンジュンバレイカリムン
Ⅱ. 居住許可
1. 暫定居住許可
一時居住ビザを取得して入国した外国人には、ビザの有効期間が 1 カ月であっても、入国
後速やかに居住する地域を管轄する入国管理局事務所に赴き暫定居住許可証(KITAS)を
取得し、外国人登録(POA)を行うことが義務付けられている。
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KITAS を取得した外国人には、KITAS と同期間の数次再入国許可が供与される(シングルの
再入国許可は、
2014 年 6 月 19 日付法務人権省出入国管理総局長回状 No.IMI-1118.GR.01.09
にて廃止となった)
。
2. 警察への届出
KITAS 発行から 30 日以内に国家警察本部に届出を行う。従来は警察登録証明書(SKLD)
が発行されていたが、2014 年から廃止になった。この後、居住区管轄の警察へ届出(STM)
を行う。
3. 住民登録
国家警察本部への届出後、14 日以内に外国人本人が居住する州の住民局に到着を届け出て
住民登録証(SKPPS/KIP)を取得する。さらに、居住地区の住民課に届けて住民登録書
(SKTT)を取得するが、ジャカルタ等では 2014 年から KIP があれば不要としている。
(ジ
ャカルタでの登録については「Ⅳ.その他」の記載参照)
Ⅲ. 労働許可
1. 外国人労働者雇用補償金(DKP-TKA)
就労予定期間 1 カ月につき 100 ドルを労働移住省の指定銀行に納付する。
(「外国人の就業
規制」の記載参照)
2. 外国人労働許可証(IMTA)の取得手続き
雇用主である会社は、まず外国人雇用計画書(RPTKA)の承認を得た後(「外国人の就業
規 制 」 の 記 載 参 照 )、 IMTA を 労 働 省 の 「 外 国 人 労 働 者 オ ン ラ イ ン 」
(http://tka-online.depnakertrans.go.id/)を通じて、労働者配置総局外国人労働者雇用管
理局長宛て申請する。
<IMTA の申請に必要な書類>
① RPTKA の承認決定書
② 外国人労働者のパスポート
③ 外国人労働者雇用補償金(DKP-TKA)納付証明書
④ カラー証明写真、4×6cm、背景赤
⑤ 外国人労働者に付くインドネシア人(見習い)の指名書
⑥ 外国人労働者の卒業証明書
⑦ 外国人労働者の履歴書
⑧ 雇用契約書案
⑨ インドネシア法人の保険会社の保険証書
IMTA の有効期間は最長 1 年間で、RPTKA に応じて延長が可能である。
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<IMTA の延長申請に必要な書類>
① 旧 IMTA
② 外国人労働者雇用補償金(DKP-TKA)納付証明書
③ 外国人労働者のインドネシア人(見習い)に対する教育・訓練プログラム報告
④ RPTKA 承認書
⑤ カラー証明写真 4×6cm、背景赤外国人労働者のパスポート
⑥ 外国人労働者に付くインドネシア人(見習い)の指名書
⑦ 外国人労働者の卒業証明書
⑧ 外国人労働者の履歴書
⑨ 雇用契約書案
⑩ 外国人労働者の賃金証明
⑪ 外国人労働者の納税者番号(NPWP)
⑫ インドネシア法人の保険会社の保険証書
⑬ 外国人労働者の国家社会保障加入証明
なお、2015年1月26日付労働大臣規定2015年第3号により、外国投資企業のIMTAの申請・発
行は、インドネシア投資調整庁(BKPM)でも行える。IMTAの延長は、外国人労働者の労働
地が複数州にわたる場合に限りBKPMでも行える。
3. 外国人着任報告(LKOA)
外国人労働者の IMTA 等の取得後、労働先企業が労働移住省に対して労働を報告する義務
がある。
Ⅳ. その他
1. 一時居住ビザおよび暫定居住許可
(1)一時居住ビザ(Visa Tinggal Terbatas)の取得に必要なパスポートの残存期間:
最長 6 カ月有効の暫定居住ビザの場合は 1 年
最長 1 年有効の暫定居住ビザの場合は 1 年半
(2)一時居住ビザの滞在予定期間:
一時居住ビザはインドネシア国内に最長 2 年間滞在しようとする申請者に供与
(最長 2 年有効の暫定居住ビザの場合は最低 2 年半の残存期間が必要)
(3)訪問許可から暫定居住許可へのステータス変更:
会社の役員として就労する場合、暫定あるいは恒久居住許可を有する夫または妻に合
流する場合等に可能。なお、子供が暫定居住許可あるいは恒久居住許可を有する両親
に合流する場合も訪問許可から暫定居住許可へのステータス変更が認められるが、18
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歳未満で未婚の(親子関係が)正当な子供に限定。
(4)有効期間 2 年の数次再入国許可:
有効期間が 2 年の暫定居住許可あるいは恒久居住許可を有する者には、最長 24 カ月間
の数次再入国許可を供与。
(5)出入国管理カードの廃止
2015 年 3 月 13 日付出入国管理総局長回状 No.IMI0323.UM.01.01 にて、外国人の出入国
管理カード記入義務は廃止された。
2. 首都ジャカルタに滞在する外国人の登録手順
外国人労働者あるいはその家族等がジャカルタで居住を開始する場合、KITAS(暫定居
住許可証)の発行日から 14 労働日以内に州の住民・民事登録局に届けることが義務付けら
れている。届けが受理されると、17 歳以上あるいは既婚者には外国人一時滞在者身分証
(KIP)および外国人一時滞在者家族構成証明書(SKSKP)が発行される。
その後、さらに居住する区へも届け出ると、外国人一時滞在者滞在地証明書(SKTT)も
取得することができる。
以上の届けには、パスポート、KITAS、入国管理局事務所から発行されるブルーブック、
ジャカルタ警察から発行される届出証明(STM)が必要。KIP は 1 年間有効で、延長可能。
また、出張や観光などで 90 日以下の訪問を行う外国人にも、その到着から 14 労働日以内
の届出が義務付けられている。届け先は有するビザの種類によって異なる:
(1)短期訪問ビザ
州の住民・民事登録局へ届けて訪問客報告証明書の発行を受けた後、滞在する区に届
けて SKTT を取得する
(2)その他
市の住民・民事登録サブ局へ届けて訪問客報告証明書の発行を受けた後、滞在する区
へ届けて SKTT を取得する。
訪問客報告証明書は 17 歳以上あるいは既婚者に発行されるもので、90 日間有効。
以上の届けには、STM、入国管理局関連の書類、写真 2×3cm が必要。
訪問客にも警察への報告が必要である。
3. 出入国管理規定の改定
2011 年第 6 号出入国管理法の実施細則として、2013 年 4 月 16 日付政令 2013 年第 31 号が
発布された。インドネシアへの出入国の手順と条件、旅券の供与・取消・抹消・交換など
の手順・条件・基準、ビザの申請手順と条件・種類・期間、居住許可の申請・供与・期間・
拒否と取消・ステータス変更の手順と条件、等の規定が改定されている。
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