防霜対策特別号 平成28年3月31日発行 いいもの成らせるさくらんぼ便り Vol.1 霜害の危険性が高いステージに入りました!! 1.今年の生育は、前年並み~やや早い! 園芸試験場の生態 発芽 品種 本年 前年 佐藤錦 3/23 3/23 紅秀峰 3/17 3/20 開花始 前年 4/20 4/17 各産地の「佐藤錦」の発芽日 地点 本年 前年 山形市中野目 3/24 3/21 寒河江市三泉 3/26 3/28 東根市郡山 3/30 3/29 2.防霜対策の準備は万全ですか? 前年霜害が発生した4月 9日の花芽(発芽17日後) (1)発芽10日後頃から、 花芽の被害の危険性が高くなる (2) 「紅秀峰」は、発芽が早いので、 「佐藤錦」より早めに対策を行う (3)生育が進むほど低温に弱くなる ・発芽1週間後頃からは-5℃以下で被害大 ・発芽2週間後頃からは-3℃以下で被害大 ・開花直前は-1℃でも被害 (4)前年被害を受けた園地は必ず対策する (5)防霜ロック等の燃焼法では、十分な火点数を準備する (昨年、甚大な被害を受けた園地では、通常の倍の個数(火点数) を設置する) 3.主な防霜対策の方法と留意点 (1)基本的な対策 ・土壌水分を確保する 土壌が乾いています。 たっぷりかん水しましょう!! (土壌乾燥は霜害を助長。 日中に、積極的にかん水をしましょう) ・敷きワラ等は除去する (地面を覆うもの(ワラ等)があると、 霜害に遭いやすい) ・降霜の危険時は、防風ネットを上げる (燃焼法を実施する場合は、下げたまま) 裏面に続く⇒ (2)散水氷結法(マイクロスプリンクラー等) (3)燃焼法(防霜ロック) ・氷点下のうちは、樹上から散水し続ける ・花芽温度が下がりにくく、効果は高い ・配管設備と十分な水量が必要 ・10a当たり20~30個設置 (気温低下が大きい時は、倍の個数が必要) ・燃料は、灯油等 ・0~1℃になった際に点火する ・気温が最も低下する日の出前に火力が 低下しないように注意 (4)燃焼法(温風機) (5)防霜ファン ・ダクトの穴の間隔や設置位置を調整し、 ・気温が2℃を下回ったら稼働 温度ムラに注意 ・-2℃以下になった時は、効果が不十分に ・燃料は、A重油等 なるため、燃焼法を併用 ・住宅地では騒音に注意 受粉の準備は抜かりなく! 4.受粉しやすい環境を! (1)土壌水分の確保 (防霜対策、結実対策に効果的) (2)訪花昆虫、毛ばたきの準備 (3)防風ネット(2mm目)や早期被覆の準備 ・防風ネットは、風上に設置するか、園地を囲うように設置する ・開花期に天候不順が予想される場合は、ビニル被覆+防風ネット ⇒雨が降っても受粉は可能。訪花昆虫の飛びやすい環境に改善。 今年も生育が早い。作業は計画的に、安全に!! ※ 不明な点は最寄りの農業技術普及課まで 村山総合支庁農業技術普及課 TEL 023-621-8270 ・ 西村山農業技術普及課 ・ 北村山農業技術普及課 TEL 0237-86-8266 TEL 0237-47-8630 さくらんぼ産地強化対策推進協議会(事務局:農林水産部園芸農業推進課・農業技術環境課)
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