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鹿児島市の大気汚染調査（第3報） : 平成元年度調査報告
大木, 章; 前田, 滋
鹿児島大学工学部研究報告, 32: 75-84
1990-09-29
http://hdl.handle.net/10232/12434
http://ir.kagoshima-u.ac.jp
鹿児島市の大気汚染調査（第３報）
平成元年度調査報告
大木章・前田滋
ＡＩＲＰＯＬＬＵＴＩＯＮＩＮＫＡＧＯＳＨＩＭＡＣＩＴＹ(ＰＡＲＴ３）
ＩＮＶＥＳＴＩＧＡＴＩＯＮＦＲＯＭＡＰＲＩＬ１９８９ＴＯＭＡＲＣＨ１９９０
AkiraOhkiandShigeruMaeda
TheairpollutioninKagoshimaCityｆｒｏｍＡｐｒｉｌｌ９８９ｔｏＭａｒｃｈｌ９９０ｗａｓｉｎｖestigatedwithpart
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TheaveragemonthlyashfallateightlocationsinKagoshimaCitywaslｌ３ｔｏｎ・ｋｍ−２ａｍｏｎｔｈ，
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ＮＯ２ａｉｒｐｏｌｌｕｔｉｏｎｗａｓｍｅｓｕｒｅｄｂｙｕｓｅｏｆｔｈｅ“Filter-badgemethod",anditwasproventhatNO2
concentrationsobservedateightlocationsinKagoshimaCitywereconsiderablylowerthanthevalue
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．
１．緒言
著者らは，昭和53年度より，鹿児島市および桜島地
区の降灰量・降灰成分および大気中の二酸化イオウ濃
:
(
ニ
テ
プ
ー
度などを，桜島の火山．噴煙活動による大気汚染とい
う観点から調査してきた。一昨年度（昭和62年度）よ
り降灰量の観測地点を鹿児島市内のみにしぼり，主と
して工場や自動車の排気ガスに起因すると考えられる
二酸化窒素汚染の調査も加えて，鹿児島市内（桜島地
区を除く）の大気汚染という観点から調査を行ってい
る')。本論文では、平成元年度の調査結果を報告する。
２．実験方法
２．１調査方法の概要
合試料を採取した。採取試料をろ過し，ろ液について
﹃■Ⅱユ︽叩〃︵］ハヱユ︶４釦ユ△
ん（降灰）捕集器（ロートの直径約30cm，容器の容量
201,ガラス製）を設置して，毎月末に降灰．降水混
●●●●
図１に示す鹿児島市に８ケ所の測定地点を設定し，
英国規格のデポジットゲージ3,4)に準ずる降下ぱいじ
吉野中学校
花野小学校
鹿児島市役所
西陵中学校
図１
５．鹿大工学部
６．中山農協
７．谷山支所
８．福平小学校
測定地点
△稲f島南褐
7
６
第３２号（1990）
鹿児島大学工学部研究報告
月
めた。今までの研究により，鹿児島市での降下ぱいじ
l剛
んの大分部は明らかに桜島降灰から成ることがわかっ
●
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３．１降灰量
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図２に，表９より得られた平成元年度の鹿児島市内
霊臼誌
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守ＬＯ《ｏｔ−◎。０３
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門
203tｏｎ．ｋm ２.month ’よりかなり低い値であった。
この降灰量は、昭和62年度の値146tｏｎ．ｋm 2．
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鹿児島市内８測定地点の年平均降灰量は，113tｏｎ．
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の年平均降灰量をまとめた。
◎００，Ｌ○ つ
割可ピコ･
旨
堤朴任陶仙
に測定地点別の月別降灰量を示し，図７に各々の地点
咽特堂
８測定地点平均の月別降灰量を示す。また，図３∼６
・蝿得やご匝浄淵ｅ﹂蚕・蝿侭や浬暇
の・寸
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値を求めた。
二一宮○一臣・函ｌ［画畢・唇○一
︻Ｉ
頓彊裁鍵恰
９に示す。１年間の測定中にはやむを得ぬ事情で欠測
値になった場合もあったが，そのデータを除いて平均‘
●
門
３．実験結果と考察
測定結果を表１∼表８に，８測定地点の平均値を表
●
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ｏｍｍ
測定値とした。
二一巨○屋﹃●函０戸屋茎・ロ○一
方法でNO2の１日平均濃度を算出し’３個の平均を
●
守Ｃｑ〔v。−ｔ＝。。ｏｕつ。。。守ｔ∼
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中搭起漣信
リろ紙をバッジケースより取り出して，文献記載6)の
｡
０，つ胃ＣＹ>ＣｑＯ３Ｏ，寸つ守ＣＹ。◎０
四℃
設置分については，自動計測器の測定ブロープの近傍
に設置した。２４時間暴露後，ＮＯ２を吸収したアルカ
●
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三ｇ旨・菌︲一旦・屋９
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噸墜塑
に３個ずつ，地上より1.5∼２ｍの位置に設置した。
測定地点No.３鹿児島市役所およびNo.７谷山支所の
●
つ守６ＶうＥＹ。Ｏ，罰ずつＬｒ。ｃｑ
二一員。︷屋●園０︷屋望・自○一
２．３降灰共存降水中のSO42 ・Ｃｌ 定量法
前報5)に記した方法によった。
東洋ろ紙㈱製フィルターバッジＮＯ２を各測定地点
●
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〒
２．４大気中のＮＯ２定量法
●
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八柄や牒甥
前報5)に記した方法によった。
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、
２．２降灰量測定方法
●
ｕつoＯ寸Ｌｒ＞０３戸ｕつＣＱ。《◎つ再
・函困
法による結果とを比較した。
●
雨・函
に設置されている窒素酸化物自動測定記録計（電気化
学計器㈱GPH-70）の測定結果とフィルターバッジ
四・つ四
た。また，鹿児島市役所および谷山支所の２測定地点
●
門 門 司 Ｃ Ｑ
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二一宮。︷画・副ｌ［屋昌・ロ○一
２カ月毎（奇数月の月末または偶数月の月初）に行っ
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（フィルターバッジ法）６)によるNO2濃度の測定を
●
ピコＬｒｺマｕつくY。〈Yつ［∼再ＣＹう
門ＥＹうＣｑＣＹ９ＣＹうＣｑ寺０，ピコ
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入病、綴鱈
一方，８ケ所の測定地点において，アルカリろ紙法
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守門Ｃｑ−ＣＹ〕Ｌｒコマ門司｡。。つ
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ているので，降下ぱいじん量を降灰量と表現した。
重ｅ星高ｅ画鵠Ｉ、箇唾雨㎡扇１，烏唾［母国橿俳㎡島１，雷唾［［㎡圏１，園唾①㎡［唾四１ｍ語唾﹄〃、函１ｍ［唾の母暇彊汁〃逆幽塑帥○三
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筆掻
降水量（１および、）．ｐＨ・SO42 濃度・Ｃｌ 濃度を
測定し，ろ液の蒸発残さ分から降灰の可溶性成分を求
77.8
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９ ／、
7.8
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． month
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13.6
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205
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179
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年平均
月
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112
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２６
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194
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５
４
５
５
５
５
５
表３鹿児島市役所
降水量
t0,.kｍ
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８１
４６１３１１２
１
m
９ ／、
116
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0
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３
１２
２ ７３２３２６２
24.3
29.4
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10.3
28.3
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b
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一
一
窒
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1.5
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m
９ ／０
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塩素イオン
降灰量
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２
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可溶性成分
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７
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７
１０●
６９
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２１
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２１
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８
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●７
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１
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３
１
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７
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３
表２花野小学校
降水量
９
３
●９
●３
●０
●６
●６
●６
●５
●８
●９
●６
●●
０
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to､｡k、 -
不溶性成分
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１
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９●６
２１９２３７９
０７
●●●●
●●●●●●
６
●１
●０
●８
●８
●４
●３
●３
●３
●４
●４
●４
●
０
５
１
９
１
１
０
０
０
０
０
０
２
。、onth
５
４３
４７
２６
１７
１０
６
６●８
４●
４●４４０
８●７
●
●
●０
●４
●●
６７
０４
３３
７●
０５
１
７
３７
１５
１３
５４
１７４
２
２
●０
●８
●３
●２
●０
●６
●３
●１
●３
●
１
４
９
１
２
１●２
１●１
7
３
＊
８
．
０
18.1
7.6
m
９ ／、
３７８＊６９２４３４４４
仏師粥＊
降灰量
０●１
●０
●３
●４
●７
●１
●４
●
９１
６０
１
１５
１９３２３
０３０１１００００００
２
． month
ton.k、 -
塩素イオン
２
､
９ ／、
１
２
． month
ton･k、 -
硫酸イオン
３７５＊１１８３５７４９
●５
●０
●●
●７
●
２５２４４
０●
２●１
月
舗旨叩︵届宕︶
１
７３６＊３９２８６１７８
●●●●●●●●
師肥弱〃皿
必皿朗型６Ｗ
表４西陵中学校
降水量
7.0
10.9
6.4
10.5
2.7
素
b
6.1
酸化
pｐ
二
窒
5.2
閥而加汁抑Ｈ椛嬰望器議咋
﹃函
11.5
14.8
11.3
11.4
1４．０
7.1
10.2
b
素
pｐ
29.9
m
９ ／、
4.0
硫酸イオン
6.9
m
９ ／２
1.5
month
−
１
塩素イオン
●
2
８
９
４５６７８９ｍｕ岨１２３
8.4
1
９
５
８
5.5
194
107
149
266
277
’
２５１１１
13.4
1
１
１
０
３
1
６
4
６
５
４
108
816
134
290
5
８
ｍ、
０●１
４
●３
●５
●５
●２
●３
●０
●２
●３
●４
●●
４０
９
６
７
９
３
４
１
０
８
７
月
降水量
８
４８
５７
１
年平均
t0,.ｋｍ
１
２
． montht0,.kｍ -
降灰量
可溶性成分
１
２
． montht0,.ｋｍ -
９６
ｐＨ
5.3
186
116
９
●２
●０
●４
●９
●３
●９
●８
●７
●８
●３
●９
●
３
６
２
４
１
３５
１３４０４３５５
２
●７
●５
●３
●４
●６
●９
●３
●５
●４
●６
●０
●
５
５
５
５
５
５
５
５
５
５
５
６
堂イ型RpI-Ll文jＪ
表
７谷山支所
４５６７８９皿ｕ皿１２３
12.8
１
244
291
118
748
１
２
ｍ、
‘
１５２１１
０
１１
２０
８０
６６
１１
２０
１１
１５
１５
１４
６
１
２
． month−
t0,.ｋｍ -
不溶性成分
2
４
１
ton。k、
month
ton･ｋ、
ｐＨ
９
０
●７
●４
●４
●１
●０
●３
●０
●２
●４
●８
●●
２
９
８
１
８
０
２
２
１
２
６
８
月
−
２
1.1
6.7
｡、onth
１
２
可溶性成分
４
１
●０
●５
●８
●８
●６
●４
●０
●４
●３
●６
■●
５
５
５
４
４
５
５
５
５
５
５
６
表６中山農協
降水量
１
８
●２
●６
●９
●７
●３
●４
●３
●３
●３
●２
●２
●
０
１
９
０
１
０
０
０
０
０
０
５４９
２
．
不溶性成分
１
５
１６
１０
１
１３
４２
１１
２７
３ ８６８３ ２
３
３９
２７
１０
８
２０１
１５
１ ０３３００３３３
８●８
９
８
０
９
５
●２
●２
●６
●３
●０
●６
●４
●５
●９
●６
■
２０
１１
１１
１４
１ ２０１
3
１
114
1
５
２
２
降灰量
t
0
,
.
ｋ
ｍ2
.
ｍ
o
ｎt
h
l
７３
●８
●６
●５
●４
●３
●４
●６
●０
●６
●２
●
３■７
９
９
６
１
１１３１４３５４
２
２
４７
８２
２●６
９●
５●４６５
０７
●４
●１
●●
●●●●
１
２
． montht0,.ｋｍ -
3.9
､
９ ／、
１
２
． montht0,.ｋｍ -
塩素イオン
２
１
６
９
８
８
３
３
３
３
３
３
●２
●１
●５
●０
●０
●０
●０
●０
●０
●０
●０
●
０
９
１０
５２
２１
４４
４９
１ ９９８
３５１８５４１０４４１
●
●９
●
●９
●９
●８
●８
●●
２●２
８０
８●
１
４
７
１
９
３
２１１
２
7.3
０●１
０
５
４
９
５
７
９
●２
●８
●７
●１
●３
●２
●５
●１
●２
●●
６８
１
１９
１ ２１１
﹃の
窒
一
40.0
m
９ ／、
４５３０１２６４００３１４
１
２
． montht0,.kｍ -
硫酸イオン
１●４
９●
３●５５２
２５
●３
●８
●●
●●●●
年平均
一
９■５
５●
４●９９３
９３
●６
●４
●●
●●●●
７１
５２
４１
３０
４３
２
０
２５
２５１
８６
２１２
１
１
一
酸化
7.9
12.3
6.5
4.7
9.6
6.3
7.8
素
b
pｐ
窒
一
酸化
汁汁・到田恥謁面加計ｓ汁勤諭滞謎際判舜削特岡畿際難略
9.8
1２．０
10.3
8.5
12.9
5.0
9.8
pｐ
b
素
酸化
53.5
２
、
１４２１１
４５６７８９ｎｕｎ１２３
5.2
10.5
1.6
113
115
7.4
5.2
104
１
231
２
683
２
ｍ、
１
ｐＨ
５８
９
８３
３１
３５
１４
５
４３
０
７
７
２
３
１
０
８
２
３
●８
●７
●６
●０
●２
●２
●１
●０
●６
●７
●
３●９
月
表９全地点平均
降水量
９
４６
７４
１
105
110
５
５
１３
２
1
１
122
１
４
２
． month
t0,.kｍ -
１
不溶性成分
０
●９
●３
●５
●９
●４
●３
●１
●６
●３
●６
●０
●
５
４
５
４
４
５
５
５
５
５
５
６
173
５
９
139
1
６
125
4
７
202
416
２
． month
t0,.kｍ ２
． month
t0,.kｍ -
５６
１４
８５
２０
５９
１４
３
３
12.1
､
９ ／’
２
． month
t0,.kｍ −
､
９ ／、
２
． month
t0,.kｍ -
塩素イオン
可溶性成分
１
降灰量
１
７
５
０
９
２
９
３
３
０
２
７
●７
●８
●１
●５
●１
●３
●２
●４
●４
●６
●４
●
３
２１
１１
年平均
一
6.3
1.2
6.5
147
13.4
４５６７８９Ⅲｕｎ１２３
、
２１５１１１１
年平均
９
２
●８
●０
●８
●８
●７
●７
●２
●９
●５
●３
●●
２
０
０
６
５
８
１
２
１
０
９
０
193
151
278
５
２２
３７
２
270
8
４
819
144
300
ｍ、
4
２
ｐＨ
5.6
４
０
●４
●１
●３
●２
●６
●４
●６
●６
●４
●８
●●
５
５
６
５
５
５
５
５
５
５
５
６
４６
９
●１
●６
●０
●４
●３
●４
●３
●４
●４
●３
●
０●３
７
２
１
０
０
０
０
０
０
９
３９
６６
５４
７
８
1
３
６
1
８
１
３
２
． month
t0,.kｍ -
1
４
２
． month
ton.ｋ、 -
可溶性成分
１
１６６４
６
１
●９
●５
●６
●２
●７
●４
●５
●６
●３
●０
●●
３
６
６
１
５
８
５
０
０
４
５
４
１
５
７
６
１
７
●４
●５
●４
●２
●３
●０
●３
●８
●３
●０
●２
●
８
１６
１０
１２
２３
１１
１ ３２２
1
５
１
６
１
８
4
２
６
1
２
８
２
． month
to､｡k、 -
８
６
●２
●８
●８
●３
●０
●６
●４
●３
●５
●２
●●
３
３
２
３
５
２
１５２１６４４４
４９３
不溶性成分
窒
一
２
． month
t0,.kｍ -
､
９ ／２
２
．
t0,.kｍ month
−
１
９７ ０
９１
０１
８
１１
１
降灰量
←
１
塩素イオン
４７９
７
９
●０
●１
●２
●３
●５
●４
●２
●２
●
０１●０●７
０
０
０
０
０
０
月
硫酸イオン
3.8
３３０１
０１
１０４００３２４
３
２
●４
●２
●３
●１
●６
●０
●３
●９
●１
●９
●●
０
５
４
０
８
４
０
１
１０
１６
１ ３０１
表８福平小学校
降水量
５
●６
●３
●９
●０
●９
●５
●６
●４
●１
●０
●１
●
３
８８
２５
５５
１９
５９
１１
３１
２８
３３
３３
２２
３
41.9
２
３●２
６■
７●５９２
７３
●６
●１
●●
●●●●
１
硫酸イオン
m
９ ／‘
●４
●
７１
２４
９６
１●
５
８
１３１
２０５０３
２●９２
１
０●０
１２４５６０６６３
●●ｏ●●●●
拙旨叩︵こき︶
１
5.1
6.6
4.7
6.7
4.8
4.7
pｐ
b
素
酸化
一
窒
一
3.2
闇翫狐汁椛Ｈ神聖劃謝鈷叩
、つ
大木・前田：鹿児島市の大気汚染調査平成元年度調査報告
8
１
２●１
１０
●０
●９
●８
●７
●６
●５
●４
●３
●２
●●
１１
１
０
０
０
０
０
０
０
０
０
単位・千
量目旨・園︲︻星・色ｇ︶唄墜堂
量目Ｅ・“︲昌二・目ｇ︶唄崖酸→
500
400
300
２
０
０
１
０
０
０
４５６７８９１０１１１２１２３年平均
４ ５ ６ ７ ８ ９ １ ０ １ １ １ ２ １ ２ ３ 年 平均
→月
→月
図２鹿児島市内８地‘点平均月別降灰量
吉野中学校（□）・花野小学校（△）における
図３
月別降灰量
︵［︲量巨◎臼・菌︲昌些・ロｇ︶頃崖塑→
叩
伽１
伽０
５的
４伽
３２
量目日・園︲貝・ロｇ︶調墜謹→
と一
一凸へ
−
４
/
〃
。
ー
、合一壱一一ムー
一 一 丑 △
４５６７８９１０１１１２１２３年平均
→月
図４鹿児島市役所（□）・西陵中学校（△）におけ
る月別降灰量
350
300
250
200
150
100
５
０
８地点平均
福平小学校
灰
谷山支所量
均
中山農協降
１
鹿大工学部岬
︷疋
地
Ｉ
７
西陵中学校削
市役所
０
花野小学校渦
図６谷山支所（□）・福平4,学校（△）における月
別降灰量
別降灰量
士ロ野中学校図
→月
図５鹿大工学部（□）・中山農協（△）における月
乞巨◎日・副︲一塁・臣ｇ︶唄墜酸愛汁掛→
帥卵如訓加叩０
︵︻︲畳屋◎日。鈍︲一塁・色ｇ︶唄墜数→
４５６７８９１０１１１２１２３年平均
→月
鹿児島大学工学部研究報告第３２号（1990）
8
２
８７６５４３２１０
量目畠・函︲Ｅェ・巨ｇ︶噴崖堂→
回︶録回→
０
０１
５１
０５０
３５
２２
単位．千
４５６７８９１０１１１２１２３年平均
４５６７８９１０１１１２１２３年平均
→月
図８桜島火山の月別爆発（□）・噴火（＋）回数
図９桜島14測定地点平均月別降灰量
︵。且︶遡蝿雨○室→
５
５１
０５０
２０
２１
ロム▽
燭
量目屋・園︲Ｅ二・臣ｇ︶調催塑→
２
６１
４１
２１
０８６４２０
２０
２８
１１
■
U
Ｕ
Ｕ
Ｗ
ｌ
Ｕ
吉花市西鹿中谷霊
野野役陵大山山小
中小所中工農支学
養
養裳毒協所校
→月
図１０８測定地点平均月別可溶性成分．SO42-・Ｃｌ-降
下量
口可溶性成分△SO42‐▽Ｃｌ‐
；
霞
ﾐ雲霞案雲
蕊案
４５６７８９１０１１１２１２３年平均
８地点平均
j
餐
鋸
i
Y
ア
ホ
⋮⋮
→月
図,，本年度および昨年度の平均NO2濃度
圏平成元年度園昭和63年度
かつた１年といえる。図７に示すように，測定値点No.
３鹿児島市役所において地点別降灰量は209tｏｎ．
島（高免・園山・黒神・有村・湯之・持木・桜島口・
km ２・month ’であり，昨年度の値739tｏｎ．ｋm ２．
小池・湯の平・武・藤野・二俣・二俣上・赤水の14測
month-’より特に大きく減少した。
鹿児島市での降灰は測定地点が桜島火口より西方に
定値点）における月別平均降灰量を示す。これらの測
定地点は桜島のほぼすべての方向に平均して配置され
位置しているので，火山活動が活発でかつ東よりの風
ており，図９に示す降灰量の変化は，季節的な変動と
が多い時期に限られている。図２に示すように，降灰
言うよりも桜島の活動そのものを反映していると考え
量が夏期に多く冬期に少ないのは季節風の影響であ
られる。桜島全島の年平均降灰量は2,560tｏｎ．ｋm ２．
る。
month ’であり，昨年度の値1,570tｏｎ・km-2・
図８に，鹿児島地方気象台提供のデータよりまとめ
month ’よりかなり高くなった。これは，平成元年８
た桜島の月別爆発・噴火回数を示す。（爆発・噴火は，
月以降の桜島の活動の活発化に対応していると考えら
鹿児島地方気象台における定義で，以下のとおりであ
れる。
る。爆発：音・体感空振・噴石・爆発地震のいずれか
があり，微気圧計に感じるもの；噴火：鹿児島地方気
象台分類の噴煙量３以上のもの｡）平成元年前半まで
３．２可溶性成分・ＳＯ４２ ・CI-降下量およびｐＨ
図10に，８測定地点平均の可溶性成分．SO42-・
は桜島の活動は比較的穏やかであったが，８月ごろよ
Cl の月別降下量を示す。これらの成分は，農作物や
り活発化のきざし見せ，平成元年末から平成２年初め
金属に腐食に悪影響を及ぼすと考えられる。
にかけて特に激しくなっている。
図９に，鹿児島県提供のデータよりまとめた桜島全
可溶性成分の年平均降下量は7.4tｏｎ．ｋm ２．
month ’であり，昨年度の値７５tｏｎ．ｋm ２．month-1
大木・前田：鹿児島市の大気汚染調査平成元年度調査報告
8
３
3
０
ロ
辱
▽
〆
ニ
や
ダ
戸
へ
一
マ
且。︶遡鰹ざｚ→
△
〆
平
さ
写
〆ゴ
へ、
﹄﹄
一﹃
‘−Ｖ／△----倉----奮／‐
や
且。︶遡鰹ざｚ→
５
５２
０１
５１
０５０
３０
３２
4
０
2
０
1
０
０
６／１
図1２
７/３１９/２１１１/２９１/３０３/２７茜
３測定地点におけるNO2濃度
口市役所△谷山支所▽花野小学校
とほぼ同じであった。本年度は昨年度より降灰量がか
６／１７／3１９/２１１１/2９１／3０３/2７平
均
図１３フィルターバッジ法と自動計測器によるＮＯ２
濃度測定値の比較
フィルターバッジ法：口市役所△谷山支所
自動計測器：◇市役所▽谷山支所
なり低下していることを考えると，本年度の降灰は可
溶性成分の割合が比較的高いものであったと結輸され
る。
以下）を満足しており，鹿児島市内のNO2汚染は比
較的少ないと結論される。図11に大気中NO2濃度測
図10に示すように，SO42-およびCl-の月別降下量
定値の昨年度の値をあわせて示すが，Ｎｏ．３鹿児島市
の増減は，降灰量の増減（図２）とある程度の正の相
役所において昨年度より増加しており，この地点の交
関性を示した。降灰中のSO42-・Ｃｌ-成分の存在原因
通量の増加によるものと推察される。
は，火山灰が火口付近に溜ったガス，同時噴出する火
図,2に，Ｎ０．３鹿児島市役所，Ｎｏ．５谷山支所，Ｎｏ．
山ガスおよび大気中の汚染ガスやエアロゾルを吸着す
２花野小学校におけるNO2濃度の日変動を示す。７
るためと考えられる。SO42-およびCl-の年平均降下
月3,日の測定以外は，±５ppb以内の比較的小さな日
量はそれぞれ５．２tｏｎ．ｋm ２．month-1および1.6t｡、．
変動であった。７月３１日のNO2濃度の大きな減少は，
km 2．month 'であり，昨年度の値（2.8t｡、．ｋm=2．
７月28日に台風11号の鹿児島市内通過があり，強風に
month 'および1.8tｏｎ・km-2・month-1）と比較して，
よる大気の入れ替えと交通量の減少によるものと．考え
SO42-降下量がかなり増加した。
られる。
降灰共存降水中のｐＨについては，4.0未満の強酸
図,3に，Ｎｏ．３鹿児島市役所，Ｎｏ．７谷山支所にお
性を示した場合はなかったが，ｐＨ4.0∼4.9のものは，
けるフィルターバッチ法および自動計測器による
本年度22例（23.2％）であり，昨年度の16例（18.6％）
NO2濃度測定値の比較を示す。フィルターバッチ法
よりも若干増加した。このことはSO42 降下量の増加
による測定では,±20％の誤差があるといわれており，
と関係があると考えられる。また，ｐＨの低い降水は，
このことを考慮すれば，フィルターバッチ法の測定値
市内北部の降灰量の多い地域に局在しており，降灰と
は自動計測器のそれと対応しており，信頼できるデー
酸性雨との関連が示唆される。
タである。
３．３大気中のＮＯ２汚染
４．結言
図,,に，フィルターバッジ法による鹿児島市内８測
桜島降灰については，年平均降灰量が113tｏｎ・
定地点の大気中NO2濃度測定値の平均を示す。最も
km-2・month 'であり，昨年度よりかなり減少した。
NO2濃度が高いのはNo.３鹿児島市役所であり
（24.3ppb)，またNo.５鹿大工学部およびNo.７谷山
これは，平成元年前半の桜島活動の鎮静化によるもの
支所も高い値を示した。これらの測定地点は交通量の
ている。
と考えられるが，平成元年末より活動は再び活発化し
多い幹線道路の近くに位置しており，高いNO2濃度
可溶性成分の降下量は，昨年度と同程度であり，降
は自動車排気ガスの影響と考えられる。最も高い
灰共存降水のＰＨは，昨年度に比べて酸性を示す場合
NO2濃度を記録したのは，平成元年９月２１日No.３
鹿児島市役所の31.3ppbであったが，この値も環境基
準（，時間値の１日平均値が40∼60ppbまたはそれ
が若干増加した。
大気中のNO2汚染に関しては，すべての測定値が
環境基準よりかなり低い値であり，鹿児島市内の汚染
鹿児島大学工学部研究報告第３２号（1990）
8
４
は比較的少ないと結論される。しかしながら，特に交
通量の多いところで昨年度の値よりやや増加してお
り，年々汚染が進んでいると考えられる。
終わりに，貴重なデータを提供していただいた鹿児
島地方気象台．鹿児島県庁・鹿児島市役所の関係者の
2）前田・大木・竹下：鹿児島市の大気汚染調査（第
２報)，鹿児島大学工学部研究報告，31,53-62
（
1
9
8
9
)
．
3）Ｗ・Leithe，新良宏一郎：大気汚染の測定１版，
化学同人，110,164（1973)．
皆様に厚く御礼申し上げます。また，フィルターバッ
4）大気汚染研究全国協議会編：大気汚染ハンドブッ
チ法によるNO2濃度測定に関して，ご指導，ご助言
ク(1)測定編５版，コロナ社，38,145（1971)．
5）竹下・前田・下原：鹿児島市及び桜島の大気汚染
を賜った千葉大学名誉教授鈴木伸先生に感謝致しま
す。
調査（第１報)，鹿児島大学工学部研究報告，２１，
参考文献
）
1
前田・大木・竹下：鹿児島市の大気汚染調査（第
１報)，鹿児島大学工学部研究報告，30,141-151
(
1
9
8
8
)
．
１４０−１４７（1979)．
6）堀・鈴木・樫木・樋口：大気環境のサーベイラン
ス測定・設計・解析，東京大学出版会，５９
(
1
9
8
4
)
．
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