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iWF-MAXI 広天域軟X線監視ミッション
河合誠之, 谷津陽一, 有元 誠 (東工大), 冨田 洋, 上野 史郎, 木村 公 (JAXA), 三原建弘, 芹野素子, 森井幹雄 (理研), 常深 博 (大阪大),
吉田篤正, 坂本貴紀 (青学大), 幸村孝由 (東理大), 根来 均 (日大), 上田佳宏 (京大), 坪井陽子 (中央大), 海老沢研 (ISAS/JAXA)
Abstract
iWF-MAXI (iSEEP Wide Field MAXI) は、ガンマ線バーストや超新星爆発のような突発X線源の検出およびその位置速報を主目的
としたミッションであり、ISS/JEMへの搭載を予定している。特に2015年から世界各国の新世代重力波天文台(advanced LIGOや
KAGRA等)が稼働し始め、コンパクト連星合体によって発生する重力波の直接検出が数年以内に実現することは確実視されている。
しかし重力波観測だけではその位置を決定して発生源を特定することは不可能なため、重力波発生に伴う電磁波放射を検出し正確
な位置を決めることは必須である。iWF-MAXI の特徴は全天の~15% をカバーする広い視野と軟X線を含む広いエネルギー帯域で
ある。それらを実現するために、以下の検出器の搭載を検討している。
• Soft X-ray Large Solid Angle Camera (SLC): 高速読み出しが可能な1次元読み出しCCDとコーデッドマスクで構成されており、
~0.1度の位置決めが可能である。0.7〜12keVのエネルギー帯域をカバーし、290 cm2/cameraの検出器面積を有する.
iWF-MAXI Overview
• 主ターゲット:
1) 重力波イベントに対して、X線対応天体の同定
2) X線新星等のX線トランジェント天体の全天監視
• ミッション検出器
 Soft X-ray Large Solid Angle Camera (SLC)
 CCD array with Coded masks
Optical blocking filter
 0.7〜12 keV
+ Coded mask
 Hard X-ray Monitor (HXM)は
Y
ミッション小型化のため搭載断念
X
• 位置決め精度: 0.1 deg @ SLC
• 視野 全天の15% (有効面積>0の領域)
• 感度: 全天の10%に対する平均感度
≈ 100mCrabのX線源を 100秒の積分で検出
• International Space Station/JEM payload
iSEEP (bus) on ISS
• フライト実績のある技術を継承
• ASTRO-H, MAXI
• 稼働予定:
ISS搭載中型船外プラットフォー
ム
 新規バスの開発不要
→ 大幅な開発費の削減が可能
Soft X-ray Large Solid
Angle Camera
2018 (TBD) 〜
Gravitational wave source search
X-ray transient search
–1
2010年代後半に世界各国の重力波天文台が本格稼働予定
INDIGO
1
2
3
Short
GRB
48
46
Low
luminosity G
RB
GRB
Af
te
44
SN shock
breakout
42
X-ray Burst
6
7
rg
lo
w
AG N
Tidal Disruption
Ultrafast nova
BH Binary
38
iWF-MAXIの役割
対応天体の同定
光度曲線やスペクトルの
取得
電磁放射を検出し、高精度位置決め
大質量崩壊
パルサー
グリッチ
X線
エラー
サークル
NS merger
(ショートGRB)
重力波望遠鏡のエラーサークル
ショートGRBの光度曲線
5
Long GRB
50
40
3
4
52
Log luminosity (erg/s)
KAGRA
0
大型望遠鏡のフォローアップ観測
(Subaru, TMT, JWST等)
※中性子星連星合体からの重力波検出数推定値:0.2~200個/年
装置
視野
[全天比]
視野内の重力波
稼働率 イベント数 [個/年]
軟X線
感度
Swift
11%
80%
0. 02 — 18
N/A
MAXI
2%
40%
0.02 — 2
○
0.004 — 0.4
N/A
0.02 — 18
○
Integral IBIS
9x9 deg
iWF-MAXI
0.2% 100%
15%
60%
数keVの軟らかい放射
• Swift の寿命は残り数年程度か?
• iWF-MAXI が最も監視効率が高い
–5
–4
–3
–2
–1
log days
0
1
2
MAXI
24
iWF-MAXI
世界初の本格的な軟X線広天域監視ミッション
発見例の少ない/未知のトランジェント天体をサーベイ観測
• 潮汐破壊現象
• 超新星ショックブレイクアウト
• 未知の突発天体現象
潮汐破壊現象
広視野衛星での重力波イベント監視効率
本体
–6
ショックブレイクアウト
搭載バス iSEEP
• 従来のフルサイズ曝露部ペイロード(e.g. MAXI, CALET)は
ISAS小規模プロジェクト枠では開発が困難なため規模を縮小
し、JAXAが開発する共用中型バス “iSEEP”を利用する。
→ 国際宇宙ステーションIVA補給型中型船外プラットフォーム
• エンベロープサイズ: 72 x 39 x 35 cm3
• 重量: 200kg以下
• 電源: 28V (400W)
• I/F 温度: ~40℃ @ 排熱200W
• 通信 I/F: イーサネット
2015年2月小規模プロジェクト(B)に提案