女性のメンタルヘルス - 日本精神科看護技術協会

こころの健康出前講座プロジェクト提供資料
女性のメンタルヘルス
日本精神科看護技術協会○○県支部
(所属施設)○○○○○○○○○
(氏名)○○ ○○
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こころの健康出前講座プロジェクト提供資料
うつになりやすい性格や気質
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真面目で几帳面
これって
勤勉、すごい頑張り屋さん
『日本ではあたりまえ』
責任感が強く、律儀
のパーソナリティであり、
美徳とさえ
秩序を重んじる
思われている
おおかたの日本人は、
大半がうつ病になりやすい資質をもっている
例えば・・・『あきらめる』=『静かに状況を受け入れる姿勢』2
こころの健康出前講座プロジェクト提供資料
ライフステージの中で・・・
死
誕生
こころの問題との接点は
いつも存在します!
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こころの健康出前講座プロジェクト提供資料
いつでもだれでもなりうる病気
• 発病の契機は“ストレス状況”
悲しいことや苦しいこと
職場での昇進・・・・・
ライフイベントや環境の変化には要注意
• その人の最大の価値をおいている場での出来事で
ある。
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こころの健康出前講座プロジェクト提供資料
うつ病の発症に関係する誘因ないし状況
個人・家族に関係する出来事
職業などに関係する出来事
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• 職務の異動(配置転換・転勤・
出向・転職など)
• 昇進・左遷・退職・定年
• 職務に関係した情勢の急変
(不景気など)
• 職務に関係した困難(自分で
コントロールできない要因)
• 職務内容の変化
• 職務上の失敗
• 昇進試験
• 病気による欠勤と再出勤
• 昇進試験や研修
近親者・友人の死亡、別離
子女の結婚・留学
病気・事故
家庭内不和
結婚・妊娠・出産・月経・更年期
転居
家屋・財産などの喪失
目標達成による急激な負担軽減
定年
仕事の過労
家庭の経済問題
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こころの健康出前講座プロジェクト提供資料
うつ病の症状
うつ病の身体状態
①睡眠障害
入眠障害
熟眠障害
早朝覚醒
②食欲減退
味覚異常
④その他
易疲労感
脱力感
無力感
疼痛
便秘
心悸亢進
③性欲減退
ED(勃起不全)
不感症
月経異常
うつ病の精神状態
①気分・感情の異常
気分の抑うつ
②思考の異常
考えがまとまらない
集中できない
判断力・決断力が鈍る
絶望感・劣等感
③意欲・行動の異常
行動量の低下
表情・身振りの減少
生気に乏しい
④その他
不安・焦燥感
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監修:昭和大学医学部精神医学教室教授 上島 国利
こころの健康出前講座プロジェクト提供資料
自覚症状
身体的な異常
おなかが空かない 食べてもおいしくない
体がだるい 頭が重い はっきりしない
睡眠の異常
いつもより早く目が覚めて熟睡感がない。
気分の低下
気分がゆううつ めいる 寂しい
不安・焦燥
何か不安で落ちつかない イライラする
思考の異常
頭が働かない 自分を責めてばかりいる 自分はいない方が良いと思う
もう生きている価値がない 未来がないと感じる 自殺を考える
意欲の低下
やる気がおきない 何も考えたくない 億劫だし、すぐ疲れる
集中できない 迷って決められない
日内変動
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女性特有の体の働きを支配している
卵胞ホルモンとうつ
10
歳
女性らしい体
への変化と
卵巣の未熟さ
ホルモンの
バランスの
悪さ
多感な時期
精神的不安定さ
精神的ストレス
20
歳
30
歳
鋭い感受
性や強い
自我を持つ
人生の大き
な出来事
(入学・就
職・結婚・
妊娠・出
産)を体験
仕事・対人
関係・性差
による悩
み・ストレス
40
歳
身体的に
は成熟
仕事と結
婚・出産・
育児など
女性として
の悩み
自分の抱
え込むスト
レスが自
律神経の
バランスを
崩す
50
歳
60
歳
卵巣機能
の低下➪
月経不順
➪閉経➪
更年期
身体的な
疾患(生活
習慣病や
癌)
子供の成
長や親との
別れなど喪
失感
70
歳
80
歳
精神的には
成熟期
孤立感・健
康不安
睡眠リズム
の変化
知人や友人
との別れ
物忘れ
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女性のうつとホルモンの関係
女性ホルモンの産生が減少
(特に卵胞ホルモン=エストロゲン)
精神行動に関係する物質に関係
(セロトニン・ノルアドレナリン・アセチルコリン)
うつを発症する可能性が高まる
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女性に特有のうつ
産褥期うつ病
更年期のうつ
産後1~2週間から数カ月の間に発症
• 抑うつ気分
• 不眠
• 不安・いらいら・意欲低下
• 思考力や集中力の低下
• 自責の念を抱く・死を考える
• 子育てに対する不安や自信のなさ
•
ホルモンのバランスが急激に変化する
ことが影響している
自殺に注意
•
•
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•
不定愁訴
寒け・冷え・のぼせ・動悸・頭痛・め
まい・しびれ・吐き気・下痢・便秘・腰
痛・ホットフラッシュ
抑うつ気分・精神不安定
不安・いらいら・意欲低下
記憶力減退
睡眠障害
閉経という事実が老化を意識せざる
をえなくさせ、こころにも微妙な影響
をあたえる
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家族や周囲の人が気づきやすい症状
ため息が多くなった
後姿に元気がない(肩を落としている)
何にも興味を示さなくなった
てきぱきとやれなくなった
セックスに消極的になった
急にやせてきた
暗い表情で笑顔が見られなくなった
外では動けるようなのに、家では横になること
が多くなった
「取り返しのつかない過ちを犯した」とか「不治
の病気にかかった」とか 思い込んでいる
一般科の病院にかかっているがよくならない
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うつ病の経過
• 回復までは、症状は一進一退
すっかり回復したかどうかを
判断するのが非常にむずかしい病気です!
調子がよくなったり少し落ち込んだりしながら
徐々に回復していくことが多いです!
復帰にあたってはならし運転も必要
前駆期
なりかけの時期
悩み・いらいら・
あせり
極期
うつ病になっている
時期。放置すると
悪化する。
精神症状や身体症状
がはっきりとあらわれる
薬物療法と休養が必要
回復期
中間期
治療によって回復に
向かいつつある時期
すっかり回復して
社会復帰出来ている
時期ですが・・・
再発防止に努めることが大切
この時期には自殺に
注意!
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うつ病は再発しやすい
・・・きちんと治療すれば治る病気です
再発防止のために・・・
• 治ったかどうかは自分で決めないこと
➪「治った状態」でもしばらく服薬は継続
• 人間関係や環境の変化が再発のきっかけに
➪急激な環境の変化をさける
➪うつ病になったきっかけの環境は注意
• がんばりすぎない!
• 疲れすぎない!
• 家族や周囲の人の理解は不可欠
➪よくなると再発しやすい病気だということを忘れがち
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こころの健康出前講座プロジェクト提供資料
再発を防ぐために
~日頃のちょっとした心がけ~
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うつ病についての正しい知識を持つ
発病のきっかけを知る
自分の性格傾向を知る
考え方や見方を変えてみる
ストレスと上手につきあう
趣味やスポーツを楽しむ
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こころの健康出前講座プロジェクト提供資料
予防のためのちょっとしたコツ
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相手との関わり方を割り切って
考えてみよう
ひとりで生きているわけではないから相手の気持ちを
考えるのは当然のこと
でも考えても解らないことや考える必要のないことも
世の中にはたくさんある
相手の思惑ばかり気にせず
ちょっとくらい自分のことを考えても誰も怒らない
自分を出して、それで相手を多少不快にさせることが
あっても、それはお互いさまだと割り切りましょう!
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「ノ―!」といえるようになろう
断ることは誰でも怖い
➪断ることで嫌われたら・・・が怖い
頼み事をされたときに・・・
ワンクッションおくだけで
その後の自分の行動に納得が
出来、気分が軽くなる。
他にもっといい解決策が見つかるかも
提案1: 「すみませんが、ちょっと考えさせてください」
などと言ってワンクッションおく
提案2: 5回頼まれたら、せめて1回くらいは断る
提案3: 「困ったなぁ・・・」と声をひそめて言ってみる
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感情は4つにわけられる
この3つの感情をためこみやすい
満足感
幸福感
悲しみ
うつの感情
イメージとして
泣きそうな気持ち
心にぱっかり穴があいたような気持ち
泣くに泣けない気持ち
恐怖
不安
怒りの感情
期待が願望が成就しないとき
どの感情に当てはまるのか・・・と考える癖をつけよう!それが自己理解につながります
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“怒り”は見逃しやすい感情
“怒り”の感情
「イライラする」「うんざりする」「腹が立つ」「つまらない」「退屈だな」
「じらさないで」「無駄だよ」「強情だな」「短気だな」「不十分だよ」
「バカバカしい」「間違っている」「誤解だ」「信頼できない」
「恥をかかされた」「敵意がある」
小さな苛立ちや批判めいた気持ちも怒りに含まれる
怒りのレベルが上がっていくと、強い感情を抱くようになる
「侮辱された」「我慢できない」「憤慨した」「憎い」「許さない」
ちいさな怒りの段階で自分の気持ちを伝えたり怒りを吐き出す
習慣を持つことが大事
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相手に期待するあまり、怒りが生まれる
欲求
「誰かに満たしてほしい」という期待
「認められること」「支えられること」という
精神的なもので満たしてもらおうとする
期待通りにいかないことで怒り!!
怒りの感情が生まれたときには「相手に対して何らかの
期待をしている」と考えてみましょう➪怒りを生じにくくさせる秘訣
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「怒りたくない」のに怒ってしまう時は
3つの自己チェックをしてみよう
1.「期待しすぎていないか」
イライラしているなと感じたら「相手に何を期待しているだろう」と
問いかけよう。自分の本心に気づけばクールダウンしていく
2.「欲求不満に耐える力が低くないか」
ストレス耐性には個人差がある。ストレスを感じる場面を思い出して
紙に書きだしたり日記をつけたりして、自分について理解を深める
3.「勝手な思い込みをもっていないか」
「○○すべき」「~が当然だ」「~ねばならない」という自分のクセに
気づいていないことがあるので、雑談的にでも周囲の人に話してみよう
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もっと気持ちを言葉に出そう
相手を傷つけずにすむ話し方、伝え方は・・・
「私は」を主語にして話すこと
長年ため込んでいる気持ちに気づく
本当の気持ちに気づく・・・
気持ちと行動を一致させる=自己一致
➪自己受容につながる
➪本当にしたいことに気づく➪充実した人生
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正直な気持ちを伝えたほうが
「いい関係」が続きやすい
どちらの気持ちも大切にできる
お互いが歩み寄るきっかけができる
伝える方法
「相手の行動」を客観的に述べる
「自分の感情」を表現する
相手に「行動変容」を頼む
自分が「次にとる行動」を伝える
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自分を好きになろう
自分の嫌なところは見えやすい
自分の良いところは見えにくい
自分のことを見つめなおして、
自分の良さを認めよう!
褒められたら正直に喜ぼう
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ストレスと対処法
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ストレスとは
ストレッサーによって生ずるストレス反応
*交感神経が働いて緊張状態になる
【ストレスを感じている勤労者は増加している】
ストレッサーとは
物理学的・・・・気温・騒音など
科学的・・・・汚染物質・薬物など
生物学的・・・・炎症・最近やウイルスなど
心理的・・・・怒り・不安など
身体的・・・・過重労働など
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こころの健康出前講座プロジェクト提供資料
典型的なストレス症状
疲労・・・疲れがとれない
眠れない・・・眠った気がしない
朝早く目が覚める
など
いらいらする
食欲がない・・・何を食べてもおいしくない
*この4つが1ヶ月以上続くようなら要注意
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ストレスに対する反応には個人差がある
• ストレスに弱い人・強い人・・・
同じストレスなのに違いが
子供のころからの育ってきた
環境や状況、経験、性格、
周囲との関係の持ち方などや
そのひとの人生に対する考え方、
信条や信念、価値観なども影響
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傷ついた心がじんわり癒える
“7つのセラピー”
1. 「今日の自分」が心惹かれるものを探してみ
る
2. 「コラージュ」を楽しむ
3. 「バラの花」のイメージを浮かべる
4. 心のままに絵を描く
5. 自分以外のことに目を向けよう
6. 「空椅子技法」を試してみる
7. 自分と向き合い、本当の自分に触れるとき
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「いつもの自分」で、
のびのび楽しく過ごせるヒント
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
こころはどんどん変化していく
自分を大切にすることから始めよう
「今、ここ」に集中しよう
ちょっとした計画で、毎日にメリハリがつく
どんな感情も隠さず、表現してみる
こころを空っぽにする時間をもとう
「本当に求めているもの」に目を向ける
自分を癒すものをもとう
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元気に暮らすために
• 感動する気持ちを大切に
ちょっとしたことでもおおきく喜ぶ
一緒に喜んでくれる人がいると素敵…
• 話を聴いてくれる人を見つけておこう
(時には聴いてあげることも必要)
• 悩みはひとりで抱え込まない
• 歌って発散!声を出して発散もあり!
• ストレスは動いて発散もあり!
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元気に暮らすために・・・
•
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•
•
•
自分の好きなことの出来る時間をつくろう
一生懸命になれることを見つけよう
友達を増やそう!
おおいにしゃべって おおいに笑おう
“笑うかどには福来る”
1日の終わりには良かったことや
楽しかったことを思い出そう
ゆっくりぬるま湯のお風呂につかろう
ときには、癒しの音楽を聴きながら・・・
ろうそくの灯りでも見つめてみよう
1/f の
揺らぎ
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困ったときの相談先
こころの健康出前講座プロジェクト提供資料
こころの健康
出
前
座
講
私たち、
精神科看護領域に携わる看護師が、
あなたのこころの健康を
サポートします。
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