「第3期障害者計画及び第4期障害福祉計画(素案)」への

「第3期障害者計画及び第4期障害福祉計画(素案)」へのパブリックコメントと市の見解
意見・要望等の内容
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市の見解
第4期障害福祉計画策定に関して
●入所施設からの地域移行に関しては、数値目標だけを目的にしな
いでほしい。施設から出た障害者がどんな暮らしをしているか追跡
調査もしてほしいです。施設で暮らしている障害者は親の高齢で世
話をしてもらえない人、重度の為近所に迷惑をかけるから親といっ
しょに地域で暮らせない人、サービスに繋ぎながら1人では暮らし
ていけない人達ばかりだと思います。そういう障害者は一般の住宅
を借りてのグループホームの利用も困難です。だからこれ以上の施
設の削減はやめてほしいと思います。
入所施設の定員の一部を短期入所に活用することが言われているよ
うですが、それでなくても入所待ちの障害者がロングショートを利
用せざるを得ない状況があるなか、また、施設から出た障害者のロ
ングショート利用が増えることになります。このやり方は入所待ち
の障害者のことをほとんど考えていないんだと思えてなりません。
グループホームを自前で作ることが、もっとお金がかからずに作れ
たら地域移行できる障害者もいると思います。まず、グループホー
ム等に移行しやすい制度等を準備してから地域移行を進めるべきだ
と思います。
施設入所者の地域移行の目標は、成果目標として国の示した基本指針及び大阪府障がい福祉計画との整合性を
とりながら、市として実現をめざすべき目標値として定めるものです。
そもそも、施設入所者についてはその方の障害特性や生活環境等により居宅等での日常生活が困難な方や福祉
就労と一体的に入所する場合など、様々な要因が考えられます。
したがって、決めた目標を達成するために、地域移行の条件がない方や条件が整わない方を無理に退所させること
はありません。
また、入所者が地域移行するうえで、その居宅がどういうところになるのかによって、日常生活及び社会生活を行う
ために必要な障害福祉サービス等が適切に行えるよう、総合的な支援体制を整えることも重要な課題です。
ご指摘のように、施設入所の待機者がおられること、また施設入所を続ける必要がある方がおられること、あるいは
地域移行ができる条件が整わない段階で、入所施設の廃止を行うことはあってはならないことです。また、地域移行
のための居宅として、グループホームなどの整備も必要であり、次期「障害者福祉計画」の見込量において、一定の
増加を見込むとともに、その見込量確保のため「新規事業者の参加促進等」を図ることとしております。
なお、グループホームの事業者指定を行うにあたって、大阪府及び府内市町村において、既存の共同住宅や一戸
建て住宅を改築等してのグループホームの施設基準について、建築基準法による「寄宿舎」としての取り扱いではな
く、「一般住宅」として取り扱い、開設費用が多大にならないようにする取り組みをすすめております。
●障害者地域生活拠点に関する事
まだ、大阪府としての考えは示されていないようですが、まず、住
んでいる市町村がどうするかが私達住んでいる者にとっては大事で
す。だから、府の考えを待たないで市として、きちんと計画に上げ
て下さい。羽曳野市にも入所施設もショウトステイの事業所も少な
いながらあります。ガイドヘルプの事業所もいくつかあります。で
も今ある資源を使って各事業所が順番に当番をしてのやり方では、
緊急の時にただ連絡を受けるだけで、その場所にも行けず受け入れ
も出来ないと思います。だから、あらたに20人~30人規模の居
住支援ができて、各事業所の状況も集約できる、緊急の時対応出来
るだけの人が確保できる拠点を作ることに市としても責任をもって
もらいたいと思います。
「地域生活支援拠点等」は、国の基本指針に示されたものであり、平成29年度末までに各市町村又は各福祉圏域
に少なくとも1か所整備することとされています。また、地域生活支援拠点等の形態は、グループホームや短期入所
又は小規模の入所施設を中軸に、必要な障害福祉サービス事業所を併設する地域生活支援拠点を整備するもの
と、地域に現在ある障害福祉サービス事業所等の連携による面的整備を行う2つの方法が示されております。
本市においては、市に1つの「地域生活支援拠点等」を平成29年度末までに整備することとしていますが、その具体
的な方法等については羽曳野市地域自立支援推進会議等で議論をすすめていくこととしております。
●グループホーム、ガイドヘルプの利用は、地域で暮らしていくに
は本当に大事なサービスなんですが、人の確保の困難さがずっと続
いています。人手不足の中では支援の質の向上も望めません。ぜ
ひ、このことも計画的に取り組んでほしいです。
福祉事業における人材の確保及び育成は、高齢者・障害者が居宅等で自立した生活を送られるうえでの介護・福
祉サービスの適切な提供を行うための重要な課題です。
この間、民間の平均的な賃金と比べ、低い状況にある介護労働者の賃金の改善のため、事業者に支払う報酬に
「介護職員処遇改善加算」の制度を設け、賃金の底上げを図ってきましたが、依然として人材不足の状況が続いてい
ます。
こうした状況を踏まえ、障害者基本計画において障害福祉サービスの充実のため、人材の育成・確保が重要な課
題となっているとの認識を踏まえ、「福祉人材の確保と専門性の向上を目的として、研修・資格取得等の支援、事業
所の支援、従業者の待遇改善に向けた支援等に取り組みます。」(素案61ページ)としています。
福祉計画の策定に関してお願いです。
私の子供は37才でケアーホームに入っています。今は月よう日か
ら土よう日の朝まで、ホームにいて土日は家ですごしています。今
のところ、土日の、昼の日中支援に対して費用がおりていません。
これから親が年をとっていき、365日、ホームでお世話にならな
くてはいけません。
施設の建設もなく、ホームでずっとすごすとなると、今は、ガイド
ヘルパーを利用するしかありません。本人も年をとってくると毎回
出かけるのも大変になります。でも、ホームにいるのも見守りが必
要です。ぜひ、市からも土日祝日の日中支援の援助をお願いしたい
と思います。
障害福祉サービスや地域生活支援事業は、障害者本人の心身の状態やおかれている環境等に応じ、その方が日
常生活及び社会生活を送れるよう支援することを目的としています。
したがって、個別のサービス提供については、障害者又は家族等の申請に基づき、障害者等の状況を踏まえ可否
の判断を行うものです。貴方が希望されている「土日祝日の日中支援」がどういう内容のものか、現在市が実施して
いるサービスに該当するものかどうか、該当するサービスであれば、そのサービスの提供が必要かどうかを、個別・
具体的に判断する必要がありますので、市(福祉支援課)にご相談下さい。
精神障害者の家族は、問題があっても自分たちで抱え込んでしまい
ます。なかなか病気のことを理解してくれる人が少ないからです。
支援センターには、専門スタッフが何人おられますか
家族も歳が重なるにつれ体調も崩れます。通院服薬治療は欠かせま
せんし入退院の繰り返しもあります。
今どんなサポートがあるのか情報をもっと発信してほしいです。
親亡き後も患者の病気は、つづいています。患者の家族の横のつな
がりがあれば共通の問題も見つかるだろうし市への相談や要望も言
いやすいのではないかと思います。
現在「支援センター」と呼ばれる施設、事業所等が複数多岐に渡っています。したがってご質問の「支援センター」は
何を指すのか、また専門スタッフはどんな職種の従業員を指すのか、質問の主旨がわからないものがありますので、
市(福祉支援課)に直接お問い合わせ下さい。
「今どんなサポートがあるのか情報をもっと発信してほしい」とのご要望については、現在の市の情報発信がまだま
だ不十分であると認識しており、情報発信の内容や方法等について工夫と努力が必要と考えています。この点につ
いて、「素案」P80において「情報バリアフリーの推進」「点字などの情報提供の充実」として記載しています。
なお、精神障害者の家族間の連絡や交流を図る組織等は、現在、市内では把握しておりませんので、問い合わせ
等があれば「大阪府精神障害者家族会連絡会」や「大阪精神障害者連絡会」の連絡先を紹介しておりますが、ご指
摘の点は重要な観点だと考えますので、今後の検討課題とします。
・近年、羽曳野市における障がい者手帳所持者が増加傾向。統計グ
ラフから、障がい者自体が高齢化、介護者の高齢化してきており、
内容的にも親、配偶者と世帯で抱え込んでいることが一目瞭然。今
後、地域の支援体制を充実化していく必要性。平衡してCWや支援
相談員等による気付きから問題解決の糸口を見つけ、抱え込み孤立
した現状生活を改善に向ける動きの積み重ねが必要と考える。
ご指摘の点については、「素案」において、障害者や主な介護者の現状を踏まえ、市としても共通の認識をもってお
り、計画立案にあたって、重要な課題として位置付けているところです。
・障がい者のほとんどが自宅で過ごす毎日、又、就労等について
「できない」と諦め引きこもっている。作業所に通うことで賃金を
得て「仕事ができた。」と実感された実例もある。又、就労移行か
ら就職したケースもあることから、対象者の個性に合わせた作業の
訓練を持続、長期的サポートし羽曳野市内における自治体や企業、
自営業者に対して障がい者の雇用推進する街つくりを期待したい。
障害者にとっても、労働することは、働きがいや生きがい、社会的貢献に結びつくものとして、重要な意義と役割を
もったものと認識しています。、「素案」においては、福祉就労の充実に加え、福祉就労から一般就労への移行などの
促進を図ることとしており、そのための訓練や就労移行の充実を位置付けております。
・障がい者総合支援法は支援費移行、3障がいを同様に支援するな
ど制度としては随分と公平、平等に変化したものと感じるが、精神
障がい者に至っては住宅の問題、新しく生活を始めるにあたり日常
生活で必要な家具や機器等の物資調達の資金の問題もある。その条
件をクリアし数十年間、閉鎖された措置入院から現在の社会に出た
としても対象者の時計は止まったまま、寄り添い時計を動かせる支
援体制が現在の羽曳野市において確実に機能する強みが有るとは思
えない。
ご指摘の点については、「素案」において、国の基本指針等にもとづき、施設入所者の地域移行等について成果目
標を定めるとともに、地域移行等のための「地域生活支援拠点等」を平成29年末までに整備することを位置付けてい
ます。また、地域移行支援や退院促進支援事業の中軸となる基幹相談支援センターの整備を早急に図ることも重要
な課題と位置づけております。
・今後、通院に関してはヘルパーの援助で実現出来ると有るが、事
業所のヘルパーの大半は登録ヘルパーである。近年、介護業界にお
いて安定した賃金を得られる施設系の介護を選択する者は安定して
いるも、在宅ヘルパーは働いた時間のみ。又、障がい者の幾らかは
キャンセルも生じる為に安定した収入にならない。サービスを実施
しても次のサービスまでの待機時間は賃金が発生しない為である。
通院介助介護サービスの仕事を行っても医療機関内の受付後は特例
以外、中抜きでサービス時間として算定出来ない。ヘルパーとして
時間が拘束されているにも関わらず時給にならない。事業所として
ヘルパーの確保の為、拘束時間は事業所の持ち出しにて賃金を支
払っている。ここに報酬単価の低さが事業所を泣かせている現実に
保険者として理解を示していただきたい。障がい者に限らず、健常
者でも朝、起床してから何を行うにも先ずは移動しなくてはならな
い。身体障がいの対象者にとっては移動は困難な事例が多分に有
る。又、療育や精神の障がい者には移動する促しや心の声に寄り添
う介助が必要。他の保険者で通院は移動支援で行える自治体が多く
大阪府内で存在。在宅専門のヘルパーとガイドヘルパーを両立して
いるヘルパーは多く存在すると考えるが、3障がいの移動となると
障がい別に強みのあるガイドヘルパーが通院介助を行うことで可能
性は大きく広がると考えられる。
ご指摘の内容は、介護保険と障害福祉サービス、同行援護と移動支援事業を混同している表現が含まれています
が、障害者個々の障害特性やサービスが必要な目的によって、サービスの種類やサービス提供の可否や量が決定
されるものです。
報酬が低い、勤務(契約)形態が「登録」「非常勤」であることから、賃金が低く、かつ不安定なことで、訪問介護員の
確保が困難な状況にあることは理解しております。しかし、障害福祉サービスは、国の「報酬基準」によって対象者や
報酬算定のルールが決められているため、それを逸脱した支給は不適切なサービス利用となります。また、地域生活
支援事業として行う移動支援事業は、一定の範囲内で市独自の運用が可能ですが、社会的常識の観点からいって
合理的説明がつかないものについてはサービス利用を制限せざるを得ません。
いずれにせよ、障害者の日常生活や社会生活を支援するために必要なサービスの種類や量については、個々具
体的な状況を判断し、柔軟・適切に行っていく必要があると考えております。
・介護保険には訪問リハビリがあるが障がい者総合支援法にはな
い。移動も難しい。グラフの数字からも身体障がい者、特に肢体不
自由の対象者にはリハビリは継続して行う必要があると考える。住
み慣れた自宅で日常生活動作の訓練を実施するのが有効。制度で実
現不可能ならば生活介護での機能訓練に参加することも積極的に行
われるべきかと考える。対象者が65歳になり介護保険利用となった
ところで本格的なリハビリを開始するのは遅い。
障害福祉サービスにおいて、ご指摘のとおり「訪問リハビリテーション」はありません。その方の必要に応じ、医療保
険での対応となります。
なお、障害福祉サービスでは、介護保険の「通所リハビリテーション」に対応するものはありませんが、「生活介護」
(障害支援区分3(50歳以上は区分2)以上が対象)では、機能訓練も行われており、報酬として「リハビリテーション
加算」の算定が可能となっております。また、「療養介護」(疾病により障害支援区分5又は区分6)においては、機能
訓練などの医学的な療養上の支援が行われております。
意見・要望等の内容
○精神障害者の社会的入院が多く何十年も社会から隔離されてきた
人が地域で生活するには支援体制は行き届かなく受け入れも困難な
状態である支援体制の強化、受け入れ施設の増設等必要と思う。
ご指摘のとおりです。現在、国において長期入院精神障害者の地域移行の促進を図るための検討会を設置し、病
院敷地内にグループホームを設置するなどの検討をすすめているところです。
○介護保険においては担当者会議が行われるが自立支援サービスに
おいては関係事業所が集まることは少ない。関係機関が集まって情
報の共有、意見交換等行う機会があればいいと感じる。
「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定計画相談支援の事業の人員及び
運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第28号)」第15条第2項第10号では「サービス担当者会議(相談支援専門
員がサービス利用計画案の作成のために当該変更を行ったサービス等利用計画案に位置付けた福祉サービス等の
担当者を招集して行う会議をいう。)の開催等により、当該サービス等利用計画案の内容について説明を行うととも
に、担当者から、専門的な見地からの意見を求めなければならない。」(一部省略)と規定しています。この内容につ
いては、はじめてサービス等利用計画案を作成する際にも適用されものです。
なお、 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定計画相談支援に要する報
酬基準(平成24年厚生労働省告示第125号)」の留意事項通知において、「サービス担当者会議の開催等による担当
者への説明及び専門的な意見の聴取」を行わなかった場合は、報酬を算定できない取り扱いとなっております。
○障がい者本人の支援はもちろんだが、介護者のレスパイトケアの
ための施設の増設等も必要と思う
障害者総合支援法においては、障害者及び障害児の日常生活や社会生活における自立を支援することが基本とさ
れており、介護者のレスパイトのために障害者へのサービス提供を行うことは可能ですが、介護者を直接、支援する
サービスはありません。
ご指摘の「介護者のレスパイトケアのための施設の増設等」は現行制度においては市独自の施策となると考えられ
ますが、現時点において「計画」に位置付ける予定はありません。
実際にレスパイト目的として、短期の泊りで利用できる施設が少な
いとの家族の声を多く聞きます。
ご指摘の主旨は、介護者のレスパイトのために障害者及び障害児の利用する短期入所施設が少ないということだ
と思いますが、「素案」では短期入所の見込量について一定の増加を見込むとともに、「優先的な整備が必要なサー
ビスとしてサービス提供事業所の拡大に努めます。」と記載しております。
精神の方の受け入れ、就労支援が難しく、介護する方も精神的に疲
れる事が多く、ケアの必要性を感じます。介護従事者の研修も、ど
んどん取り入れてほしいと思います。
ご指摘の点については、市も同様の認識に立っており、福祉就労、福祉就労から一般就労への移行などを促進す
ため、人材の確保とともに、介護従事者のスキルアップに取り組んでいきます。
空いている場所などがあれば、ガイドなどで雨天時に行ける施設を
開放して欲しい。
市の施設(LICはびきの、陵南の森、コロセアムなど)で一般的に開放している場所や時間帯を利用することができ
ます。これらの施設は障害者等の利用を考慮し、一定のバリアフリー対策を行っています。
就労継続支援B型における工賃の目標金額について、当方は新規事
業所になり仕事探しの努力はしていますが現在内職における収入し
かなく、10,335円の工賃は途方もない数字に思えます。公共の施
設の掃除等賃金の良い仕事があれば、市ホームページ上などで紹介
支援頂けると、見込のある数字になると思うのですが。
ご指摘の点については、工賃向上目標を達成するうえで、市として検討すべき課題だと考えますが、現在の公共施
設における清掃業務等の委託事業者への経営等の影響もあることから、慎重に検討する必要があります。
市においては毎年「国等における障害者就労施設等からの物品等の調達等に関する法律」にもとづき「羽曳野市障
害者就労施設等からの物品等の調達の推進を図るための方針」を策定し、市としての受給額等の増額に取り組んで
いるところです。また、民間企業等からの需要をふやすための啓発等に取り組むことを検討します。
車いすを押して歩いていて歩道やバリアフリーが遅れているといつ
も感じます。恵我ノ荘駅付近だけでなく高鷲、古市も安全に車いす
で通行できるように改善して欲しいと思います。
車いす等の利用による踏切内事故の防止のための対策は、当該鉄道会社が主体となると考えられますが、市とし
ても「羽曳野市バリアフリー基本構想」を策定し、その基本理念として「誰もが、安全・安心、快適で、生き生きと活動
できる都市 はびきの」を掲げ「重点的なバリアフリー化の推進」を基本方針の一つとして「古市駅前周辺地域」及び
「恵我ノ荘駅周辺地域」を重点整備地区に指定し、整備を進めてきています。
なお、ご指摘の高鷲駅周辺地域については、すでに駅及び駅周辺の整備が完了しております。また、その他の地
域については今後の課題であると考えております。
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