1 南関町地域エネルギー循環マネジメントマスタープラン策定業務仕様書

南関町地域エネルギー循環マネジメントマスタープラン策定業務仕様書
平成 27 年 10 月 13 日
1. 背景目的
平成 23 年 3 月に発生した東日本大震災や、化石燃料の価格変動などの問題により、
エネルギーシステムの改革を推進する必要がある。当地区においても、大規模集中型発
電から再生可能エネルギーの導入を伴う分散型エネルギーへの変換の計画や実施が進
んでいる。しかし、再生可能エネルギーは、天候や、気象等に大きく左右され、また、
木質バイオマス燃料も安定供給に大きな課題がある。このことからエネルギーを安定供
給する施設を作り、都市部(需要者)と山間部(供給者)とのネットワークとマネジメ
ントシステムを構築し、地域の経済循環を創造する。また、当町における防災対応を考
慮したコンパクトシティ化も推進することを目的とする。
このため、本調査では、「南関町総合振興計画」と連携し、近隣市町村とネットワー
クを構築して、南関町を再生可能エネルギー流通の拠点とする町づくりを行うため南関
町地域エネルギー循環マネジメント事業(以下、本事業)に関するマスタープランを策
定する。
なお、本事業においては、南関町が拠点となり県北(玉名市・荒尾市・山鹿市・菊池
市等)と県外(大牟田市等)とのネットワークを構築し、地域創生に資する分散型エネ
ルギーのインフラプロジェクトにより、熱エネルギーの地産池消の推進やスマートコミ
ュニティーの進展を図るものとする。
2. 業務の内容
(1) 木質バイオマス資源調達に関する調査
地域における木質バイオマス資源の調達可能性について調査を行う。具体的には、
南関町及び周辺市町村(玉名市、山鹿市、菊池市、和水町)における木質バイオ
マス燃料の賦存量及び利用可能量を把握する。なお、利用可能量の把握に当って
は、近隣の木質バイオマス発電所等の稼働状況及び建設予定も考慮して、現実的
な見通しを把握すること。
(2) 木質バイオマス燃料化工場の技術・事業採算性の評価
木質バイオマスの燃料化技術について、最新動向を把握するとともに、燃料化工
場を新たに設置する場合の事業採算性について評価を行う。なお、評価にあたっ
ては、
「(4)エネルギー需要に関する調査」と連携しつつ適切な設備の規模について
想定するとともに、燃料の含水率、形状、製造コストの安定性に配慮することと
して、木質バイオマス原料の収集・運搬方法及び供給体制についても検討するこ
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と。
(3) 木質バイオマス発電所の技術・事業採算性の評価
木質バイオマス発電の発電技術について、最新動向を把握するとともに、木質バ
イオマス発電所を新たに設置する場合の事業採算性について評価を行う。なお、
評価にあたっては、
「(4)エネルギー需要に関する調査」と連携しつつ適切な設備の
規模について想定するとともに、特に発電にともなう排熱利用の可能性について
検討した上で、電力及び熱の販売条件に応じた事業採算性について検討すること
とする。
(4) エネルギー需要に関する調査
地域における、木質バイオマス燃料及び木質バイオマス発電(熱供給を含む)に
対するエネルギー需要について調査を行う。具体的には、南関町及び周辺市町村
(福岡県大牟田市・みやま市、熊本県荒尾市・長洲町)の主な行政施設、工業団
地、商業施設における電力及び熱の需要について把握する。
(5) エネルギーコントロールセンター(ECC)の事業モデルの設計及び事業採算性の
評価
南関町においてエネルギー需給管理と電力及び熱販売会社を兼ねた“エネルギー
コントロールセンター(ECC)”を導入する場合の事業モデルを設計するとともに、
その事業採算性について評価を行う。なお、電力及び熱の販売条件については、
最新の規制動向を踏まえつつ検討することとする。
(6) 事業全体の導入による効用評価
本事業の実施にともなう効用について、直接・間接的なもの、定量・定性的なも
のを合わせて、地域における全体的な効用の評価を行う。
(7) 協議会及び専門委員会の設立・運営
本事業のマスタープランを検討するに当たって、木質バイオマス資源調達から電
力及び熱供給における関係主体及び周辺市町村の担当者からなる協議会を設置す
るとともに、エネルギー需給に関して専門的な見地から検討するための専門委員
会を設置して運営する。なお、南関町としても協議会及び専門委員会の運営に当
っては、可能な限り協力するものとする。
(8) マスタープラン策定
専門委員会及び協議会での検討を経た上で、本事業のマスタープランを策定する。
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3. 業務の期限
契約締結日から平成 28 年 3 月 10 日まで
4. その他
(1) 調査、検討等を行うにあたり、現地に立ち入る必要があるときは、事前に関係市
町村に連絡するものとする。
(2) 提出された成果品に不明瞭な点及び誤り等が生じた場合は、成果品引き渡し後に
おいても、南関町の指示に従い速やかに訂正すること。
(3) この仕様書に記載されていない事項、及びこの仕様書の内容に疑義が生じた場合
は南関町と協議し、その指示に従うものとする。
(4) 本業務に関する資料は全て明確に整理し(必要に応じて出典根拠等を添付)提出
するものとする。
5. 成果物
(1) 提出期限:平成 28 年 3 月 10 日
(2) 提出場所:南関町まちづくり課
(3) 業務報告書:5 部(A4 版 200 頁程度)
業務報告書の電子データを格納した電子媒体(DVD-R 等):1 式
<以 上>
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