ゴキブリだんごの作り方(ホウ酸を使って) 1.特徴 ホウ酸の殺虫メカニズムは接触毒と消化毒とされているが、より詳細なことは解っていない。 その効果は遅発性(使用から4∼5日)で持続性である。 2.毒性 マウス、ラットに対する毒性はLD50値は約3g/kg 人に対しては毒性が高く、致死量は乳児2∼3g、幼児5∼6g、成人15∼ 20gで、皮 膚 に傷がついていたりすると皮膚からも吸収されるので、できるだけ素手で扱わない方がよ い。 3.作り方:雑食性小動物の好物であるジャガイモ、タマネギ、小麦粉、さとう、米ヌカ等に ホウ酸を15∼ 50%位練りこんで作る。( 15%位が最も効果的との報告もある。) 例1.名古屋市衛生研究所案 材 料:ホウ酸 40g、米ヌカ 140g、グリセリン 20ml 作り方:ホウ酸と米ヌカをボウルに入れて、よくまぜる。その後グリセリンを入れ、耳たぶ くらいの軟らかさになるまで水を入れ、よく練り、直径2cmほどの平らなダンゴに つくる。 例2.岐阜県墨俣町婦人会案 材 料:ホウ酸 500g、すりつぶしたタマネギ 400g、 小麦粉 140g、さとう大さじ2杯、牛乳同1杯(2家庭分) 作り方:材料をまぜ合わせ、ビーダマのような大きさに小分けし、4時間ほど放置してから ダンゴにする。 小児の誤食を防ぐためトウガラシをまぶす。ゴキブリはトウガラシがついていて も食べる。または瓶のキャップや竹、ビニールチューブがあればそこにつめ、上か らトウガラシをふりかけ、自然にかわかす。 例3.茨城県薬剤師会案 材 料:ホウ酸 250g、すりつぶしたタマネギ大さじ1杯、 さとう大さじ2杯、小麦粉1カップ 牛乳 作り方:全材料を合わせて牛乳で耳たぶ位のやわらかさに練り、小さなダンゴとする。 牛乳の変わりにナタネ油と水を等量混合したものでもよい。 例4.朝日新聞掲載より 材 料:ホウ酸、ジャガイモ 作り方:ジャガイモをふかす(ゆでてもよい)。さめたらつぶす・ホウ酸を5∼ 10%入れ、 こねてダンゴにする。 幼児がホウ酸ダンゴをがじってしまった ホウ酸はヒトに対する毒性が強いから、乳幼児のいる家庭ではホウ酸ダンゴの使用は控え た方がよい。 ホウ酸は、ヒトの健康な皮膚からは吸収されないが創傷面や粘膜からは容易に致死量が吸 収される。 急性中毒としては消化管の刺激と皮膚症状、中枢神経の抑制が主である。最初の症状は消 化管症状であることが多く、悪心、激しい嘔吐、腹痛、下痢、頭痛を生ずる。皮膚症状は全 身の紅斑で始まり、後に木の皮状に大きく落屑することがある。 重症中毒では血圧が低下し、ショック症状または中枢神経の抑制による呼吸停止などで死 亡する。
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