既存適法建築物の防火避難施設および消防設備の改善に関する規則

名
称:既存適法建築物の防火避難施設および消防設備の改善に関する規則
改正日:2012年04月10日
第1条
本規則は建築法(以下「本法」と略称)第77条の1の規定に基づき定める。
第2条
既存適法建築物の防火避難施設または消防設備が現行の規定に一致しない場合、その建築
物の所有権者または使用者は、管轄する主管建築機関が実際の状況を考慮して命じた改善
項目の改善期限に従い改善を行い、改善が完了した後、本法第77条第3項の規定と併せて届
け出なければならない。
前項建築物の防火避難施設および消防設備の改善を申請する項目、内容および方式は付表1、
付表2の通りである。
第3条
既存適法建築物の所有権者または使用者は、前条第1項に基づき改善を申請する際、申請書、
改善計画書、工事設計図および説明書を準備しなければならない。
前項の改善計画書については、建築技術規則総則編第3条で認可された建築物防火避難性能
設計計画書に従い処理する場合、前条付表1の規定の一部または全部を適用しなくてよい。
下記の規定に該当する既存適法建築物については、改善計画書が現地の主管建築機関に認
可された後は、前条付表1の規定の一部または全部を適用しなくてよい。
1、B-2類の用途に供する延床面積5000平方メートル未満の建築物。
2、A-1類の用途に供する5階以下の階にある建築物。
3、10階以下の階にある建築物。
第4条
既存適法建築物の防火避難施設または消防設備を改善する際は、原構造の安全性を損なっ
てはならない。ただし、補強措置の安全性に心配がないと建築師が鑑定し、直轄市、県(市)
の主管建築機関の許可を得た場合はこの限りでない。
第5条
既存適法建築物の10階以下の階の面積区画は、下記の規定に基づき改善する。
1、耐火構造の建築物または耐火建築物については、延床面積が1500平方メートル以上の場
合、1500平方メートルごとに1時間以上の耐火性能をそなえる壁、床および防火設備で区画
して仕切らなければならない。有効な自動消火設備を備える場合、その有効範囲の床面積
の2分の1を免除することができる。
2、主な構造部分に不燃材料を使用した非耐火構造の建築物については、その延床面積に基
づき、1000平方メートルごとに1時間の耐火性能をそなえる壁、床および防火設備で区画し
て仕切らなければならない。
3、主な構造が木造で、かつ屋根を不燃材料で覆った非耐火構造の建築物については、その
延床面積に基づき、500平方メートルごとに1時間の耐火性能をそなえる壁、床および防火
設備で区画して仕切らなければならない。
第6条
既存適法建築物の11階以上の階の面積区画は、下記の規定に基づき改善する。
1、床面積が100平方メートルを超える場合、100平方メートルごとに1時間以上の耐火性能
をそなえる壁、床および防火設備で区画して仕切らなければならない。H-2類の用途に供す
る建築物については、区画する面積を200平方メートルに増やすことができる。
2、床面から1.2メートル以上の屋内の壁面および天井板が、すべて難燃1級材料を使用して
内装されている場合、200平方メートルごとに1時間以上の耐火性能をそなえる壁、床およ
び防火設備で区画して仕切ることができる。H-2類の用途に供する建築物については、区画
する面積を400平方メートルに増やすことができる。
3、屋内の壁面および天井板(下地を含む)が、すべて難燃1級材料で内装されている場合、
500平方メートルごとに1時間以上の耐火性能をそなえる壁、床および防火設備で区画して
仕切ることができる。
4、前3項の区画範囲内に、有効な自動消火設備を備える場合、その有効範囲の床面積の2分
の1を免除することができる。
第7条
特定用途に供する既存適法建築物の空間区画は、下記の規定に基づき改善する。
1、下記の用途に供する耐火構造の建築物は、区画して仕切ることができない部分につい
ては、1時間以上の耐火性能をそなえる壁、床および防火設備で区画して仕切る。
(1)A-1類またはD-2類の用途に供する建築物の観客席の部分。
(2)C類の用途に供する建築物の生産ラインの部分、D-3類またはD-4類の教室、体育館、
小売市場、駐車スペースおよびその他の類似用途の建築物。
2、下記の用途に供する非耐火構造の建築物は、区画して仕切ることができない部分につい
ては、30分以上の耐火性能をそなえる壁、床および防火設備で区画して仕切り、天井板お
よび屋内に面する壁は、難燃1級材料を使用して内装する。
(1)体育館、C類の用途に供する建築物の生産ラインの部分およびその他の類似用途に使
用する建築物。
(2)階段ホール、エレベーターホールおよびその他の類似用途に使用する部分。
3、都市計画の工業区または都市以外の土地の丁種建築用地にあるC類の用途に供する建築
物は、作業場およびその付属スペースについては、1時間以上の耐火性能をそなえる壁、床
および防火設備を用いて用途を区画し、同時に避難階または地上あるいは階段出入口に通
ずることができなければならない。
第8条
既存適法建築物の垂直区画の吹き抜け部分は、下記の規定に基づき改善する。
1、各階の床は完全な連続する面で、かつ吹き抜け箇所の壁面より50センチメートル以上突
き出さなければならない。ただし、床面と接する箇所の壁面の高さが90センチメートル以
上あり、かつ1時間の耐火性能をそなえる場合、突き出さなくてもよい。
2、吹き抜け部分に隣接する同一階の異なる使用単位の使用に供する居室は、向かい合う壁
面の間隔が3メートルに満たない場合、その壁面は1時間以上の耐火性能をそなえなければ
ならない。壁の開口部には1時間の耐火性能をそなえる防火設備を設置しなければならない。
3、吹き抜け部分には自然排煙または機械排煙設備を設置しなければならない。
吹き抜け部分に隣接する区分所有権の専有部分については、1時間の耐火性能をそなえる壁、
床および防火設備で区画して仕切り、防火設備に遮煙性能がそなわる場合、専有部分につ
いてのみ検討すればよい。
第9条
既存適法建築物の垂直区画のエスカレーターおよびエレベーターホールの部分については、
1時間以上の耐火性能をそなえる壁、防火設備と当該箇所の耐火構造の床とで区画をなして
仕切らなければならない。
エスカレーターおよびエレベーターホールの部分と隣接する区分所有権の専有部分につい
ては、1時間以上の耐火性能をそなえる壁、床および防火設備で区画して仕切り、防火設備
に遮煙性能がそなわる場合、専有部分についてのみ検討すればよい。
第10条
既存適法建築物の垂直区画の床を垂直に貫通する配管スペースおよびその他の類似の部分
については、1時間以上の耐火性能をそなえる壁で区画をなして仕切らなければならない。
配管スペースのメンテナンス扉は1時間以上の耐火性能および遮煙性能をそなえなければ
ならない。
第11条
既存適法建築物の層間区画は、下記の規定に基づき改善する。
1、耐火構造の建築物の床は完全な連続する面で、かつ建築物の外壁より50センチメートル
以上突き出さなければならない。床と接する箇所の外壁または外壁の内側の面の高さが90
センチメートル以上あり、かつその外壁または内側の構造が床と同等以上の耐火性能をそ
なえる場合、突き出さなくてもよい。
2、外壁がカーテンウォールである場合、その壁面と床の接する箇所の構造は、前項の規定
に従わなければならない。
3、建築物が複数の階にまたがり、階ごとに空間を垂直に区画して仕切ることができない場
合、第9条の規定に基づき改善しなければならない。
第12条
既存適法建築物の貫通部の区画は、下記の規定に基づき改善する。
1、防火区画となる壁または床を貫通するエアダクトについては、貫通部位のいずれか一方
のダクト内に防火ダンパーまたはバルブを取り付け、貫通部位と1つの構造をなし、かつ1
時間以上の耐火性能をそなえなければならない。
2、防火区画となる壁または床を貫通する電力ケーブル、通信ケールおよび給排水配管また
は配管バルブは、貫通部位と1つの構造をなし、かつ1時間以上の耐火性能をそなえなけれ
ばならない。
第13条
高層の既存適法建築物の区画は、第8条および下記の規定に基づき改善する。
1、高層建築物の屋内避難階段、特別避難階段、エレベーターおよび階段ホールにつながる
廊下は、1時間以上の耐火性能をそなえる壁、防火設備と当該階の耐火構造の床とで独立し
た防火区画をなさなければならない。
2、高層建築物のエレベーターおよび階段ホールは、1時間以上の耐火性能をそなえる壁、
防火設備と当該場所の耐火構造の床とで独立した防火区画をなし、出入口の防火設備は遮
煙性をそなえなければならない。
3、高層建築物にガス設備を設置する場合、1時間以上の耐火性能をそなえる壁、防火設備
および当該階の耐火構造の床でガス設備を設置した空間とその他の部分を区画して仕切ら
なければならない。
4、高層建築物に防災施設を設置する場合、2時間以上の耐火性能をそなえる壁、防火設備
および当該階の耐火構造の床で防災施設を区画して仕切り、屋内の壁面および天井板は、
難燃1級材料を使用しなければならない。
第14条
防火区画の防火戸は、下記の規定に基づき改善する。
1、常時閉鎖型防火戸は、鍵を使わなくても開けることができるとともに、開いた後に自動
で閉じる装置を設置し、ドアまたはドア枠上に「常時閉鎖型防火戸」などの文字を表示し
なければならない。
2、常時開放型防火戸は、煙感知器連動タイプまたは火災発生時に自動で閉鎖する装置を設
置しなければならない。閉鎖後は鍵を使わなくても開けることができ、かつ開いた後に自
動で閉じなければならない。
第15条
非防火区画の間仕切壁で、現行の規定に基づき1時間の耐火性能をそなえなければならない
ものは、不燃材料で壁面を内装して代りとすることができる。
第16条
避難階の出入口については、下記の規定に基づき改善する。
1、幅90センチメートル以上、高さ1.8メートル以上の出入口が一箇所以上なければならな
い。
2、床面積が500平方メートルを超える場合、少なくとも異なる2方向に出入口がなければな
らない。
第17条
避難階以外の階の出入口は、幅90センチメートル以上、高さ1.8メートル以上でなければな
らない。
第18条
通常の廊下と店舗が連なる商業施設の屋内通路の構造および正味幅は、下記の規定に基づ
き改善する。
1、通常の廊下
(1)1974年2月16日以前に建設工事が完了した建築物の廊下の正味幅は、90センチメート
ル以上でなければならない。廊下の片側が外壁である場合、幅は80センチメートル以上で
なければならない。廊下の内側は不燃材料を用いて内装しなければならない。
(2)1974年2月17日から1996年4月18日までの間に建設工事が完了した建築物については、
下表の規定の通りとする。
廊下の設定用途
両側ともに居室のある廊下
その他の廊下
各級学校の部屋に使用する部分
2.4m以上
1.8m以上
病院、ホテル、集合住宅などおよび
1.6m以上
1.1m以上
同一階の居室の床面積が200㎡以上
あるその他の建築物(地下階の場合
は100㎡以上)
同一階の居室の床面積が200㎡以下
のその他の建築物(地下階の場合は
100㎡以下)
0.9m以上
1).A-1類の使用に供するものは、観客席の両側および後ろ側に相互に通じる廊下を設け
るとともに、直通階段へつなげなければならない。ただし、避難階部分の観客席の床面
積の合計が300平方メートル以下および避難階以上の階の観客席の床面積の合計が150平
方メートル以下で、かつ耐火構造である場合はこの限りでない。観客席の床面積が300平
方メートル以下の場合、廊下の幅は1.2メートル以上でなければならない。300平方メー
トルを超える場合、60平方メートル増えるごとに幅を10センチメートル増加しなければ
ならない。
2).廊下の床が傾斜している場合、勾配は10分の1を超えてはならず、かつステップを設
けてはならない。
3).耐火構造の建築物内の各階の直通階段につながる廊下、通路については、その壁は耐
火構造または不燃材料でなければならない。
2、店舗が連なる商業施設の屋内の通路の幅は、下表の規定の通りとする。
各階の床面積
両側ともに店舗のある通路の幅
その他の通路の幅
200㎡以上1000㎡以下
3m以上
2m以上
3000㎡以下
4m以上
3m以上
3000㎡~
6m以上
4m以上
第19条
直通階段の設置および歩行距離は、下記の規定に基づき改善する。
1、すべての建築物の避難階以外の各階には、避難階または地上に通じる直通階段(スロー
プを含む)を1つ以上設置しなければならない。
2、階居室の任意の地点から階段口までの歩行距離は、下記の規定の通りとする。
(1)A、B-1、B-2、B-3およびD-1類の用途の建築物は、30メートルを超えてはならない。C
類の用途の建築物は、撮影用スタジオが30メートルを超えてはならない他は、70メートル
を超えてはならない。その他の用途の建築物は50メートルを超えてはならない。
(2)前項に規定した建築物の15階目以上の階は、その用途区分に基づき30メートルが適用
されるものは20メートルに減らし、50メートルのものは40メートルに減らす。
(3)多層型の集合住宅については、出入口のない階の居室の任意の地点から直通階段まで
の歩行距離は、40メートルを超えてはならない。
(4)非耐火構造の建築物または不燃材を使用していない建築物は、前3項の規定に適用す
る歩行距離を30メートル以下に減らす。
3、前項の歩行距離は、直通階段の1段目までを計算しなければならない。ただし、直通階
段が避難階段である場合、階段ホールの防火戸に入るまでを計算すればよい。
4、耐火構造の建築物は、その直通階段は耐火構造とし、内側は不燃材料で内装しなければ
ならない。
5、直通階段を増設する場合、下記の規定に基づき処理する。
(1)避難階段であるものとし、かつ幅が90センチメートル以上でなければならない。
(2)建築面積および各階の床面積に算入しない。ただし、増加する面積は元の建築面積の
10分の1または30平方メートルを超えてはならない。
(3)隣接する建物との間隔、前庭、裏庭および開口部の距離に関する規定の制限を受けな
い。
(4)高さが元の建築物より3メートル以上高くなってはならず、また容積率の制限を受け
ない。
第20条
直通階段およびテラスの正味幅は、下記の規定に基づき改善する。
1、国民小学校舎などの児童の使用に供するものは、1.3メートル以上でなければならない。
2、病院、劇場、映画館、カラオケホール、演芸ホール、ショッピングモール(営業面積1500
平方メートル以上の加工サービス部分を含む)、ダンスホール、ゲームセンター、公会堂、
市場などの建築物は、1.4メートル以上でなければならない。
3、地上階以上の各階の居室の床面積が200平方メートルを超える、あるいは地下階の面積
が100平方メートルを超える場合、1.2メートル以上でなければならない。
4、前記3項以外の建築物は、75センチメートル以上でなければならない。
直通階段を屋外に設置し、かつ避難階段として使用する場合、幅を90センチメートル以上
に減らすことができる。その他は75センチメートル以上でなければならない。業務専用階
段でその他の用途に使用しない場合、本条に規定する制限を受けなくてよい。
第21条
直通階段の総幅は、下記の規定に基づき改善する。
1、ショッピングモールの使用に供するものは、その直上階以上の各階のうちの床面積が最
大の階の床面積100平方メートルにつき幅60センチメートルで計算し、避難階を境界として、
それぞれの直通階段の総幅を計算する。
2、A-1類の使用に供するものは、観客席の面積10平方メートルにつき幅10センチメートル
で計算し、かつその2分の1の幅を階段出口とし、屋外の出入口付近に設置しなければなら
ない。
第22条
下記建築物の現行の規定に基づき設置する直通階段は、その構造を屋内避難階段または屋
外避難階段あるいは特別避難階段に改め、かつ階居室の任意の地点から避難階段口までの
歩行距離が第19条の規定に適合しなければならない。
1、6階以上、14階以下または地下2階の各階に通じる場合、避難階段を設置しなければなら
ない。15階以上または地下3階以下の各階に通じる場合、屋外避難階段または特別避難階段
を設置しなければならない。ただし、15階以上または地下3階以下の各階の床面積が100平
方メートルを超えない場合、屋外避難階段または特別避難階段の設置を屋内避難階段に改
める。
2、A-1、B-1およびB-2類の使用に供する階に通じる場合は避難階段とし、そのうちの少な
くとも1つは屋外避難階段または特別避難階段としなければならない。ただし、当該階が5
階以上にある場合、当該階に通じる直通階段は、すべて屋外避難階段または特別避難階段
とし、かつすべて屋上避難テラスへ通じなければならない。
直通階段の構造は、30分以上の耐火性能をそなえなければならない。
第22-1条
3階以上、5階以下の既存適法建築物の直通階段で、現行の規定に基づき避難階段が1つ以上
なければならないものについては、現地の主管建築物機関が設置するのが困難であると認
定した場合、隣接する直通階段の壁に1時間以上の耐火性能をもたせ、その出入口に1時間
以上の耐火性能および30分以上の断熱性能をそなえる防火戸を設置して代りとすることが
できる。
第23条
避難階段は下記の規定に基づき改善する。
1、屋内避難階段
(1)周囲の壁は1時間以上の耐火性能をそなえ、天井板および壁面は難燃1級材料を用いて
内装なければならない。
(2)避難階段の出入口には1時間以上の耐火性能および遮煙性能をそなえる防火戸を設置
し、かつ敷居があってはならない。
(3)避難階段の出入口の幅は90センチメートル以上でなければならない。
2、屋外避難階段の階段ホール周囲の壁は、1時間以上の耐火性能をそなえなければならな
い。出入口には1時間以上の耐火性能をそなえる防火戸を設置し、かつ敷居があってはなら
ず、その幅は90センチメートル以上でなければならない。ただし、屋外の廊下が避難階段
につながるものは、出入口に防火戸を設置するのを免除することができる。
3、特別避難階段
(1)階段ホールおよび排煙室の周囲の壁は、1時間以上の耐火性能をそなえ、天井板およ
び壁面は、難燃1級材料を用いて内装なければならない。階段ホールおよび排煙室に設ける
採光用のはめ殺し窓あるいはベランダの外壁に設ける開口は、開口面積が1平方メートル以
内で、かつ30分以上の耐火性能を備える防火設備を設置する場合を除き、他の開口との間
隔が90センチメートル以上なければならない。
(2)屋内からベランダに通じる出入口または排煙室に入る出入口には、1時間以上の耐火
性能および遮煙性をそなえる防火戸を設置し、ベランダまたは排煙室から階段ホールに入
る出入口には、30分以上の耐火性能をそなえる防火戸を設置しなければならない。
(3)階段ホールと排煙室またはベランダとの間に設ける窓は、はめ殺し窓でなければなら
ない。
(4)建築物が地上15階または地下3階に達し、当該階の特別避難階段をA-1、B-1、B-2、B-3、
D-1またはD-2類の使用に供する場合、階段ホールと排煙室または階段ホールとベランダの
面積は、当該各階の居室床面積の100分の5以上でなければならない。その他の用途に使用
する場合、当該各階の居室床面積の100分の3以上でなければならない。
4、各棟建築物に設置する避難階段は、少なくとも各階に出入口を一箇所設け、かつ直接居
室につなげてはならない。ただし、避難階段に隣接する各区分所有権の専有部分の出入口
に設置するドアを遮煙性能のある自動閉鎖型のドアに改善する場合、あるいは避難階段出
入口の防火戸を遮煙性能のあるものに改善する場合、この限りでない。
5、2005年7月1日以降に建築許可証を申請した建築物の避難階段については、申請時の建築
技術規則の規定に適合しなければならない。
第24条
非常口は下記の規定に基づき改善する。
1、3階以上にある建築物については、10階以下の各階に非常口を設置しなければならず、
窓または開口は、幅75センチメートル以上および高さ1.2メートル以上、あるいは直径1メ
ートル以上の丸穴とし、かつフェンスやその他の障害物がないものとする。ただし、道路
または幅4メートル以上の通路に面し、かつ各階の外壁の10メートルごとに窓またはその他
の開口が設置されている場合、この限りでない。
2、構造は下記の規定に適合しなければならない。
(1)入口は道路または幅4メートル以上の通路に面した各階外壁に設置し、間隔は40メー
トルを超えてはならない。
(2)入口の幅は75センチメートル以上、高さは1.2メートル以上、開口部の下端から床面
までの距離は80センチメートル以内とし、かつ外側から開けること、または容易に破壊し
て屋内に入ることのできる構造でなければならない。入口の外にベランダを設けることが
でき、その幅は1メートル以上、長さは4メートル以上でなければならない。
第25条
消防設備は下記の規定に基づき改善する。
1、既に建築物内に設置されている消防設備、たとえば消防水槽、スタンドパイプ、消火栓、
消火設備、警報設備、避難器具などの設備については、機能が正常であれば、そのまま使
用することができる。
2、消火設備の施工および安全構造に支障があるのが明らかである場合、現行の法令と同等
の消火性能をそなえる消火設備を設置しなければならない。
3、排煙設備の施工および安全構造に支障があるのが明らかである場合、床面積100平方メ
ートルごとに防煙壁で区画して隔て、かつ天井板および壁面の内装は不燃材料または難燃
材料を使用しなければならない。
第26条
本規則は公布日より実施する。