平成24年度小平西高等学校経営報告 校長 古川邦夫 Ⅰ 今年度の取り組みと自己評価 (1) 教育活動への取り組みと自己評価 【学習指導】 ① 授業規律を確立させ、落ち着いた学習できる環境づくりを図った。 ② ICTを活用した授業展開を図るなど、生徒の興味や関心を引き出す工夫を図り、わか る授業展開に務めた。 ③ 長期休業中の講習や土曜日講習など進学対応講習を実施し、大学・短大への進学に、特 に看護学校への進学に成果があった。 【生活指導】 ① 毎朝の生徒昇降口において、生活指導部を中心に全教員による輪番制での登校指導を実 施している。 頭髪・服装・遅刻を中心に指導し、生徒の基本的な生活習慣確立のため の取り組みを実施している。 違反者数が大幅に減少した。 ② 挨拶や正しい言葉づかいを励行しているが、まだ十分ではない。 ③ 授業規律を徹底させ、学習に素直に向かえる気持ちを身に付けさせている。 落ち着い て授業が受けられる学習環境が作られている。 ④ 警察と連携し、交通安全の体験授業を実施した。 薬物乱用防止教室を実施し、生徒に 意識付けができた。 【進路指導】 ① 生徒一人一人の進路目標の実現を目指した。 生徒への進路情報の提供、進路相談室の 活用、進路指導部と学年・担任が連携して効果的な進路指導ができた。 ② 進路決定率、大学進学率は昨年度を若干下回ったが、生徒の希望に添った進路実現がで きた。 ③ 2学年は、分野別進路講演会を2回開催すると共に、大学・短大・専門学校等の見学会 を実施し、進路意識向上に努めた。 ④ 保護者向け進路講演会を2回実施した。また、PTAと共催で保護者向けの分野別説明 会を昨年に引き続き実施し、保護者から好評であった。 【特別活動の指導】 ① 文化・スポーツ等特別推薦を実施する部(野球、ラグビー、ソフトボール、女子ハンド ボール、吹奏楽)を核に、部活動の活性化が図られた。 ② 学校行事は年々充実してきており、生徒会を中心に生徒の実行委員会の主体的な取り組 みが進んできている。 ③ 「奉仕」の時間としての福祉施設との交流活動を充実させた。 文化祭に近隣の福祉施 設からのお年寄りを招待しての交流活動を行った。 ④ トライ&チャレンジを5部で実施し、中学校との連携体制を定着させた。 ⑤ テニスコート開放や陶芸教室の実施により地域貢献を推進した。 【学校保健】 ① 校内美化活動に向け毎日清掃活動を行っている。 「校内の清掃が良く行われている」との評価を学校見学会でのアンケートで得ている。 ② 今年度、スクールカウンセラーの配置がなかったが、総務保健部を中心に生徒の教育相 談研修会を実施し、教育相談活動に生かすことができた。 【学校経営】 ① 分掌会議・教科会議-企画調整会議-職員会議の流れで組織的な学校運営ができている。 生徒による授業評価、学校運営連絡協議会による学校評価、PTA活動や保護者会等の 声を活用し、P-D-C-Aサイクルに基づいた組織的な学校運営を続ける。 ② 経営企画室は、企画調整会議その他多くの会議・委員会に積極的に参加し、日常的に教 育活動の一翼を担った。 さらに、数値データによる教育活動の進行管理や評価ととも に、自律予算の効果的な予算編成・執行等、学校運営に寄与した。 ③ 募集対策員会が中心になって、学校PR活動を展開した。学校紹介DVDの作成、夏季 休業中に5回の学校見学日の実施、学校説明会の参加者数の増加、都立高校合同説明会 でも盛況であった。 学級増にもかかわらず、推薦の倍率 3.72 倍、一般入試の倍率 1.37 倍と昨年とほぼ同じであった。女子の倍率が高かった。 ④ 教職員に対し、情報セキュリティの理解浸透を図るとともに、情報セキュリティ体制を 強化した。 (2)重点目標への取り組みと自己評価 ① 生徒の「私はわかる」のためにわかる授業を推進する 生徒による授業評価の研修を2回実施した。 また外部テスト結果と中間テスト結果に よる中間成績会議を中間考査後に実施し、教科の指導方針や生徒の実態の共通理解を図っ た。 また各教科の指導方法の改善を図った。 魅力ある授業展開を心がけているが、生 徒の学習意欲向上まではいたっていない。 ② 生徒の「私は参加する」のために、ホームルーム・生徒会活動・部活動の充実を推進し ている。体育祭・文化祭などでの生徒による司会進行ができるようになってきた。 ③ 生徒の「私は守る」のために、厳しい生活指導を徹底する 厳しい生活指導を継続実施した。 毎朝の昇降口指導を初めとして、多くの教員による 指導は予防的に効果を上げている。特別指導の件数が減少している。 ④ 生徒の「私は挑む」のために3年間を見通して組織的な進路指導を推進する 大学進学者の増加、進路未決定者の減少と進路決定率の向上へとつながっている。 就職希望者の増加に対応することは、景気動向に左右されるので大きな課題である。 ⑤ 生徒の「私は参加する」のためにボランティア活動を推進する 「奉仕」の授業として伝統の老人施設でのボランティア活動を充実した。 トライ&チャレンジを5部で実施し、中学校との連携体制を拡大した。 ③ 小平西、久留米西、東村山西の3校で、サッカー部、男女バスケットボール部による西 高リーグ戦を実施した。 ④ 学力向上委員会の評価や生徒による授業評価を活用して、校内研修を行い、教職員の資 質・能力向上を図った。 【数値目標の達成度】 目 標 第3学年全員卒業 数値目標 100% 結果 98.6% 1・2学年の中途退学防止 2.0%以内 1.7% 進路決定率 90%以上 85.2% 大学・短大進学率 45%以上 37.6% 特別指導者数 10件以下 11件 20名以下 18名 遅刻者数 年間6000名以内 6732名 部活動加入率 75%以上 73% 上位大会進出 5部以上 5部 入試応募倍率 推薦 4.0倍 一般 1.45倍 学校見学者数 2000名以上 2737名 入学して良かった 80%以上 65.1% 推薦 3.72倍 一般 1.37倍 Ⅱ 次年度以降の課題と対応策 これからは、 「私はできる」から「私がやる」 「私は挑む」である。 生徒の主体的な学校生活に向け、自主自立を目指した教育活動を実践していく。 (1) 学習指導 ○言語力(表現力、イメージ力、コミュニケーション力、読書力)の向上を目指す。 ○平素の授業を一層充実させるために、家庭学習を習慣化させ予習・復習の定着を図る。 ○ICTを駆使した授業の工夫により、生徒の興味や関心を引き出すとともに、わかる授業 の開発に努め授業力の向上を図る。 ○平日の補習及び夏季講習を充実させるとともに、土曜講習の活用を図り、基礎学力の伸長 を図る。 受験にも対応した学力を身に付けさせる。 ○学力向上委員会作成の推進プランを基に、基礎。基本的な学力の向上及び進学力を高める 教科指導の工夫を図る。外部テスト、定期考査結果等を分析し、課題を明確にし、指導に 反映させることで生徒の学力向上を図る。 ○授業時間の確保に努め、各教科の授業計画・評価基準等を提示することによって、生徒の 学習計画立案を補助し、生徒の学習習慣の定着を図る。個別指導、習熟度別授業、補習授 業等を充実させ、生徒一人一人の能力を十分に伸長させる。 ○本校にあった学力スタンダードを策定する。 (2)生活指導 ○基本的な生活習慣の確立に向け厳しい生活指導はこれからも継続していく必要がある。全 教職員一致の協力体制による指導を徹底する。 ○ルールを尊重することが、明るく楽しい学校生活の基となることを学ばせるとともに、規 範意識や思いやりの心、社会性や協調性を身に付けさせる。特に、自転車のマナー・電車 内でのマナーを身に付けさせる。 ○学習環境の整備と整理整頓を推進するとともに、授業規律を徹底させ、学習の心構えを身 に付けさせる。 (3)進路指導 ○進路指導部と各学年が連携を密にしてキャリアプランに組織的に取り組む。 ○3年間の系統的、計画的な進路指導の下に進路意識啓発を行い、資料やデータをもとに自 己を客観的に見つめ、適性を理解・把握させ、一人一人の進路実現を図る。 ○進路に関しての適切な資料や情報を提供するとともに、学力の定点観測等の客観的なデー タをもとに、自分に合った適切な進路選択ができるようにする。 ○保護者対象の進路説明会をより充実させる。 (4)特別活動の指導 ○ホームルーム活動、生徒会活動、部活動を充実させ、生徒の自己効力を高めることをねら いに、豊かで意欲的な高校生活を体験させ、自らの自立性を伸ばす。 ○文化・スポーツ等特別推薦で入学した生徒が部活動の中で能力を発揮するだけでなく、学 校生活全般においてより良く成長を遂げられるよう指導する。 ○豊かで積極的な学校生活の場として学校行事を捉え、生徒会・生徒会委員会活動を活性化 する。 ○ボランティア活動を奨励するとともに、教科「奉仕」との連携を図りながら奉仕体験活動 を充実させ、生徒の思いやりの心や社会性を育成する。 (5)総合的な学習の時間 ○生涯活動の観点から、生徒の実態に即して奉仕・ボランティア活動を通して地域との触れ 合いを深めながら、自ら学び考え行動する「生きる力」を身に付けさせる。 ○生徒が興味・関心を持って個性を伸ばし、社会の変化に主体的に対応できる資質や能力を 育成するために、教科の枠を超えて総合的に学習させる。 (6)学校保健 ○薬物乱用防止教室や非行防止・交通安全等の講演会を開き、 安全指導を徹底するとともに、 命の大切さを指導する。 ○スクールカウンセラーの配置が決定した。学校教育相談体制の再構築を図り、生徒の心の 問題解決にあたる。 (7)学校経営 ○教育課程委員会を中心に、本校の教育活動全般を見直し、全教職員が学校運営の参画意識 を持ち、各分掌等活動を有機的かつ組織的に運営が行えるよう推進する。 ○本校の学習、生活、進路、特別活動の教育活動の質を高め、募集対策委員会を中心に全教 職員での中学校訪問、塾への広報活動を行い、さらなる応募倍率の向上を図る。 ○教育活動の一層の充実のために、学校配付予算の有効活用に努めるとともに、施設・設備 の安全管理を図る。 ○ネット犯罪やマナー教育、自転車等の交通安全教育、災害時に備えた安全教育や節電など の環境教育を充実させる。 ○ホームページの随時更新を行い、 学校からの最新の情報発信に努めるとともに、 授業公開、 学校見学、学校説明会などに組織的に取り組み学校公開を押し進める。 ○経営企画室の教育活動の進行管理や評価等の機能を活用し、学校として数値目標管理およ び費用対効果の検証等を行い、学校の向上に努める。
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