ふじのくに vol.20(抜粋)

萎
ものづ くりの まち・浜松。しか し、リーマ
ンショック以降、製造業 を支 える中小企 業
が厳 しい経営環境 に立たされている。そこ
で か つ ての活 力 を取 り戻 そ うと立 ち上
が ったのが「協同組合HAMINGJだ 。背景
には下 請 けの仕 事 か ら脱 却 して 自力 で
二‐ズを掘 り起 こす狙 いが ある。
同組合 の結成 前 、浜 松市 にあ る「橋 本
螺 子株 式会 社 」の 社 長・橋 本 秀比 呂さん
は、軽量高硬度 で錆び ない特性 を持 つ チ
タンに着 目して「チタン事業化研究会」に
参加 。その活 動 の 中で、地 域 の ビジネ ス
マ ッチングのイベ ン トにサンプル を出展 し
たところ、医療機器メーカーか ら試作品の
依 頼 を受 け、医療分野 へ の進 出を決 意す
る。しか し、医療機器製造業許可なども取
得 して体制 を整 えた ものの、1社 の単独参
入では限界があると考 え、以前か らチタン
次 代 を拓 く
国 内はもちろん、世界 にも通 じる静 岡県 の「ものづ くり」。
新技 術 や 新分 野 で期 待 され る県 内企 業 として 、
医療 分 野 へ の 参入で “
次代 を拓 く"「 協 同組合 HAMING」 を紹 介 す る。
の応 用 に関心 を持 っていた「橋 本 エ ンジ
「有 限会社岩倉溶接
エア リング株 式会社」
「株 式会社榛葉鉄工所」に声 をか
工業所」
ける。こうして平成 24年 、浜松市の中小企
業 4社 による「協 同組合 HAMINGJが 誕
生 し、静 岡県 が成長 分 野 のひ とつ として
支援する医療機器 製造分野 へ 進 出するこ
とになつた。
同組合は大阪の医師か ら依頼 された肛
門鏡を皮切 りに、さまざまな医療機器の開
発 に着手 。職 人 技 に頼 っていた手 術用鋼
製器具 の製造 を機械化することで量産化
を図る一方、理学療 法士の声 を拾って、床
ずれ を防止する寝返 り補助機 を試作する
など、福祉・介護分野 へ の進 出も目指 して
いる。現在 は、医療 関連 企業 とのマ ッチン
グや マーケ ティング 戦 略を練 り上 げなが
協 同組 合 HAM
NGが 製 造 した
医 療 機 器 製 造 の 突 破 口 となつた ステ ン レス製 の 肛 門鏡 。
ステ ン レス製 の手 術 用 鋼 製 器 具 特 殊 鋼 子 。
ら、医療 現 場 に あ る声 を丁寧 にす くい上
げ、細 か なニーズ に対応 しようして いる。
中で も注 目を集 めているのは東京のデザ
イ ン会社 と開発 を進 めている折 りたたみ
式軽 量 電 動 車 イス だ。パ ー ソナル モ ビ リ
ティ ←り、
乗 りの移動 機器 )を 歩行補助器
の延長 線 として捉 え、福祉や 介 護 に役 立
てようとい う試 みだ。同組合 の事務局長・
展 示 会 で の 一 コ鳥 右 か ら榛 葉 貴 博 さん (榛 葉 鉄 工 所 )、
橋 本 秀 比 呂 さん 、岩 倉 義 典 さん (岩 倉 溶 接 工 業 所 )、
HAMINCと は浜松医療先進ク レープ
(Hamamasu Medに al nnovaJve Croup)を 意味する。
橋 本 裕 司 さん (橋 本 エ ンジエ ア リング )。
中嶋裕 嗣 さん は「浜 松 には輸 送機 器 のノ
ウハ ウを持 つ企 業が い くつ もあります :そ
うした賛助企業を募 ることで、
4社 を核 と
ECOmpany Data
した輸を広げ、浜松地域全体の発展 につ
協 同組合 HAMING事 務 局
なげたい」と語 る。“
やらまいか精神"が 根
静岡県浜松市南区飯田町155橋 本螺子 (株 )飯 田工場2F 電話 :053-4685815
付 く浜松エ リアで新 しいエネル ギーが結
http:〃
www ham ng wingjp/
集しつつある。
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