1 農林業の振興 施策の目的 安全・安心な食を提供する自立した農業の実現に向け、多面的な農業振興施策を総合 的、計画的に推進し、持続可能な農業をめざします。 森林の持つ多面的機能の持続的発揮と地球温暖化対策としての森林吸収源対策に向 け、計画的な森林整備の促進と森林の保全・活用に努めます。 第4次太良町総合計画 1 基本目標1 活力がみなぎる魅力ある産業づくり 第1部 序論 第2部 基本構想 現状と課題 基 本 計 画 本町の主要な産業である農業は、中山間地におけるミカン栽培や、豚、牛、ブロイラーな どの畜産、花卉やイチゴなどの施設園芸などが中心となっています。多良岳から有明海に 連なる中山間地の斜面を利用した階段状の畑では主にミカン栽培、川沿いの扇状地とし て開けた圃場では、水田やハウス栽培の施設園芸、集落から離れた山間部では比較的規模 の大きな施設による畜産業が営まれています。 また、先人より植林や保育により大事に守り育てられてきた山林が町の面積の約1/2 を占め、そのうち町有林は15.4k㎡で山林面積の約1/3を占めています。 農業を取り巻く情勢は厳しく、農業従事者の高齢化や担い手の減少、産地間の競争の激 化や輸入野菜等の増加による価格の低迷、安心安全な農産物を求める消費者指向への対 応など解決すべき様々な問題が山積しています。 このような厳しい情勢の中、農業の持続的な発展を図るため、家族協定による農業従事 者の意識改革、認定農業者の育成、新規就農者の確保・育成、女性農業者の育成と参画の取 り組み、高齢者の活動支援、中山間地域での耕作放棄地の発生防止、農地の集積化による 効率化と経営規模の拡大、用排水対策と土地改良施設の適正な維持管理体制の強化、より 安全で安心な農産物の適正価格での消費者への提供、収益性の高い園芸作物の導入、高品 質で魅力的な商品開発による他産地との差別化など、取り組むべきハードルはそれぞれ 高いものがありますが、行政及び関係団体と生産者が一体となって解決していくことが 急務となっています。 林業については、近年、外国産の安い輸入木材や木材需要の減少などにより、木材価格 が著しく低迷しており、林業に対する投資が進まず、間伐や枝打ちなど人の手がはいらな くなり、品質の低下が心配されるところです。 水源涵養や国土保全、二酸化炭素吸収によるCO2削減効果など森林の持つ多面的機能 にこれまで以上に着目し、林業が産業として経営が成り立つような施策を講じる必要が あります。 1 2 3 4 5 6 活力がみなぎる 魅力ある 産業づくり 住みたいと 思える生活 基盤づくり 安心して暮らす 健康・福祉の まちづくり 心をはぐくむ 教育・文化の まちづくり 快適・安全に 暮らす生活 環境づくり みんなが 主役・協働の まちづくり 第4次太良町総合計画 37 1 基本目標1 活力がみなぎる魅力ある産業づくり 主要な施策 ❶農業生産基盤の充実 優良農地の確保・保全に努めるとともに、用排水施設の整備を図り、農業生産基盤 の一層の充実に努めます。 ❷担い手の育成・確保 認定農業者制度の活用や農地の集積による規模の拡大、農作業受委託の促進等を 通じ、担い手の育成及び集落営農の促進、農業経営の法人化の促進に努めるととも に、後継者や町内外からの新規就農者の確保・育成対策、耕作放棄地の再生利用の推 進に努めます。 ❸地域特産物の開発 地域特性や消費者ニーズに即した農産物の導入・産地化を促進するほか、生産組合 の強化とともに農畜産物の加工体制の充実を促し、加工特産品の開発を促進します。 ❹流通体制の充実 既存の流通ルートの一層の充実に加え、農産物直売体制の充実や学校給食との連 携による地産地消の促進、 PR活動の強化やイベントの活用など、多面的な取り組みを 促進し、地域特産物の町内外における消費の拡大に努めます。 ❺都市と農村との交流の促進 都市住民や消費者との交流の促進、観光との連携、農地の有効活用の視点に立ち、 農業・農村体験等の取り組みを促進します。 ❻環境にやさしい農業の促進 廃プラスチック類など農業関連廃棄物の適正処理・リサイクルの促進、減農薬・減化 学肥料栽培の促進など、環境にやさしい農業の促進に努めます。 ❼林業生産基盤の整備 森林施業の効率化、森林の持つ多面的機能の高度発揮に向け、関係機関との連携の もと、林道・作業道の整備をはじめ高性能機械の導入を進めます。 38 第4次太良町総合計画 第4次太良町総合計画 ❽計画的な森林施業の促進 森林所有者の意識の高揚、合意形成を図りながら、森林組合を中心とした森林施業 の共同化や受委託を促進し、共通の認識と目標のもとに合理的な森林整備が行える 体制を確立し、計画的な森林施業を促進します。 ❾林業従事者の確保 林業事業体の中心となる森林組合の強化に努めるとともに、これと連携しながら、 林業従事者の確保・育成に努めます。 第1部 序論 第2部 基本構想 森林の保全・育成と総合的利用 森林の持つ多面的機能の持続的発揮に向け、また森林と水資源の保全との関連を 考慮した森づくりの視点に立ち、町民及び関係者の意識の高揚を図りながら、町民参 画による森林の保全・育成を進めます。 成果指標の名称 単位 平成22年度 (現状値) 平成27年度 (中間目標値) 平成31年度 (目標値) 認定農業者数 人 147 150 160 農業総生産額 百万円 3,628 3,400 3,200 法人 9 10 12 農業経営法人数 町の農業振興の 状況(担い手の 育成、生産性の 向上促進、農地 の整備など)に ついての満足度 % 間伐面積 ha 6.2 31.02 10.0 30.00 15.0 30.00 備考 認定農業者の数 基 本 計 画 目指す目標値 年間の農業総生産額 (初期値は平成20年度) 農業経営法人の数 アンケートで町の農業 振興の状況(担い手の 育成、生産性の向上促 進、農地の整備など)に ついて満足していると 答える町民割合(初期 値は平成22年8月のア ンケート調査結果) 年間の町直営林 間伐面積 1 2 3 4 5 6 活力がみなぎる 魅力ある 産業づくり 住みたいと 思える生活 基盤づくり 安心して暮らす 健康・福祉の まちづくり 心をはぐくむ 教育・文化の まちづくり 快適・安全に 暮らす生活 環境づくり みんなが 主役・協働の まちづくり 第4次太良町総合計画 39 1 基本目標1 活力がみなぎる魅力ある産業づくり 2 水産業の振興 施策の目的 国や県に赤潮対策等を求め、以前のような豊かな有明海の再生に向け働き掛けます。 活力ある水産業の確立に向けて、漁業基盤の整備や栽培漁業の推進、地域の水産物の ブランド化を推進します。 現状と課題 本町の水産業は、豊饒の有明海において、これまでタイラギの潜水漁業やアサリ、アゲ マキ、ノリ及びカキの養殖、エビやツナシ(コハダ)、タコなどの漁船漁業等、多彩な漁法に より展開され、海の恵みを最大限に生かした各種施策を推進してきました。 関係機関との継続的な取り組みや自然条件等も重なり、タイラギ潜水漁業については 通年ではないが漁獲できる年が出てきています。また、カキ養殖業についても高水温によ へい し る斃死の影響を受ける年もあるが、有明海においての生産見通しも立ち始めています。 有明海が、近年、海況の変化によって漁獲量が激減しているため、漁業に見切りをつけ 出稼ぎや転職する漁業者がみられます。有明海の海況変化の原因究明は長年行われてい ますが、複合的な要因が考えられており、原因はいまだ特定されておらず、今後の漁業の 行く末が心配されています。 有明海の海況については、年間を通して赤潮が発生し、特に夏場の赤潮発生による貧酸 素状態や潮の流れの停滞などにより、貝や干潟の中の生物が死滅し、有明海のすべての生 物に影響が及んでいると考えられます。ノリ養殖では、有明海の佐賀県西部海域は栄養塩 不足による品質低下が多発し、価格の低迷が続いています。漁業者は、国や県による早期 の有明海再生事業により豊かな有明海が再生することを切に望んでいます。また、諫早湾 堤防締め切りによる影響も多いに懸念されています。 主要な施策 ❶漁業基盤の整備 漁港施設の整備を進めるとともに、魚礁の設置等により漁場の整備に努めます。 ❷水産資源の確保 水産資源の維持、培養と計画的な漁業生産を図っていくために、栽培漁業や養殖漁 業の推進に努め、 「つくり、育てる」水産業の確立をめざします。 40 第4次太良町総合計画 第4次太良町総合計画 ❸水産物のブランド化、流通対策の推進 地域ブランド化を推進するとともに、新鮮で安全な水産物を安定的に供給するため の体制づくりを図ります。 第1部 序論 ❹後継者の育成と経営体制の整備 各種事業の推進による漁業者の経営安定を図り、後継者づくりと人材の育成に努め ます。 第2部 基本構想 ❺交流による漁村の活性化 観光部門との連携による体験漁業の促進に努め、都市との交流による漁村の活性 化を図ります。 ❻有明海の再生への働きかけ 目指す目標値 平成22年度 (現状値) 平成27年度 (中間目標値) 平成31年度 (目標値) 戸 181 174 167 初期値は平成21年 港勢調査 百万円 1,195 1,218 1,169 初期値は平成21年 港勢調査 成果指標の名称 単位 漁家数 漁業粗生産額 漁業協同組合の 正・准組合員数 町の水産業振興 の状況(水産資 源の維持・増大、 漁港の整備、経 営の安定化な ど)についての 満足度 人 % 339 13.0 326 18.0 313 23.0 基 本 計 画 以前のような豊かな有明海で、漁民が漁業を営むことができるよう、赤潮の原因や 貧酸素状態の発生のメカニズムなどの早期解明を国や県に求め、豊饒の海有明海の 再生を働きかけていきます。 備考 初期値は平成21年 港勢調査 町の水産業振興の状況 ( 水 産 資 源 の 維 持・増 大、漁港の整備、経営の 安定化など)について の満足度(初期値は平 成 22 年 8 月 の ア ン ケート調査結果) 1 2 3 4 5 6 活力がみなぎる 魅力ある 産業づくり 住みたいと 思える生活 基盤づくり 安心して暮らす 健康・福祉の まちづくり 心をはぐくむ 教育・文化の まちづくり 快適・安全に 暮らす生活 環境づくり みんなが 主役・協働の まちづくり 第4次太良町総合計画 41 1 基本目標1 活力がみなぎる魅力ある産業づくり 3 商工業の振興 施策の目的 活力がみなぎり、魅力ある産業づくりの一環として、商工会と連携し、魅力ある商業環 境づくりを進め、商業の活性化を図ります。 また、地域経済の活性化と雇用の場の確保に向け、企業誘致を進めるとともに、既存企 業の体質強化を促進します。 現状と課題 本町の商業は、 隣接する鹿島市や諫早市の郊外型大型店やスーパーなどへ買い物客が流 出し、 町内の小売店は店舗数、 販売額とも減少しています。 本町においては、 中心商店街がなく、 店舗も各地区に点在しており、 買い物客で賑わいを 呈するような核となる商業施設がないことから、 日常食料品以外の買い物のほとんどが町 外で行われている状況です。 また最近では、 インターネットや電話による通販も高齢者から 若い人まで普及するなど、 消費者の買い物に対する選択肢が広がり、 個店における店舗販売 の衰退に拍車をかけています。 工業は、 近年、 食肉加工や、 ハムの生産、 ワサビの加工、 ノリの加工など、 地場産品を使用し た加工食品の生産、 販売が行われ、 町内外で少しずつ認知度が高まってきています。 本町の商業は、これまで経済活動の全般にわたって重要な役割を果たし、消費生活の安 定・安全など町民生活の向上に寄与してきましたが、 車社会の一層の進展や近隣への大型店 の進出、 消費者ニーズの多様化、 高度化等を背景に購買力の流出が勢いを増し、 高齢化や人 口減少とも相まって取り巻く環境は一層厳しさを増しています。 このため、 商工会との連携のもと商店個々の経営の近代化、 サービスの向上等を促進して いく必要があります。 また、 本町ではこれまで、 既存企業の育成や企業誘致に努めてきましたが、 長期にわたる 景気の低迷や国際間競争の激化等を背景に、 事業所数、 従業者数、 製造品出荷額ともに減少 傾向にあるほか、 企業立地の停滞といった問題を抱えており、 取り巻く情勢は厳しさを増し つつあります。 このため、 今後は、 商工会等との連携のもと、 既存企業の体質強化、 近代化に向けた支援は もとより、 町内には数多くの農林水産1次産品があり、 それらを加工販売する地域資源を活 用した特産品の開発など、 農林水産業と商工業が連携した取り組みが必要となっています。 42 第4次太良町総合計画 ❶近代的・魅力的な商業活動の促進 商工会との連携のもと、 指導・支援体制の強化を図り、 経営の近代化や後継者の育成、 新規開業者の発掘など地元商店ならではの地域に密着したサービスの展開、 農林水産 業や観光と連携した特産品の開発・販売等を促進します。 また、厳しい経営環境に対応し、各種融資制度の周知と活用を促し、経営体質の強化 を促進します。 ❷既存企業の体質強化の促進 商工会等との連携のもと、研修・相談機会の拡充や情報提供の充実など支援体制の 強化を図り、経営意欲の高揚や後継者の育成、事業の拡大等を促進します。 また、厳しさを増す経営環境に対応し、各種融資制度の周知と活用を促し、経営体 質・基盤の強化を促進します。 第4次太良町総合計画 主要な施策 第1部 序論 第2部 基本構想 ❸企業誘致の推進 関係機関との連携のもと、企業誘致活動を展開し、優良企業等の立地を促進すると ともに、本町の基幹産業である第1次産業と関連した企業や新たな企業への誘致を 図るための優遇措置、優遇制度の整備とPRを行います。 起業化や新産業・新ビジネスの創出に向け、関係機関・団体との連携のもと、情報交 換、技術交流の場や研修機会の提供、支援制度の整備など、産業支援・研究開発体制の 整備を図り、農林水産物加工における技術の高度化や新たな特産品の開発を促進し ます。 目指す目標値 平成22年度 (現状値) 平成27年度 (中間目標値) 平成31年度 (目標値) 件 18 30 30 百万円 3,413 3,700 4,000 成果指標の名称 単位 太良町中小企業融資件数 営業収入額 町の商業振興 (商店経営の改 善促進、商業集 積づくりの推進 など)について の満足度 日頃、 町内で 買い物をする率 企業立地数 % % 企業 4.3 84.6 0 7.0 90.0 1 10.0 90.0 3 備考 年間の融資申込件数 確定申告の営業収入額 (飲食業、小売・販売業、 サービス業、 旅館業) アンケートで町の商業振興 (商店経営の改善促進、商業 集積づくりの推進など)につ いて満足していると答える町 民割合(初期値は平成22年 8月のアンケート調査結果) アンケートで日頃、町内で 買い物をすると答える町民 割合(初期値は平成22年8 月のアンケート調査結果) 企業立地の累計数 第4次太良町総合計画 基 本 計 画 ❹特産品開発、新産業創出等への支援 1 2 3 4 5 6 活力がみなぎる 魅力ある 産業づくり 住みたいと 思える生活 基盤づくり 安心して暮らす 健康・福祉の まちづくり 心をはぐくむ 教育・文化の まちづくり 快適・安全に 暮らす生活 環境づくり みんなが 主役・協働の まちづくり 43 1 基本目標1 活力がみなぎる魅力ある産業づくり 4 観光の振興 施策の目的 交流人口の増加と地域活性化に向け観光協会と連携し、多様化、高度化する観光・レク リエーションニーズに即した多面的な取り組みを一体的に推進し、観光・交流機能の拡 充に努めます。 現状と課題 本町は、貴重な動植物が残されている自然豊かな多良岳、ムツゴロウなどが飛び跳ねる 広大な干潟が広がる有明海を有し、山海の自然に恵まれ、観光資源としての活用できる素 材が豊富なまちです。これまでもこうした観光・交流資源を活用し、観光振興に取り組ん できました。 しかし、数多くの地域資源も、観光客が年間を通して繰り返し訪れる魅力ある観光・交 流資源として活用されているとはいえない状況にあります。 このため、自然志向・健康志向の強まりや、いやしを求めるニーズの増大、既存観光・交 流資源の整備充実、ネットワーク化や新たな観光資源の掘り起こしをはじめ、体験型観 光、通年型の観光地づくり、交流人口の増加に向けた多面的な取り組みを町が一体となっ て進めていく必要があります。 44 第4次太良町総合計画 第4次太良町総合計画 主要な施策 ❶観光・交流資源の充実・活用 「道の駅太良」などの既存の観光・交流施設の整備及び維持管理を推進し、太良町納 涼夏まつりなどの観光イベントの充実や町内観光・交流資源のネットワーク化を図り ます。 また、 通年型の観光の確立や 「食」 をテーマとした観光メニューの創出を図ります。 第1部 序論 第2部 基本構想 ❷第1次産業と連携した体験型観光の充実 グリーンツーリズム※など農漁業と連携し、自然・歴史・文化・人々等とふれあう体験 型観光の拡充に努めます。 ❸PR活動の推進 パンフレットやポスターの作成、ホームページの充実、マスメディアの活用等を通じ、 本町の観光についてのPR活動を推進します。 広域観光ルートづくりや広域的なPR活動の推進など、地域一体となった観光振興 施策を推進します。 基 本 計 画 ❹広域観光体制の充実 目指す目標値 成果指標の名称 単位 観光入込者数 人 平成22年度 (現状値) 平成27年度 (中間目標値) 平成31年度 (目標値) 658,900 700,000 720,000 備考 観光動態調査による 年間の観光入込者数 観光・ レクリエーション 施設利用者数 人 38,800 58,000 78,000 年間の観光・レクリエー ション施設 (中山キャン プ場・竹崎城址展望台・ 白浜海水浴場)の利用 者数 観光パンフレット 配布数 枚 10,000 15,000 20,000 配布数 1 2 3 4 5 6 活力がみなぎる 魅力ある 産業づくり 住みたいと 思える生活 基盤づくり 安心して暮らす 健康・福祉の まちづくり 心をはぐくむ 教育・文化の まちづくり 快適・安全に 暮らす生活 環境づくり みんなが 主役・協働の まちづくり ※グリーンツーリズム:農作業を体験したり、その地域の歴史や自然に親しむ余暇活動 第4次太良町総合計画 45 1 基本目標1 活力がみなぎる魅力ある産業づくり 5 雇用対策の充実 施策の目的 すべての就業者が健康で快適に就業できる環境づくりに向け、雇用機会の確保及び雇 用の促進、勤労者福祉の充実に努めます。 現状と課題 本町においても、長期にわたる景気の低迷等により産業が停滞傾向にある中で、町内に おける雇用機会の充実が課題となっています。 このため、既存事業所の支援など各種産業振興施策を一体的に推進し、雇用の場の充実 に努めるとともに、関係機関との連携のもと、地元就職及びU・Iターン※の促進、女性や 高齢者・障害者などの雇用促進に努め、雇用の安定と雇用機会の拡充を進めていく必要が あります。また、就業者が健康で快適な勤労生活を送ることができるよう、労働環境の充 実等を促進していくとともに、勤労者福祉の充実を図っていくことが必要です。 ※U・ Iターン:Uターンは地元に戻ること、 Iターンは他の地域から移住してくること。 46 第4次太良町総合計画 第4次太良町総合計画 主要な施策 ❶雇用機会の確保と地元就職の促進 既存事業所への支援や企業誘致など各種産業振興施策の積極的推進により雇用の 場の拡充をめざすほか、ハローワーク等関係機関や町内事業所等との連携のもと、就 職相談や職業斡旋等の情報提供に努め、 若者の地元就職及びU・ Iターンを促進します。 第1部 序論 第2部 基本構想 ❷女性、障害者、高齢者の雇用促進 男女雇用機会均等法の趣旨の普及、事業所への啓発に努め、女性、障害者、高齢者の 雇用を促進します。 ❸勤労者福祉の充実 労働条件の改善、働きやすい環境づくりについての事業主への啓発等を進め、福利 厚生機能の充実に努めます。 太良町が持つ地域資源を活用して新分野への進出や起業する事業者(チャレンジ企 業)に対し支援を行います。 基 本 計 画 ❹新たな産業の育成による雇用の確保 目指す目標値 成果指標の名称 単位 チャレンジ 企業件数 件 平成22年度 (現状値) 平成27年度 (中間目標値) 平成31年度 (目標値) 0 1 3 備考 1 2 3 4 5 6 活力がみなぎる 魅力ある 産業づくり 住みたいと 思える生活 基盤づくり 安心して暮らす 健康・福祉の まちづくり 心をはぐくむ 教育・文化の まちづくり 快適・安全に 暮らす生活 環境づくり みんなが 主役・協働の まちづくり 第4次太良町総合計画 47 1 基本目標1 活力がみなぎる魅力ある産業づくり みんなで取り組む協働の指針 立地条件を生かした企業誘致をはじめ、農林業・水産業・商工業・観光の振興など、地域産 業の活性化に向けた“活力がみなぎる魅力ある産業づくり”をめざします。 このため、この分野における「参画と協働」の指針(期待される役割と取り組み)を以下の とおり掲げます。 町民に期待される役割と取り組み ・地産地消に努めます。 ・町内での消費に努めます。 ・企業活動に理解を深め、地域における共存に努めます。 ・もてなしの心の醸成に努めます。 ・観光ボランティアとして活動します。 ・一人ひとりが本町の自然や食文化など観光資源を理解し広くPRをしていきます。 ・研修等に参加し、職業能力の向上に努めます。 ・地元の漁業活動に関心をもちます。 ・農林業に理解を深め、その土地利用に協力します。 ・海辺を活用したレクレーションに親しみます。 48 第4次太良町総合計画 第1部 序論 第2部 基本構想 基 本 計 画 ○団体・事業者 ・質が高く、安全な農産物を生産します。 ・消費者に対する農産物情報の提供を行います。 ・専業農家は規模の拡大を図り、兼業農家は専業農家・認定農業者に農地を積極的に貸し 付けます。 ・環境保全型農業を進めます。 ・地域での用排水路等の維持管理を進めます。 ・森林の保全・育成、適正管理を行います。 ・顧客のニーズに合った個店の魅力づくりと自助努力を行います。 ・健全な経営を行います。 ・環境に配慮して事業を行います。 ・企業の福利厚生レベルを高めます。 ・安定した雇用機会の創出と高齢者層や障がい者、女性等の積極的な雇用を行います。 ・質が高く、安全な水産物を生産します。 ・消費者に対する水産物情報の提供を行います。 ・漁家は規模の拡大を図るとともに経営の安定化に努めます。 ・環境保全型、資源栽培型漁業を進めます。 ・水難事故に留意するとともに、遭難者などの救助にあたります。 ・経営感覚に優れた担い手を育成します。 ・漁業者の経営改善を指導します。 ・就労希望者に対する情報提供や支援を行います。 ・生産性向上に向けた基盤整備(漁場の管理、資源の育成)を行います。 ・安全な水産物づくりへの支援を行います。 ・商工業者に対する経営の指導を行います。 ・商工業振興に関する多面的な活動を行います。 第4次太良町総合計画 地域・団体・事業者に期待される役割と取り組み 1 2 3 4 5 6 活力がみなぎる 魅力ある 産業づくり 住みたいと 思える生活 基盤づくり 安心して暮らす 健康・福祉の まちづくり 心をはぐくむ 教育・文化の まちづくり 快適・安全に 暮らす生活 環境づくり みんなが 主役・協働の まちづくり 第4次太良町総合計画 49
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