平成19年度 沖縄イノベーション創出事業 顕在化ステージ 採択研究プロジェクト概要一覧表 No. 研究プロジェクト名 管理法人 施設野菜主要害虫を対象と 琉球産経株 1 する沖縄県産新規天敵コミ 式会社 ドリチビトビカスミカメの研究 脱脂山羊乳の高付加価値 2 化に関する研究開発 農業生産法 人有限会社 はごろも牧 場 研究共同体 産 学・官 コミドリチビトビカスミカメは農業分野で防除が最も困難であるとされる害虫、コナジラミ類とアザミウマ類を両方同時に 効果的に捕食する新しいタイプの沖縄産天敵昆虫である。この天敵を農家が自由に使えるようになれば、農薬の使用 沖縄県農 を減らしたより安全な農産物の生産に強力な害虫防除手段が加わることになる。本研究開発では、コミドリチビトビカス 琉球産経 業研究セン ミカメの増殖方法の研究(増殖方法の改良、飼料の低コスト化)と使用方法・効果・薬害の研究(実圃場試験)を行い、そ 株式会社 ター の実用性を検証するとともに、農薬登録取得のための準備を進めることで、新規沖縄産天敵コミドリチビトビカスミカメの 実用化(製品化)を目指す。 牛乳アレルギー患者と牛乳に含まれる乳糖が原因で下痢等の症状を引き起こす乳糖不耐症患者のために、酵素技術 農業生産 国立大学 を応用して脱脂乳中の乳糖を除去し、付加価値の高い低乳糖脱脂山羊乳の製造技術を確立する。 法人有限 法人琉球 合わせて脱脂乳に含まれる機能性成分であるタウリンや各種のアミノ酸,γアミノ酪酸等の機能性成分を増強する山羊 会社はごろ 大学 の飼養技術の確立も目指す。 も牧場 ベニバナボロギク抽出物の レキオ レキオ 国立大学 3 新規薬効の開拓および機能 ファーマ株 ファーマ株 法人琉球 式会社 式会社 大学 性成分の研究開発 沖縄特産の冬瓜を活用し 有限会社 た、肥満、メタボリック症候 株式会社ト 桜物産 4 群の予防・解消商品の研究 ロピカルテ 医療法人 クノセンター 和楽会 開発 沖縄産ツバキを素材とした 5 高機能性健康食品の開発 株式会社ト ロピカルテ ㈱仲善 クノセンター 国立大学 法人琉球 大学 琉球大学 医学部保 健学科 九州大学 沖縄産柑橘類に含まれるス 株式会社サ 株式会社 大学院薬 6 フィンゴ脂質に関する研究 ウスプロダ サウスプロ 学研究院 クト ダクト 開発 シークヮーサー残渣からの 7 精油抽出技術の研究開発 泡盛の酒質多様化可能性 8 探索および製造技術の開発 に関する研究 概要 財団法人 おきなわ健 有限会社 康長寿研究 勝山シー 開発セン クヮーサー ター (財)亜熱帯 瑞穂酒造 総合研究所 株式会社 ベニバナボロギクの抽出物は抗炎症作用および血流改善作用が期待できる。これらの作用に加え、抗菌作用、コラー ゲン産生亢進または分解抑制作用が認められれば、痔疾治療に必須である諸条件が揃う。さらに検討予定項目は機 能性素材の検討にも応用ができる。ベニバナボロギクの抗炎症作用、血流改善作用、コラーゲン産生亢進または分解 抑制作用、抗菌作用を検討することにより、医薬品のシーズまたは機能性素材のシーズとしての可能性を見いだす。 沖縄の特産物である冬瓜には、古くから、強い利尿作用や血糖降下作用等があるとされ、肥満や糖尿病の予防・治療 効果が期待される。細胞膜をスポール破壊する水中衝撃波負荷により調製した冬瓜成分が,メタボリックシンドローム の予防や解消に有効かどうかを実験的肥満ラットを用いて検討するとともに,抗肥満作用を示す化学成分の検索や作 用機作を追究する。 沖縄産ツバキには、脱顆粒阻害作用が現行のアレルギー治療剤の約1万倍を示す化合物が含まれており、「花粉症」 や「自己免疫疾患」に対して効果が期待される。しかしながら、ツバキは、生活習慣病やストレス、風邪、老化に予防的 効果を示す同じカメリア属のお茶に比べて、その機能性が十分には明らかになっていない。そこで本研究は、ツバキの 抗アレルギー作用を顕在化させるとともに、日本茶のように嗜好性を向上させ、なお且つ生活習慣病予防、疲労回復・ リフレッシュ効果が期待できる商品の開発を目指す。 シークワサー果皮および種子の抽出物にステロール類やスフィンゴ脂質の存在が示唆された。これらの成分は皮膚の 保湿やメラニン合成阻害作用、免疫作用の活性化などの生理活性が明らかになっている。そこで、沖縄産柑橘類(シー クワサー、タンカン)を原料として、機能性脂質の探索を行い、その発見と化学的な知見を得ること、そして、食品および 化粧品原料として使用できる抽出および精製技術の確立を目的とする。 現在、シークヮーサーは果汁利用が主であるが、絞り取った後の部分は廃棄されている状態である。廃棄される残渣か らは、食品・化粧品・アロマ分野への波及が期待される素材である精油の抽出が可能である。しかし、既存の蒸留法で は事業化できる収率に達していない。本研究開発では現状の採油技術を革新し、事業可能な収率及び品質を実現す る。また、食品、化粧品向素材としての市場のみならず、香気成分の差別化を評価することで、新たな市場として医療に 向けた香りの効能等も検証する。 泡盛用として輸入される原料米のインディカ米には多くの品種があり、醸造特性の違いや酒質の違いがあることが明ら 沖縄県工 かとなっている。また、原料米を変えることにより、より高品質の泡盛が製造できる可能性が示唆されている。そこで、各 業技術セン 種原料米の醸造特性を明らかにすることにより、多種多様な酒質をもつ高品質の泡盛製造に向けての技術確立を目指 ター す。 琉球大学 農学部生 物資源科 学科
© Copyright 2024 ExpyDoc