白井宏美研究会展示企画書 実施期間:10月7日(月)〜10月18日(金) 時間:11:10〜18:00 1 1.はじめに メディアセンター2階MMLS(Multimedia Multilingual Space)での研究会展示企画活動、 “Media Center Jack”。第四回目は「白井宏美研究会」の研究会活動を紹介します。 白井研究会では「コミュニケーション」に関して多面的な観点からの分析、研究を個人およ びグループで行っています。第四回目となる展示企画では、全ての人の日常生活に密に関わっ ているコミュニケーションに関する私たちの研究に触れる場所、また様々な人とコミュニケー ションを取ることの出来る場を提供することで、ひとりひとりがコミュニケーションについて 考えてみるきっかけとなることを期待しています。そして、そのような展示を行うことで人と 人が交流する空間として機能することが期待されている MMLS の目的達成に貢献したいと考えて います。 2.白井宏美研究会 白井研究会のテーマは「言語とコミュニケーション」です。「コミュニケーション」という ことばは、日常生活のなかでよく耳にしますが、「コミュニケーション」とはいったい何なの かと真正面から問われると答えに窮するのではないのでしょうか。白井研究会では「コミュニ ケーション」とはいったい何なのか?という問いに各参加者がそれぞれの観点から答えを出せ るようになることを目的としています。一見法則性がないように見える日常なにげなく行われ ているコミュミケーションも、実は特定の法則(規則)に従って組織化されており、そこには、 話し手と聞き手の間の権力関係(例えば、教師と生徒の会話や医者と患者の会話)や文化圏に よる相違(例えば「あいづち」を多用する日本人、最後まで相手の話を聞くドイツ人)など、 様々な要素が反映しているのです。本研究会では、音声で交わされる電話や対面コミュニケー ションだけではなく、文字(絵文字・顔文字などを含む)で交わされる非対面コミュニケーシ ョン、すなわちメール、チャット、ツイッター等のコンピューターを介したコミュニケーショ ンも研究範囲とします。 http://shirai.sfc.keio.ac.jp/ 3.コンセプト 今回の展示では、「さあ、生きたコトバをつかまえよう。」というテーマを設定しました。そ の場その場で生まれてくるコトバ、コミュニケーションに切り込もうという意味です。今、私 たちの周りで起こっている、生き生きとした面白い現象をとらえて、主に談話分析、会話分析 の手法を用いて分析します。人間の無意識的行動を明らかにし、意識化することも試みていま す。展示会では、自由に発言できる雰囲気を作り、MMLS の目的である、 “人と人が交流する空間” 2 を作り出せればと考えています。活発な議論や情報交換等のインタラクションを通じ、双方が 新しい学びを得ることができ、ひとりひとりが“コミュニケーション”について考えてみる機 会を提供できれば幸いです。 3つのプロジェクト概要 ●すべらない話(リーダー 荒井優希) 「すべらない話」はなぜすべらないのか。その問いに答えるため、まず「オチ」とは何か、 「面 白さ」とは何かを探求しています。 「オチ」においてユーモアがどのように生起されているのか について、不適合理論を用いて「すべらない話」を分類・分析しています。また、編集者への 取材から得られた知見も合わせて考察し、共演者だけではなく編集者も加えた、すべらせない ための「共犯性」に迫っています。 ●@RolaWorD(リーダー 坂本祐輝) 今やメディアに引っ張りだこのタレント、ローラ。目上の人に対してもタメ口をきくなど、 彼女の独特なコミュニケーションスタイルが注目されがちですが、実際に会話を分析してみる と、相手に対する配慮を表す行動様式が見られます。このような暗黙的に行なわれている、相 手を不快にさせないローラのコミュニケーション・ストラテジーを明らかにすべく、 「褒め」 「か わいい」 「笑い」「丁寧語」の 4 つのキーワードをもとに多角的な視点から分析を行なっていま す。 ●Twitter の談話分析(リーダー 金子航平) Twitter 独自のコミュニケーションの特徴を見出すことを最終的に目指しています。その最終 目的に到達するためには、様々な角度から分析を行い、コミュニケーションを構造化する必要 があると思います。今回は Twitter 上の会話を談話分析の手法で分析し、その構造化を目指しま す。特に会話ストラテジーや相互行為の観点からのアプローチを重視しています。 4.展示 今回、MMLS では白井研の研究活動紹介を行うにあたり、下記のものを展示します。 4.1. ポスター展示 ①:MMLS 出展概要ポスター ②:研究プロジェクト発表ポスター 3 4.2. 研究プロジェクト成果物 白井研究会で現在進行中の3つのプロジェクトが現在までに行ってきた研究成果を iPad、パ ソコン、映像など様々な方法を用いて紹介します。 4.3. 研究会ウェブサイト紹介 iPad、パソコンなどを使用し、研究会のウェブサイトを紹介します。ウェブサイトでは研究 会のコンセプト、メンバー、各メンバーの興味分野など研究会について詳しく知ることができ ます。 4.4. 研究プロジェクト紹介ビデオ 白井研究会ではどのようなプロジェクトが進行しているのかについて、内容を概観すること のできる映像を制作し、メディアセンター入り口や MMLS 入り口付近等で放送することで他の学 生に興味を持って頂けるような機会を作りたいと考えています。 5.イベント 白井研究会をより身近に感じていただき、さらに皆さんと交流できるように下記のイベント を行います。 5.1. 研究会授業一般公開 ・10 月 04 日(金)4・5 限 白井研究会(白井宏美先生担当) ・10 月 11 日(金)4・5 限 白井研究会(白井宏美先生担当) 5.2. 各プロジェクト代表者によるプレゼンテーション 現在のところ日程は未定ですが、白井研究会に存在する3つのプロジェクト、 「すべらない話」 、 「ローラ」、 「Twitter」、 「フィールドワーク」の各研究についてプロジェクトの代表者がプレゼ ンテーションを行い、可能であればデータセッション等も行いたいと考えています。 6.広報 上記の企画および MMLS の情報をより多くの学生に伝えるため、以下の広報手段を用います。 6.1. ポスター 白井宏美研究会×MediaCenterJack のポスターを作成し、学内に貼ることで認知度の向上を目 指します。 4 6.2. 特設ウェブサイトの設置 白井宏美研究会×MediaCenterJack についてより詳しく、多くの人に知っていただき、足を運 んでいただくきっかけを作るために白井研究会独自のウェブサイトを立ち上げ、広報活動など を行います。 URL: http://shirai.sfc.keio.ac.jp/mcj/index.html 6.3. 特設 Facebook ページの設置 ソーシャルメディアの利用率が高い SFC において、SNS を利用した広報はより多くの学生に情 報を伝達する手段として非常に適していると考えています。また、SNS を利用することで外部の 方たちと何かしらのインタラクションを促進することも目的としています。 白井宏美研究会 SA(企画代表) 松沢卓 5
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