プロジェクト研究

2014年度後期 プロジェクト研究 2
生ごみからのコンポスト作りに関する研究
2014年度後期 プロジェクト研究 4
生ごみコンポストの普及活動に向けての研究
家庭ごみの中で最も多量に出るのは生ごみで、
その比率は30∼
ごみを用いて自宅でコンポスト作りを体験することにより、生ごみの
50%にもなります。
わが国では生ごみを可燃ごみとして焼却処理す
資源化技術の実際について学ぶとともに、
これらの体験や知識を
ることが多く、家庭ごみの発生抑制、再使用、
リサイクルなどの取り
元に、生ごみの3R対策をどのように進めるのがよいのか意見交換
組みが年々進む中で、生ごみの利活用はほとんど進んでいないこと
を進めております。
が大きな課題として残されています。
この生ごみを自宅で資源化する方法の一つとしてダンボール・コ
ンポストが各地で行われており、鳥取県内の各自治体が推奨してい
ます。生ごみからのコンポスト作りは世界各地でも行われており、
とく
にJICAが開発途上国で技術移転を進めているタカクラ式コンポス
トは、生ごみを容易にコンポスト化するとともにその減量化が進むこ
とから、
ごみ処理のシステム作りが遅れている地域では、
ごみ処理
対策の切り札として大きな実績を上げています。
本プロジェクト研究では、2012年度から家庭用のタカクラ式コン
ポストに取り組んでいます。
プロジェクト研究2では、
実際に出した生
これまでの取り組みの結果、以下のことが判明しています。
① 生ごみを菌により分解する場合、腐敗菌が多いと生
ごみは腐敗して悪臭を発する。
② 生ごみによって腐敗菌と発酵菌がそれぞれ増殖する
という競争の中で、
良い発酵分解を進めるためには
多量の発酵菌を使用して、
好気性の条件下で活動さ
せるのが良い。
③ 発酵菌が好気性の条件下で活動すると、生ごみの
分解が迅速に進んで減量化する。
④ 生ごみからのコンポスト作りを進めると、可燃ごみ中
の生ごみが大幅に減り、
ごみ出しが楽になるとともに
可燃ごみ専用有料袋の節約につながる。
プロジェクト研究4では、
これらのコンポスト作りに関する体験を
土台にして、本学の学生を対象にコンポストの理解度・認知度に関
するアンケート調査を実施し、
また認知度向上のためのユニークな
▲ 発酵液の作成(プロ研4)
▲ 発酵液の作成(プロ研2)
ポスターを作成して展示しました。
その結果、新たにコンポスト作りを
始める学生たちが出てきました。
これらの活動を通じて、
より多くの
住民が生ごみコンポスト作りに協力していくことを期待しています。
▲ 菌材の作成(プロ研4)
プロジェクトアドバイザー
参加学生
▲ 菌材の作成(プロ研2)
▲ 普及啓発ポスターの作成(プロ研4)
環境学部 教授 松村 治夫
プロ研2 : 尾﨑巴美、白築 駿、谷口希美、辻あゆみ、原口知弥、盛川達矢(環境学部1年)
東昂史、佐々木夏穂、山口莉央(経営学部1年)
プロ研4 : 小出正和、棚部美春、谷口友一、藤原達郎、山城早喜子(環境学部2年)
垣田祥一、原田拓人(経営学部2年)
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環境大レポート
第25号 2015年 8月31日