IF.HOTARUホワイトペーパー(日本語版)

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免責事項
2
3
HOTARU Interface Consortium/HOTARUインターフェース・コンソーシアム(以降、
4
HOTARUコンソーシアムと呼ぶ)の会員、会員の子会社もしくは会員の関係会社のいずれも、本
5
書面の内容に関して、商品性、特定の目的への適合性、非侵害の保証を含め、いかなる保証も、
6
明示たると黙示たるとを問わず一切行いません。本書面は「無保証(as is)」で提供されます。
7
8
HOTARUコンソーシアムの会員、会員の子会社もしくは会員の関係会社のいずれも、本書面の
9
使用、または使用不能から生ずるいかなる損害(逸失利益、及びその他の派生的、または付随的
10
な損害を含むが、これらに限定されない全ての損害を言います)に関し、適用法にて認められる限
11
り、一切の責任を負わないものとします。例えHOTARUコンソーシアムの会員、会員の子会社も
12
しくは会員の関係会社が関わる損害の可能性について知らされていた場合でも同様です。
13
14
HOTARU コンソーシアムの会員、会員の子会社もしくは会員の関係会社のいずれも、この書面
15
に起因して第三者との間に生じた、または生じ得る知的財産権に関する紛争について、防御、協
16
力、または補償する義務を負わないものとします。
17
18
本書面に掲載されている全ての内容(文章、写真、画像、表、ソースコード、図面等の全ての提供
19
形態が該当します)の著作権は HOTARU コンソーシアムが所有しており、世界各国の著作権法
20
によって保護されています。著作権者の許諾を得ず、本書面に記載されている内容の全部または
21
一部の改変、再頒布、「引用」の範疇を超えた複製・転載などの行為を禁じます。
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目次
1
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31
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Appendix
序論 .................................................................................................6
1.1
2
本書の目的 ....................................................................................6
用語 .................................................................................................7
32
2.1
略語 ............................................................................................7
33
2.2
定義 ............................................................................................8
34
2.3
頭字語 ....................................................................................... 10
35
3
アーキテクチャー ................................................................................. 13
36
3.1
概要 .......................................................................................... 13
37
3.2
層構造 ....................................................................................... 15
38
3.3
伝送レート ................................................................................... 16
39
3.4
リンクアグリゲーション ...................................................................... 16
40
3.5
複数レーン構成 ............................................................................. 17
41
4
42
データ伝送 ........................................................................................ 20
4.1
概要 .......................................................................................... 20
43
4.1.1
データフロー ........................................................................... 20
44
4.1.2
データリンク層の処理 ................................................................. 22
45
4.1.3
物理層の処理.......................................................................... 22
46
5
リンク管理 ......................................................................................... 23
47
5.1
概要 .......................................................................................... 23
48
5.2
リンク管理の種類 ........................................................................... 23
49
6
50
51
52
53
54
チャンネルアップ .................................................................................. 24
6.1
7
チャンネルアップの概要 .................................................................... 24
自動再送制御 .................................................................................... 28
7.1
概要 .......................................................................................... 28
7.1.1
7.2
ARQ のルール......................................................................... 28
パケットエラー要因.......................................................................... 29
55
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図表一覧
58
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図 1-1:HOTARU コンソーシアムのスキーム ..................................................6
60
図 3-1:チャンネル構成(Duplex) ............................................................. 13
61
図 3-2:チャンネル構成(Simplex) ........................................................... 14
62
図 3-3:Point-to-Point マシンビジョン実装(e.g.) .......................................... 14
63
図 3-4:層構造 .................................................................................. 15
64
図 3-5:RX4 レーンのホストに x4 で接続(e.g.) ............................................. 18
65
図 3-6:RX4 レーンのホストに x2 で接続(e.g.) ............................................. 18
66
図 3-7:XCVR のクロックトポロジー(e.g.) ................................................... 19
67
図 4-1:データのカプセル化 .................................................................... 21
68
図 4-2:データフロー ............................................................................ 21
69
図 6-1:チャンネルアップのフロー(Duplex 構成) ........................................... 25
70
図 6-2:チャンネルアップのフロー(Simplex 構成) .......................................... 26
71
72
表 3-1:Gear 一覧 .............................................................................. 16
73
表 3-2:伝送レート............................................................................... 16
74
表 5-1:LC パケットの種類 ..................................................................... 23
75
表 6-1:チャンネルアップのフローと役割 ...................................................... 27
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序論
IF.HOTARU は高速シリアルトランシーバを用いた、オープンかつシンプルなデータ伝送
用プロトコルであり、高速・長距離伝送の用途を想定して光ケーブル/コネクタと組み合わせ
て簡単に機器間の光インターフェースを実現する方法を提案する。また、短距離の用途に対
し、メタル配線による伝送も可能としている。
HOTARU の名前は発光する昆虫『蛍』の和名に由来する。蛍は発光のリズムや飛び方で
個体同士が通信していると言われており、光インターフェースの名称にふさわしいと考え採
用した。IF.HOTARU がターゲットとしている伝送帯域は 3.125Gbps 〜 160Gbps で、適
合分野はマシンビジョンに限らず、映像機器、業務用印刷機、半導体関連装置、医用画像診
断装置、科学技術機器などの画像領域に加え無線機器、レーダー機器、各種計測機器など
非画像領域も想定している。HOTARU コンソーシアムのスキームを図 1-1 に示す。
産業機器
画像領域
マシンビジョン
HOTARUコンソーシアム
スキーム
画像インターフェース
ユーザーニーズ
メーカーシーズ
実現化
画像インターフェースにおける
光インターフェースの
実用化研究と提言
提言
映像機器
業務用印刷機器
半導体設備機器
医用画像診断装置
科学技術機器など
非画像領域
HOTARUコンソーシアムはマシンビジョンを始め、様々な機器に応用
できる広帯域でシンプルなインターフェースを提言する研究会である
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無線機器
レーダー機器
広帯域通信機器
各種計測装置など
図 1-1:HOTARU コンソーシアムのスキーム
現在、産業機器には FPGA が多く採用されている。組み込み装置間で Point-to-Point
通信を実現する際にどのような通信プロトコル、ケーブル、コネクタを採用するかなど、エン
ジニアの悩みは多い。そこで光インターフェースのユーザニーズとメーカーシーズを実現する
ため有志が集まり HOTARU コンソーシアムを立ち上げ、以下の開発コンセプトを掲げ活動
を行っている。
 マシンビジョンのみならず産業全般に貢献するインターフェースであること
 高速性能を将来的にも約束出来ること
 シンプルであること(プロトコル/ケーブリング)
 その時点で適した伝送能力を低価格で提供出来ること
 日本のものづくりから世界に広めること
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1.1 本書の目的
本書の目的は、IF.HOTARU の通信プロトコルの概略を紹介することである。
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用語
本書に記載される 2 進数の系列とタイミングチャートは、断りが無い限り左(時間的に旧)
から右(時間的に新)の時間方向で表記される。
本書に記載される数字は、断りが無い限り 10 進数で表記される。
本書に記載される 2 進数と 16 進数は、断りが無い限り最右を Least Significant Digit
とする。
本書に記載される 2 進数表記と 16 進数表記に含まれる x は、don’t care を意味する。
2.1 略語
e.g.
For example
N/A
Not Applicable
T.B.D
To be determined
xxb
(2 進数表記)
xxh
(16 進数表記)
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2.2 定義
マシン
IF.HOTARU 規格に則って動作する、あらゆる装置を指す。
ローカル
IF.HOTARU 規格に則って 1 対 1 で相互接続された二つのマシンの
うち、自マシンを指す。
リモート
IF.HOTARU 規格に則って 1 対 1 で相互接続された二つのマシンの
うち、相手マシンを指す。
デバイス
IF.HOTARU 規格に則って動作する信号発生のマシンを指す。マシ
ンビジョンにおいてほとんどの場合、デバイスはデジタルカメラと考え
られる。
ホスト
IF.HOTARU 規格に則って動作するデータ受信・記録・再生のマシン
を指す。マシンビジョンにおいてほとんどの場合、ホストはフレームグ
ラバー、或いはイメージプロセッサと考えられる。
チャンネル
IF.HOTARU 規格に則って 1 対 1 で相互接続された二つのマシン間
の論理チャンネルを指す。
チャンネルアップ
チャンネルを確立するための手続きを指す。
リンク
IF.HOTARU 規格に則って 1 対 1 で相互接続された二つのマシン間
のデータリンク層の論理リンクを指す。
リンクアップ
リンクを確立するための手続きを指す。
レーン
マシン間を相互接続する差動信号ペア、或いは光信号を指す。
レーンアクイジション
物理層で有効な RX レーンを検出する処理を指す。
ラインレート
伝送媒体上における bit の伝送速度を指す。
アプリケーション層
プロトコルスタックの階層モデルのうち、ユーザーとの入出力を行う
具体的なサービスを提供する層を指す。
データリンク層
プロトコルスタックの階層モデルのうち、相互接続されたマシン間で
データ伝送するための機能と手順及び物理層で発生したビットエラ
ーの検出や制御の手段を提供する層を指す。
物理層
プロトコルスタックの階層モデルのうち、bit の伝送を行うための電気
的な機能、手続きを提供する層を指す。
メディア層
プロトコルスタックの階層モデルのうち、伝送媒体やコネクタの機械、
形状、材質等の仕様を提供する層を指す。
データグラム
各層においてヘッダとトレーラが付加される対象のデータを指す。
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ヘッダ
データグラムの先頭に付加する情報を指す。
トレーラ
データグラムの末尾に付加する情報を指す。
パケット
ヘッダとデータグラムとトレーラをひとまとめにした単位を指す。
カプセル化
上位層のパケットを下位層のヘッダ及びトレーラで包む処理を指す。
デカプセル化
カプセル化された下位層のパケットからデータグラム、ヘッダ、トレー
ラを分解する処理を指す。
キャラクタ
8B/10B にて符号化される前の 8bit のデータ語を指す。
シンボル
8B/10B にて符号化された後の 10bit のデータ語を指す。
シンボルグループ
連続した 4 つシンボルの組み合わせで機能をなすグループを指す。
フレーミングシンボル
パケットの始まりと終わりを認識するためのシンボルを指す。
UI
Unit Interval の略称であり、メディアで 1bit を伝送するのに要する
時間を意味する。
SI
Symbol Interval の略称であり、メディアで 10bit を伝送するのに
要する時間を意味する。
ワードアライメント
受信したシリアル信号の中から特定の符号語(K28.5)を検出し、
10bit シンボルの境界を決定する機能を指す。
レーンデスキュー
複数レーン実装時に、フレーミングシンボルを使って RX レーン間の
キャラクタ単位の遅延差を吸収し、位相を揃える機能を指す。
レーンマーキング
複数レーン実装時に、RX レーンをレーンマーカー順に並べ直して論
理的なリンクの番号と対応させる機能を指す。
リンクアグリゲーション 複数のリンクを束ねて一つの論理チャンネルと見なし、並列にデータ
を送信することで伝送レートを向上させる機能を指す。
リンク管理
ALP のデータグラムを用いず DLP でリンクの相互接続を管理するた
めのショートメッセージを生成・受信する機能を指す。
スクランブル
送信するデータ系列に対して PRBS を排他的論理和することで、周
波数スペクトルを撹拌し EMI を低減する機能を指す。
デスクランブル
スクランブルと同じ PRBS を排他的論理和することで、スクランブル
前のデータ系列を復元する機能を指す。
アイドル
データリンク層のパケットの伝送が無い状態を指す。
フェータルエラー
回復不可能なチャンネル構成上のエラーを指す。
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2.3 頭字語
ACK
ACKnowledgement、送達確認
ALP
Application Layer Protocol、アプリケーション層プロトコル
ARQ
Automatic Repeat reQuest、自動再送要求
ASIC
Application Specific Integrated Circuit
ASSP
Application Specific Standard Product
BER
Bit Error Ratio、ビットエラー率
CDR
Clock & Data Recovery、クロックデータ再生
CML
Current Mode Logic
COM
COMma
CPI
Cyclic Packet Index、巡回パケット番号
CRC
Cyclic Redundancy Check、巡回冗長検査
DLP
Data link Layer Protocol、データリンク層プロトコル
DLYC
DeLaY Control、遅延調整
EDS
EnD Suspend
EMI
Electro Magnetic Interference、電磁干渉
EV
Electrical Variant、電気的基準
FF
Flip Flop、フリップフロップ
FIFO
First In First Out、先入れ先出し
FPGA
Field Programmable Gate Array
HIREL
HIgh RELiability option、高信頼性オプション
Hi-Z
High Impedance、ハイインピーダンス
IF
InterFace、インターフェース
IF.HOTARU
High speed, Optical Transmitting And Receiving, Universal
Interface
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LC
Link Control、リンク管理
LCI
LC packet Identifier、LC パケット識別子
LFSR
Linear Feedback Shift Register、線形帰還シフトレジスタ
LM
Lane Marker、レーンマーカー
LSB
Least Significant Bit、最下位ビット
LSByte
Least Significant Byte、最下位バイト
MID
Machine ID、マシン ID
MPO
Multi-fiber Push-On
MSB
Most Significant Bit、最上位ビット
MSByte
Most Significant Byte、最上位バイト
NRZ
Non-Return to Zero
OMC
Optical Media Converter、光メディア変換器
OPT
OPTion、オプション
PAD
PADding
PID
Product ID、プロダクト ID
PLP
Physical Layer Protocol、物理層プロトコル
ppm
parts per million、百万分率
PRBS
Pseudo-Random Bit Sequence、擬似ランダムビット系列
QCPI
reQuest CPI、再送要求パケット番号
QSFP
Quad Small Form-factor Pluggable
QSFP+
Quad Small Form-factor Pluggable Plus
RD
Running Disparity
RFU
Reserved for Future Use、リザーブ
RI
Retransmitted Indicator、再送識別子
RO
Read Only、書き込み不可
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RW
Read-Write、読み出し書き込み可
RX
Receiver、受信器
SAP
Start of ALP
SLC
Start of LC
SERDES
SERializer/DESerializer、シリアル/パラレル変換器
SFP
Small Form-Factor Pluggable
SFP+
Small Form-Factor Pluggable Plus
TPAT
Training PATtern、トレーニングパターン
TX
Transmitter、送信器
VID
Vendor ID、ベンダーID
XCVR
Transceiver、トランシーバ
XOR
eXclusive OR、排他的論理和
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3 アーキテクチャー
3.1 概要
IF.HOTARU は、シリアル伝送技術を用いたインターフェースプロトコルであり、以下
に挙げる特長を持つ。
 プロセッサレスでも運用出来るシンプルなプロトコル
 省配線・長距離伝送・省リソース
 特定ベンダーの ASIC や ASSP を限定しない
 スケーラブルな伝送レート
 複数の物理レーンを束ねるリンクアグリゲーション
 使用レーン数の自動識別
 リンク管理機能
 フロー制御(オプション)
 誤り検出・自動再送による高信頼伝送(オプション)
 将来的なトポロジー拡張計画(デイジーチェーン)
IF.HOTARU はチャンネルアップにソフトウェアの支援を必要とせず、基本的なデータ
伝送であればプロセッサ無しで運用することが出来る。一方で、ソフトウェアと組み合わ
せアプリケーション層からチャンネル初期化手順を制御し、伝送レートの自動ネゴシエー
ションのようなシステム拡張も可能である。
相互接続されたマシン間では透過的なチャンネルを構成しユーザーアプリケーション
のデータを伝送することが可能となる。ユーザーインターフェースは規格で規定しないた
め、アプリケーションに応じて自由に実装することが出来る。
IF.HOTARU のデータフローは、上りパス(ローカルマシンにとっては TX)と下りパス
(ローカルマシンにとっては RX)の両パスを備えた全二重構成(Duplex 構成)と、それ
ぞれのマシンが TX 或いは RX だけを備える片方向通信構成(Simplex 構成)が存在し、
アプリケーションに応じて何れかを選択することができる。典型的な Duplex のチャンネ
ル構成を図 3-1 に、Simplex のチャンネル構成を図 3-2 に示す。
IF.HOTARU Channel
IF.HOTARU Tx Link
IF.HOTARU Tx Lane
Byte
Striping
E/O
Conversion
O/E
Conversion
E/O
Conversion
O/E
Conversion
IF.HOTARU Rx Link
IF.HOTARU Rx Lane
User
Application
Link
Aggregation
Lane
Marking
O/E
Conversion
E/O
Conversion
O/E
Conversion
E/O
Conversion
XCVR
Local
376
377
User
Application
Remote
図 3-1:チャンネル構成(Duplex)
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14
378
IF.HOTARU Channel
IF.HOTARU Link
IF.HOTARU Lane
Byte
Striping
379
380
381
382
383
384
385
User
Application
E/O
Conversion
O/E
Conversion
E/O
Conversion
O/E
Conversion
XCVR
XCVR
Machine B
Machine A
Link
Aggregation
User
Application
図 3-2:チャンネル構成(Simplex)
また、IF.HOTARU を使ったマシンビジョンのシステム実装例を図 3-3 に示す。本図
は使用例の一つであり、IF.HOTARU で利用可能なアプリケーションの全てを表してい
るわけではない。
Camera
Frame Grabber Board
Optical Link
386
387
Lane
Marking
PCI Express®
図 3-3:Point-to-Point マシンビジョン実装(e.g.)
388
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390
391
392
393
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15
3.2 層構造
IF.HOTARU の基本的な伝送の仕組みは、アプリケーション層で定義されたデータグ
ラムを伝送するものである。アプリケーション層で定義されたデータグラムや手続きを
ALP と呼ぶ。IF.HOTARU の層構造の概念を図 3-4 に示す。
アプリケーション層 (e.g.)
ALP-1
ALP-2
ALP-3
ALP-4
ALP-5
Machine
Vision
業務用
印刷機器
半導体
関連装置
医用画像
診断装置
無線/レーダ
ー機器
etc..
IF.HOTARU
データリンク層
DLP
Data link Layer Protocol
物理層
メディア層
394
395
PLP
Physical Layer Protocol
SFP
SFP+
QSPF
QSFP+
MPO
etc..
図 3-4:層構造
396
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397
398
399
400
401
402
403
404
Gear-1
3.125
(2.500)
Gear-2
5.000
(4.000)
Gear-3
6.250
(5.000)
Gear-4
8.000
(6.400)
Gear-5
10.000
(8.000)
必須
オプション
オプション
オプション
オプション
表 3-1:Gear 一覧
3.4 リンクアグリゲーション
IF.HOTARU では単レーンだけでなく、複数レーンを束ねることでより広帯域な伝送を
実現することが出来る。単レーン使用の場合は x1、2 レーン使用の場合は x2、4 レー
ン使用の場合は x4 と表現する。更に x4 を単位としたリンクをまとめ、より大きなリンク
(x8、x12、x16)を構成することが出来る。
x16 レーンまでのリンクアグリゲーションと伝送レートの組み合わせを表 3-2 に示す。
この表で伝送レートとは 8B/10B 符号化を含む伝送線路のレートを指し、実効レートと
は 8B/10B の冗長分を除外したレートを指す。
IF.HOTARU のデータフローは以下のルールを持つ。
 TX のレーン数と RX のレーン数は非対称で構成することが出来る。
 TX レーンと RX レーンの Gear は同じでなければならない。
レーン数
x1
x2
x4
x8
x12
x16
419
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16
3.3 伝送レート
IF.HOTARU の伝送データは物理層にて 8B/10B に符号化され NRZ で送信される。
ラインレートの定義を Gear と呼ぶ。IF.HOTARU は表 3-1 に示す 5 種類の Gear を
持つ。この表でラインレートとは 8B/10B 符号化を含む伝送線路の伝送レートを指し、
実効レートとは 8B/10B の冗長分を除外した伝送レートを指す。
IF.HOTARU に対応する全てのマシンは必ず Gear-1 に対応しなければならない。そ
れ以外の Gear は全てオプションとなる。
ラインレート
(実効レート)
単位:Gbps
サポート
405
406
407
408
409
410
411
412
413
414
415
416
417
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Gear-1
3.125 (2.5)
6.25 (5.0)
12.5 (10.0)
25.0 (20.0)
37.5 (30.0)
50.0 (40.0)
Gear-2
5.0 (4.0)
10.0 (8.0)
20.0 (16.0)
40.0 (32.0)
60.0 (48.0)
80.0 (64.0)
伝送レート (実効レート)
単位:Gbps
Gear-3
Gear-4
6.25 (5.0)
8.0 (6.4)
12.5 (10.0)
16.0 (12.8)
25.0 (20.0)
32.0 (25.6)
50.0 (40.0)
64.0 (51.2)
75.0 (60.0)
96.0 (76.8)
100.0 (80.0)
128.0 (102.4)
Gear-5
10.0 (8.0)
20.0 (16.0)
40.0 (32.0)
80.0 (64.0)
120.0 (96.0)
160.0 (128.0)
表 3-2:伝送レート
420
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433
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3.5 複数レーン構成
IF.HOTARU の受信マシンは、対向マシンの TX レーン数に合わせて実際に使用する
RX レーン数を自動的に変更する。例えば、マシンビジョンアプリケーションにおいて x4
の RX レーンを持つグラバーボードに対し、接続するデジタルカメラは x1、x2、x4 から
自由に選ぶことが出来る。
各 TX レーンにはレーンマーカー(LM)という番号を与える。RX はレーンマーキング機
構を備えており、リモートの TX より出力されるレーン番号(LM)を判別し、ALP データグ
ラムを組み立て直す。複数のケーブルを長距離で引き回す場合、往々にして送信マシン
のレーン番号と受信マシンのレーン番号を対応させるのは困難な作業となるが、レーン
マーキング機構によりユーザーは両マシンの論理リンクの対応を意識せずケーブルを
取り扱うことが出来る。
複数レーンでチャンネルを構成する場合、各 RX レーンにはプライマリ(Primary)、或
いはオグジュアリ(Auxiliary)の属性を与える。RX プライマリレーンは一つのチャンネ
ルにつき一つだけ存在し、ゼロであったり複数あったりしてはならない。プライマリにアサ
インされない RX レーンは全てオグジュアリとなる。
複数レーンでチャンネルを構成するにあたり、下記のルールを守らなければならな
い。
 RX プライマリレーンは必ず使用しなければならない。ただし、RX のプライマリレ
ーンに接続する TX レーンの LM は何でも良い。x1 の場合は RX プライマリレー
ンのみを使用する。
 一つのチャンネルを構成するレーン同士の周波数偏差は 0 ppm でなければなら
ない(図 3-7 参照)。これは、単一の発振源から TX マシンの全レーンの XCVR
にリファレンスクロックを供給することを意味する。
RX4 レーンを備えたホストに対し、x4 でデバイスを接続する例を図 3-5 に示す。また、
同ホストに対し、x2 でデバイスを接続する例を図 3-6 に示す。
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RXプライマリレーン
LM=0
E/O
Conversion
O/E
Conversion
LM=1
E/O
Conversion
O/E
Conversion
LM=2
E/O
Conversion
O/E
Conversion
LM=3
E/O
Conversion
O/E
Conversion
XCVR
デバイス
449
450
451
Lane
Marking
Link
Aggregation
ホスト
TX4レーン実装
RX4レーン実装:x4使用
図 3-5:RX4 レーンのホストに x4 で接続(e.g.)
RXプライマリレーン
LM=0
E/O
Conversion
O/E
Conversion
LM=1
E/O
Conversion
O/E
Conversion
O/E
Conversion
O/E
Conversion
XCVR
デバイス
TX2レーン実装
452
453
Lane
Marking
Link
Aggregation
ホスト
RX4レーン実装:x2使用
(RXプライマリレーンは必ず使用)
図 3-6:RX4 レーンのホストに x2 で接続(e.g.)
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RXプライマリレーン
E/O
Conversion
O/E
Conversion
CDR
DATA
FIFO
CLOCK
O/E
Conversion
CDR
DATA
FIFO
CLOCK
E/O
Conversion
O/E
Conversion
CDR
DATA
FIFO
CLOCK
E/O
Conversion
O/E
Conversion
CDR
DATA
データリンク層へ
E/O
Conversion
Clock
Tree
FIFO
CLOCK
456
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周波数偏差
0 ppm
XCVR
図 3-7:XCVR のクロックトポロジー(e.g.)
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462
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465
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467
468
469
470
471
472
473
474
475
476
477
478
479
480
481
482
483
484
485
486
487
488
489
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491
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4 データ伝送
4.1 概要
IF.HOTARU のデータ伝送は以下のような特徴を持つ。
 高速・軽量
ALP は IF.HOTARU のパケットに載せられ、リモートのアプリケーション層へと届
けられるが、IF.HOTARU の基本構成では送達確認を行わないためオーバーヘ
ッド、遅延、ハードウェア規模の面で軽量である。
 設計の自由
ユーザーが自由なプロトコルとして ALP を実装することが可能である。例えば、リ
アルタイムに音声や映像を送るようなアプリケーションでは、一部のデータが欠
落した場合、一瞬音声や画像が途切れたりはするが、それよりもリアルタイムに
データが届くことのほうが重要である。このような場合、ユーザーはコネクションレ
ス型のプロトコルとして ALP を実装することが出来る。または、送達確認や再送、
到着順序の保証が必要なアプリケーションでは、ユーザーはコネクション型のプ
ロトコルとして ALP を実装することも出来るなど自由度がある。
 通信の信頼性
IF.HOTARU のデータ伝送の基本的な思想は「信頼性のない通信(Unreliable
Communication)」である。ここで「信頼性がない」とは、送信したパケットが相
手に正確に届いたかどうかを送信元は確認しないという意味である。ただし、高
信頼性伝送を要求するアプリケーションに対し、データリンク層での自動再送要
求(ARQ)をオプションで利用することが出来る。
4.1.1 データフロー
アプリケーションがデータを送信する時、層構造の下位層に向かって順に転送さ
れ、最終的に伝送媒体(メディア層)に向けて送出される。この過程において、各層
でデータに情報を追加していく。データグラムの先頭に追加する情報を「ヘッダ」と
呼び、末尾に付ける情報を「トレーラ」と呼ぶ。また、各層においてヘッダとトレーラ
が追加される対象となる部分を「データグラム」と呼び、ヘッダとデータグラムとトレ
ーラをひとまとめにしたものを「パケット」と呼び、上位層のデータグラムを下位層
の情報で包み込むことを「カプセル化」と呼ぶ。
カプセル化されたデータを受け取ったリモートの各層は、逆の手順(ヘッダとトレ
ーラを取り外し)「デカプセル化」を行って上位層に転送していき、アプリケーション
層へ「送信するべきデータ(ALP パケット)」を引き渡す。
データのカプセル化の概念を図 4-1 に、データフローを図 4-2 に示す。
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アプリケーション層
アプリケーションデータグラム
ALP
ヘッダ
IF.HOTARU
データリンク層
ALP パケット
DLP データグラム
DLP
ヘッダ
物理層
DLP
トレーラ
DLP パケット
495
496
497
図 4-1:データのカプセル化
TXマシン
RXマシン
アプリケーション層
ALP
ALPインターフェース
ALPインターフェース
FIFO
TXリンク管理
リンク0
(LM = 0)
FIFO
DLP
バイトストライピング
リンク0
(LM = 0)
リンク1
(LM = 1)
リンク2
(LM = 2)
リンクアグリゲーション
CRC検算
CRC検算
CRC検算
CRC検算
レーンデスキュー & デカプセル化
リンク3
(LM = 3)
リンク3
リンク2
LM=2
LM=1
リンク1
リンク0
LCカプセル化 ALPカプセル化 ALPカプセル化 ALPカプセル化 ALPカプセル化
RXリンク
管理
レーンマーキング
CRC計算
CRC計算
CRC計算
CRC計算
スクランブル
スクランブル
スクランブル
スクランブル
8B/10B
符号化
8B/10B
符号化
8B/10B
符号化
8B/10B
符号化
データリンク層
PRBS生成
物理層
Serializer
Serializer
Serializer
Serializer
PLP
LM=0
LM=3
デスクランブル デスクランブル デスクランブル デスクランブル
8B/10B
復号
8B/10B
復号
8B/10B
復号
8B/10B
復号
ワード
アライメント
ワード
アライメント
ワード
アライメント
ワード
アライメント
Deserializer
Deserializer
Deserializer
Deserializer
メディア層
498
499
図 4-2:データフロー
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510
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513
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518
519
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524
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528
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530
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4.1.2 データリンク層の処理
データリンク層はアプリケーション層から ALP パケットを受け取り必要な加工を
行い物理層へと確実に転送する仕組みを提供する。データリンク層では、バイトス
トライピングで ALP パケットを利用可能なレーンへとバイト単位で割り振り、その後
カプセル化機構でフレーミングシンボル、パケット番号、マシン ID、CRC 等の情報
を追加する。
データリンク層の機能を以下に挙げる。
 バイトストライピング
 レーンマーキング
 レーンデスキュー
 ALP パケットのカプセル化(DLP パケット)
 マシン ID の管理
4.1.3 物理層の処理
物理層はデータリンク層からデータを受け取り、NRZ の電気信号として送り出す。
また、リモートの信号を受信し、データリンク層へとデータを引き渡す。物理層は論
理サブブロックと電気サブブロックから構成される。
論理サブブロックの TX は、以下の処理を行う。
 DLP パケット或いは LC パケットが送信されていない間、アイドルパターンを
送信する。
 データリンク層から受け取ったパケットとアイドルパターンの双方に対してス
クランブルの処理を行う。
 スクランブルされたデータストリームをキャラクタ単位で 8B/10B 符号化す
る。また、フレーミングシンボル、アイドルシーケンス等の機能に割り当てら
れた特別なキャラクタを 8B/10B の K コードに変換する。
 符号化した結果をシンボル単位で電気サブブロックへ渡す。
論理サブブロックの RX は、以下の処理を行う。
 電気サブブロックから受け取った 10bit シンボルに対しワードアライメントを
実行する。ワードアライメントは 8B/10B の K コードの一つである K28.5
に対して実行する。ワードアライメントはレーン毎に独立して実行する。
 ワードアライメントされたシンボルに対し、デスクランブルの処理を行う。
 デスクランブルされたシンボルから 8B/10B 復号を行う。
 復号されたキャラクタをデータリンク層に渡す。
 不正な符号語が含まれる場合、ランニングディスパリティエラーまたはデコ
ードエラーの通知を復号されたキャラクタとともにデータリンク層に渡す。
電気サブブロックは符号化されたシンボルをシリアルの電気信号としてメディア
層に送り出す。また、リモートから受信したシリアル信号をシンボル単位でパラレ
ル化し、論理サブブロックに渡す。メディア層との入出力は CML を用いる。
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5 リンク管理
5.1 概要
IF.HOTARU はデータリンクを管理するために、ALP データグラムを用いず DLP でショ
ートメッセージを生成・受信する機能を有する。これをリンク管理(LC)と呼ぶ。リンク管理
には LC パケットを使用する。LC パケットのヘッダには Attribute キャラクタがあり、リン
ク管理識別子(LCI)と LC パケットの種類を区別するための Type が含まれる。
5.2 リンク管理の種類
LC パケットの種類を表 5-1 に示す。
LC パケット名
LC_MIDREQ
LC_MIDACK
LC_LJIO
LC_ACK
LC_RSTREQ
LC_FLCTRL
リザーブ
LC_UD
リザーブ
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Type
00h
01h
02h
03h
04h
05h
1xh
7xh
Others
説明
リザーブ
リザーブ
トリガー信号等の汎用 I/O 信号を伝送する
DLP パケットを正常受信したことを通知する
リモートに再 Channel Up を要求する
リモートのフロー制御を行う
マシンビジョンアプリケーション用の予約領域
ユーザー定義
リザーブ
表 5-1:LC パケットの種類
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6 チャンネルアップ
6.1 チャンネルアップの概要
本章はチャンネルアップの手順を説明する。Duplex 構成時のチャンネルアップフロー、
Simplex 構成時のチャンネルアップフロー及び各手順における役割をそれぞれ図 6-1、
図 6-2 及び表 6-1 に示す。
ハードウェアの電源を ON にした後、リモートによるチャンネルリセット、或いはチャン
ネルフェイルが発生した場合、ローカルマシンの IF.HOTARU の物理層及びデータリン
ク層をリセットし Local Config の手続きを行う。Local Config では IF.HOTARU のリ
セット時間は最低でも 100us 設けなければならない。その間にローカルマシンのコンフ
ィグレーションレジスタ(使用する TX レーン数、使用可能な RX レーン数、LM、使用
Gear、ARQ 及びフロー制御使用の有無等)を決定する。
Local Config が完了した後に、ALP ないしシステムより IF.HOTARU の物理層及び
データリンク層のリセットを解除する。
リセット解除後は使用する TX レーンからはトレーニングパターン(TPAT)を出力し、使
用しない TX レーンは Hi-Z とする。TPAT には IF.HOTARU の構成情報(パラメータ)が
含まれる。RX レーンではリモートより入力される TPAT を用いて同期を確立する。RX プ
ライマリレーンの同期が確立すると、リンクアップ(RX Linkup)の手続きを開始する。リ
モートパラメータを取得し、使用する RX レーン数、レーンマーキング、オプション対応を
決定する。リンクアップ手順が完了次第、ALP の運用を開始する。
Duplex 構 成 に お い て 、 ALP は リ モ ー ト マシ ン か ら 取 得 す る リ ン ク ア ッ プ 状 態
(LINK_STATE)を読み取って、リモートの RX が受信可能な状態にあるか否かを識別し、
ローカル TX よりパケットの送信可否を判断する。
Simplex 構成おいて、リモートの RX が受信可能な状態にあるか否かの識別方法は
IF.HOTARU 規格で規定せず、ALP の実装方法に委ねるものとする。
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Machine A
TX
Machine B
RX
TX Power Up,
Channel up Request,
Channel up Failure
RX Power Up,
Channel up Request,
Channel up Failure
Local Config
Local Config
Reset Release
Reset Release
TPAT
RX Lane 0
Acquisition
RX Lane 1
Acquisition
...
RX Lane N-1
Acquisition
TX IDLE
TPAT
RX Linkup
DLP
ALP
RX Operation
NO
Is Remote
LINK_STATE
RX_READY?
LINK_STATE
YES
From
Machine B
TX
at any state
Wait for adding
slack period
TX Operation
(Duplex)
584
585
LINK_STATE
ALP or LC Packet
From
Machine B
TX
at any state
When Remote LINK_STATE
changes in the state other than
RX_READY, TX machine shall
stop all packet transmission and
output idle pattern instead.
図 6-1:チャンネルアップのフロー(Duplex 構成)
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Machine A
TX
Machine B
RX
TX Power Up,
Channel up Request,
Channel up Failure
RX Power Up,
Channel up Request,
Channel up Failure
Local Config
Local Config
Reset Release
Reset Release
TPAT
RX Lane 0
Acquisition
RX Lane 1
Acquisition
Page
26
...
RX Lane N-1
Acquisition
TX IDLE
TPAT
RX Linkup
DLP
ALP
Wait for adding
slack period
TX Operation
(Duplex)
587
588
RX Operation
ALP or LC Packet
In Simplex composition, the
timing of a datagram
transmitting start is left to
direction of ALP.
図 6-2:チャンネルアップのフロー(Simplex 構成)
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フロー
Local Config
Reset Release
TX IDLE
RX Lane Acquisition
RX Linkup
TX Operation
RX Operation
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処理内容
ローカルマシンの IF.HOTARU の物理層及び
データリンク層をリセットする。IF.HOTARU の
リセット時間は最低でも 100us 設けなければ
ならない。その間にローカルマシンのコンフィ
グレーションレジスタを設定する。
ローカルマシンのリセットを解除する。
ローカル TX より TPAT を出力し続ける。
リモートマシンから TPAT を受信してローカル
RX のレーン毎に同期を確立する。
RX プライマリレーンより、リモートパラメータを
取得し、使用する RX レーン数、レーンマーキ
ング、オプション対応を決定する。
ALP より LC パケットとデータグラムの送信を
開始する。
ALP のデータグラム及び LC パケットの受信を
開始する。
ローカル TX の状態
全 TX レーン:Hi-Z
全 TX レーン:Hi-Z
使用 TX レーン:TPAT
未使用 TX レーン:Hi-Z
-
使用 TX レーン:アイドル
/DLP パケット
/LC パケット
未使用 TX レーン:Hi-Z
-
表 6-1:チャンネルアップのフローと役割
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7 自動再送制御
7.1 概要
IF.HOTARU は伝送の信頼性を向上させるためのオプションとして、誤り検出による自
動再送制御(ARQ)の機能を持つ。ARQ の目的は、元々のエラー率の小さいシリアルイ
ンターフェースにおける更なる信頼性の向上である。
ARQ の基本原理は、受信マシンにおいて DLP パケットの正常受信を確認し、送信マ
シンに対し ACK を送る。送信マシンはパケットを送信して一定時間 ACK の返信が無い
場合、送信に障害が発生したと判断し、問題発生パケット以降の全てのパケットを再送
する。
IF.HOTARU ではパケットエラーが複数パケットに渡って著しく連続的に発生すること
を想定していない。また、可能性が低いながら ACK を喪失する可能性も有る。
7.1.1 ARQ のルール
IF.HOTARU の ARQ は以下のルールに従う。
 ARQ はオプションであり、必須の機能ではない。
 ARQ の使用・不使用はチャンネルアップで決定される。リモートが ARQ 不
使用の場合、ローカルが ARQ をサポートしていたとしても不使用になる。
 ローカルのハードウェアが ARQ をサポートしていたとしても、チャンネルア
ップ前に LOC_HIREL を設定することによりに ARQ を不使用とすることが
出来る。
 DLP ヘッダには 6bit のパケット番号 CPI を付与する。
 ARQ 使用時に DLP パケットを正常に受信すると、受信マシンは正常に受
信できた DLP パケットの CPI を LC_ACK の RCPI フィールドに詰めて送
信マシンに返送する。エラーパケットの CPI 値は信頼できないため、廃棄し
LC_ACK を返信しない。
 ARQ 不使用時には LC_ACK を使用しない。ARQ 不使用時に LC_ACK を
受信した場合は使用せず廃棄する。
 ARQ の対象は ALP をカプセル化した DLP パケットのみである。LC パケッ
トは LC_ACK 送受信の対象とならない。
 送信マシンは DLP パケットを送信し、TACK の時間待っても受信マシンから
LC_ACK が返って来ない場合、パケットエラーが発生したと判断し、問題発
生した CPI 以降のパケットを再送する。
 送信マシンは再送のために ALP データグラムを最新の NARQ 分のパケッ
トを保持する。
 パケットの宛先マシン ID・グループ ID マスクの内容に関わらず ARQ を実
行する。デイジーチェーンのような複雑なトポロジーであっても ARQ は
Point-to-Point のマシン間で解決される。
 受信マシンに、選択的再送 ARQ のようなパケット番号を並べ替えるための
バッファは必要ない。
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7.2 パケットエラー要因
RX は以下に挙げる要因の何れかを検出した場合にパケットエラーと判断し、当該パ
ケットの CPI を廃棄する。
CRC エラー
何れかのレーンで CRC のエラーを発見した場合
8B/10B エラー
パケット受信中に何れかのレーンで 8B/10B デコードエラー
或いはディスパリティエラーを発見した場合
フレーミングエラー
フレーミングシンボル(SAP/SLC、END/EDS)が正しいシー
ケンスで受信されず、フレーミングシンボルの喪失か、フレー
ミングシンボルの誤検出があると判断された場合
 DLP ヘッダの受信が終わらないうちに、END/EDS、
EOP、COM または SAP/SLC を受信する
 データグラム受信中に、END/EDS の前に EOP、
COM または SAP/SLC を受信する
 DLP トレーラ受信中に、EOP の前に COM、SAP/SLC
または END/EDS を受信する
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