下肢リンパ浮腫患者におけるDixon法を用いたMR

「下肢リンパ浮腫における Dixon 法を用いた高分解能 MR リンパ管造影の有用性」に関す
るお願いとお知らせについて
子宮がんや乳がんなどの婦人科系疾患や胃がんや肝臓がんなどの腹部外科疾患の治療時
には、根治性を高める為にリンパ節切除が行われることが多く、このような方に術後数年
を経過してから手足がむくんだりするリンパ浮腫をきたす場合があります。下肢にリンパ
浮腫が発生すると歩行に支障をきたし、日常生活に制限が生じる場合があります。このよ
うな症状をきたしている方は、国内に約 10~15 万人いるとされており、今後も増加が見込
まれております。このような方にリンパ管細静脈吻合術を施行すると下肢のリンパ浮腫が
改善し、有用との報告があります。
近年 MRI 装置の進歩により、リンパ管細静脈吻合術を行う場合に必要なリンパ管やリン
パ節、静脈等の構造を従来よりも鮮明に捉えることができるようになりました。本研究で
は、防衛医科大学校病院 放射線科を受診されて、平成 25 年 1 月から平成 26 年 6 月末ま
での期間、下肢リンパ浮腫の診断のために MRI 検査を施行された患者さんを対象とし、後
方視的研究(既に行われた検査を遡って調査・検討すること)を行うことが目的です。臨
床で必要とされた MRI 検査を再検討し、より優れた検査法を確立する為に新たな画像解析
を行います。本研究は、より安全にリンパ管細静脈吻合術を行うための有益な情報を得る
画像検査方法として期待されております。なお、本研究のために患者さんに新たな検査を
行うことはありません。本研究で使用する患者さんのデータは、個人情報を特定できる ID
などを、個人情報とは無関係な番号付与によって匿名処理化して使用いたします。本情報
は通常の診療と同様に個人情報の秘密(プライバシー)が保護されます。これまでに下肢
リンパ浮腫の診断のために、防衛医科大学校病院 放射線科を受診して MRI 検査を施行さ
れた患者さんで、画像データを研究に使用しないで欲しいとご要望のある方は、下記の連
絡先までご連絡いただけますよう、お願い申し上げます。
なお本研究への画像使用に関して、拒否の意志を表明された場合においても、防衛医科
大学校病院
放射線科における診療には何ら影響もなく、いかなる場合においても不利益
を被ることはありません。
連絡先:防衛医科大学校病院 放射線部 吉原信幸 TEL:042-995-1511 内線:3265