健苗移植と水管理の徹底で活着の促進を!

No.268(平成27年 No.3)
平成27年5月8日
▼発
行▼
山本地域振興局農林部農業振興普及課
健苗移植と
健苗移植と水管理の
水管理の徹底で
徹底で活着の
活着の促進を
促進を!
1
これまでの気象経過
これまでの気象経過と
気象経過と今後の
今後の天候
○4月3半旬以降、気温は平年よりも高く
推移しています。特に、4月5半旬には、
20
50 日
最高気温と最低気温の差が大きく、日照
照
40
時
15
時間も多かったことから、換気の遅れに
30 間
・
よるハウス内気温の急な上昇により、一
℃ 10
20 時
部で高温障害がみられています。
間
5
10
○本年の播種盛期は4月17日(平年4月16
日)でしたが、出芽の揃いは概ね良好で
0
0
(半旬)
4.1 4.2 4.3 4.4 4.5 4.6 5.1 5.2
生育の進展も平年に比べてやや早い状
(月.半旬)
図 日照・気温の半旬別推移(能代アメダス)
況です。
○2葉期を過ぎたら田植えに備えて、外気に慣らすとともに、苗の充実と活力を維持する
ため必要に応じて追肥を行ってください(育苗一発肥料を使用した場合は不要)。
○今後の気温はほぼ平年並、日照時間は平年並から高いと予報されていますが、田植え作
業は無理をして急がず、温暖な日を選んで行いましょう。
日照時間(H27)
気温(H27)
日照時間(平年)
気温(平年)
気温 ・
2
田植え
田植え作業とその
作業とその後
とその後の 管理
1.田植えから
田植えから活着
えから活着まで
活着まで
○田植え作業は、日平均気温14℃以上(中苗) 、できれば最高気温20℃以上の温暖な日
に行います。最高気温15℃以下の低温時や強風の時は見合わせましょう。平均14℃
以上となるのは、平年であれば5月17日以降(アメダス平年値より)です。極端な早
植えは控えてください。
○植え付け本数は4本/株程度とし、3cm以上の深植えにならないようにしましょう。
○田植え直後は、活着を促進させるため、水深4cm程度の湛水状態として保温に努めま
しょう(苗の活着には4~5日かかりますが、気温・水温が高いほど早くなります)
。
2.分げつを促進
げつを促進させる
促進させる水管理
させる水管理
○高品質・良食味米の生産技術として強勢(初期)分げつの確保が重要です。分げつを促
進させるためには、水温の日較差を大きくすることがポイントとなります(分げつの
発生最適条件は、最高水温30℃、最低水温15℃、日平均水温23~25℃です)。
○「早朝かん水・日中止水」を基本に、気温が15℃以上の場合は浅水管理、15℃以下の
寒い日は深水管理としましょう。
○アオミドロや表土はく離等が発生した場合は、早朝や降雨日に水の入れ替えを行い発
生を抑えましょう。
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3.雑草防除
○発生草種および雑草の量に応じた薬剤の選択と適期の使用により、効果的な雑草防除
を行いましょう。
○除草効果を高めるため、一発処理除草剤は「代かき日から10日以内」に使用します。
代かき~移植までに10日以上かかる場合は、移植後の初期除草剤と一発処理剤の体系
処理を検討してください。
○除草剤散布時の水深は、粒剤では3~5cm、フロアブル剤やジャンボ剤では5~7cm
とし、薬剤が拡散しやすいようにします。
○除草剤散布後7日間は止水とし、排水路への落水やかけ流しはしません。田面が露出
すると効果が低下するため、水が少なくなってきたらゆっくりと入水します。
3
病害虫防除
1.いもち病防除
いもち病防除の
病防除の徹底と
徹底と補植用余り
補植用余り苗の早期処分
本田の葉いもち病を防ぐことで、穂いもちの被害を未然に防ぐことができます。以下
の点に注意して葉いもちの発生を予防してください。
○育苗中に葉いもちが確認されたハウスの苗は移植しない。
○本田葉いもち防除は、箱施用剤、側条施用剤、水面施用剤のいずれかで必ず実施しま
す(育苗期いもち防除剤として育苗ハウスで使用したベンレート水和剤やビームゾル
は、本田まで防除効果は持続しません)
。
○管内の一部地域では、イネドロオイムシに対するプリンス剤の感受性低下が認められます
ので、箱施用剤の選定には注意します。
○ほ場に放置された補植用の余り苗は、葉いもちの強力な伝染源になるため、補植終了
後は水田の泥の中に埋めるなどして、完全に処分してください。
2.斑点米カメムシ
斑点米カメムシ類対策
カメムシ類対策
○斑点米カメムシのアカスジカスミカメは、ノビエ・ホタルイ等の雑草を好むため、対
策として水田内雑草の除草と、田植え後からの畦畔・農道の草刈りが重要です。
○農道・畦畔の草刈りは6月上旬から稲が出穂する10~15日前までに数回行います。
農薬安全使用の徹底を !
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○
農薬のラベルには必ず目を通し、農薬基準を遵守しましょう。
農薬の散布時には、周辺作物に飛散(ドリフト)しないよう十分な注意が必要です。
農薬散布後は散布器具の洗浄を確実に行いましょう。
病害虫の発生状況を把握し、必要最小限の農薬使用に努めましょう。
防除履歴は必ず作成しましょう。
不明な点がある場合は、山本地域振興局農林部農業振興普及課(℡52-1241)までご連絡ください。
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