講演・展示

北関東の活性化と再生
群馬大学工業会副理事長 西山 利巳
本会は、群馬大学工学部の卒業生で組織する同窓会です。工業会には、現在約 37,800 名の会員(うち正会員 34,200 名、学
生会員 3,600 名)がおり、工学部同窓記念会館内に本部を置き、全国に 60 支部、海外に 4 支部を有する大きな組織です。
会の活動理念である「私たち会員は、<母校愛・同窓愛>を大切に、ひとりひとりが交友の輪を拡げることにより、更に充実した
工業会を創造し、21 世紀の母校工学部の発展を支援するとともに、豊かな社会の実現に貢献します」をモットーに母校を中心に
支援活動を行っています。その主なものは、教育研究・国際交流活動への助成、エ学部主催行事および学生課外活動等への
支援です。
また、会員とのコミュニケーションの手段である「群馬大学工業会報」(会員への情報誌)を年 2 回発行し、国内外の会員や学
生会員全員に配布し情報の提供を行っています。
毎年 6 月には、国内の大都市で工業会通常総会を開催し、その年度の工業会の運営方針等を決定し実施に移しています。
ラット腸間膜内蔵脂肪細胞解析
株式会社 プライマリーセル
脂肪成分の添加により脂肪滴が肥大化する
A:腸間膜内臓脂肪細胞(Interafat:-)
B:腸間膜内臓脂肪細胞(Interafat:+)
培養 5 日目から 2 日間、1%の Intrafat(脂肪成分)を添加した。
(Intrafat Injection 20%, Nippon Pharmaceutical Co., Ltd., Tokyo, Japan)
我々はラット腸間膜脂肪組織から調製した前駆脂肪細胞を成熟脂肪細胞にまで分化誘導する新規な培養法を確立した。さらに
培養系を改良し、生理的濃度のインスリンおよび IGF-1 で成熟脂肪細胞を得ることに成功した。また今回ヒト初代内臓脂肪細胞
の分化誘導系の検討を行ったので、合わせて報告する。このような腸間膜脂肪細胞の分化誘導系の確立は、生活習慣病の治
療に有効な薬剤や診断薬の開発への貢献が期待される。
マウス/ラット高分子アディポネクチン測定キットの紹介
株式会社 シバヤギ
内臓脂肪蓄積を基盤とした、耐糖能異常や高血圧、脂質代謝異常、肥満
症の危険因子重複状態がメタボリック症候群である。特に肥満症は糖尿病・
高血圧・高脂血症などを合併し動脈硬化症を発症するメタボリック症候群の
主要な構成疾患である。 近年になり脂肪細胞が多くのサイトカインやホルモ
ンを分泌し肥満症の病態形成に強く関与していることが明らかになった。アデ
ィポネクチンも脂肪細胞から分泌されるアディポサイトカインの1つであり、血中での存在様式は主に 3 量体(Trimer)、3×2 量体
(Hexamer)、3×4 及び 3×6 量体(HMW:高分子量)のホモ多量体である。
また、アディポネクチンは抗動脈硬化、インスリン抵抗性作用や肝線維化予防などの生理活性を持ち、これらの生理活性と血
中高分子アディポネクチン濃度は他のホモ多量体よりも密接に関連し、しいては病態把握や薬理薬効研究の有用な指標となり
得るとの報告が多くされている。
培養器材としてのヒト可溶化羊膜(HSAP)について
株式会社 生物資源応用研究所
株式会社 生物資源応用研究所により開発された高い細胞増殖亢進作用を有する培養器材のコート剤であるヒト可溶化羊膜に
ついてご説明いたします。当製品はマウス、ラットおよびヒトの繊維芽細胞、血管内皮細胞および間葉系幹細胞をはじめとした
様々な足場依存性細胞の初代培養、継代培養における増殖を促進し、特に間葉系幹細胞は、骨、軟骨および脂肪細胞への分
化が可能であり、多分化能には影響を与えません。
高い細胞増殖亢進作用を有します。
以下は可溶化羊膜の細胞増殖促進能力の大きさを示します。
細胞周期可視化プローブ Fucci の紹介
Amalgaam 社 (株式会社 医学生物学研究所)
(Fluorescent Ubiquitination-based Cell Cycle Indicator)
Ar 488 nm laser 励起による Fucci 安定発現細胞株が示す
mAG1 と mKO2 の同時検出
細胞周期と蛍光発色パターン
Fucci 安定発現細胞株
Fucci(フーチ)は、生細胞の細胞周期の進行を‶リアルタイム″に観察出来る蛍光プローブです。Fucci 発現細胞では S/G2/M 期
に緑色、G1 期に橙色の蛍光が核に観察されます。Fucci は細胞周期を可視化するためのツールであり、固体の発生、分化、再
生、癌化等、細胞周期と関連する生命現象を解明するのに有効です。今回のセミナーでは本技術の概要と、本技術を使用した
アプリケーション例をご紹介いたします。