まち・ひと・しごと創生 石岡市人口ビジョン (案)

まち・ひと・しごと創生
石岡市人口ビジョン
(案)
~目次~
1.「まち・ひと・しごと創生石岡市人口ビジョン」とは .................................................. 3
2.石岡市の人口の現状 .............................................................................. 4
(1)石岡市の人口推移 ......................................................................................... 4
(2)石岡市の世帯構成推移 ................................................................................... 4
(3)石岡市の人口動態(社会増減・自然増減)の推移 ................................................... 5
(4)石岡市の社会増減の状況 ................................................................................. 5
(5)石岡市の合計特殊出生率................................................................................. 6
(6)石岡市の従業人口推移 ................................................................................... 7
3.石岡市の人口動向における問題と課題 .......................................................... 8
(1)石岡市の将来人口動向 ................................................................................... 8
(2)住民アンケート調査結果に見る社会変動に関する特徴 .................................................. 9
(3)石岡市の人口における問題と課題 ........................................................................ 15
4.石岡市の人口ビジョン(人口の将来展望)(案)........................................... 16
(1)石岡市が目指す将来人口の考え方 ...................................................................... 16
(2)石岡市の人口ビジョン(案) ............................................................................. 17
1.「まち・ひと・しごと創生石岡市人口ビジョン」とは
日本の人口は平成 20 年(2008 年)をピークに減少傾向に転じ、国全体でも本格的な少子高齢
化時代に突入しました。
これに対し石岡市の人口は国全体よりも早い平成7年(1995 年)から減少に転じています。更
に日本創成会議が発表した資料では、子供を産み育てる若年女性(20 代・30 代)が半減する「消
滅可能性都市」に該当しているなど、本市の人口は今後これまで以上に急速な減少が予測されていま
す。
人口の減少は消費や経済力の低下を招き、今後の経済社会や一人一人の生活に大きな影響を及ぼ
すことが懸念されており、本市においても人口問題への対応が喫緊の課題となっています。
そこで、石岡市の人口の減少の状況を的確にとらえ、今後の石岡市の人口のあり方(自然増減(出
生・死亡)
、社会増減(転入・転出)
)と将来人口に関する目標として「まち・ひと・しごと創生石岡
市人口ビジョン」を策定しました。
本人口ビジョンを実現のものにするため、別途策定する「まち・ひと・しごと創生石岡市総合戦
略」に示す各種施策を展開し、これまで以上に豊かで活力のある石岡市の実現を目指します。
日本の人口
(億人)
石岡市の人口
(万人)
10.0
1.30
1.25
日本の人口は
平成 20 年をピークに減少
へ
日 1.20
本
の
人 1.15
口
1.10
石岡市の人口は
平成 7 年をピークに急速に減少
1.05
9.5
9.0 石
岡
市
8.5 の
人
8.0 口
7.5
1.00
7.0
S55
S60
H22
H7
H12
H17
H22
▲日本の人口と石岡市の人口推移
資料:国勢調査
3
2.石岡市の人口の現状
(1)石岡市の人口推移
石岡市の人口は平成7年をピークに減少に転じ、平成22年現在約 7.9 万人となっています。人
口の内訳をみると、年少人口(15歳未満)は過去30年間一貫した減少、生産年齢人口(15歳~
64歳)は全体人口と同様に平成7年を境に減少に転じ、高齢人口(65歳以上)は過去30年間一
貫した増加を示しています。
特に、今後の石岡市を背負っていく人材である年少人口の減少は、将来の石岡市の活力の低下に
つながっていくことから、早期の改善が課題となっています。
総人口
年少人口
(15歳未満)
(千人)
100
生産年齢人口
(15~64歳)
老年人口
(65歳以上)
90
平成7年を境に
減少へ
80
70
60
50
老年人口は
一貫して増加
40
30
20
年少人口は
30 年以上減少が続く
10
0
S55
S60
H2
H7
H12
H17
H22
▲石岡市の人口推移
資料:国勢調査
(2)石岡市の世帯構成推移
石岡市の世帯数は人口が減少しているものの、増加が続いています。核家族化や独居老人世帯の
増加などが主な要因となっており、子育てや老人介護などにおいてこれまで以上に地域全体の協力が
求められています。
核家族世帯
3世代同居世帯
高齢独居世帯
その他単独世帯
その他世帯
1世帯当たり人員
(世帯)
人口は減少傾向にあるが
世帯数は増加
40,000
35,000
3.26
3.5
3.09
2.86
30,000
25,000
20,000
15,000
1,260
2,872
1,122
5,548
1,350
3,089
1,542
5,009
1,500
3,939
1,996
4,314
14,142
14,826
15,281
H12
H17
3.0
急激に高齢独居世帯が増加
2.5
(H22/H12:1.78
倍)
2.0
1.5
10,000
5,000
(人)
4.0
1.0
0.5
0
0.0
H22
▲石岡市の世帯数・1世帯当たり人員の推移
資料:国勢調査
4
(3)石岡市の人口動態(社会増減・自然増減)の推移
石岡市の人口動態のうち、社会増減(転入・転出)は平成17年頃を境に転出者数が転入者数を
大きく上回る年が続き、社会減の状態が続いています。自然増減(出生・死亡)については、横ばい
傾向が続いていましたが、近年死亡者数は増加、出生者数は減少となっており自然減も大きくなって
います。
転入
転出
出生
死亡
(人)
6,000
H17 以降、転出が
転入を上回る
5,000
4,000
3,000
2,000
1,000
0
H7
H9
H11
H13
H15
H17
H19
H21
H23
H25
出生数は減少
▲石岡市の転入・転出・出生・死亡者数の推移
資料:住民基本台帳人口移動報告
(4)石岡市の社会増減の状況
石岡市人口の社会減(転出-転入がマイナス)となっている都市は、土浦市を筆頭に、つくば市、
牛久市などとなっています。これを石岡市居住者の通勤先と比較すると概ね整合が見られており、石
岡市からの主な転出先は、主要な通勤先となっていることが伺えます。
▼石岡市から転出超過となっている
転出先上位
転出超過数内訳
1位
茨城県土浦市 63 人(9.8%)
2位
茨城県つくば市 46 人(7.1%)
3位
茨城県牛久市 31 人(4.8%)
4位
茨城県笠間市 26 人(4%)
5位
神奈川県平塚市 19 人(2.9%)
6位
東京都練馬区 16 人(2.5%)
7位
東京都江戸川区 14 人(2.2%)
8位
千葉県市川市 14 人(2.2%)
9位
茨城県守谷市 13 人(2%)
10 位
凡 例
東京都新宿区 11 人(1.7%)
流 出
(単位 : 百人)
▲石岡市の通勤・通学流動(H22)
資料:国勢調査
5
人口動態のうち、社会増減を年齢階層別にみると大学が市内に立地していないため、以前から大
学等への入学する年齢で大きな減少が見られていました。しかしながら以前(昭和 60 年⇒平成2年)
は卒業後に一定の若者が市内に戻ってきていましたが、最近(平成17年⇒平成22年)では、卒業
後に戻る人がほとんどいない状況となっています。
1985年→1990年
(人)
2005年→2010年
大学等への進学に
より減少
400
以前は卒業と同時に人口回帰が見られた
が近年はほとんど戻っていない
200
0
-200
-400
-600
85~89歳→90歳~
80~84歳→85~89歳
75~79歳→80~84歳
70~74歳→75~79歳
65~69歳→70~74歳
60~64歳→65~69歳
55~59歳→60~64歳
50~54歳→55~59歳
45~49歳→50~54歳
40~44歳→45~49歳
35~39歳→40~44歳
30~34歳→35~39歳
25~29歳→30~34歳
20~24歳→25~29歳
15~19歳→20~24歳
10~14歳→15~19歳
5~9歳→10~14歳
0~4歳→5~9歳
-800
▲石岡市の年齢階層別純移動数の時系列分析
資料:国勢調査、住民基本台帳人口移動報告
(5)石岡市の合計特殊出生率
石岡市の合計特殊出生率(一人の女性が一生に産む子供の平均数)は 1.35 人と全国平均(1.38
人)や茨城県平均(1.43 人)を下回っています。子供の生みやすい環境を作り、安心して出産・子
育てができる環境の創出が課題です。
(人)
1.6
1.43
1.5
1.4
1.35
1.38
石岡市
全国
1.3
1.2
1.1
1.0
茨城県
▲石岡市と茨城県、全国の合計特殊出生率(H20~H24)
資料:人口動態保健所・市区町村別統計
6
(6)石岡市の従業人口推移
石岡市で働く人の人口(従業人口)は、近年減少を示しています。特に1次産業(農林水産業)
や2次産業(建設・製造業)で減少が顕著です。
また、県内有数の果樹(柿、なし等)生産量を誇る農業においては、従業者の高齢化も顕著(全
従業者の約46%が 65 歳以上)となっており、働く場の確保や農業の後継者確保なども課題となっ
ています。
H12
H17
H22
(人)
25,000
20,142
20,057
20,042
20,000
減少
15,000
10,000
5,000
11,818
10,335
8,905
減少
4,310 4,062
3,051
0
第一次産業
第二次産業
第三次産業
▲石岡市の産業別従業人口の推移
資料:国勢調査
(人)
10,000
65歳未満
65歳以上
65歳以上の割合
50%
46%
9,000
8,000
40%
7,000
6,000
30%
5,000
20%
19%
4,000
3,000
2,000
1,000
12%
12%
5%
1%
4%
6%
10%
12%
20%
14%
5% 5% 3%
3%
5%
0
10%
0%
農 建 製 電
業 設 造 気
, 業 業 ・
ガ
林
ス
業
・熱
供
給
・水
道
業
情
報
通
信
業
運
輸
業
,
郵
便
業
卸
売
業
,
小
売
業
金
融
業
,
保
険
業
不
動
産
業
,
物
品
賃
貸
業
学
術
研
究
,
専
門
・技
術
サ
ー
ビ
ス
業
宿
泊
業
,
飲
食
サ
ー
ビ
ス
業
生
活
関
連
サ
ー
ビ
ス
業
,
娯
楽
業
教
育
,
学
習
支
援
業
医
療
,
福
祉
複
合
サ
ー
ビ
ス
事
業
サ 公
ー 務
ビ
ス
業
▲石岡市の産業別従業人口と高齢者比率
資料:国勢調査
7
3.石岡市の人口動向における問題と課題
(1)石岡市の将来人口動向
国立社会保障・人口問題研究所が推計する石岡市の今後の将来人口では、今後も一貫した減少傾
向が続き、25年後(2040 年)には現在の 75%となる 58,500 人、45年後(2060 年)には
現在のほぼ半分となる 41,500 人となるなど、厳しい予測結果となっています。
この結果から、石岡市が今後も持続的に発展していくためには人口減少の抑止、減少から増加へ
の転換を図ることが喫緊の課題となっています。
(百人)
900
797
800
770
739
704
700
666
626
585
600
542
499
456
500
415
400
300
200
100
0
2010
2015
2020
2025
2030
2035
2040
2045
2050
2055
2060
▲石岡市の将来人口(社会保障・人口問題研究所の推計)
資料:国立社会保障・人口問題研究所
老年人口
(65歳以上)
生産年齢人口
(15~64歳)
年少人口
(15歳未満)
140
120
100
80
60
40
20
0
2010
2015
2020
2025
2030
2035
2040
2045
2050
2055
2060
▲石岡市の年齢階層別将来人口の推移(2010=100)(社会保障・人口問題研究所の推計)
資料:国立社会保障・人口問題研究所
8
(2)住民アンケート調査結果に見る社会変動に関する特徴
石岡市民を対象としたアンケート調査結果から、社会変動に関する実態を把握しました。
▼アンケートの配布・回収状況
アンケート項目
1)結婚・出産・子育
て
2)定住・移住
3)地元就職や進路希
望
4)転入・転出
配布対象
実施期間
20 歳~40 歳代の住民
20 歳~60 歳代の住民
18 歳~24 歳の住民
配布数
1000 枚
H27.7~H27.8
1000 枚
1000 枚
期間内に住民票の異動申請者
9
H25.3.8~H26.1.31
H26.5.1~H27.4.30
回答数
(回答率)
183 枚
(18.3%)
269 枚
(26.9%)
194 枚
(19.4%)
1648 枚
1)結婚・出産・子育てに関する意識調査
独身者の半数が結婚したいと思っています。しかし、結婚後の生活資金や結婚資金といった経済的
な不安を抱えているのが現状です。また、異性との出会いが少ないと感じている方も多くいます。
0
5
10
15
20
25
30
35
40
生活のための収入の安定
分からない,
16%
38
異性との出会い
結婚したい
24
結婚資金
17
職業や仕事上の不安
特に結婚したい
とは思わない,
27%
結婚したい,
57%
17
親との同居や扶養
特に結婚したいとは
思わない
14
結婚生活のための住居
12
年齢上の不安
分からない
10
結婚するつもりはない
6
健康・身体上の不安
5
分からない
N=75
5
特に不安はない
N=152
※複数回答可
3
その他
1
▲結婚に関する意向
▲結婚に対しての不安
今後の出産に関しては、およそ5割の方が理想を目指して子どもを出産したいと考えていますが、
その内半数の方は現実的に厳しいと感じています。その理由としては、子育てに係る経済的な不安が
多くあげられています。また、仕事への支障や子どもの預け先、家事・育児への協力者といった、仕
事と出産・育児の両立について不安を感じています。
0
現在のままでよい
分からない,
16%
現在のままでよ
い, 32%
理想を目指して
子どもを出産し
たいが現実的
に厳しい, 25% 理想を目指して
子どもを出産し
たい, 28%
理想を目指して子どもを出
産したい
理想を目指して子どもを出
産したいが現実的に厳しい
分からない
N=165
20
子育て・教育資金
仕事への支障
保育所などの子どもの預け先
家事・育児の協力者
年齢上の問題
自分や夫婦の生活
出産するつもりはない
今いる子どもの生活
健康・身体上の問題
分からない
特に不安はない
その他
出産したいができない
▲出産・育児に関する意向
40
60
80
100
120
110
42
37
36
34
21
17
15
15
12
2
2
1
N=344
※複数回答可
▲出産・育児に対しての不安
このような結婚・出産・子育てに対しての不安を解消し、希望をかなえるために取り組むべきこと
としては、子育て世代の経済的な負担軽減や安定と、仕事と子育ての両立が可能な環境の整備が重視
されています。
0
20
40
60
80
子育て・教育における経済的な負担の軽減
61
仕事と家庭の両立による働き方の見直し
58
若い世代の経済的安定
53
病児・病後児保育、一時・休日保育、放課後児童クラブ等の保育環境の充実
38
妊娠・出産・子育てに関する相談体制や医療体制の整備
34
安全・安心に学ぶことのできる教育環境の充実
34
多子世帯に対する支援の充実
22
結婚につながる出会いの機会創出
20
地域への愛着、家庭の大切さといった価値観の醸成
14
1
▲結婚・出産・子育てに関する取り組みで重視すべきこと
10
120
100
育児休暇の取得や再就職支援など妊娠・出産しても安心して働き続けられる職場環境の整備
その他
100
N=435
※複数回答可
2)定住・移住に関する意識調査
石岡市の人口減少について、知らなかったと回答した方が約4割にも上っているのが現状であり、
人口減少に対する危機感を市民と共有していくことが必要です。
知らなかった,
39%
分からない,
20%
知っている
知っている,
26%
なんとなく聞いたこと
がある
できれば県外
に移りたい, 5%
N=256
できれば県内他市町村
に移りたい
できれば県外に移りたい
これからも住み
続けたい, 62%
できれば県内
他市町村に移
りたい, 10%
知らなかった
なんとなく聞い
たことがある,
29%
これからも住み続けたい
分からない
N=264
▲石岡市の人口減少を知っていたか
▲石岡市への定住意向
これからも石岡市に住み続けたいと思っている方は約6割に上り、自然や果物、いしおかのお祭り
や歴史について誇りに感じています。一方で、中心市街地の衰退については、最も多くの方が弱みと
感じており、観光施設、公共交通や道路についても弱み(改善すべき)と感じている回答も多くあり
ました。さらに、今後取り組むべきこととして、中心市街地の活性化や地域の魅力アップ、観光・交
流の推進を求める声が多いことから、自然やお祭り、歴史といった石岡市の強みを活かしきれていな
いことが伺えます。また、子育ての応援や企業誘致も重視することが求められています。
【石岡市の弱み】
200
175
150
125
100
75
50
25
0
2
3
3
13
65
55
117
61
40
57
41
26
31
74
56
3
N=657
【石岡市の強み】
10
0
25
自然
果実
歴史
いしおかのお祭り
観光施設
商工業
中心市街地
子育て環境
教育環境
医療・福祉
買い物環境
住環境
治安
公共交通機関
道路
親切で人情ある住民気質
その他
50
75
100
125
150
175
156
106
73
110
9
4
3
7
4
9
18
27
26
17
4
20
N=597
4
▲石岡市の弱み・強み
0
20
40
60
80
100
120
子育ての応援
111
中心市街地の活性化
101
企業の誘致
95
地域の魅力アップ
81
安全・安心な環境づくり
75
観光・交流の推進
64
教育環境の充実
46
農林業の振興
42
高齢者の健康増進・社会参加支援
41
その他
4
▲定住促進のための取り組みで重視すべきこと
11
N=660
※複数回答可
200
3)地元就職や進路希望に関する意識調査
希望する進路に進んだ場合、石岡市から出て行くと回答した学生は約4割おり、その多くが志望す
る学校や企業が市外にあるという理由です。
石岡市から出ていく
石岡市から出ていかない
0
10
20
分からない
30
40
実家から通学・通勤したいから
志望する学校や企業がある(近い)から
生活するのに便利だから
親元を離れて自立したいから
給料が良い(良さそう)だから
石岡市から出ていく
石岡市から出
ていく, 40%
分からない,
45%
進学した際、卒業後の就職に有利だから
住み慣れた地域で暮らしたいから
石岡市から出ていかない
都会の生活に憧れているから
分からない
経済的に楽だから
地元に友人がいるから
自然環境が良いから
石岡市から出
ていかない,
15%
家族が希望しているから
N=82
N=75
その他
▲学生の定住・移住意向
▲学生の定住・移住の理由
将来的に、石岡市に住みたいと回答した方は約3割おり、その理由としては石岡市に実家があるこ
とや愛着があることが多くなっています。
一方、約1割の方が住みたくないと回答しており、その理由として親から独立したいという理由の
他に、働きたい会社がないことや通勤が不便なことが多く回答されています。
このことから、将来、石岡市に住みたいと感じていても、魅力ある就業先の不足や通勤時間の短縮
につながる利便性の高い通勤交通手段の不足が石岡市への定住の支障となっていることが伺えます。
住みたい
住みたくない
0
10
分からない
20
30
40
50
60
石岡市に働きたい就職先があるから
石岡市に働きたい就職先がないから
通勤・通学に便利だから
通勤・通学に不便だから
実家があるから
親から独立したいから
石岡市に愛着があるから
住みたい, 34%
住みたい
住むのに最適(便利)な環境だから
転勤がなさそうだから
住みたくない
分からない,
51%
企業数や求人数が多いから
分からない
企業数や求人数が少ないから
住みたくな
い, 15%
石岡市に友人や知人がいるから
給料が安そうだから
N=193
その他
▲若者世代の将来的な定住意向
N=183
▲若者世代の将来的な定住・移住の理由
12
4)転入・転出に関する意識調査
転出入者の年齢構成と職業では、転出入者の大半が20代もしくは30代の会社員となっていま
す。また、転出入のきっかけはどちらも約半数が就職・転勤又は通学となっています。
この結果から、石岡市に転入又は石岡市から転出する人の多くが仕事もしくは学業関連で引っ越
ししていることが伺えます。しかしながら通勤時間の短縮のためとの回答は転入者が約7%であるの
に対し、転出者では約 10%と多くなっています。
▼石岡市の転入・転出アンケート回答者の属性と転出入のきっかけ
転入者
転出者
70歳代80歳代以上
0%
1%
1%
60歳代
4%
50歳代
5%
10歳代
20歳代
30歳代
40歳代
50歳代
10歳代
4%
40歳代
10%
年齢
50歳代
5%
20歳代
43%
60歳代
2%
10歳代
20歳代
30歳代
40歳代
50歳代
10歳代
6%
40歳代
12%
60歳代
70歳代
80歳代以上
無回答
30歳代
32%
70歳代
80歳代以上
無回答
1%
1%
1%
20歳代
46%
30歳代
26%
60歳代
70歳代
80歳代以上
無回答
N=730
その他( )
9%
N=918
無回答
2%
その他( )
12%
無回答
1%
会社員
農林漁業
会社員
56%
職業
無回答
自営業
3%
N=730
実家に戻るた
め
14%
パート・アル
バイト
自衛隊
9%
4%
農林漁業
0%
その他
16%
通学のため
2%
実家に戻るため
通学のため
就職・転勤の
ため
34%
通勤時間短縮
のため
7%
学生
その他( )
無回答
自営業
2%
N=918
無回答
3%
通学のため
6%
実家に戻るた
め
7%
実家に戻るため
通学のため
就職・転勤のため
離婚のため
2%
通勤時間短縮のため
離婚のため
4%
結婚のため
18%
パート・アルバイト
無職
就職・転勤のため
きっ
かけ
会社員
55%
学生
5%
その他( )
無回答
2%
農林漁業
自衛隊
パート・アルバイト
無職
その他
19%
自営業
自衛隊
学生
学生
2%
パート・アル
バイト
8% 自衛隊
3%
農林漁業
0%
会社員
無職
12%
自営業
無職
17%
結婚のため
離婚のため
結婚のため
18%
通勤時間短縮
のため
10%
その他
無回答
N=730
13
就職・転勤の
ため
37%
通勤時間短縮のため
結婚のため
離婚のため
その他
無回答
N=918
この結果について、20歳代と30歳代に絞って転出のきっかけを確認すると、特に30歳代で
「通勤時間の短縮」を理由とした転出の割合が多くなっています(約 14%)。
通勤時間の短縮を理由とした転出者の転出先と勤務先を見ると、その多くが勤務先自治体への転
出となっていますが、近隣自治体から土浦市やつくば市に勤務する人の転出も確認されます。
0%
20%
20歳代
7% 3%
30歳代
5% 2%
合計
7%
40%
60%
43%
11%
35%
14%
6%
80%
37%
22%
22%
10%
1% 11%
3%
18%
100%
2%
17%
3% N=426
2% N=237
3% N=918
16%
実家に戻るため
通学のため
就職・転勤のため
通勤時間短縮のため
結婚のため
離婚のため
その他
無回答
▲石岡市から転出する人の20歳代・30歳代の転出のきっかけ
▼「通勤時間の短縮」を理由とした転出者の転出先と勤務先
■転出先と勤務先が違う
転出先
かすみがうら市
土浦市
千葉県
つくば市
水戸市
取手市
かすみがうら市
つくば市
笠間市
つくば市
水戸市
勤務先
土浦市
つくば市
東京都
東京都
ひたちなか市
東京都
つくば市
かすみがうら市
水戸市
坂東市
笠間市
件数
5
5
3
2
2
2
1
1
1
1
1
他24件
■転出先と勤務先が同じ
転出先
勤務先
土浦市
土浦市
水戸市
水戸市
つくば市
つくば市
小美玉市
小美玉市
千葉県
千葉県
東京都
東京都
かすみがうら市
かすみがうら市
水戸市
ひたちなか市
笠間市
笠間市
美浦村
美浦村
神栖市
神栖市
件数
10
10
7
6
4
4
2
2
1
1
1
転出入先の居住地を決める重視点では、どちらも「職場や学校への距離」が他の項目に比べ非常
に多くなっており、社会増減を増加に転じさせるためには便利な通勤・通学手段の構築が大きな効果
が得られると考えられます。
転入者
転出者
(件)
0
20
40
60
職場や学校への距離
80
(件)
100
0
82
買い物が便利
親・子どもとの距離
その他
20
40
住宅価格や家賃
43
公共交通機関
24
親・子どもとの距離
公共交通機関
23
その他
48
34
26
14
自然環境や景色
13
医療や福祉
18
治安
16
教育や文化的な環境
9
教育や文化的な環境
N=303
※複数回答可
子育て支援
21
16
10
▲住まいを決めるときの重視点(H26.5.1~H27.4.30 調査分のみ)
14
140
43
子育て支援
12
120
120
自然環境や景色
10
100
54
買い物が便利
住宅価格や家賃
治安
80
職場や学校への距離
44
29
医療や福祉
60
N=406
※複数回答可
(3)石岡市の人口における問題と課題
ここまでに分析・整理した石岡市の人口の現状から石岡市が今後持続的に発展していくための人
口面における問題と課題として以下のような点が挙げられます。
▼石岡市の人口動向における問題と課題
人口動向に関する現状
・総人口の減少と少子高齢化
の進展
問題点
・高齢者を支える現役世代の減
少による、住民全体の負担増
への懸念
・高齢者や子育て家族を支援し、
・子育てに関する両親への負担
・核家族化や独居老人の増加
課題
増大、高齢者の介護等に関す
誰もが安心して暮らせる石岡
市の創出
る地域や行政への負担増大へ
の懸念
・自然動態・社会動態ともに
減少傾向を示す人口動態
・社会動態では大学入学や就
・魅力ある就業先の不足及び通
・魅力ある働く場の創出と周辺
職時期での転出超過と石岡
勤時間の短縮につながる利便
自治体への利便性の高い交通
市へ戻る人の減少
性の高い通勤交通手段の不足
手段の構築
・また、主要通勤先(土浦、
つくば等)への転出超過
・自然動態では出生者の減少
と高齢化の進展に伴う死亡
者の増加
・全国や県平均に比べて低い合
計特殊出生率
・安心して産み・育てられる子
育て環境の創出
・農業従事者や製造業従事者の
・市内従業者数の減少
減少
・農業従事者の高齢化と後継者
不足
15
・魅力ある働く場の創出(再掲)
4.石岡市の人口ビジョン(人口の将来展望)(案)
石岡市が今後も持続的に発展していくために目指すべき人口の将来展望を以下に示します。
ここで示す「石岡市の人口ビジョン」を実現するためには、先に示した問題点や課題の解消・克
服が必要不可欠です。このため石岡市においては市単独で可能な限りの取組み(施策)を展開するほ
か、国や茨城県の支援策も含めた問題・課題改善策を展開します。
また、市民の皆様の協力もよろしくお願い申し上げます。
(1)石岡市が目指す将来人口の考え方
石岡市の人口減少はここまでの現状分析から、「出生率の低下」(生まれる人数の減少)と「転出
者の増加及び転入者の減少」から生じているものと考えられます。
このため、石岡市の人口減少を食い止めるためには以下2点への転換が求められます。
①合計特殊出生率の増加:生まれる子供の数を増やす
②転出超過から転入超過へ:石岡市から他市町村へ引っ越す人を減らし、石岡市へ引っ越してくる
人を増やすことで転入超過とする
上述の人口動向に関する 2 つの指標については、国が定めた「国の長期ビジョン」(2060 年に
1億人程度の人口を確保する中長期展望)を参考に石岡市独自に以下のように設定しました。
①合計特殊出生率の目標
合計特殊出生率の目標値は、
「国の長期ビジョン」
(2040 年までに 2.07 まで上昇)を参考に、
2040 年までに 2.10 まで上昇することとしました。
社人研
国ビジョン準拠
石岡市ビジョン(案)
2.5
2.0
1.5
1 . 35
1.5
1 . 65
1.8
1.8
1 . 95
1.95
2.1
2.1
2.1
2.1
2.1
2.07
2.07
2.07
2.07
2.07
1.5
1.65
1.28
1.25
1.23
1.23
1.23
1.23
1.23
1.23
1.23
1.23
0.0
2015
2020
2025
2030
2035
2040
2045
2050
2055
2060
1.0
0.5
※社人研:社会保障・人口問題研究所の人口推計において用いられている値
※国ビジョン準拠:国の長期ビジョンにおける人口推計で用いられている値
▲石岡市人口ビジョンにおける合計特殊出生率の目標値
16
②社会増減(転出入)の目標
社会増減の目標値は、
「国の長期ビジョン」を参考としつつ、石岡市として更なる移住施策等を展
開することで、2035 年以降増加に転じることを目標として設定しました。
社人研
(人)
国ビジョン準拠
石岡市ビジョン(案)
2000
2035 年以降
転入超過に転換
1500
1000
500
0
-500
-1000
2015
2020
2025
2030
2035
2040
2045
2050
2055
2060
※社人研:社会保障・人口問題研究所の人口推計において用いられている値
※国ビジョン準拠:国の長期ビジョンにおける人口推計で用いられている値
▲石岡市人口ビジョンにおける社会増減の目標値
(2)石岡市の人口ビジョン(案)
上述の各種目標値を基に、石岡市の将来人口目標となる「石岡市の人口ビジョン(案)
」を設定し
ました。国の長期ビジョンで用いられる各種値(合計特殊出生率や社会増減の変動)を用いた将来人
口(2060 年で人口約 5.2 万人)を上回る、2060 年で人口6万人(現在の約 75%)を維持する
ことを目標とします。
6.0 万人
+約 8 千人
+約 1 万人
■石岡市の人口ビジョン(案)
・合計特殊出生率:2040 年までに 2.10 まで上昇し、
以降維持
・社会増減:産業活性化や移住施策等により減少は徐々
に縮小し、2035 年以降増加
▲石岡市の人口ビジョン(案)
17