ニュースレターvol.17

2015年10月号
17
Vol.
最新のニュース・話題など大学での出来事をお伝えします。
◇大学生観光まちづくりコンテスト2015山梨ステージ
9 月 12 日(土)笛吹市いちのみや桃の里ふれあい文化館で「大学生観光まちづくりコンテスト 2015
山梨ステージ」が開催されました。このコンテストは、学生の視点やアイデアで観光やまちづくりプランを
提案していこうと、2011 年から開催されています。本学の「藤のみなづき」チームは、惜しくも本選 10
チームには選ばれませんでしたが、ポスターセッションに参加しました。藤のみなづきチームは、富士川の
塩に着目したまちおこしのアイデアを発表し、結果は、ポスターセッション参加 40 団体の中でトップの
「ポスターセッション優秀賞」を頂きました! 応援していただいた皆様、ありがとうございました。
出場した学生の感想をご紹介します。
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観光を利用したまちづくりプランを提案することはとても難しかったです。しかし、まちの現状や課題を
解決するアイデアを出し合い、私たち自身ワクワクする気持ちを忘れずに最後まで取り組むことができ、今
後につながる大会になったと思います。 (国際政策学部 2 年 西鍋 早葵)
【コンテスト結果はコチラをご覧ください】http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000631700.pdf
◇世界性の健康デーin山梨
本学看護学部の伏見先生が担当する、地域志向教育研究プロジェクト「大学が実践する妊娠・出産に向け
た思春期からの健康教育事業」の一環として、山梨県立大学看護学部母性看護学・助産学領域と山梨県立大
学ヘルスプロモーションクラブ主催で、9 月 4 日(金)10 時から 16 時まで、山梨県立図書館多目的ホー
ルにて、
「世界性の健康デーin山梨」を開催しました。2010 年に性の分野の国際研究組織である「性の
健康世界学会」が 9 月 4 日を「世界性の健康デー」と定め、世界各国で性の健康及び性の権利を推進して
います。当日は、看護学部生、医療関係者の他、高校生、一般の方などが参加されました。
参加した学生の感想をご紹介します。
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今回、
「世界性の健康デーin山梨」を初めての試みではあるものの開催することが出来ました。まずは
ご協力いただいた方、参加者の皆様に御礼申し上げます。
午前は普段私たちが中学校・高校で行っているピアカウンセリングを市民の方々にも体験していただきま
した。午後は山梨県内で様々な方面から「健康」という目標に向かって活躍しておられる 3 人の方をパネリ
ストとして迎えてシンポジウムを行いました。互いの活動や目指すところについて語り合いました。普段の
大学生活のみでは絶対に知ることのできない、様々な方々の活動やそこから見えてくる社会の実情について
も知ることができ、有意義な時間となりました。また、それぞれ活用している方法や技術は違うものの同じ
山梨県という範囲の中でこんなにも多くの人々が「健康」という一つの目標に向かって努力を重ねていると
いうことも強く感じ、とても感動しました。また、参加者を含めたトークタイムで私たちが普段中学校や高
校で行っているピアカウンセリングに市民の方からも大きなニーズがあるということも知り、今後の活動の
方向性などを考えるきっかけとなりました。
気になる話題の情報やためになる講習会や研修会をご紹介します。
◇第21回聖灯祭 in 山梨県立大学 池田キャンパス
10月10日(土)10:00~第21回聖灯祭が池田キャンパスにて開催されます。主な催しとしては、模擬店
やバザー、山梨大学管弦楽団、ダンス、アカペラ、和太鼓、バンド、濱口善幸トークショーです。
ぜひ遊びに来て下さい。
住所:甲府市池田1-6-1 山梨県立大学 池田キャンパス(看護学部・大学院看護学研究科)
<当事者とともに創る活動>
このプロジェクトは、授業・講演会・研修会などにおいて、その主役となる人たち(当事者)と共に企画や運
営を通して今後に繋げていくことを目的とした活動です。社会福祉分野では支援する側、される側、教育分野で
は教育する側、される側という構造になることが多くありますが、このプロジェクトでは両者がお互いに支え学
びあうことで理解を深めています。
たとえば平成27年7月30日に行われた「藤里町方式から学ぶ“ひきこもり支援”の未来」をテーマにした
講演会では、ひきこもり経験者、行政職員、社会福祉協議会職員、他大学と県立大学の教員・学生など、ひきこ
もり支援に関心を持つ人たちで実行委員会を作り開催いたしました。講演会の多くは、行政の担当者や専門家が
研修を企画運営することが多いですが、その話題の中心となる人(当事者)が企画から参加することで、内容も
より身近な課題として学びあうことができます。その活動をきっかけにネットワークができ、地域での活動への
つながりを見せていきます。講演をしていただいた藤里町社会福祉協議会の菊池さんからも「いろいろな講演に
お招きしていただくけれど、ひきこもり経験者の方たちが企画にも参加した講演会は初めてで楽しかった」とお
話しされていました。今、実行委員会では山梨で何ができるのかを考えていこうとしています。
また山梨県立大学広報誌「Souffle」にも書かせていただきましたが、「山梨県立大学やまちゃんサロン」もこ
の「当事者とともに創る活動」の一つです。平成22年から始め5周年を迎えました。毎月1回住民の皆さんと
ピアカウンセリングの学習会とサロンを運営しています。年1回の3日間の基礎セミナーの受講生はのべ85名
(平成26年現在)になり、この10月10日~12日に開かれるセミナーで100名を超えることになります。
その住民たちが現在自分の暮す地域で様々な活動をされています。
日々の授業においても障がい者の方が講師となり、自らの経験を活かした権利擁護、
障がいを自らが受容することなどについて学ぶ機会をつくっています。この活動では、
誰でもが安心して暮らしやすい街を、そこに暮す住民自らが創りあげていく実践を大
学とともに行っていきます。活動自体は小さいところから始まりますが、公助、互助、
自助のそれぞれの役割と責任を果たすことで、点が線となり面となっていくことが可
能になると感じております。
(人間福祉学部福祉コミュニティ学科 大塚ゆかり)
<人間福祉学部・福祉コミュニティ学科 准教授 大塚 ゆかり>
恩師とともに
人間福祉学部 大塚ゆかり准教授
(右側)
こんにちは。人間福祉学部福祉コミュニティ学科の大塚ゆかりです。私の専門は精
神保健福祉分野になります。人々のこころの健康は身近な問題であり、社会問題でも
あります。こころとからだはお互いに影響をあたえます。精神保健福祉士は、病気や
障がいを経験しながら生きていくなかでの生活のしづらさを支援していく仕事です。
私は精神科医療機関、障害者施設、国立研究所などで実践を積み、東京で大学教員
になり、当大学に着任して7年目になります。教育現場についてからも、臨床現場に
かかわっています。現場で実践していることが、大学教育や現場の人材育成にとても
役立っています。また最近では山梨県や甲府市などから、総合福祉計画や障害者福祉
計画、障害者自立支援協議会、公共事業に関する委員会などの委員を拝命し勉強の
日々を送っております。
私のテーマは、
「誰もが参加できる街づくり」です。私は北海道旭川市に障がい者
の就労支援事業所を、平成10年に設立し代表を務めてきました(県立大学着任と同
時に交代)。現在60名ほどの障がい者が活動しています。活動を通して障がい者と
共に、社会の一員として、社会貢献し街づくりに参加しています。この活動では、障
がい者の就労支援、商店街の活性化、住民教育などを目的として、4店舗の飲食店を
経営しています。店舗は、公共機関(2か所)および商店街(2か所)にあります。
公共機関には一般競争入札で参加しています。また商店街の1店舗には旭川の地場産
業である旭川家具を使用し、食材もできるだけ地場産のものを活用するようにしてい
ます。このような活動は、障がい者の自信につながり、一般就労への足掛かりとなり、
労働者として社会参加すること、商店街の活性化や跡継ぎ課題などを共に考える役割
を担っていくことで社会貢献につながっています。障害や疾病を経験しても人間とし
て社会の一員として可能な方法で社会参加し活躍することが、ノーマライゼ―ション
の理念や権利擁護を大切にした活動になると考えています。
「人は誰でも適切な機会さえあれば、自分の問題を自分で解決できる力を持ってい
る(アンソニー)
」という言葉があります。お互いに持っている潜在的力を信じて、
共に活動し続けることが、安心して暮らせる街づくりにつながっていくと確信してい
ます。
季節はもうすっかり秋ですね。スポーツの秋、読書の秋、食欲の秋・・・。みなさんにとって秋はどんな季
節でしょうか。食欲の秋というフレーズに負けてしまうこともありますが、秋は気候的に体を動かしやすい
季節です。普段、体を動かすことの少ない方も、この秋から何かスポーツを始めてみてはいかがでしょうか。