視察レポート 1

利尻礼文広め隊
視察報告
(2015.2.18-2.21)
明海大 夢プロジェクト 下見スケジュール(2015.2)
2015/02/13修正
2月18日 水
行程
羽田(10:20)-(ANA571)-稚内(12:15/12:25)-(バス)-稚内港(13:00/14:10)-(フェリー)-鴛泊港(15:50)
*鴛泊港からは宿送迎
2月19日 木
時間
場所
9:00 島内
所属
利尻・島ガイドセンター
担当
西島
内容
島内観光地等視察
13:30 利尻町役場
利尻町観光協会
張間係長
島内観光の概要、利尻町の観光取組み
16:00 利尻富士町役場
利尻富士町観光協会
横山事務局長
利尻富士町の観光の取組み
担当
対馬係長
関根係長
内容
子どもたちとの活動
2月20日 金
時間
場所
所属
9:30 利尻町教育委員会 利尻町教育委員会
13:30 利尻漁協沓形支所 利尻漁協
小板谷支所長
漁家での活動
養殖昆布部会長
16:00 利尻町役場
小杉代表
利尻島自然情報センター
宿泊 備考
群林風
宿泊 備考
群林風 9:00群林風迎え
宿泊 備考
群林風 9:00群風林迎え
外来種オオハンゴンソウ他駆除活動
2月21日 土
行程
鴛泊港(9:00)-(フェリー)-稚内港(10:50/11:40)-(バス)-稚内空港(12:15/12:55)-(ANA572)-羽田(14:55)
*鴛泊港へは宿送迎
宿泊
備考
1.利尻・島ガイドセンターの西島さんのガイドで利尻島を一周。
2.利尻町役場
利尻町観光協会
利尻島観光の実態について
① 利尻島観光入込客数推移
平成11年から平成15年まで右肩上がりで推移してきた利尻島観光入込客数は、
平成16年から減少しており、平成23年度は 150,000 人で、ピーク時の 270,500 人
と比較するとマイナス45%、約 120,000 人の減になっている。しかし、24年度・2
5年度については、春先のツアーのヒットも重なり、微増ながらも上向きな兆しが見ら
れている。
② 観光入込客数と宿泊客数推移
近年の利尻島の宿泊数は、交通網の充実化等利尻観光が日帰りプランに移行してい
ることが伺える。ただし、平成19年度からは宿泊数減少が微減となり、平成20年度
以降はツアーとは別に個人的な観光形態に変わってきているのが推測される。
③ 別観光入込数(平成23~25年度数値)
利尻島観光の特徴として、観光入込客数の季節変動が大きいことが挙げられる。ピー
クは6月・7月であり、5月から9月を含めると約9割となり、利尻島への訪問時期は
5月から9月であるといえる。なお、年度別では月毎にバラツキがあるものの、9月・
10月が上向きにあるのは、低価格の料金設定をしているツアーが多くなっているこ
とが推測される。
利尻島観光の現状
観光客から見た利尻島

日本国内の島では知名度が極めて高い

良質な水産物がある

利尻山を始めとする自然環境の自然度の高さや特異性は際立っている

「北海道じゃらん」道内人気観光地調査
2013年
「憧れの観光地度」礼文島1位・利尻島2位・奥尻島3位、天売焼尻4位
「過去の訪問率」利尻島 94 位・礼文島 97 位
上記の「北海道じゃらんアンケート」からも、利尻礼文は多くの方々にとって「憧れの
地」と言っても過言ではないといえるが、1~5位まで島が占めるとういうことは、単に
島であるゆえに憧れ度が高いともいえる。
しかし、憧れ度が高いものの過去の訪問率が低いということは、宿泊料金や交通費が割
高であることなどが理由と考えられ、北海道内の方々でも訪問したいが、できない状況に
あることがわかる。
また、近年利尻島では復興計画に「利尻でゆっくり島専科(しませんか)
」を合言葉に、
観る観光に加え、じっくりゆっくり利尻島を満喫してもらえるような体験メニューを企
画しています。その結果、満足度やもう一度生きたいランキングが上位に食い込んできた
と北海道じゃらんから報告を受けている。
平成25年度に実施した観光関連施策
① 宣伝活動
現在、PR活動については関係市町村との広域的な活動と利尻町単独の独自性を持った
ものとのバランスを取りながら効果的に実施している。
◎
稚内・利尻、礼文・サロベツ観光復興協議会
・「道内キャンペーン」4月
札幌市
*STVラジオ出演
・「道内PR」7月
札幌市
*サッポロビール道産子感謝DAY参加
・「北海道最北グルメと観光キャンペーン」7月
*「サッポロビールふるさと応援ステージ」出演
札幌市
◎宗谷総合復興局
・「めざSO-YA!!」3月
札幌市
*宗谷「観光」と「職」のPRイベントにて体験メニュー紹介
◎利礼3町合同(礼文島。利尻富士町・利尻町)
・「道内PRキャンペーン」(利礼3町)5月
千歳空港
*千歳空港にて離島PR(特産品販売・PR)
・「道内PRキャンペーン」(利礼3町)
*「ゆるキャラさみっと in 羽生」
埼玉
参加
◎単独事業
・「北海道フェア
in 代々木」10 月
東京都
*代々木公園にてステージPR・物産展
・「ご当地キャラ博
*
in 彦根 2013」
利尻昆布流通拡大及びPR
・ラッピングバス運行(大阪市)1年間
*大阪市内の路線バスを1台「利尻島」のPR用にラッピングし、1年間大阪市内を運
行
② 着地型事業
近年の観光客入込数の減少や旅行形態の変化に伴い本町では、町内関係者と連携し、
各種キャンペーンや体験メニューを企画し、当地を訪れる旅行者の増大と満足度アップ
を図っています。
◎観光誘客キャンペーン
・プレミアム観光圏(商品券の発行)(沓形港~香深港利用個人客限定)3割引
*町内の土産店・飲食店・商店などにて利用可能
◎体験メニュー支援事業
・ウニ採り体験事業
*地元漁師と同様の手法でうにを採取。採ったウニはその場で試食
・利尻昆布おみやげづくり体験
*花折昆布・出汁パック・おしゃぶり昆布の三点作成
・つり体験
*船を自分で操縦、利尻の魚を釣り上げよう
・海藻クラフト体験
*雑海藻の押し葉を使ってキーホルダー・しおり・はがき作成
3.利尻富士町観光協会
*どんなイベントをやっているのか、どんなイベントに興味があるのか
①
利尻島一周悠遊覧人G(ゆうゆうランニング)15 年続く島一周の 55k マラソン
毎年6月の一週目(今年は6月7日)、定員 500 名(2週間で 400 名近く埋まる)
石屋製菓、ANAが協賛、一昨年から台湾からも参加、実行委員会主催、教育委員会
② みなとビアガーデン
みなとオアシス推進協会主催、毎年「海の日」にターミナル前の公園で模擬店の出店
やイベント。漁協、商工会、観光協会が後援。
③ 「うにうにフェスティバル」
商工会青年部主催、ウニなどの名産を安く提供、お祭り的イベント。8月 11 日固定
④ 利尻島一周ふれあいサイクリング
自転車専用道25km を含む、60km のサイクリング・イベント。400名参加。
自転車のレンタサイクルもあり(100台)、実行委員会主催、総務課
⑤ 利尻島サケ釣り大会
第3回目の昨年は、100名を越えた。九州、関西からも参加あり。一番重いサケを
釣った人には「KING
SALMON」の称号、賞金あり。チーム対抗の部や、レデ
ィースの部門あり。10月の一週目、実行委員会主催、観光協会。
⑥ 「雪ん子広場」「利尻観寒まつり」
2月に開催、雪上でのゲーム大会(漬け物石カーリングなど)、模擬店出店。観光客
対象ではなく、地元の活性化イベント。実行委員会主催、役場、自治会。
*どんなイベント?
・島サイズのイベント(宿のキャパシティ~シーズンは500人くらいが限度)
・島の自然や食材を活かしたイベント(スポーツイベント、食のイベント)
・ロング・ラン的イベント(長期間やれるイベント)地理的に、そのときだけ来られない。
・地域のためのイベントか?観光客誘致のためのイベントか?のスミ分け。
・あまり人手のいらないイベント(運営の手間)
・継続可能なイベント(細く長く)
*例(考えているもの)
・トライアスロン、100km マラソンなど自然を活かしたハードなイベント。
・アウトドアイベント(夏、冬)
・ウォーキング(過去にJR北海道が主催で行った。かなりの集客が見込める)
・スタンプラリー、・ロゲイン(フォトラリー)
・フォトコンテスト、絵手紙コンテスト、写メコン。2012年に実施した。
・森を活かしたイベント、(自然休養林百選~素晴らしい森がある)
・アート(芸術)、音楽のイベント(場所やネタはある、野外音楽堂や美術館もある)
・親子、子供のキャンプ(野外教室)※指導者の育成が課題
・産業遺産を活かしたイベント(アート?博物館?)
*郷土料理について
移住者の文化なので、「利尻島ならではの郷土料理」は考えにくい
・いずし、たちかま(たち=しらこ)、ギス(魚卵)
、タラ鍋、いくらの醤油漬け、トバ(サ
ケの干したもの)、サケの燻製
*名産品
・ウニ、サケ、ホッケ、タコ、昆布、ヒラメなどの海産物、海産物の加工品
・利尻昆布はブランド、70%関西方面へ出荷、上品なダシが出る。
*住民の年齢分布
・人口
27年1月
2,749人(1,356世帯)65歳以上の割合 35.6%
26年1月
2,784人(1,358世帯)
〃
35.4%
25年1月
2,832人(1,362世帯)
〃
35.1%
24年1月
2,866人(1,366世帯)
23年1月
2,935人(1,389世帯)
*島民への移住者の割合(もともとは移住者の島~ニシン漁など)
・役場職員129人中、当該は10人(0.78%)
*学校について
・鴛泊小学校119人(教員・職員14人)
・利尻小学校
30人(
〃
11人)
・鴛泊中学校
34人(
〃
12人)
・鬼脇中学校
10人(
〃
7人)
*利尻富士町ならではの一番の売り、PRして行きたいところは何か
・(売り)他にはない自然
・(PR)離島ならではの文化と歴史、人、暮らし、産業遺産、方言
*町で発生している問題
・人口減少(ここ4年で32世帯、186人が減少)10年で500人?
・高齢化(10年後には65歳以上が55%)
・雇用問題(島に仕事はない~若者の流出)
・嫁不足
・後継者問題
・物価
・利尻島頂上付近荒廃
・高山植物の盗掘、外来種の問題と位置づけ
・水温の上昇~ウニなどの不漁
*観光客入込数の変換
・平成15年
→
270,469人
20年
→
188,987人
24年
→
150,012人
25年
→
155,671人
26年
→
139,378人(12月まで)※見込み143,000人
*減少の要因
①平成15年現在
・格安旅行の台頭
・温泉ブーム(近場の旅行)
・若者の旅行離れ
・沖縄ブーム
・高価な北海道旅行(航空券)
・日数の問題(一泊ではいけない)
・一カ所に集中(札幌、富良野)
② 本年度(26年度)減少の理由
・航空機の小型化、撤退(路線廃止)
・団体の集客割れ(エージェントの衰退や戦略ミス)
・旅行商品価格の高騰(とにかく高い)
・離島の魅力
・リピーターに繋がらない(一度行けば良い)
・第2次交通の問題
・意外と情報がない
*ここ数年の傾向
・個人客が増えた(レンタカー、飲食店、民宿、ペンションなどは繁盛)
・外国人が増えた(平成25年度・600泊→今年度・1,100泊)
・団体が減った~自由な旅を好む?(特に5月~8月の団体は減った)
・情報に敏感(クレーム多い)
・若者が増えた(船旅、離島の旅・・非日常性)
・イベントの埋まりが早い(離島の観光の考え方)
・目的を持った旅行客の増大(山、食、自転車・・)
・ANA旅割は176%、ツアーは80%(個人がネットでとる=安い)
・定期観光バス利用者の減少
・財布の紐が堅い
*観光協会の取り組み(平成26年度の事業)
・利尻島サケ釣り大会の主管
・9月のANA搭乗率向上の施策(旅行代理店の販促費、旅行宣伝費等の負担)20%ほど
伸びる
・おもてなし事業(外国人観光客受け入れ研修会、フェリーターミナル送り太鼓、ANAチ
ャーター機の歓迎式、振る舞い、大漁旗、港見送りなど)
・支援事業(地元の中学校の観光大使~札幌・白い恋人パークでPR)
・新規事業(観光資源の掘り起こし→「白い恋人の丘」OPEN、「プロポーズ証明書」発
行事業)
・PR事業(北海道じゃらんなどの紙媒体の広告宣伝、TVロケ誘致(ボンビーガールなど)、
海外(タイ)人気番組の招聘など…
・案内業務(フェリーターミナル、空港の案内所)※臨時職員の雇用3名
・宿泊施設の斡旋
・広域連携(北宗谷広域観光推進協議会
稚内支、礼文島、利尻町など他1町1邨が加盟)
・全国エージェント廻りとプレゼン(提供)※東京、名古屋、大阪、広島、福岡
・海外エージェントへのプレゼン
※シンガポール
・外国人観光客受け入れ
誘致研修会(セミナー)開催(北海道と共催、50人参加、ワークショップ)
4.利尻町教育委員会
・育成会や子供会のようなものは存在するのか
→
子供会は無いが、リーダー会と少年団というものがある
所属は小学校から高校生まであり、加入率 1.8%
・他校や学校の風習、どんな行事がいつあるのか、新しい行事を作ることは可能か
→
人見知りだが、慣れるとみんな明るい子で優しい。イベントが行われると集まる。
・利尻の子供達の特徴、興味を持っていることは何か
→
本島のブームが遅れてやってくる。
5.利尻漁業組合
・養殖についてもっと詳しく教えてほしい、手伝える事はあるか
・実際にツアーに組み込める事は可能か、大変な事は何か
→
時期によっては可能だが、短期間の手伝いだと邪魔になる。そして天候に左右され
る。
・生も製品も7月いっぱい。交通手段と宿泊が課題である。
・通年の作業内容、1 日のスケジュール、お勧めの昆布料理は何か
→
干す作業
午前2時
沖で引き上げ
午前3時
干場でスタンバイ
日が上がるまで昆布を干す
午前6時
ウニ
午後2時半
昆布回収
4時までには終了させる
→
品作り
午前7時から開始
午後4時
6.利尻町役場
終了
利尻島自然情報センター(外来種関係)
・手伝える事、出来る事はあるか
→
外来種を駆除するには環境省に許可を申請した者であれば、知識がなくても誰で
も出来る。しかし処分方法には注意が必要であり、駆除した外来種は許可なしの移動は
厳禁である。許可があれば、焼却処分出来る。駆除活動するのは5月が良い。6~7月
になると成長してしまい2m ほどまで伸びてしまい駆除するのにも手間がかかる。そ
して当然ムシ(蚊・ブヨ)がいるため服装にも注意が必要である。
・将来的に外来種を完璧に駆除することは可能か
→
部数が少なくなった地域もあるが特に南浜湿原では異常な数のオオハンゴンソウ
が発生している。絶滅出来るかと言うととても難しい。
・外来種を別の用途に使用することは可能か(押し花にしてしおりを作るなど)
→
オオハンゴンソウは毒など無いが、製品課程で種子が別のところに付着してしま
うと、またそこから発生してしまいため、取り扱いには注意が必要である。
7.今後の予定(展望)
これからチームで複数のツアー案を考え、島ガイドの西島さんに提示していく。
利尻島も徐々に観光や漁の時季に突入し島中が慌しくなって行くので、できることは早
いうちに決めていく。次回5月の下見の日程の決定を3月10日頃、西島さんへのツアー案
提示を3月15日までに。
打ち合わせのポイント
1.曜日の絡み
①
コンブ干し等漁業系の体験…曜日関係なし
②
子どもたちとのイベント…木曜日午後3時半~5時頃または土曜日授業に絡むか
③
オオハンゴンソウ駆除体験…島民を絡めるなら土日の午前中
2.時季の絡み
① コンブ干し等漁業体験…7月上旬~8月上旬 →
9月は?
② 子どもとオオハンゴンソウは特になし
3.天気の絡み
① コンブ干し等漁業体験…雨の場合はコンブの加工
工するコンブがないこともある。→
→
ただし生産量によっては加
代替えは?
② 子どもたちとイベント…室内なら天気関係なし
③ オオハンゴンソウ駆除体験
→ 小雨決行
→
悪天候の代替えは?
4.その他
① 宿泊先は「ゆーにー」のコテージ?
備品等の確認、予約
② 宿泊先と各体験場所および島内観光時の移動手段
③ 各回設定日と設定人数および対象者層、料金
④ 島民との料理作り体験
→ 宿泊先?別途会場手配?料理担当者確保?
⑤ 初日、最終日の宿泊先と港の移動手段
⑥ 食事はすべて自炊?コンブ干し体験時はその日の朝食が出るのか?
⑦ フリー日と自由時間帯は何か行うか?移動手段?オプションプランを用意?