は じ め に 私たちは、日常生活の中で、いろいろなことを頭で考えたり心で感じたりします。そして、人に何かを伝えたいとき、こ とばを選び、自分の言いたいことを確かめながら表現します。各学校では言語活動の充実を図るさまざまな取組が進められ ていますが、その中で生み出されたみずみずしい感性や想像力にあふれた作品を多くの人に知ってもらおうと、県教育委員 会は、平成二十年度から﹁きのくにジュニア文芸賞﹂を実施しています。 ﹁ユース短歌﹂及び﹁ユース俳句﹂部門では、限られた文字の中に思いや感動を込めるために、学習をとおして身に付け た表現技法を駆使したり、ことばを吟味したりして創作された作品が多数寄せられました。 ﹁本を語ろう私の一冊﹂及び﹁エ ッセイ﹂部門では、読んだ本の内容や感想、伝えたいことが読者に伝わるよう、構成などを工夫した作品が寄せられました。 また、﹁文芸作品集﹂部門では、学年及び学級単位での取組の成果をまとめた作品が出品されました。さらに、今年度は、 より多くの本との出会いを求めて読書に親しむとともに、読書の輪を広げてほしいという願いから、﹁詩﹂部門を変更し、 お気に入りの本の魅力を絵と短い文で伝える﹁読書郵便﹂部門を設けたところ、さまざまなジャンルの本についての作品が 届けられました。 これら六部門に対し、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校から、一万点を超える応募があり、優秀作品として百 六十二点を本作品集にまとめています。収められている作品に込められた思いや感動が、どのようなことばを使ってどのよ うに表現されているかを確かめたり、紹介されている本を読んで、自分の感じ方や考え方と比べたりしてみてください。 光 穂 自分の思いをぴったりと表現することは、難しいことですが、この上なく楽しい活動でもあります。表現する難しさと楽 しさを味わい、生み出された作品を、これからもいろいろな機会に紹介してくれることを期待しています。 むすびに、本作品集の発刊にあたり、御協力いただいた関係各位に深くお礼申し上げます。 平成二十八年三月 和歌山県教育庁学校教育局長 田 村
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