「効能・効果」「用法・用量」及び「使用上の注意」 改訂のご案内

医薬品の適正使用に欠かせない情報です。必ずお読み下さい。
2014年12月
医療関係者 各位
東京都千代田区神田錦町1- 27
「効能・効果」
「用法・用量」及び「使用上の注意」
改訂のご案内
謹啓
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
このたび、
抗悪性腫瘍剤 アブラキサン点滴静注用100mg では
「治癒切除不能な膵癌」の
【効能・効果】
が
追加承認されました。
これに伴う改訂及び自主改訂により
「使用上の注意」等を改訂いたしましたので、
ご案内申し上げます。
改訂の内容は下記のとおりでございますので、
該当製品のご使用に際しましては下記の改訂内容をご参照下さい
ますようお願い申し上げます。
謹白
記
1. 該当製品
アブラキサン点滴静注用100mg
2. 改訂の概要
1)効能・効果
・
「治癒切除不能な膵癌」
を追加
2)用法・用量
・
「C法」
を追加
3)使用上の注意
・効能・効果に関連する使用上の注意:
「治癒切除不能な膵癌」に関する追記
・用法・用量に関連する使用上の注意:
「C法」に関する追記
・重要な基本的注意:
「感染症」
と
「出血傾向」
を分けて記載
・重大な副作用:
「感染症」の追加
・その他の副作用:
「皮膚乾燥、
色素沈着、
うつ病」の追加
4)適用上の注意(自主改訂)
・
「調製時に発生する可能性のあるシリコーン油由来の不溶物」に関する注意
詳細については、
改訂箇所の対比表(2∼7頁)
をご参照ください。
使用上の注意の改訂内容は医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています。
また、
DSU(医薬品安全対策情報)№236( 平成27年1月発送)
に掲載される予定です。
お願い
弊社医薬品で副作用等を経験されました場合には弊社医薬情報担当者
(MR)
までご連絡の上、
調査のご協力をお願い
申し上げます。
1
3. 主な改訂箇所の対比表
改訂後
(下線部_:改訂箇所)
改訂前
【 効 能・効 果 】
【 効 能・効 果 】
乳癌、胃癌、非小細胞肺癌
乳癌、胃癌、非小細胞肺癌、治癒切除不能な膵癌
〈効能・効果に関連する使用上の注意〉
略)
〈効能・効果に関連する使用上の注意〉
1. 略)
2. 治癒切除不能な膵癌においては、患者の病期、全身状
態等について、
「 臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤
の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者
の選択を行うこと。
【 用 法・用 量 】
【 用 法・用 量 】
乳癌、胃癌にはA法を、非小細胞肺癌にはB法を、治癒
切除不能な膵癌にはC法を使用する。
A法:略)
B法:略)
C法:ゲムシタビンとの併用において、通常、成人には
2
パクリタキセルとして、1日1回125mg/m(体表面
積)
を30分かけて点滴静注し、少なくとも6日間休
薬する。週1回投与を3週間連続し、4週目は休薬
する。
これを1コースとして、投与を繰り返す。
なお、患者の状態により適宜減量する。
乳癌、胃癌にはA法を使用し、非小細胞肺癌にはB法を
使用する。
A法:略)
B法:略)
〈用法・用量に関連する使用上の注意〉
1. 略)
2. 本剤の投与にあたっては下記に留意し、必要に応じ休薬、減量
を実施すること。
1)A法又はB法
略)
2)C法
〈用法・用量に関連する使用上の注意〉
1. 略)
2. 本剤の投与にあたっては下記に留意し、必要に応じ休薬、減量
を実施すること。
略)
〈減量の目安〉
〈第1日目
(各コース開始時)〉
好中球数及び血小板数の変動に十分留意し、投与前の臨床
検 査で好中球 数 が 1 , 5 0 0 / m m 3 未 満 又は血 小 板 数 が
100,000/mm3未満であれば、
骨髄機能が回復するまでは投与
を延期すること。
〈第8及び15日目〉
第8日目
投与前血液検査(/mm3)
対 応
①
好中球数1,000超
かつ
血小板数75,000以上
投与量変更なし
②
好中球数500以上1,000以下
又は
血小板数50,000以上75,000未満
1段階減量
③
好中球数500未満
又は
血小板数50,000未満
休薬
第15日目
投与前血液検査(/mm3) 第8日目での血液検査の結果
対 応
好中球数1,000超
かつ
血小板数75,000以上
①の場合
投与量変更なし
②の場合
第1日目投与量に増量可
③の場合
1段階減量
好中球数500以上1,000以下
又は
血小板数50,000以上75,000未満
①の場合
投与量変更なし
②の場合
第8日目投与量に同じ
③の場合
1段階減量
①∼③の場合
休薬
好中球数500未満
又は
血小板数50,000未満
2
減量段階
A法
B法
通常投与量
2
260mg/m
100mg/m2
1段階減量
220mg/m2
75mg/m2
2段階減量
180mg/m
50mg/m2
2
改訂後
(下線部_:改訂箇所)
改訂前
投与後、
好中球数が7日間以上にわたって500/mm3未満となっ
た場合、
血小板数が50,000/mm3未満になった場合、
又は発熱
性好中球減少症が発現した場合、次回以降の投与量を減量
すること。
高度
(Grade 3)
な末梢神経障害が発現した場合には、
軽快又は
回復
(Grade 1以下)
するまで投与を延期し、
次回以降の投与量を
減量して投与すること。
3)減量の目安
減量段階
A法
通常投与量
B法
C法
260mg/m
2
100mg/m
125mg/m2
1段階減量
220mg/m2
75mg/m2
100mg/m2
2段階減量
180mg/m
50mg/m
75mg/m2
2
2
2
3. 略)
【 使 用 上の注 意 】
【 使 用 上の注 意 】
2.重要な基本的注意
(1)
∼
(7)
略)
(8)感染症(敗血症を含む)が起こることがあるので、観
察を十分に行い、症状があらわれた場合には、抗菌
薬投与等の適切な処置を行うこと。
(9)出血傾向の発現又は増悪に十分注意すること。
(10)投与初期又は比較的低用量の投与でも副作用があ
らわれることがあるので、使用上の注意に十分注意
すること。
(11)生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合
には、
性腺に対する影響を考慮すること。
2.重要な基本的注意
(1)
∼
(7)
略)
(8)感染症、出血傾向の発現又は増悪に十分注意する
こと。
(9)投与初期又は比較的低用量の投与でも副作用があ
らわれることがあるので、使用上の注意に十分注意
すること。
(10)生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合
には、
性腺に対する影響を考慮すること。
4.副作用
<副作用概要(効能追加時)>
略)
乳癌の使用成績調査(全例調査)
における副作用の発
現率は92.8%(867/934例)
であり、
主な副作用は白血球
減少(64.8%)、末梢神経障害(63.7%)、好中球減少
(56.2%)、貧血(31.0%)、筋肉痛(14.9%)、血小板減少
(13.1%)
、
関節痛(12.7%)
であった。
膵癌の国内第I/Ⅱ相試験における副作用の発現率は
100%(34/34例)であり、主な副作用は、血小板減少
(88.2%)、脱毛(88.2%)、好中球減少(85.3%)、
白血球
減少(82.4%)、末梢神経障害(76.5%)、貧血(61.8%)、
食欲減退(55.9%)、悪心(44.1%)、発疹(41.2%)、ALT
(GPT)上昇(35.3%)
、
倦怠感(35.3%)
、
下痢(32.4%)
で
あった。
膵癌の海外第Ⅲ相試験における副作用の発現率は
95.7%(403/421例)であり、主な副作用は疲労226例
(53.7%)、脱毛211例(50.1%)、悪心207例(49.2%)、末
梢神経障害206例(48.9%)、貧血194例(46.1%)、好中
球減少193例(45.8%)、下痢156例(37.1%)、血小板減
少149例(35.4%)
、
末梢性浮腫141例(33.5%)
、
嘔吐133
例(31.6%)
であった。
4.副作用
<副作用概要(効能追加時)>
略)
乳癌の使用成績調査(全例調査)
における副作用の発
現率は92.8%(867/934例)
であり、主な副作用は白血球
減 少( 6 4 . 8 % )、好 中 球 減 少( 5 6 . 2 % )、感 覚 鈍 麻
(39.9%)、貧血(31.0%)、末梢神経障害(23.7%)、筋肉
痛(14.9%)、血小板減少(13.1%)、関節痛(12.7%)で
あった。
3
改訂後
(下線部_:改訂箇所)
改訂前
(1)重大な副作用注2)
(1)重大な副作用注2)
1)白血球減少などの骨髄抑制:好中球減少(55.9%)、
1)白血球減少などの骨髄抑制:好中球減少(58.0%)、
白血球減少(46.2%)
、
リンパ球減少(3.3%)
、
貧血[ヘモ
白血球減少(53.3%)
、
リンパ球減少(3.3%)
、
貧血[ヘモ
グロビン減少(39.7%)、
ヘマトクリット値減少(1.1%)、赤
グロビン減少(37.4%)、
ヘマトクリット値減少(1.3%)、赤
血球減少(1.1%)等]
、
血小板減少(27.6%)
、
汎血球減
血球減少(1.3%)等]
、
血小板減少(24.0%)
、
汎血球減
少(0.4%)等があらわれることがあるので、末梢血液の
少(0.1%)等があらわれることがあるので、末梢血液の
観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減
観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減
量、休薬等適切な処置を行うこと。
また、骨髄抑制の持
量、休薬等適切な処置を行うこと。
また、骨髄抑制の持
続により、発熱性好中球減少症等の感染症の併発が
続により、発熱性好中球減少症等の感染症の併発が
報告されている。
報告されている。
2 )感 染 症:好中球 減 少の有 無にかかわらず敗 血 症
2)末梢神経障害、麻痺:しびれなどの末梢神経障害
(0.8%)等の感染症があらわれ、死亡に至る例が報告
(58.8%)
、
麻痺(0.1%)
、
片麻痺*、
不全麻痺*があらわれ
されている。本剤投与後は観察を十分に行い、異常が
ることがあるので、
このような症状があらわれた場合に
認められた場合には、
適切な処置を行うこと。
は、
減量、
休薬等適切な処置を行うこと。
3)末梢神経障害、麻痺:しびれなどの末梢神経障害
3)脳神経麻痺:顔面神経麻痺、
声帯麻痺等の脳神経麻
(57.4%)
、
麻痺(0.1%)
、
片麻痺*、
不全麻痺*があらわれ
痺(0.1%)があらわれることがあるので、
このような症状
ることがあるので、
このような症状があらわれた場合に
があらわれた場合には、減量、休薬、
中止等適切な処
は、
減量、
休薬等適切な処置を行うこと。
置を行うこと。
4)脳神経麻痺:顔面神経麻痺、
声帯麻痺等の脳神経麻
4)
ショック、アナフィラキシー:ショック*、
アナフィラキシー
痺(0.2%)があらわれることがあるので、
このような症状
(0.3%)
を起こすことがあるので観察を十分に行い、呼
があらわれた場合には、減量、休薬、
中止等適切な処
吸困難、胸痛、低血圧、頻脈、徐脈、潮紅、血管浮腫、
置を行うこと。
発汗等の異常が認められた場合には投与を中止し、
適
5)
ショック、アナフィラキシー:ショック*、
アナフィラキシー
切な処置を行うこと。
(0.2%)
を起こすことがあるので観察を十分に行い、呼
5)間質性肺炎、肺線維症:間質性肺炎(0.3%)、肺線維
吸困難、胸痛、低血圧、頻脈、徐脈、潮紅、血管浮腫、
症*があらわれることがあるので、
観察を十分に行い、
発
発汗等の異常が認められた場合には投与を中止し、
適
熱、咳嗽、呼吸困難及び胸部X線検査異常等が認め
切な処置を行うこと。
られた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の
6)間質性肺炎、肺線維症:間質性肺炎(0.8%)、肺線維
投与等の適切な処置を行うこと。
症*があらわれることがあるので、
観察を十分に行い、
発
6)急性呼吸窮迫症候群:急性呼吸窮迫症候群*があら
熱、咳嗽、呼吸困難及び胸部X線検査異常等が認め
われることがあるので、
観察を十分に行い、
急速に進行
られた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の
する呼吸困難、低酸素症、両側性びまん性肺浸潤影
投与等の適切な処置を行うこと。
等の胸部X線異常等が認められた場合には投与を中
7)急性呼吸窮迫症候群:急性呼吸窮迫症候群(0.1%)
止し、
適切な処置を行うこと。
があらわれることがあるので、観察を十分に行い、急速
7)心筋梗塞、
うっ血性心不全、心伝導障害:心筋梗塞*、
に進行する呼吸困難、
低酸素症、
両側性びまん性肺浸
うっ血性心不全(0.1%)、心伝導障害(0.1%)があらわ
潤影等の胸部X線異常等が認められた場合には投与
れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認めら
を中止し、
適切な処置を行うこと。
れた場合には投与を中止すること。
8)心筋梗塞、うっ血性心不全、心伝導障害:心筋梗塞
8)脳卒中、肺塞栓、肺水腫、血栓性静脈炎:脳卒中
(0.1%)、
うっ血性心不全(0.2%)、心伝導障害(0.1%)
(0.1%)
、
肺塞栓*、
肺水腫(0.1%)
、
血栓性静脈炎*があ
があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常
らわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認
が認められた場合には投与を中止すること。
められた場合には投与を中止すること。
9)脳卒中、肺塞栓、肺水腫、血栓性静脈炎:脳卒中
9)難聴、耳鳴:難聴(0.1%)、耳鳴(0.2%)
があらわれるこ
(0.2%)、肺塞栓(0.2%)、肺水腫(0.2%)、血栓性静脈
とがあるので、
観察を十分に行い、
異常が認められた場
炎(0.1%)があらわれることがあるので、観察を十分に
合には投与を中止すること。
行い、
異常が認められた場合には投与を中止すること。
10)
消化管壊死、消化管穿孔、消化管出血、消化管潰瘍:
10)難聴、耳鳴:難聴(0.1%)、耳鳴(0.2%)
があらわれるこ
消化管壊死**、消化管穿孔*、消化管出血(0.2%)、消
とがあるので、
観察を十分に行い、
異常が認められた場
化管潰瘍(0.1%)があらわれることがあるので、観察を
合には投与を中止すること。
十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止
11)
消化管壊死、消化管穿孔、消化管出血、消化管潰瘍:
するなど適切な処置を行うこと。
消化管壊死*、
消化管穿孔*、
消化管出血(0.5%)
、
消化
11)重篤な腸炎:出血性大腸炎**、偽膜性大腸炎*、虚血
管潰瘍(0.1%)があらわれることがあるので、観察を十
性大腸炎*等があらわれることがあるので、観察を十分
分に行い、
異常が認められた場合には投与を中止する
に行い、激しい腹痛・下痢等があらわれた場合には投
など適切な処置を行うこと。
与を中止し、
適切な処置を行うこと。
4
改訂後
(下線部_:改訂箇所)
改訂前
12)重篤な腸炎:出血性大腸炎**、
偽膜性大腸炎(0.2%)
、
虚血性大腸炎*等があらわれることがあるので、観察を
十分に行い、激しい腹痛・下痢等があらわれた場合に
は投与を中止し、
適切な処置を行うこと。
13)腸管閉塞、腸管麻痺:腸管閉塞(0.2%)、腸管麻痺*
(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹痛、腹部膨満
あるいは腹部弛緩及び腸内容物のうっ滞等)
を来し、
麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管閉塞、
腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止し、
腸管減
圧法等の適切な処置を行うこと。
14)肝機能障害、黄疸:肝機能障害(2.0%)
、黄疸(0.1%)
があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常
が認められた場合には投与を中止するなど適切な処
置を行うこと。
15)膵炎:膵炎(0.1%)
があらわれることがあるので、
観察を
十分に行い、血清アミラーゼ値等に異常が認められた
場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
16)急性腎不全:急性腎不全(0.4%)
があらわれることがあ
るので、
観察を十分に行い、
BUN、
血清クレアチニン、
ク
レアチニン・クリアランス値等に異常が認められた場合
には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
17)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:
TEN)
、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候
群)
:中毒性表皮壊死融解症*、
皮膚粘膜眼症候群*が
あらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が
認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う
こと。
18)播種性血管内凝固症候群(DIC)
:播種性血管内凝
固症候群(DIC)
(0.1%)があらわれることがあるので、
観察を十分に行い、血小板数、血清FDP値、血漿フィ
ブリノゲン濃度等の血液検査に異常が認められた場
合には投与を中止し、
適切な処置を行うこと。
12)腸管閉塞、腸管麻痺:腸管閉塞*、
腸管麻痺*(食欲不
振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹痛、腹部膨満あるいは
腹部弛緩及び腸内容物のうっ滞等)
を来し、麻痺性イ
レウスに移行することがあるので、腸管閉塞、腸管麻痺
があらわれた場合には投与を中止し、
腸管減圧法等の
適切な処置を行うこと。
13)肝機能障害、黄疸:肝機能障害(2.4%)、黄疸*があら
われることがあるので、
観察を十分に行い、
異常が認め
られた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う
こと。
14)膵炎:膵炎(0.1%)
があらわれることがあるので、
観察を
十分に行い、血清アミラーゼ値等に異常が認められた
場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
15)急性腎不全:急性腎不全(0.3%)
があらわれることがあ
るので、
観察を十分に行い、
BUN、
血清クレアチニン、
ク
レアチニン・クリアランス値等に異常が認められた場合
には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
16)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:
TEN)、皮膚粘膜眼症候群
(Stevens-Johnson症候
群)
:中毒性表皮壊死融解症*、皮膚粘膜眼症候群*
があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常
が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行
うこと。
17)播種性血管内凝固症候群(DIC)
:播種性血管内凝
固症候群(DIC)
(0.1%)があらわれることがあるので、
観察を十分に行い、血小板数、血清FDP値、血漿フィ
ブリノゲン濃度等の血液検査に異常が認められた場
合には投与を中止し、
適切な処置を行うこと。
注2)頻度は胃癌の国内第Ⅱ相試験、非小細胞肺癌の国際共同
第Ⅲ相試験、
乳癌の使用成績調査に基づき記載した。
* 頻度不明:胃癌の国内第Ⅱ相試験、
非小細胞肺癌の国際共
同第Ⅲ相試験、乳癌の使用成績調査以外で認められた情
報であり、
頻度不明とした。
** 他のパクリタキセル製剤の記載に基づき記載した。
注2)頻度は胃癌の国内第Ⅱ相試験、非小細胞肺癌の国際共同
第Ⅲ相試験、乳癌の使用成績調査、膵癌の国内第I/Ⅱ相試
験及び膵癌の海外第Ⅲ相試験に基づき記載した。
* 頻度不明:胃癌の国内第Ⅱ相試験、非小細胞肺癌の国際共
同第Ⅲ相試験、乳癌の使用成績調査、膵癌の国内第I/Ⅱ相
試験及び膵癌の海外第Ⅲ相試験以外で認められた情報で
あり、
頻度不明とした。
** 他のパクリタキセル製剤の記載に基づき記載した。
5
改訂後
(下線部_:改訂箇所)
改訂前
(2)その他の副作用注3)
頻度
分類
皮膚及び
皮下組織
障害
20%以上
5∼20%
未満
脱毛
(症)発疹
神経系
障 害
味覚
異常
(2)その他の副作用注3)
5%未満
頻度
不明
頻度
分類
皮膚及び
皮下組織
障害
そう痒症、
爪の異常、 光線
顔面腫脹、
蕁麻疹、 過敏症
手足症候群、
皮膚乾燥、
色素沈着
20%以上
5∼20%
未満
脱毛
(症)発疹
神経系
障 害
嗜眠、
めまい、
頭痛、
運動失調、
振戦、
反射減弱、
注意力障害
5%未満
頻度
不明
そう痒症、
爪の異常、 光線
顔面腫脹、
蕁麻疹、 過敏症
手足症候群
嗜眠、
めまい、
頭痛、 振戦、
味覚異常、
運動失調 反射減
弱、
注意
力障害
全身障害
及び投与
局所様態
倦怠感
胸痛、
無力症、 疼痛、
発熱、 注射部位反応
浮腫
全身障害
及び投与
局所様態
無力症、 発熱、
浮腫、
疼痛、
倦怠感 胸痛、
注射部位反応
胃腸障害
悪心
消化不良、
下痢、 腹痛、
、
口内炎、 腹部膨満(感)
嚥下障害、
嘔吐、 口内乾燥、
口唇炎、舌痛
便秘
胃腸障害
消化不良、
悪心、 腹痛、
、
下痢、 腹部膨満(感)
口内炎、 口内乾燥、
口唇炎
嘔吐、 嚥下障害、
便秘
舌痛
視力異常、
眼痛、
眼乾燥、
角膜炎、
結膜炎、
流涙
黄斑
浮腫
眼障害
精神障害
眼障害
視力異常、
眼痛、
眼乾燥、
角膜炎、
結膜炎、
流涙、
黄斑浮腫
精神障害
不眠症、
不安、
うつ病
不眠症、
不安
注3)頻度は胃癌の国内第Ⅱ相試験、非小細胞肺癌の国際共同
第Ⅲ相試験、乳癌の使用成績調査、膵癌の国内第I/Ⅱ相試
験及び膵癌の海外第Ⅲ相試験に基づき記載し、
それら以外
の情報は頻度不明とした。
注3)頻度は胃癌の国内第Ⅱ相試験、非小細胞肺癌の国際共同
第Ⅲ相試験、乳癌の使用成績調査に基づき記載し、
それら
以外の情報は頻度不明とした。
9.適用上の注意
(1)調製時
1∼5)略
6)調製時に、
注射針に塗布されているシリコーン油に
より不溶物を生じることがある。調製後に懸濁液中
に不溶物がないか目視で確認すること。不溶物が
認められた場合は使用しないこと。
9.適用上の注意
(1)調製時
1∼5)略
【 薬 物 動 態 】
【 薬 物 動 態 】
1.血中動態1)
略)
なお、本剤の承認用量はA法:260mg/m 2 、B法:100
mg/m2、
C法:125 mg/m2である。
1.血中動態1)
略)
なお、本剤の承認用量はA法:260mg/m 2 、B法:100
mg/m2である。
【 臨 床 成 績 】
【 臨 床 成 績 】
1.胃癌に対する臨床成績6)
略)
2.乳癌に対する臨床成績4)
略)
3.非小細胞肺癌に対する臨床成績7)
略)
4.膵癌に対する臨床成績
遠隔転移を有する膵癌患者の初回治療において、本
剤とゲムシタビンの併用投与
(A群:4週を1コースとして、
6
1.国内臨床試験成績6)
略)
2.海外臨床試験成績4)
略)
3.国際共同試験成績7)
略)
改訂後
(下線部_:改訂箇所)
改訂前
本剤125mg/m 2 及びゲムシタビン1,000mg/m 2を週1回
(1、8及び15日目)投与し、4週目
(22日目)
を休薬)
と、
ゲム
シタビン単独投与(B群:4週を1コースとして、
ゲムシタビン
1,000mg/m2を週1回(1、
8及び15日目)投与し、
4週目
(22
注5)
日目)
を休薬(第1サイクルのみ22日目にも投与)) を比
較した海外第Ⅲ相試験結果は以下のとおりであった8)。
注5)
膵癌に対するゲムシタビンの承認用法・用量は、
ゲムシタビン
2
として1,000mg/m を週1回3週投与し、
1週間休薬である。
群
(例数)
A群
(431)
B群
(430)
ハザード比
p値
生存期間中央値
(月)
8.5
6.7
0.72
<0.001b
b : 層別log-rank検定
【 主要文 献 及 び 文 献 請 求 先 】
【 主 要 文 献 及 び 文 献 請 求先 】
1.主要文献
1∼7)略
8)Von Hoff、D.D. et al. : N. Engl. J. Med.、369(18)
、
1691(2013)
9)略
10)
Awasthi、
N.et al. : Carcinogenesis.、34
(10)
、2361
(2013)
11∼12)略
1.主要文献
1∼10)略
7
4. 主な改訂内容に関する改訂理由
1)
「治癒切除不能な膵癌」の追加承認に伴う改訂
【効能・効果】 「治癒切除不能な膵癌」
を追加しました。
【用法・用量】
「C法」
を追加しました。
【使用上の注意】
・効能・効果に関連する使用上の注意:
「治癒切除不能な膵癌」に関して追記しました。
・用法・用量に関連する使用上の注意:
「C法」に関して追記しました。
・重要な基本的注意:
(8)感染症
膵癌の海外第Ⅲ相試験において、敗血症、敗血症性ショック、細菌性敗血症などの敗血症事象が
報告されたことから、感染症(敗血症)
と出血傾向を分けて記載し、感染症について抗菌薬投与等
の適切な処置を行う旨を記載しました。
・副作用
膵癌を対象とした国内第I/Ⅱ相試験及び海外第Ⅲ相試験結果を副作用の項の〈副作用概要
(効能追加時)〉に記載しました。
また、膵癌を対象とした国内第I/Ⅱ相試験及び海外第Ⅲ相試験
結果を加えた集計結果に基づき
[重大な副作用]、
[ その他の副作用]の副作用発現状況を変
更しました。
(1)重大な副作用:2)感染症
膵癌の第Ⅲ相試験において、好中球減少に起因する敗血症などの感染症以外に、総胆管の
腫瘍性圧迫や胆管ステントが原因による胆道感染が報告(死亡例を含む)
されたことから、
[重大な副作用]の項に「感染症」
を追記し、注意喚起することにしました。
(2)その他の副作用:
膵癌を対象とした国内第I/Ⅱ相試験及び海外第Ⅲ相試験結果及びCCDS(Company Core
Data Sheet)
の記載に基づき、
新たに皮膚及び皮下組織障害の項に
「皮膚乾燥」、
「色素沈着」
及び精神障害の項に「うつ病」
を追記しました。
2)適用上の注意の改訂
本剤の調製時に、
バイアル内もしくは薬剤調製済みの生理食塩液バッグ内に微少な灰色∼黒色の
不溶物が認められたとの報告を受けたことから、
ご注意いただくため追記しました。
調査の結果、懸濁液調製時の操作方法によっては、注射針に塗布されているシリコーン油を主成
分とする灰色∼黒色の微小な不溶物が発生することがわかりました。
これらは、本製剤のバイアル
ゴム栓に注射針を繰り返し穿刺した場合もしくは注射針の上下動を繰り返した場合に発生するこ
とを確認しました。
調製後、懸濁液中に不溶物がないか目視でご確認いただき、不溶物が認められた場合はご使用
にならないようお願いします。
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