2015 年 5 月 29 日第1回口頭弁論速報 20150529 1.第 1 回口頭弁論期日 ○日時:2015 年 5 月 29 日(金)午後 1 時 10 分~20 分過ぎ ○場所:東京地方裁判所第 415 号法廷 ○出席者 原告席:原告及び酒田芳人弁護士 被告席:松田政行弁護士、山崎貴啓弁護士ら弁護士多数 ○傍聴者:10 人程度(青山学院大学学生を含む) 2.進行 (1)被告答弁書提出のとおりということで読み上げたことになり、裁判長の指揮で、次 回期日の打ち合わせに入ろうとしました。 (2)その際、被告代理人の山崎貴啓弁護士から、答弁書の要旨について弁論したいとの 申し出がありました。 (3)裁判長は、1 時 20 分から次の裁判が入っているので簡潔に行うようにと述べた上で、 これを許しました。 (4)山崎貴啓弁護士の弁論は、答弁書の要旨のほか、 「今回の訴訟の背景事情」であると して、概略次のような答弁書に書かれていない内容がありました。 (※正確には記録を参 照。驚きの発言でしたが、正式な見解表明。 ) ①相模原からの学生移転に伴って相模原に新しい学部を設置する検討が始まった。平 成20年から構想が作られ、平成21年頃から議論が始まり、4年半ほどにわたっ て新設学部の内容について議論されて来た。 ②原告小島自身も、平成23年には、新しい学部の設置小委員会のワーキンググルー プのメンバーであった。 ③その学部は、 「グルーバル都市創造学部」であったが、理工学部の強い反対にあって 実現しなかった。 ④その後、仙波が学長になり、 「地球社会共生学部」を提案し、今回の新しい学部とし て実現するに至った。 ⑤原告は、自分がかかわった「グローバル都市創造学部」ができず、仙波が「地球社 会共生学部」を立ち上げたので、それを快く思わず、反対した。 ⑥原告は、地球社会共生学部を阻止するため、自分の考えを学内に配布し、それが奏 功しないと見るや、弁護士を使って内容証明郵便で自分の考えを記載した文書を配 布し、さらに、日刊ゲンダイなどを使った。 ⑦地球社会共生学部が創設されて原告は孤立した。 ⑧しかし、原告は訴訟を提起すると言っていた手前、引っ込みがつかなくなって、こ の訴訟に及んだ。 1 ⑨したがって、今回の訴訟は、原告の仙波個人に対する個人的な感情に基づく訴訟で あり、だからこそ、学校法人青山学院ではなく仙波学長個人と、仙波学長が統轄す る青山学院大学を被告にしている。 ⑩今回の訴訟は、新設学部を頓挫させるためのネガティブキャンペーンであり、裁判 を提起すること自体が目的である。 (5)弁論後、原告代理人酒田芳人弁護士から、答弁書に書かれていない内容について は次回以降の準備書面で記載するのか否かを問い質したところ、山崎貴啓弁護士は次 回以降提出の準備書面に必要な範囲で記載すると回答しました。 (6)次回は7月24日金曜日1時15分から、606号法廷で行われます。 3.被告代理人山崎弁護士による(4)の「今回の訴訟の背景事情」の発言は 誤りです。 原告の反論の詳細については、被告準備書面が提出されてから、更に調査の上で述 べますが、ここで簡単に述べておきます。 (1)事実関係が誤っています。 ○「グローバル都市創造学部」は、伊藤学長の任期の終わりごろに各学部に対して報 告されたものです。この学部案をどのように扱うかは仙波執行部に引き継がれ、仙 波執行部が判断することとなっていたと聞いています。 ○「理工学部の強力な反対にあってつぶれた」というのは事実に反しています。この 案をつぶした張本人と名指しされた理工学部教授会も不本意でしょう。 (2)原告の仙波個人に対する個人的な感情に基づく訴訟ではありません。 ○被告自身の思考回路で原告を考えるから、この訴訟が「個人的な感情に基づく訴訟」 であると考えるのでしょう。仙波学長の思考回路は事柄を個人的な関係に落とし込 んで考えるようになっていることがうかがわれ、公教育の担い手としての社会的な 公共性を持った青山学院大学のガバナンスという観念が欠如しています。 ○青山学院大学が新しい学部を設置する際に、その時点で存在していた学部教授会の 賛成(答弁書では「了承」の意味が分からないと言っていますが、ここでは一般に 使用する「賛成」という言葉にします)を得ないで設置した例はないことを仙波学 長も、国際政治経済学部の教授会で認めていたはずです。地球社会共生学部の設置 に対して、3 つの学部が賛成をせず、3 つの学部が賛成をしつつも意見や条件を付け ていることが「異常」なのです。地球社会共生学部は、手続きも内容も、教員人事 も「異常」なのです。 ○青山学院大学の教職員にとっても、地球社会共生学部の設置の経緯も教員人事も不 透明です。これを「個人的な感情に基づく訴訟」と考える思考回路こそ、MARCH の一角を占めると言われている青山学院大学の学長としてふさわしくないと思いま す。いかがでしょうか。 ○なお、具体的には、 「青山学院大学新設学部「地球社会共生学部」問題は、なぜ見逃 せないか」をご覧ください。 2
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