学びの場がさらに広がります 《校長だより》 第 6 号 1年間を振り返る

《校長だより》
神奈川県立藤沢総合高等学校
校 長 増渕 広美
平成 27 年3月 24 日
第 6 号
1年間を振り返る ~振り返りを次につなげる~
皆さんが通う藤総ロードには黄水仙が明るく咲き、桜のつぼみもだいぶふくらんできました。先週は暖
かな日が続きましたが、今週に入り、急に寒さがぶり返しました。まさに「寒の戻り」。今週も後半にな
るとまた暖かくなり、春本番の気候になるようです。この寒暖差で体調を崩さぬよう、体調管理には十分
気をつけてください。
さて、今年度も残すところ1週間。今日は、平成 26 年度の終業式です。この1年を振り返ってみると、
全体的には、部活動やコンクール、地域での活動など、多くの生徒がいろいろな分野で活躍し、実績を残
してくれました。また、外部の方からもお褒めのことばをいただくことが多い1年でもありました。3月
18 日(水)に行った学習成果発表会も、どの発表も充実して見応えがあり、この1年間の着実な成長と成
果が伝わってきました。
では、皆さん一人ひとりにとって、この1年はどんな1年でしたか。私は、4月の始業式で次の3点に
ついて皆さんに話しました。
1 意識が変われば行動が変わる。意識を高く持ち、新たな1年間で着実に成長してほしい。
2 凡事徹底。当たり前のことをきちんとやる。凡事も徹底すれば非凡になる。
3 人は経験することで成長する。1年間、いろいろなことにチャレンジしてほしい。
特に、凡事徹底では、藤総生全員で「あ・じ・み」(あいさつ・時間・身だしなみ)に取り組もうとい
う話をしました。また、「経験」ということでは、総合学科である本校には様々な経験のチャンスがあり
ますが、そのチャンスを生かせたでしょうか。この1年を振り返ったときに、全ての藤総生が何かしら自
信を持って振り返ることができるものがあることを信じています。もちろん、振り返りは次につなげてこ
そ意味があります。そのためには、ただ「できた」「できなかった」というだけの振り返りで終わらせず、
そのことでの気づきや次にどのようにつなげていくかを考えてみてください。
その一つの方法として、「やったこと」「わかったこと(気づいたこと)」「次にやること」の3つの
視点で振り返ってみましょう。この方法は、企業や各種研修などでも用いられていますが、高校生の皆さ
んにとっても決してむずかしいものではありません。
たとえば、先日の学習成果発表会で「インターンシップで学んだこと」という発表がありましたが、そ
のまとめにはまさにこの3つの視点があてはまります。「保育園でインターンシップを行った」(やった
こと)、その体験をとおして「保育士は子どもの保育だけでなく、保護者との信頼関係を築くことがとて
も重要である」ことがわかった。だから、「将来に向けて(子どもからも保護者からも信頼される保育士
になるために)普段から周囲に気を配り、日常的なマナーを見直したい」(次にやること)というように
3つの視点をしっかり踏まえています。このように自分の夢や目標に即して振り返ると、その夢や目標に
近づいていることも実感でき、さらにその実現に向けてモチベーションが高まります。
平成 26 年度が終わり、新たな年度を迎えるこの時期に、是非この1年間を振り返り、次のステップに
つなげてください。
学びの場がさらに広がります
◆◆神奈川大学と高大連携の協定!
先週3月 19 日(木)に神奈川大学と高大連携
に関する協定書を交わしました。教育交流・連携
の活動内容は、次のとおりです。
(1)大学の授業科目への特別聴講学生の受入れ
(2)大学の各種公開講座への聴講生の受入れ
(3)大学教員による高校への出張講義
(4)教育についての情報交換
(5)その他、双方が協議し同意した事項
この協定内容は、この4月から開始されます。
神奈川大学には、例年 10 名ほどが入学しますが、
今回の協定により在学中から神奈川大学で学べる
ことになります。是非、興味・関心のある分野、
もっと専門的に学びたい分野など、大学での学び
を積極的に活用してください。
詳しい案内は、新年度になってからになります
が、楽しみにしていてください。
本校では、司書の石澤先生が、魅力ある図書館づくりに向けて、本への興味・関
心を喚起するPOPや特設コーナー(
「いのちのコーナー」
、「ガイダンスコーナー」
等)の設置など、生徒の皆さんが図書館の本を手に取り、読書に親しむよう様々な
工夫をしてくださっています。また、図書委員の皆さんも、カウンター業務をはじめ、図書館の電子化や
一人ひとりの得意を生かしたPOPづくり、特設コーナーづくりなど、明るく親しまれる図書館づくりに
貢献してくれています。
その成果は、昨年度の図書の貸出実績(2,028 冊)に対し、今年度の
貸出実績(2,353 冊)が 16%増加していることにもあらわれています。
今年度の貸出図書の特徴としては、社会学分類の貸出が目立つ点です。
石澤先生の分析によれば、3年次の「課題研究」や2年次の研修旅行に
向けた研究のほか、AO入試への準備や進学先決定後の課題作成のため
に必要な本を借りているなど、個人の学びのための貸出が多いとのこと
です。また、言語学分類の貸出が多いのは、本校の特色科目の一つでも
ある「スペイン語」の書籍を今年度 40 冊ほど多く購入した効果があらわ
れたようです。年次別に見ると、3年次生への貸出が圧倒的に多く、1
年次生の約2倍、2年次生の約 1.3 倍です。
読書は、言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなも
のにし、人生をより深く生きる力を身につけていくうえで欠くことので
各種コーナーの展開
きないものです。
左上:かぶりものコーナー
本校の図書館は、窓が多く、椅子のカバーはコスモス色。とても明る
(ディズニーランド、ゆるキャラ、ウル
く居心地のよい空間です。春には桜の花が窓いっぱいに広がります。
『藤
トラマン関係等)
総向けブックリスト』も用意されています。是非、図書館に行ってお気
右上:ガイダンスコーナー
下 :いのちのコーナー
に入りの1冊を探してみてください。
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最近のトピック
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●系列科目「映画制作」で制作した短編映画が長後商店街会館で上映されました
長後商店街協同組合の国の事業(地域商店街活性化事業)の一
環としてタイアップ。昨年9月から商店街の方や地域の方に街の
歴史やエピソードを紹介してもらい、11 月からは2つのグループ
に分かれて撮影を開始。
2月中旬に長後を舞台とする短編映画
『ぬ
くもりの世界』と『帰路』の2作品を仕上げました。シナリオか
ら演技、演出、撮影、編集まで、非常勤講師の中野先生の指導の
もと、全て生徒が行いました。2つの作品は、2月 28 日(土)に
長後商店街会館で上映され、地域の方にもご覧いただきました。
また、『帰路』は3月 18 日(水)の学習成果発表会でも上映され
たので、皆さんの記憶に新しいことと思います。
生徒による撮影の様子
●吹奏楽部が神奈川県高等学校文化連盟「連盟賞」を受賞しました
同賞は、神奈川県高校生の文化活動の振興と、その礎となる加盟各校における文化系部活動の推進に
資することを目的として設置されています。本校吹奏楽部の熱心な活動と実績が認められました。
●神奈川県「新タイプ部活動支援事業」実践校に選定されました
同事業は、仲間との交流を楽しみ、健康志向にも対応するなど、生徒のニーズを捉えた新しいタイプ
の部を設置し、多くの生徒が参加しやすい運動部活動に取り組む事業で、専門の指導者を派遣してもら
うこともできます。本校では、ダブルダッチ同好会が対象となります。