平成 20 年度受賞活動の状況(2015 年度調査) 受賞者名 平 平成 成2 20 0年 年度 度 内 内閣 閣総 総理 理大 大臣 臣賞 賞 の の継 継続 続状 状況 況 サントリー株式会社 京都ビール工場 (現:サントリービール株式会社 京都ビール工場) 所在地 京都府長岡京市 受賞テーマ 「エコ・ブルワリー」の実現に向けた環境保全活動 1. 活動継続 あり ●排水嫌気処理発生バイオガスの回収・利用率の向上 2000 年より排水嫌気処理にて発生したバイオガスの回収及び、コジェネレーションシステムの ボイラ燃料、貫流ボイラ燃料への有効利用を行っているが、2012 年に嫌気処理設備の能力増強 を実施し、バイオガス発生量を増加させると共に、2014 年からは、コジェネレーションシステ ムボイラ、貫流ボイラの両方のボイラへ燃料供給を同時供給可能とすることで、過剰に発生し た場合に利用できないバイオガスの無駄を削減している。 ●蒸気回収再利用システムの導入(VRC システム) 煮釜から出る排蒸気を回収し利用可能な圧力まで 昇圧して、再度煮釜の加熱蒸気として再利用 する省エネシステムの導入により、仕込煮沸に 使用する熱エネルギーの大幅削減を達成。 2. 活動の広がり あり ● 太陽光発電設備の稼働(実証実験) 大阪ガス(株)様が国からの補助を受けて実施している『スマートエネルギーネットワーク 実証事業』に参画し、大幅な CO2 排出量削減を実現しうるエネルギー供給の将来的な革新に 寄与するため、2011 年 1 月に京都ビール工場において太陽光発電設備を稼動させた。 【太陽光発電設備の概要】 発電容量:60kW 年間発電量(予測値):53,524kWh 炭酸ガス削減効果:37 トン/年(火力電力係数をもとに算出) スマートエネルギーネットワーク実証事業 (出典:大阪ガス(株)様) 太陽光パネル 3. 活動の進化 あり ●更なる省水・省エネに向けた、プロジェクトの発足 京都ビール工場において、3R の更なる推進を行うために、『エコブルワリー創造部会』を 立上げ、各部門より担当者を選出し、定例ミーティングの開催並びに、削減方策検討の場と して活動を行っている。 また、プロジェクトとして、設備の洗浄方法の無駄を徹底的に無くすことを目的に『CIP 削減 プロジェクト』、設備の効率化などによる無駄を無くすことを目的とした『省エネプロジェク ト』、醗酵工程で発生した炭酸ガスの回収、再利用による炭酸ガス購入量削減による省資源化 を目的とした『CO2 購入量削減プロジェクト』を発足させ活動を展開している。 ●関西エコオフィス大賞受賞 京都ビール工場は、平成20年度「関西エコオフィス大賞」(主催:関西広域機構)を受賞。 同賞は、地球環境にやさしいオフィス活動を広げていくため、宣言オフィス等の中から特に 優れた取り組みを行っている事業所を「関西エコオフィス大賞・奨励賞」として表彰するもの であり、京都ビール工場は大企業部門において関西エコオフィス大賞を頂いた。 本受賞は、京都ビール工場の環境保全活動の中で、特に廃棄物の再資源化の取組み(全従業員・ 協力会社による 36 種類の分別回収と徹底した維持管理)、廃棄物の質的向上(サーマルリサイ クルからマテリアルリサイクルへ)の取組みが、高く評価されたものと考えている。 4. 今後の計画 サントリーグループの自社工場における環境中期目標として、2020 年での水原単位を 2007 年比 40%削減、エネルギー原単位を 2007 年比 25%削減を掲げており、京都ビール工場においても、 2020 年水原単位目標を 3.5m3/kL としており、更なる 3R の推進を実施していく予定である。 (次頁に表彰概要掲載) 【表彰概要】 受賞者名 サントリー株式会社 内 内閣 閣総 総理 理大 大臣 臣賞 賞 京都ビール工場 所在地 京都府長岡京市 受賞テーマ 「エコ・ブルワリー」の実現に向けた環境保全活動 同工場では、 「エコ・ブルワリー」 (環境と調和したビール工場)を目指して、以下のような徹底した3R・環境保 全活動を実施している。 ●余剰汚泥の削減とメタンガスの回収・利用 1992 年、1998 年に他社に先駆けて嫌気性排水処理設備を導入し、排水処理に伴う電力使用量と余剰汚泥発生量 を削減するとともに、2000 年よりバイオガス(主成分:メタン)を回収し、コジェネレーションシステムのボイラ 燃料に有効利用している。 ●ピンチテクノロジーに基づく水・温熱の回収利用 ピンチテクノロジー手法による解析結果に基づき、設備洗浄リンス水や建物屋上の雨水を回収し、クーリングタワ ー補給水等に再利用している。また、仕込排温水の熱を回収し、缶ウォーマーの循環シャワー水昇温、ボイラ給水の 昇温、および洗浄温水作成に利用している。 ●缶リンサー水の循環再利用 ビール充填前の缶内部を洗浄するリンサー設備から排出される水質良好な水を MF 膜で改質処理し、リンス水とし て循環再利用している。 ●エネルギー供給・利用システムの合理化 コジェネレーション、ガスエンジン排熱による冷凍機運転、蒸気ドレンの回収・利用、並びにビール工場の主要電 力消費先である冷凍システムの COP 向上等によりエネルギー供給・利用の合理化を図っている。 バイオガスの回収システム
© Copyright 2024 ExpyDoc