住 居 第49 回 大 会〕 2Sp −2 昭 和 期 に お け る 伝 統 的 民 家 の 変 化 ○吉見 静子 (岐阜女大) 目 的;本 研究 は住生活 の変 遷の史 的研究 の一 環で あり 、今回 は家の諸 事を 書き留 めた 「富江 家文 書(諸 控え)」 (1918∼1970) が残さ れている 彦根 市の 富江 家( 明治初 期建 設)を 通し て、 住 まいの変 化と家 族の歴 史・ 住まい への 要求と の関 連を 明ら かにしよ うとす るも のである 。 方法 ;「富江 家 文書( 諸控え) 」を 整理する と家 族の歴 史や住 まいの 改造な どの年 代が わかる。 そこ で、 「富江家 文書 (諸 控え )」 を家 族の歴史 と住 まいの 改造を 軸にして 年表化 し、実 測調 査・ 痕跡調 査・。聞き取り 調 査の資 料を 合 わせて総 合的に 考察す るこ とによっ て、 住生活 が大き ぐ変 わる時 点の 復元 図を作成し 、 改造の 時期と家 族の 歴史と の関連 を考察し 、さ らに住 要求 に つい て考察 を行な っ た。 結果;改 造は 家族 の誕生 、結婚 、死亡な どの 前後に 行な われ、特 に第二 次大 戦後の 改造が多 〈 みられる 。 〈ざし き 〉に床 の問を 設 置し 格式 の高い 座敷と するこ とか ら始まり 、徐々 に開ロ 部を 拡大・ 板戸 を障子戸 にし 採光 面積を 拡大 、縁を 設ける・ ゆかを にわ に張りだし 床 面積の 拡 大を 図る 、天井 を張る ・障子戸 をガ ラス 戸に変 える・ 建 具のないと ころ に建 具をたてる などし て 密閉 性を図り 、さ らに浴 室や 便所 の改 装など が行な わ れる 。こ れらの 改造は 表の 空間か ら裏 の 空間へと 進み 、家 族の変動 があ る度毎 に段階 的に 行な われている 。 湖 東 の農村 部の民家 におい ては 、昭和2 0 年 代の中 頃まで は伝統 的な 住宅であ った が、そ の 後 、機 会あ るご とに 、開放的 に開 口部を多 くす る、ざし きを 格式の 高い 室とす る、床 面積の 拡 大 、各室 の個別 化、・便利な 設備 装置を 取り入 れているな ど を試み 、快適 性を求 めて 改造を 繰り 返し ている が 、基本 的な平 面構成 は継 承し 、伝 統的な 家の 行事を 可能にし てい るとい える。 2SP −3 = 北海 道 アイ ヌ住 居の開 口部 の位 置= 一 白老 地 方 一 駒 滓大 学苫 小 牧短 期大 学 ( 非 ) ○ 小林 法道 253 J
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