ま え が き 最近のボイラーは高性能化,燃料の多様化が進み,また,自動制御技術の進 展により高度のものとなっている。 一方,社会的要請の面から省エネルギー対策としてコージェネレーションに よる排熱ボイラーの採用,地球環境保全対策として石炭・産業廃棄物の流動層 燃焼などが採用されている。このような状況において,ボイラーの取扱いにつ いては,新しい知識と高度な技術が求められている。 日本ポイラ協会では,従来から特級ボイラー技士を目指す方々を対象として, ボイラーの取扱いに関する受験準備用テキストを出版してきたが,技術の進歩 とそれに伴う新しいニーズに応えるため,同テキストの内容を見直し発刊する こととした。 本書が,特級ボイラー技士受験準備用の教本として利用するのみならず,多 くの関係者に広く活用され,ボイラー管理の向上に寄与し,併せてボイラー災 害の防止に寄与する土とを期待するものである。 平成26年4月 一般社団法人 日本ポイラ協会 会長 高村淑彦 目 次 1.ボイラーの起動 1.1ボイラー取扱いの基本事項 1.2 起動準備 1.2.1ボイラー内部の点検とふたの取付け 1.2.2 附属品の点検と整備 1.2.3 附属設備の点検と整備 1.2.4 れんが積み,燃焼室及び煙道の点検 1.2.5 自動制御装置の点検と整備 1.2.6 点火前の水の張り込み 1.2.7 給水装置使用開始前の取扱い 1.2.8 給水後の点検 1.3 点 火 1 1 1 2 2 2 2 9 9 9 0 1 1 4 1.3.1点火直前の準備 1.3.2 拍手だきボイラーの点火 1.3.3 滴だき自動制御ボイラーの点火 1.3.4 インタロックの動作 1.3.5 ガスだきボイラーの点検と点火 1.3.6 微粉炭だきボイラーの点検と点火 1.4 昇圧運転中の取扱い 1.4.1圧力上昇に要する時間 1.4.2 伸びによる移動 2 2 2 5 5 5 1.4.3 膨張水の排水 2 2 2 2 2 2 2 2 2 6 6 7 7 7 7 7 00 00 1.4.4 空気抜き 1.4.5 増締め 1.4.6 漏れの点検 1.4.7 燃焼の調節 1.4.8 水位の監視 1.4.9 過熱器 1.4.10 エコノマイザ(節炭器) 1.4.11空気予熱器 1.5 送気開始 2 2 2 2 9 9 9 9 1.5.1一般注意事項 1.5.2 ドレンの排出 1.5.3 蒸気弁の開け方 2.運転中の留意事項 2.1運転中の燃焼調節 2.1.1一般注意事項 2.1.2 不完全燃焼の防止 33 33 36 2.1.3 失火及び異常消火の防止 37 2.1.4 ガスだきボイラーについての注意事項 38 2.1.5 微粉炭だきボイラーについての注意事項………………………39 2.1.6 燃焼ガス 2.1.7 通風力 4 り ム 2.2 運転中の点検と記録 4 2 4 4 2.2.2 ボイラーの圧力 2.2.1ボイラーの水位 次 2.2.3 過熱器の蒸気温度 4 4 4 5 7 00 2.2.4 スートブロー(すす吹き) 2.2.5 運転記録 2.3 運転中の異常 4 4 4 5 5 5 9 9 9 1 1 1 2.3.1燃焼の異常 2.3.2 異常な臭気 2.3.3 蒸気の立上がり 2.3.4 噴気の音 2.3.5 その他 3.運転停止及び休止中の取扱い 3 5 3.1短時間の停止 5 3 3.1.1一般注意事項 5 3.1.2 油だきボイラー 5 だ 3.1.3 ガスだきボイラー 5 U 3.1.4 微粉炭だきボイラー 6 5 3.1.5 停止作業終了後の点検 7 7 8 5 5 5 9 9 9 5 5 5 7 5 3.2’長時間の停止 3.2.1停止操一作 3.2.2 作業終了時の点検 3.3 ボイラーの保存 3.3.1 日 的 3.3.2 保存方法 m 4.流動層ボイラーと高温水ボイラーの取扱い 6 だ U 6 £ U 4.1流動層ボイラー 4.1.1流動層ボイラーの概要 4.1.2 流動層ボイラーの制御 4.1.3 流動層ボイラーの運転操作 仁 U 6 ご U だ U 7 7 4.2 高温水ボイラー 4.2.1高温水ボイラーの概要 5 5 6 7 4.2.2 高温水ボイラー暖房システムの一例 4.2.3 高温水システムの加圧法 4.2.4 一般注意事項 4.2.5 高温水システムの水管理 5.附属設備及び附属晶の取扱い 8 8 9 9 1 2 5.1過熱器 7 7 5 5 5.1.1一般注意事項 5.2 エコノマイザ 7 7 7 6 6 7 5.2.1一般注意事項 5.2.2 エコノマイザの低温腐食 5.3 空気予熱器 5.3.1二次燃焼その他による空気予熱器の焼損・日日…………………・78 5.3.2 低温腐食の対策 5.3.3 再生式空気予熱器の取扱い 次 5.4 安全弁 5.4.1安全弁の吹出し圧力 7 7 00 8 00 9 9 0 0 1 5.4.2 安全弁の整備 5.4.3 安全弁不調の場合の処置 5.4.4 ボイラーの水圧試験時の取扱い l 1 2 2 2 8 00 8 8 8 5.5 水面測定装置 5.5.1水面測定装置の機能の確認 5.5.2 水面測定装置の管理 5.5.3 ボイラーの水圧試験時の取扱い 5.5.4 遠隔水位表示器の取扱い 5.6 圧力測定装置 5.6.1圧力計の試験 00 00 00 8 2 2 3 3 5.6.2 圧力計の管理 5.6.3 通風計 5.7 給水装置 5.7.1一般注意事項 3 3 4 00 8 8 5 5 6 8 8 8 5.7.2 給水タンク 5.8 吹出し装置 5.8.1吹出し弁,吹出しコック及び吹出し管 5.8.2 ブロー(吹出し)量と回数 6 0 仁 8 U 8 6 5.9.2 蒸気アキュムレータ(蓄熱器) 0 5.9 送気装置 5.9.1主蒸気止め弁 5.10 スートプロワ(すす吹き器) 6.自動制御装置の取扱い 6.1一般注意事項 6,2 自動制御装置作動時の注意事項 6.3 自動制御装置電気回路の点検方法 9 9 9 9 9 0 0 0 1 2 6.3.1電気回路点検の必要条件 6.3.2 電気回路の基本的点検方法 6.3.3 点検時の注意事項 6.3.4 点検方法の実際 6.4 操作用圧力源と配管 6.5 シーケンス制御 6.5.1電磁リレーを用いた論理回路の見方 6.5.2 ボイラーにおけるシーケンス制御の実際………………………96 7.ボイラー用水及びその管理 5 O O O O l 1 2 1 1 1 1 1 1 1 7.1水管理の化学 5 7.1.1元素記号と分子式 7 7.1.3 原子とイオン 6 7.1.2 化学反応の表し方 0 7.1.4 酸・塩基とpH だ 7.1.5 電気伝導率 U O 7.1.6 硬 度 次 n日 7.1.7 炭酸カルシウム〔CaCO3〕換算濃度 1 1 2 2 1 4 7.1.8 溶 液 7.2 水に起因する障害 2 2 2 3 1 1 1 1 6 6 7 0 3 3 4 3 3 3 1 1 1 7 7 9 0 2 7 3 3 3 4 4 4 7.2.1 スケール 7.2.2 腐 食 7.2.3 キャリオーバ 7.3 水質基準と水質項目 7.3.1水質標準値 7.3.2 水質項目 7.4 補給水処理 7.4.1原 水 1 1 1 1 1 1 7.4.2 不純物の種類と基本的処理方法 7.4.3 ろ過及び凝集沈殿 7.4.4 イオン交換処理 7.4.5 膜処理 7.5 ボイラー系統内処理 7.5.1脱 気 149 149 7.5.2 ボイラー水の処理方式 151 7.5.3 給水・復水処理 154 7.5.4 薬液注入 160 7.5.5 ブロー(吹出し)とボイラー水の濃度管理 …………………171 8.損傷及びその防止方法 8.1ボイラーの損傷とその防止方法 vii 3 8 1 8.1.1腐 食 8.1.2 摩 耗 8.1.3 漏 れ e 0 1 U 0 6 1 0 0 8.1.4 か性ぜい化 8 1 7 8 史 8.1.5 割 れ 1 U 0 00 00 9 1 1 1 9 9 9 9 9 9 9 9 1 1 1 1 1 1 1 1 8 0 1 8.2 附属晶及び附属設備の損傷と防止方法 8.2.1附属品 8.1.6 湾 曲 9 9 1 8.2.2 附属設備 8.3 ボイラー事故に伴う損傷と防止方法 8.3.1過熱及び焼損 2 2 3 4 5 5 7 7 8.3.2 膨出及び圧かい(潰) 8.3.3 破 裂 8.3.4 低水位事故 8.3.5 ガス爆発 8.3.6 ウオータバンマ 8.3.7 その他の事故と防止方法 8.4 ボイラー室の天災等緊急時対策 8.4.1地震対策 8.4.2 停電対策 8.4.3 火災対策 9.清浄作業 9.1−般注意事項 dii 1 1 2 2 9 9 0 0 8 00 0 0 次 日 9.2 清浄作業 9.2.1安全対策 2 2 2 2 2 2 2 2 0 0 0 0 0 0 0 0 3 3 4 5 5 7 7 8 9.2.2 ボイラーの冷却 9.2.3 清浄作業を始める前の注意事項 9.2.4 清浄作業前後の点検 9.2.5 燃焼ガス側(外部)清浄作業 9.2.6 水側(内部)清浄作業 9.2.7 清浄後の措置 8 2 O 9.3 化学洗浄法 9.3.1化学洗浄法の概要 8 2 O 9 2 9.3.2 酸洗浄の方式 O 0 2 9.3.3 酸洗浄薬品 l 2 2 9.3.4 仕様の決定 l 3 2 9.3.5 作業準備 4 り l 9.3.6 酸洗浄作業 ん 6 l 9.3.7 水洗作業 2 虎 9.3.8 洗浄廃液の処理 U 2 l 1 10.維持管理 10.1事故と保全 10.2 点 検(自主検査) 10.2.1点検の要領 索 引 2 2 1 2 9 0
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