8 ヘルメット贈呈式あいさつ27.6.30

ヘルメット贈呈式 あいさつ
平成 27 年 6 月 30 日
昨年相次いで起こった高校生の自転車での交通死亡事故を受け、
今年度から、
愛媛県立学校全体で、
ヘルメット着用を推進することになりました。
資料によると、自転車事故の9割以上は車との接触事故であり、転倒して頭部(あたま)を打つ割
合が断然多く、死亡事故になる可能性が非常に高いとのことです。
過去5年間の自転車事故で亡くなった方のうち、ヘルメットを着用していれば、75%の方の命が助
かったと言われています。
ここで、最近起こった、ヘルメットを着用していて命が助かった例を紹介します。
先日、本県のある高校の先生が自転車で出勤している時に、交差点で車に後ろから追突され、自転
車と共に跳ね飛ばされ、道路に打ち付けられる重大事故が発生しました。
しかし、この先生はヘルメットを着用していたため、自転車は大破し、かぶっていたヘルメットも
破損しましたが、ヘルメットが頭をしっかり守ってくれて、軽いむち打ちで済んだそうです。自転車
に乗るときには、ヘルメットを着用することが、非常に重要だということです。
今回、PTA の関連団体である愛媛県教育振興会からの援助と、愛媛県の予算により、すべての県立
高校生に、ヘルメットが、無償で支給されます。
愛媛県の県立学校の生徒は約3万人いますから、無償で支給するための費用は、かなりの金額にな
ります。それでも無償で配布していただけるのは、PTA の皆様をはじめ、県全体で高校生の自転車死
亡事故を無くそうという強い意志の表れです。
ただ、生徒の皆さんが、学校や保護者から言われたからヘルメットを着用するというのでは効果は
あまりありません。生徒の皆さんが、自分のこととして取り組むことが大切です。このため、ヘルメ
ットのデザインは、2月に、愛媛県の全高校の代表生徒が参加した「ヘルメットデザイン検討会議」
で決定されました。また、3月には、ヘルメット着用の意義を考える「地区別ヘルメット着用推進会
議」も開かれています。この2つの会議には、本校の生徒も参加しました。また、皆さんも御存知の
とおり、本校では、日頃から、生徒会の交通委員会を中心に、交通安全運動に取り組んでおります。
今回のヘルメット着用についても、積極的に推進活動を行うと聞いています。生徒の皆さんの自主的
な取り組みを今後もお願いします。
この後、本校の西谷 PTA 会長さんから、ヘルメットを贈呈していただきます。そして、明日7月1
日の登校時から、愛媛県下一斉に完全着用となります。様々な人々の、命の大切さへの思いが込めら
れたヘルメットです。生徒の皆さん一人一人が、自転車事故は他人事ではなく、自分自身の安全や命
に関わる問題だと理解して、ヘルメット着用を順守してほしいと思います。なお、学校への登校時以
外も、自転車に乗るときは、ヘルメット着用をお願いします。
また、先ほどは、自転車が被害者になる話をしましたが、自転車は加害者になることもあります。
死亡事故や、保護者への1億円の賠償命令が出されたことも起こっています。自転車は、凶器になる
恐れがあることを、よく知っておいてください。
皆さんが、被害者にも加害者にもならないよう、日頃から、交通ルールや交通マナーの遵守をして、
命を大切に、安全で、充実した生活を送られることを願っています。
以上です。どうぞよろしくお願いします。