証券コード 3401 当社経営概況と修正中期計画 帝人株式会社 2015年9月 1.帝人グループの紹介 2.これからの帝人は? 1 1. 帝人グループの紹介 (1)帝人グループの概要 ■会社概要(2015年3月末) 創業 1918年 資本金 708億円 グループ会社数 従業員数 152社 15,780名 ■業績(2015年度見通し) 売上高 代表取締役社長 執行役員 CEO 鈴木 純 (すずき じゅん) 8,100億円 営業利益 530億円 当期純利益 300億円 総資産 8,500億円 有利子負債 3,100億円 自己資本比率 配当 36% 6.0円/株 (上期:3.0円) (下期:3.0円) 2 1. 帝人グループの紹介 (2)事業分野と収益構成(2015年度 見通しベース) 売上高内訳 その他 9% 高機能繊維・ 複合材料 17% 製品 34% 電子材料・ 化成品 21% 営業利益内訳 その他 製品 8% 高機能繊維・ 複合材料 7% 27% ヘルスケア 39% 電子材料・化成品 19% ヘルスケア 19% 3 1. 帝人グループの紹介 (3) 事業別概況 ① 高機能繊維・複合材料事業 アラミド繊維 炭素繊維・複合材料 4 1. 帝人グループの紹介 アラミド繊維 強さは鉄の8倍、軽さは鉄の1/5の合成繊維 米国デュポン社と帝人の2社で寡占状況(帝人の全世界シェア:約 50%) パラ系アラミド繊維用途別シェア*(2014年) ブレーキパッド タイヤ 補強材 その他 ゴム資材 5% 10% タイヤ 15% 光ファイバー 補強材 摩擦材 30% 保護手袋 防弾チョッキ 安全分野 光ファイバ- (防弾・防護) 15% 25% *市場全体の当社推定値 「軽量化」「省エネルギー」「安全・安心」に貢献 5 1. 帝人グループの紹介 「トワロン」で弾丸もストップ ~ 防弾用途の例 弾丸の進行方向 6 1. 帝人グループの紹介 炭素繊維・複合材料 強さは鉄の10倍、軽さは鉄の1/4の合成繊維 日系3社で世界の60%以上のシェア(帝人の全世界シェア:約20%) 用途別内訳*(2014年) 航空機 テニスラケット エアバスA380 スポーツ・ レジャー 15% 風力発電ブレード (羽根) 航空機 一般産業 ©AIRBUS 45% 40% *当社の売上高ベース 炭素繊維強化複合材料 「軽量化」「省エネルギー」「環境保全」に貢献 7 1. 帝人グループの紹介 航空機用途への取り組み 例) A380 における炭素繊維複合材料(CFRP) 採用部位 機体構造重量の約23%にCFRPを採用(約35トン)、部位は多岐に渡る。 2階席用 フロアビーム ©AIRBUS 出典: 炭素繊維協会 8 1. 帝人グループの紹介 自動車用途への取り組み 自動車に対するCO2排出削減と低燃費化への規制強化 燃費を改善し、CO2排出量を削減するには・・・ 動力 車体 ・空力特性の向上 ・車体の軽量化 タイヤ ・熱効率向上 ・アイドリングストップ ・小型化 ・ハイブリッド化、EV化 ・転がり抵抗低減 軽量化の切り札として炭素繊維複合材料へ大きな期待 帝人の技術: 熱可塑性炭素繊維複合材料 成形加工時間の大幅短縮を実現 • 量産車への本格採用に向けて、 米GM社との共同研究開発が最終段階へ • その他、日欧の大手メーカーとの取り組みも 進行中 帝人が制作した コンセプトカーの車体骨格 9 1. 帝人グループの紹介 ② 電子材料・化成品事業 ポリカーボネート 樹脂 ポリエステル フィルム 10 1. 帝人グループの紹介 ポリカーボネート樹脂 ガラスの1/2の軽さ、200倍の耐衝撃性 業界第4位、成長市場の中国へ先行進出 ヘッドランプカバー 新幹線N700系の窓 タッチパネル スマートフォン用 カメラレンズ 11 1. 帝人グループの紹介 ポリエステルフィルム 品質の安定性・均一性に優れ、幅広い用途に展開 デュポン社と合弁で世界的に事業を展開 LCD用反射シート向け 反射シート 太陽電池バックシート向け TULC缶 12 1. 帝人グループの紹介 ③ ヘルスケア事業 医薬品 在宅医療 13 1. 帝人グループの紹介 医薬品 高齢化社会、生活習慣病にフォーカス 特定領域で国内トップクラスのシェア獲得 骨・関節 呼吸器 代謝・循環器 • 骨粗鬆症治療剤 • ボナロン • ワンアルファ • 去痰剤 • ムコソルバン • 重症感染症治療剤 • ベニロン • 高尿酸血症・痛風治療剤 • フェブリク 14 1. 帝人グループの紹介 高尿酸血症・痛風治療剤 「フェブリク」 • 2014年度上旬より50%以上のシェアを獲得 • 現在もシェア拡大中 (百万円) 6,000 国内「フェブリク」薬価売上推移 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 FY11 1Q FY11 2Q FY11 3Q FY11 4Q FY12 1Q FY12 2Q FY12 3Q FY12 4Q FY13 1Q FY13 2Q FY13 3Q FY13 4Q FY14 1Q FY14 2Q FY14 3Q FY14 4Q FY15 1Q • 現在、米国・欧州をはじめ世界約40の国と地域で販売 独占販売提携国は117ヶ国に達し、順次販売を開始 (百万円) 20,000 欧米売上高推移(消化ベース) ($1=120円、€1=135円で換算) 16,000 12,000 欧州他 8,000 米国 4,000 0 FY09 1Q FY09 2Q FY09 3Q FY09 4Q FY10 1Q FY10 2Q FY10 3Q FY10 4Q FY11 1Q FY11 2Q FY11 3Q FY11 4Q FY12 1Q FY12 2Q FY12 3Q FY12 4Q FY13 1Q FY13 2Q FY13 3Q FY13 4Q FY14 1Q FY14 2Q グローバルでの売上 1,000~1,600億円を目指す FY14 3Q FY14 4Q 15 1. 帝人グループの紹介 在宅医療 酸素濃縮装置 在宅酸素療法 国内トップシェア 睡眠時無呼吸症候群 国内トップシェア 優れた機器開発力 患者さんを24時間/365日フォローする体制 • 日本全土をカバーする営業拠点 (12支店・65営業所) • 災害時の患者安否確認システム ● 睡眠時無呼吸症候群治療器 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● コールセンターで24時間 365日サポート 16 1. 帝人グループの紹介 ④ 製品事業 繊維素材 産業資材 17 1. 帝人グループの紹介 ⑤ IT事業(その他) ITサービス (企業向け) ネットビジネス (個人向け) 18 1.帝人グループの紹介 2.これからの帝人は? 19 2. これからの帝人は? (1) 修正中期計画(2014年11月発表)の骨子 帝人グループが2016年までにやりきること 構造改革:課題事業に対する抜本的改革の断行 収益改善効果 : 175億円/年 (2014年対比、フル発現時) 一時損失 : 470億円 (2014年度に損失処理) 収益目標(2016年度):営業利益500億円、当期利益ROE8% 重点戦略事業(高機能素材・複合材料、ヘルスケア)の成長+構造改革効果 発展戦略:「複合化」と「融合」による「ソリューション提供」の実現に 向けた重点資源投入 発展戦略投資: 1,000億円を重点戦略事業に集中的に投入(2015~2016年累計) プロジェクト: 素材・ヘルスケア・ITの“融合”による新規高収益事業の創出 20 2. これからの帝人は? (2)事業構造改革 赤字体質事業に対する抜本的対策を2016年度中に完了し、 「持続的な成長」を実現するため事業構造を再構築 市場成長性 競争優位性 将来の発展・成長に 必要な領域に絞り込み 採算性 生産規模 生産立地 適正化を実現 設備・資産構成 単なる止血策ではなく、発展戦略実行のための基盤整備 21 2. これからの帝人は? (2)事業構造改革 事業 単位:億円 効果額(営業利益) 2016年度 電子材料 ・化成品 75/年 ヘルスケア 40/年 高機能繊維 ・複合材料 原料・重合他 効果額合計 5/年 10/年 130/年 フル発現時 主な内容 樹脂 : シンガポール子会社撤収 105/年 フィルム : 岐阜事業所 生産休止 40/年 米国在宅医療構造改革 岩国・三原事業所の一部生産停止、 15/年 徳山事業所閉鎖 DMT工場生産停止、 15/年 松山重合工場集約 175/年 構造改革等に伴う一時費用約470億円を計上(2014年度) 従業員対応 : 撤収する工場等に従事する従業員については、定年退職補充、 各種プロジェクト組織等への再配置により最大限吸収する。 22 2. これからの帝人は? (3)発展戦略 帝人グループの強み = 3つの領域を併せ持つユニークな事業体 【素材領域】 【ヘルスケア領域】 炭素繊維 在宅医療 ■ 小型化、軽量化、 強靭化、意匠性を アラミド 実現する多彩な 樹脂 繊維 高機能素材 ■ 素材の複合化技術 ポリエステル 繊維 フィルム 【IT領域】 ネットビジネス ■ ITサービスの 開発スピード ■ 他事業との 迅速な連携 医療IT事業 ■ 在宅医療の 全国ネットワーク /顧客基盤 ■ 医療分野の 研究・開発知見 医薬 23 2. これからの帝人は? (3) 発展戦略 マクロトレンドと帝人グループの重点領域 環境 ・省エネ 安心 ・安全 ・防災 CO2排出量増加による地球温暖化を踏まえ、各国は自動車の 排ガス・燃費規制等を強化 自然災害(地震、洪水等)、公共構造物の老朽化に伴い、 安心・安全に関わるサービスに対するニーズが増大 少子高齢化 少子高齢化の進展と生活習慣病の増加に伴う、 ・健康志向 健康予防意識の高まり 24 2. これからの帝人は? (3) 発展戦略 事業間の“融合”による新規ビジネス創出 【重点領域】 環境 ・省エネ 安心 ・安全 ・防災 素材 ヘルスケア IT 高機能複合材料による顧客価値の実現 自動車向け部材 (炭素繊維複合材料など) 素材×素材 電池部材 モニタリング・サービスの横展開 アラミド繊維 炭素繊維 素材×IT モニタリング システム 在宅医療モデルの横展開・市場創造 情報通信基盤 ヘルスケア×IT 少子高齢化 ・健康志向 生体適合医療材料の実用化 素材×ヘルスケア 研究機関提携 生分解性素材 【重点プロジェクト】 医療開発知見 スマートウェアラブル 高靭性構造材 オープンヘルスケア プラットフォーム 地域医療支援 組織修復材料 機能代替医療材料 既存事業の延長ではない「ソリューション提供型事業体」へ 25 2. これからの帝人は? 将来イメージ 「ヘルスケア」、「複合/高機能材料」を主要2事業とする企業体 2014年 2016年 2020年近傍 IT IT IT 高機能繊維・ 複合材料 ヘルスケア 高機能繊維・ 複合材料 ヘルスケア 電子材料・ 化成品 電子材料・ 化成品 製品 複合/ 高機能材料 ヘルスケア 製品 製品 ROE目標: 10%超 ROE目標: 8%以上 -20% 0% 20% 40% (横軸)投下資本利益率 60% (縦軸)成長率 -20% 0% 20% 40% 60% -20% 0% 20% 40% 60% (円の大きさ)営業利益規模 26 見通しに関する注意事項と事業等のリスク 見通しに関するご注意 当資料に記載されている内容は、種々の前提に基づいたものであり、記載された将来の計画数値、施策の 実現を確約したり、保証するものではありません。 事業等のリスク 業績等に影響を与える可能性のある重要な要因には、以下の事項があります。なお、業績に影響を与える 要因はこれらに限定されるものではありません。 ① 競合・市況変動にかかるもの 帝人グループは市況製品を展開しており、景気動向、他社との競合に伴う市場価格の変動、購入原燃料の価 格変動、また為替、金利といった相場の変動が事業業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 製品の品質にかかるもの 事業活動全般において品質保証を確保する体制を敷いていますが、製品・サービスの欠陥が業績、財務状況、 社会的評価等に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 研究開発にかかるもの 研究開発に対し積極的に経営資源を投入していますが、特に医療用医薬品の開発には、多額の費用と長い 期間がかかるうえ、創薬研究において、有用な化合物を発見できる可能性は決して高くありません。また、種々の 要因により承認申請を断念しなければならない可能性があります。また、承認申請した後でも承認が取り消され ることがあります。 ④海外活動にかかるもの 海外での活動について為替変動に係るリスクのほか、予期しない法律・規制の施行、不利な影響を及ぼす租税 制度の変更、経済変動、政変・テロ・戦争等による社会的混乱により、経営成績及び財務状況等に悪影響を 及ぼす可能性があります。 ⑤事故・災害にかかるもの 大規模な自然災害や不慮の事故等により生産設備が損害を受けた場合や原材料の供給等サプライチェーンに 大きな障害が生じた場合は、帝人グループの経営成績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。 本資料に記載された製品名等は登録商標です。 ◆ホームページでも皆様に役立つ情報をご紹介しております。 アドレス:http://www.teijin.co.jp/ir/ <IRに関するお問合せ先> 帝人株式会社 財務・IR部 TEL:03-3506-4407 FAX:03-5510-7977 Eメール:[email protected]
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