薬用資源学特論 Advanced Natural Drug Resources (科目責任者) ○山下 選択1単位 浩 ■ 一般目標 生理的活性を有する天然有機化合物の殆どは二次代謝物として生合成されるため、二次代謝産物 の構造を生合成経路に基づいて系統化し構造の多様性を学ぶ。生理活性を持つ天然有機化合物の研 究例を通して、医薬品シーズとしての天然物に対する理解を深める。 ■ 到達目標 医薬品資源としての天然生物活性物質を構造によって分類、整理するとともに、天然生物活性物 質の利用に関する事項を修得する。 ■ 授業開講数 10 講 ■ 授 業 計 画 区分 項 目 授 業 内 容 1. 酢酸-マロン酸経路:フェノール類、キノン類、マクロライド 生合成から見た有用な天然 ほか 有機化合物の構造(1) 2. メバロン酸経路:モノテルペン、セスキテルペン 生合成から見た有用な天然 1. メバロン酸経路:ジテルペン、セスターテルペン、トリテルペ 2 有機化合物の構造(2) ンほか 1. シキミ酸経路、アミノ酸経路:フェニルプロパノイド類、アル 生合成から見た有用な天然 3 カロイド 有機化合物の構造(3) 2. 複合経路:フラボノイド、アルカロイド ほか 1. 生薬に施す修治の意義および含有成分の変化 4 薬用植物の医薬品への適用 (附子・人参について) 有 用資 源とし ての天 然物 5 1. 生薬中に含まれる有効成分の探索研究(大黄の例) (1) 有 用資 源とし ての天 然物 1. 天然生理活性成分をキー化合物としたドラッグデザイン 6 (2) イチイの活性成分:タキソール類の作用とそれらの合成 有 用資 源とし ての天 然物 7 1. ステロイドの化学と医薬品への応用 (3) 有 用資 源とし ての天 然物 8 1. アイヌ民族の有用植物 (シケレペニ、イケマの例) (4) 有 用資 源とし ての天 然物 9 1. アイヌ民族の有用植物 (ニシキギ科植物の例) (5) イオンチャンネルに作用す 1. 自然毒の由来と構造:テトロドトキシン、サキシトキシン、ア 10 る天然有機化合物 コニチン、ブレベトキシン、シガトキシン、パリトキシン 1 ■ 成績評価 定期試験(50%) 、レポート(50%)により評価する。 ■ 科目担当者との連絡 教員研究室 B109、メールアドレス yama(at)hokuyakudai.ac.jp ■ 事前事後学習 事前にプリント、論文を配布するので予習しておくこと。講義で学んだ内容をテキストと配付資 料などにより復習しておくこと。 ■ 使用テキスト及び参考書 テキスト:講義プリント 参 考 書:山崎幹夫 他編「薬用資源学(第 2 版)」(丸善) 海老塚豊 監訳「医薬品天然物化学」 (南江堂)
© Copyright 2024 ExpyDoc