臨床検査医学 22001133 前期試験①

臨床検査医学 22001133 前期試験① 過去のシケタイを、まとめ直しました! とにかく余計なことは書かない!が鉄則です! 渡邉先生範囲 臨床検査概論 2012
(2012)(2011)(2010)(2008)(2007)(2006)→これは絶対にでる?笑 GTP
(解答) 個体間変動に対し個体内変動の割合が高い検査項目の代表例は血糖である。血糖値は
2012
直前の食事内容や食事からの時間経過によって大きく変動する。そのため、空腹時血糖
や随時血糖のように測定条件を限定することが重要である。しかし、空腹時血糖だけで
GTP
見ると、個体間変動は小さいので、基準範囲内であれば正常と判断してよく、逸脱すれ
ば異常である可能性が高いと考えられる。 一方、個体内変動の割合が低い検査項目の代表例はγ-GTPである。γ-GTPは個体間変
動が大きいため、血糖とは違い、基準範囲内であってもその人にとって正常とは言えな
い可能性がある。この場合、経時的変化を見なければ正確な判断は下せない。ただし、
基準範囲から逸脱していれば異常の可能性が高い点は変わりない。 Point:間違っても「γ-GTPには基準値の意味がない」とは絶対に書かないように。最
重要問題。 (2012)(2011)(2010) (解答) ブドウ糖が赤血球、血清アルブミンと結合したものをそれぞれグリコヘモグロビン、グ
リコアルブミンという。赤血球の半減期は約 120 日なのに対し、アルブミンの半減期は約
20 日である。したがって、グリコアルブミンは2週間~1ヶ月前、グリコヘモグロビンは
1~3ヶ月前の血糖状態を知るのに有用な検査値といえる。 Point 次 の 表 を 暗 記 ブドウ糖と結合するもの 有用な時期 グリコヘモグロビン 赤血球(半減期 120 日) 1〜3ヶ月前 グリコアルブミン アルブミン(半減期 20 日) 2週間〜1ヶ月前 (2011)(2010)(2008)(2007)(2006) 問1-1 全血検体から血漿および血清を分離する方法について知るところを述べよ。 (解答) 血漿は、全血検体に抗凝固剤を加えて遠心分離し、沈殿した血球成分以外の上澄みを
とる。血清は全血検体を凝固させてから遠心分離し、血餅をのぞいた上澄みをとる。 Point:血 液 を 凝 固 さ せ な い で 遠 心 分 離 す る と 血 漿 + 血 球 血 液 を 凝 固 さ せ て 遠 心 分 離 す る と 血 清 + 血 餅 (2011)(2010)(2008)(2007)(2006) 問 1-2 血 漿 と 血 清 の 構 成 成 分 の 違 い に つ い て 説 明 せ よ 。 (解答) 血漿は、全血成分から赤血球、白血球、血小板の血球成分を除いたもの。 血清は、血漿からフィブリノーゲン、フィブリン、一部の凝固因子を除いたもの。 Point: 血漿は凝固させない→血球成分+血漿→血漿は全血成分から赤血球、白血球、血小板の 血球成分を除いたもの。 血餅は凝固させる →血球成分がフィブリンやフィブリノーゲン、一部の凝固因子によ って絡めとられる→血漿からフィブリノーゲン、フィブリン、一 部の凝固因子を除いたもの。 (2011)(2010)(2008)(2007)(2006) 問1-3 血漿と血清の分離用採血管の違いについて知るところを述べよ。 (解答) 血漿の分離用採血管には抗凝固剤が含まれているが、血清の分離用採血管には含まれ
ていない。 Point:キーワードは「抗凝固剤」 (2011)(2010) 問3 血中尿酸値の上昇機序について知るところを述べよ。 (解答) 尿酸は、産生能が亢進するか、腎臓からの排泄が低下した場合に上昇する。糖尿病や
高脂血症の人では、尿酸の産生が亢進している。また、脱水や腎機能が悪い人は尿酸の
排泄が低下し、尿酸値が上昇する。 (予想) 基準値について知っていることを記せ。 (解答) 基準値とは、健康な人の集団を測定し、その値の分布の中央部95%を含む範囲を示す。 (2012)(2010) (解答) 1) 石鹸は汚れが目に見えて明らかなときに使用し、アルコール性消毒液は石鹸が使用
できないときや、汚れが明らかでないときに用いる。 2) 処置を始める前 ひとつの処置を終えた時 注射薬の作成などの、清潔な操作を有するとき 病室に出入りするとき 3) 着脱の際に、手や手袋を汚染させることがあるため。 PPOOIINNTT::石鹸とアルコール性消毒液の違いは目に見えるか見えないか! PPOOIINNTT 手指衛生とは?
手洗い、手洗い消毒、擦式手指消毒、手術時手指消毒のこと!
次のときに行う↓
・処置を始める前
・ひとつの処置を終えた時(一処置、一手洗い)
同一患者でも身体の異なる部位をケアする時は、手袋交換と手指消毒する(例:オム
ツ交換後、気管吸引をする等)
※手袋は手洗いの代わりにならない。ピンホールがあったり、着脱の際に、手や手袋
を汚染させることがある。手袋着用の前後に、手指消毒をするのが適切である。
・注射薬の作成等、清潔な操作を有する時(手袋、マスクも必要)
・病室に出入りする時(病原体を持ち込まない、持ち出さない)
(2010)(2009)(2008) 結核患者を診察する際に、サージカルマスクとN95 マスクをどのように使い分けるか、
のべよ。
(解答) N95マスクは、微生物を含む外気から, マスクを装着するヒトを守るために使用さ
れるのに対し、サージカルマスクは逆に、マスクを装着したヒトから排出される微生物
を含む粒子が大気中に拡がるのを防ぐ目的で使用される。マスクを装着したヒトを中心
に考えると、前者は外から内にという経路を、後者は内から外への経路を防ぐといえる。
その意味で、結核の患者には、内 (患者) から外 (気) への経路を防ぐサージカルマス
クを使用する。また、医療従事者は外気から自らを守る意味で N95 マスクを用いる。
PPOOIINNTT サージカルマスク 人にうつさない! NN95マスク 自分を守る! (2008) 標準予防策で用いる個人防護具(Persomal Protective Equipment:PPE)の種類、
および目的を挙げよ。 (解答) 手袋…血液、体液、分泌物、排泄物、汚染物に触れることでの感染を防ぐため。
ガウン…血液、体液、分泌物、排泄物のしぶきや飛沫により衣類を汚染する可能性があ
る場合に皮膚を守り、衣類の汚染を防ぐため。
マスク…血液、体液、分泌物、排泄物のしぶきや飛沫が発生するような手技、ケアを行 う際の口の粘膜を守るため。
アイシールド…血液、体液、分泌物、排泄物のしぶきや飛沫が発生するような手技、ケ
アを行なう際に目の粘膜を守るため。
PPOOIINNTT 種類 目的 (血液、体液、分泌物、排泄物が…) 手袋 接触感染の予防 ガウン 皮膚と衣服の汚染の予防 マスク 口の粘膜を保護 アイシールド 目の粘膜を保護 * スタンダード・プリコーション(標準予防策) 標準予防策とは、すべての患者の湿性生体物質(汗を除く)と傷のある皮膚、粘膜を、感染性
物質と見なし、疾患の種類や特殊性に関係なく、すべての患者に対して標準的にとるべき対策
のこと。感染経路を断ち切ることによって、感染の発生・拡大を予防することを 目的とする。