新 東 ら い ぶ ら り

図書委員会からのアンケート
今回は卒業記念号も兼ねているということで、
卒業生の皆さんに縁の深い、渡邉 容史先生に
登場していただきましょう。
Q1.簡単な自己紹介をお願いします。
みなさんこんにちは!!保健体育科、渡邉容史(ま
さし)です。2015年12月10日で35才となりますが、まだまだ青春しています!!本校に勤
務して、早6年が経ちました。そしてその6年間、陸上競技部の顧問をしています。日本陸
連、愛媛陸協、高体連・・・様々な肩書きだけはありますが、そこら辺にいる「ちっさい
おいさん」になろうとしています。趣味は、ゴルフ・料理・読書・トレーニング・アル
コール・生徒を鍛える…などなど多趣味です。
Q2.高校時代に感銘を受けた本を教えてください。
『ラグビー 荒ぶる魂』です。著者は大西鐡之祐氏、早稲田大学ラグビー部監督、日本
代表監督、さらには、日本オリンピック委員会委員に就任し、全国制覇やスポーツの発展
に寄与してきた一人です。たまたま家に転がっていた本で、おそらく父親が読んでいたの
でしょう。遠征に行く電車の中で読むものがなくて手に取りました。そこには、いわゆる
『ラグビー』って感じで、血と汗と涙とか、闘争やら緊張とか、試合終了のノーサイドの
瞬間なんかの話が綴られていたと思います。高1に読んだので、もう19年も前の話です。
正直完璧な内容までは思い出せません。ただ、その本の中に、「科学と情熱の結合」とい
う言葉があり、それだけは今でも忘れません。当時陸上競技部に入部し、根性論的なト
レーニングに思え、とにかくやらされている感MAX!!の日々でした。そんな中、熱い
ハートや魂が備わっているからこそ、理論や技術が活きてくるという「科学と情熱の結
合」という言葉を目にし、泥臭いこともやらなきゃいけないんだと感じたのです。このこ
とが全てではありませんが、高校2年で、全国1位のタイトルを手にすることができまし
た。
Q3.生徒に読んで欲しい本を教えてください。
難しい質問です。何でもいいと言えば何でもいいと思います。本を読むにも好き嫌いは
あると思います。ということで、一応私がよく読む本の紹介をします。東野圭吾氏の作品
や赤川次郎氏の作品です。海外だとダン=ブラウンかな?これは読みやすい。単にサスペ
ンス・ミステリーが好きなだけです。皆さんも読んでみてください。強いてお薦めするな
ら丹下健太という作家がいます。私の友達です。4作品ほど出版していますが、どれもゆ
るーい感じでいいです。ところで、私の持論として、読書のいいところは想像力を働かせ
ること、推理というか推測というか予測というか予想というか…そういうのをしていくと
ころだと思います。いくつか読んでみたケータイ小説は、いわばドラマ仕立てで最後の終
わり方こそいろいろですが、描写がありきたりというか何と言うか…。
Q4.東高生に一言!
いろいろ言いたいことはありますが、私の好きな言葉に「花には水を人にはユーモア
を」をいう言葉があります。要は笑顔が大切だということです。そしてもう一つ。「艱難
汝を玉にす」しんどいこと、苦しいことも、皆さんを光輝く玉にするためのものです。
『イエス!!』か『ハイ!!』か『喜んで!!』。やれることはどんどんやってみてくだ
さい。それが青春!!
さ
て
、
今
回
の
『
新
東
ら
い
ぶ
ら
り
』
は
、
卒
業
記
念
号
と
い
う
こ
と
で
、
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の
記
事
を
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し
ま
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た
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、
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お
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す
。
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後
の
飛
躍
・
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躍
を
心
か
ら
お
祈
り
し
ま
す
。
新
読書の価値・効果について(ぜひ参考に!
東
また、扁桃体や前頭葉のような、感情であったり意欲であったりをつかさどる器官も使います。視覚はもちろん使いま
ら
い
卒業後も読書をしてネ。)
読書は、様々な脳の器官を使います。例えば、短期記憶をつかさどる「海馬」。聞いたことがある方も多いのでは?
すし、右脳も活用しています。専門的な話だと、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いた神経科学的研究によれば、単
語を読む時には少なくとも 9 つの部位が比較的安定して活動すると報告されているとも。つまり、かなりの脳の器官を
動かしているのが読書。こう考えると、なぜ読書が効率のいい脳トレであり、学習法なのか、よくわかりますね。さら
に、読書の価値、という点では、下記のようなものが挙げられています。
1.大脳の活性化 オックスフォード大学の神経学の名誉教授であるJohn Stein氏は「読書は大脳のトレーニング
だ」と主張しているそう。実際に読書中の脳をMRIでスキャンしたそうですが、本の中の景色や音、においや味を想像
しただけで、大脳のそれぞれをつかさどる領域が活性化し、新しい神経回路が生まれた、ということです。これってす
ごいですよね。実際には体験していないことなのに、本を読むことで、あたかも体験したかのように感じる。つまり、
本の中に書かれている内容をイメージして追体験している状態になる、ということ。もちろん、人によってイメージす
ぶ
ることは異なるでしょうが、想像力が鍛えられる、ということにもつながります。
ら
2.ストレスを軽減する イギリスのサセックス大学の研究によると、わずか6分間の読書によりストレスが3分
の2以上軽減されるそうです。これは音楽鑑賞や散歩によるストレス軽減をはるかにしのぐレベルである、とのこと。
全ての人に当てはまるかはわかりませんが、読書家と言われる人たちは、情緒が安定している人が多い気がします。ス
り
トレスが溜まり気味の方、読書なんていかがでしょうか?
3.コミュニケーション力を高める 「1」の大脳の活性化にあったように、読書であってもイメージを膨ら
新
居
浜
東
高
図
書
館
平
成
二
十
七
年
三
月
号
ませることで、実際に体験したかのように感じることができます。もちろん、実体験よりは刺激が少ないでしょうけ
ど、それでも読書をした場合としない場合では、大きな差が生まれてくるもの。そして、ビジネス書もそうですし、小
説などもそうですが、ロジカルな思考や感情表現、言葉の表現など、自分の中に参考材料がインプットされます。さら
に、読書会などで人にアウトプットすることで、コミュニケーション力がぐっとアップします。
4.多角的な思考が身に付く これも非常に役立つものですが、本は、その著者ごとに表現の方法が違ったり、
結論にアプローチする道筋が違ったり、はたまた切り口そのものが違ったりで、同じことを説明するのにも、様々な視
点が内包されています。そのため、日ごろから読書をすること、もっというと多読をしていくことで、多くの角度から
内容を捉える事ができるようになります。そうすると、「ああ、この本はこう書いてあるけど、こういうことが言いた
いのね」という、本質を見極めるスキルが磨かれてきます。元グーグル日本法人社長の村上憲郎氏も言う、自分なりの
頭の中の本棚と、カテゴリ分けができてきて、ものの数分で本の内容を把握することも可能に。
5.情報処理能力のアップ インターネットが普及して、情報が大量に入ってくるようになった時代・・・なん
てもう聞きあきた台詞ですが、実際にそういう側面はありますよね。情報の取捨選択は本当に重要。今たいして必要の
ない情報ばかり大量にインプットしていては、仕事で成果を上げることは難しいでしょう。読書、とりわけビジネス読
書は、目的を設定して読むため、この情報処理能力がアップします。これは必要、これは直感的に気になる、これはい
らない。情報を寄り分けていくことで、過度の情報にさらされることなく、情報を処理することができます。また、ビ
ジネス書でなくとも、スタンフォード大学の研究によると、文学作品の精読は、脳の複合的な認知能力のエクササイズ
になる、ということもあるそうです。さらに、みなさんもきっとご存知のシナプスは、簡単に言うと「シグナルを伝達
する接合部位」というもの。要するに、信号を伝達する装置です。読書をすることで、このシナプスが新しく形成さ
れ、さらに既存のシナプスの働きも活性化することに繋がります。そうすると、さらに伝達の効率がアップし・・・と
なります。つまり、情報伝達のスピードが上がり、処理能力がアップするということですね。記憶力についても同じこ
とが言えます。