2015年の米国リート市場の注目テーマ“M&A”

2015年5月7日
米国リートの投資環境について
情報提供資料
2015年の米国リート市場の注目テーマ“M&A”
M&Aの機運高まる米国リート市場
米国リート市場の推移
M&Aの増加が期待される米国リート市場
 金融危機以降、米国リートのM&Aは比較的低位で推
移してきましたが、2015年には再び活発化し、米国
リート市場の追い風となる可能性があります。
 その背景には、資金調達コストが低水準で推移して
いることや、アクティビスト(物言う投資家)の台頭など
が挙げられます。
 アクティビストたちは、業績の冴えないリート経営陣に
対する圧力を強め、ポジティブな変革を促すことがで
きます。また、リート経営陣は、競合リートとの合併に
よるコスト面での相乗効果の達成や、積極的なM&A
による外部成長の追求を行うことができます。
サイモン ・プロパティー・グループの事例
 今年3月には、米国リート最大手でショッピングモール
運営を行うサイモン・プロパティー・グループが、同業
第3位のメイスリッチに対し、上場リート同士としては
史上最大規模となる約232億ドルの買収案を提示し
ました。
 この買収案は合意に至らず白紙に戻る結果となりま
したが、高級物件を有する小売・商業施設リートのバ
リュエーションが魅力的であることを証明した形とな
り、今後のM&A増加への期待が高まりました。
350
300
250
200
150
100
50
2004
2006
2008
2010
2012
2014 (年)
出所: ブルームバーグ 米国リート:NAREITオール・エクイティ・リート配当
込み 期間: 2004年1月~2015年4月末(2003年末を100として指数化)
米国リートのM&A金額と件数の推移
(億ドル)
1,200
(件)
45
M&A金額(左軸)
40
M&A件数(右軸)
35
1,000
800
30
25
600
20
400
15
10
200
5
0
M&Aの増加が示す米国リートの良好な見通しと割安感
 M&Aの増加は、多くのリート経営陣が今後の事業環
境に対して良好な見通しを維持しており、また現在の
価格水準(バリュエーション)を割安と捉えている証左
とも言えます。
 米国リート市場では、2006年から2007年半ばにかけ
て、M&Aによる業界再編の動きが活発化し、米国
リートの大幅な上昇を演出しました。現在の良好な商
業用不動産のファンダメンタルズに加え、M&Aの増加
が、米国リートのさらなる上昇を牽引する材料として
期待されます。
2004
2006
2008
2010
出所: NAREIT 期間: 2004年~2014年
2012
0
2014 (年)
NAV*¹に対する米国リートの価格水準の推移
40%
30%
20%
NAVプレミアム/ディスカウント
過去平均
平均:+4.8%
割高
10%
0%
-10%
-20%
-30%
-40%
*¹ 不動産純資産価値(NAV):
リートが保有するすべての不
動産の市場価値から負債、債
務を控除した正味価値。
-50%
2001
2004
2007
2010
出所: グリーン・ストリート・アドバイザーズ
期間: 2001年1月~2015年4月末
2015年4月末 割安
:-6.0%
2013
(年)
本資料は、情報提供を目的としてゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社(以下「弊社」といいます。)が作成した資料であり、特定の金
融商品の推奨(有価証券の取得の勧誘)を目的とするものではありません。本資料は、弊社が信頼できると判断した情報等に基づいて作成されてい
ますが、弊社がその正確性・完全性を保証するものではありません。本資料に記載された過去のデータは、将来の結果を示唆あるいは保証するもの
ではありません。本資料に記載された見解は情報提供を目的とするものであり、いかなる投資助言を提供するものではなく、また個別銘柄の購入・売
却・保有等を推奨するものでもありません。記載された見解は資料作成時点のものであり、将来予告なしに変更する場合があります。本資料の一部
または全部を、弊社の書面による事前承諾なく(I)複写、写真複写、あるいはその他いかなる手段において複製すること、あるいは(Ⅱ)再配布するこ
とを禁じます。© 2015Goldman Sachs. All rights reserved. <5741-OTU-24991>
1