2015年8月25日 65歳以降で退職した時の雇用保険

くちきデイリーニュース
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2015 年 8 月 25 日(火)
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株式会社朽木会計事務所
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65 歳以降で退職した時の雇用保険
高年齢継続被保険者
雇用保険の加入者(被保険者)の種類には
一般、短期特例、日雇労働被保険者の他に
65 歳以上を対象とする高年齢被保険者があ
ります。被保険者で 65 歳以上に達する日の
前から同一の事業主に雇用されていて 65
歳に達した日以降も引き続き雇用されてい
る人を言います。65 歳前から雇用保険に加
入していた人は届出の手続きもなく、自動
的に被保険者の区分が切り替わります。
一般求職者給付との違い
離職の日以前 1 年間に被保険者期間が通
算して 6 ヶ月以上ある、高年齢継続被保険
者の方が退職した時に支給されるのが「高
年齢求職者給付」です。失業状態にあり、
ハローワークに求職の申し込みをして確認
を受けてから支給されます。
この給付は一般被保険者の受給する求職
者給付とは異なる点があります。
一般の被保険者の求職者給付は離職理由
や年齢で受給期間が違います。4 週間ごと
に失業の認定を受ける為、職安に出向く必
要があります。また、65 歳になるまでの間
で老齢厚生年金を受けている場合、求職者
給付受給期間は年金が支給停止されます。
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高年齢求職者給付内容
高年齢求職者給付の給付内容は離職理由
にかかわらず、基本手当に代えて一時金が
支給されます。
被保険者期間 1 年以上⇒基本手当 50 日分
被保険者期間 1 年未満⇒基本手当 30 日分
求職の申し込み後、1 回限りの失業認定
で全額の支給が決定されます。
又、老齢厚生年金とも併給されます。
65 歳まで雇用する継続雇用制度を設けて
いる企業でも 65 歳以降継続して働く人も
増えています。65 歳以降に退職する場合は
雇用保険の被保険者離職票の交付の申し出
により、離職証明書を作成し、退職者の住
所を管轄するハローワークに提出します。
65 歳以上で退職する場合には対象者にな
る人に区分変更の為、給付内容も変わる事
を予め説明をしておきましょう。
65 歳 以 上 の
退職者は求職
者給付が一時
金になります
補足と解説
高年齢求職者給付金とは
65 歳以前から引き続き雇用されていた労働者
が65歳以上で離職したときは、一般の雇用
保険被保険者が失業した場合とは異なり、一
時金として「高年齢求職者給付金」が支給され
※ 受給要件を満たして高年齢求職者給付金
を受給できる人が、その支給を受ける前に
再就職をして、当初の離職の日の翌日か
ら起算して1年以内に再び離職をしたとき
は、再就職先で新たな受給要件を満たし
ていないときでも、前の受給資格に基づき
高年齢求職者給付金が支給されます。
ます。
高年齢求職者給付金の額
高齢者休職者給付金の額は、被保険者期間
待機と給付制限
に応じてつぎのとおりの額とされています。
待機
被保険者であった期 高年齢求職者給付金
間
の額
1年未満
30日分
1年以上
50日分
算定対象期間及び被保険者期間並びに基本
手当日額の計算は、一般被保険者と同様で
す。
高年齢受給資格者についても一般の受給資
格者と同じく待機期間が必要です。
高年齢求職者給付金についても一般の受給
資格者と同様に、本人自身が離職後最初に
ハローワークに出向き求職の申込みをし
て、、高年齢受給資格者であることの確認を
受けた日から、失業の状態にあった日が通算
して7日間経過してから出ないと支給されませ
ん。この期間を「待期」といいます。
給付制限
★
受給期間
高年齢求職者給付金を受けることができ
る期間は、離職の日の翌日から起算して
1年間です。
この期間には、受給する日数が含まれて
いますので、その期間を過ぎた日以降は
給付金を受けることはできません。
自己都合により退職した場合や、自分に責任
のある重大な理由により解雇された場合など
は、待期の7日間に引き続き3ヶ月間支給がさ
れません。これを給付制限期間といいます。
ハローワークから、以上の期間の経過が見
込まれる日に再度、出頭日が指定され「失業
の認定」が行われます。
コメント
高年齢求職者給付金の受給要件
原
則
算定対象期間に被保険者期間が通
→
算して6ヶ月以上あることが必要
65 歳を過ぎてから会社を退職する方
は中小企業において増えています。
雇用保険の高年齢求職者給付と一般の違いなど
を取り上げました。