KODAMA REPORT 医療法人 C O N T E N T S こだま病院 鼠径ヘルニア手術 菅医師からの紹介 鼠径ヘルニア症状・分類・症例 SOLEIL GROUP KODAMA HOSPITAL 鼠径ヘルニアの治療法 ・左鼠径ヘルニアの手術の流れ ・内視鏡下手術の長所 外科チームの紹介 こだま病院概要・連絡先 理事長 児玉 和典 院長 児玉 慎一郎 特 別 レ ポ ー ト 内視鏡下鼠径ヘルニア手術 vol.3 2013年7月発行医療法人それいゆ会 こだま病院・広報誌 今回は、身近な疾患を１つご紹介させていただきたいと思います。 脱腸（鼠径ヘルニア）でお困りの方はいませんか？好きな運動がしづらかったり、時には便秘の原因になったり も・・・。 では、年間にどれくらいの方が手術を受けていると思いますか？ズバリ、全国で約16万人もの方が手術を 受けておられます。 しかし、鼠径部がはれるだけで、 その他に症状がないとなかなか受診しづらい疾患でもあるよ うです。 鼠径ヘルニアの治療法は手術しかありません。鼠径ヘルニア手術の歴史は長く、いくもの術式があ りますが、当院ではその中で、 より良い治療法であると考えているTEP法（Totally extraperitoneal repair） を導入しており、今回はその方法を含めて解説いたします。 外科診療部長 菅 敬治 脱腸（鼠径ヘルニア）で困っていませんか？ 「鼠径 （そけい） 」 とは、 足の付け根の部分のことをいい、 「ヘルニア」 とは体の組織が正しい位置からはみ出した状態をいいます。 「鼠径ヘルニア」 とは、 本来お腹の中にあるはずの腹膜や腸の一部などが、 鼠径部の筋膜の間から皮膚の下に出てくる病気です。 一般には 「脱腸」 と呼ばれている病気です。 鼠径ヘルニアの症状 初期は、 立った時やお腹に力を入れた時に鼠径部の皮膚の下に柔らかいはれができますが、 普通は横になったり指で押さえると引っ込み ます。 それはお腹の中から腸が脱出しているので 「脱腸」 と呼ばれています。 次第にはれがおおきくなり、 不快感や痛みを伴ってきます。 はれが急に硬くなったり、膨れた部分が押さえても引っ込まなくなることがあり、お腹が痛くなったり吐いたりします。 これを 「ヘルニア 嵌頓 （かんとん） 」 といい、 急いで処置や手術をしなければ、 腸を切らなければならなくなったり、 命にかかわることもあります。 鼠径部ヘルニアの分類 ヘルニア内容 （腸） ヘルニア門 ①外鼠径ヘルニア ②内鼠径ヘルニア ③大腿ヘルニア 3か所のはれる部位があります ヘルニア嚢 鼠径ヘルニアの症例 鼠径ヘルニアの 病態がまる解りです！ 左側の鼠径部 （腹腔内観察から） ヘルニア門が認められます 右側の鼠径部 ヘルニア門がありません 鼠径ヘルニアの治療法 鼠径ヘルニアは、支持組織の脆弱性から発症するため、手術以外の根治方法はありません。当院で は、患者さんに負担の少ないより良い治療法を選択するように心がけています。 術式の一つである腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術は、術後早期の疼痛が少なく早期の社会復帰が 可能で、 慢性疼痛や再発の発生率も少ないことが報告されており、 優れた術式であると考えています。 当院でも、同手術方法を行うことで、患者さんに質の良い治療を提供していきます。 足側 ▲下腹部に3か所の小さな創で手術をします。 ■左鼠径ヘルニアの手術の流れ 修復前 頭側 ヘルニア嚢 （腹膜がのびた袋） の処理 弱い部分を修復材 （メッシュシート） で被覆します 修復後 （腹膜の外側にメッシュシートがあります） ■内視鏡下手術の長所 1）両側発症にも同一創での治療が可能です。 4）術後神経疼痛（慢性疼痛）が起こらない。 2）不顕性ヘルニアにも対応し、再手術の負担を軽減します。 5）再発鼠径ヘルニアにも手術可能です。 3）3か所のヘルニア門をカバーすることで再発率を下げます。 ※内視鏡下手術は全身麻酔が必要となります。 また、 下腹部に手術既往 （創） があると、 手術が出来ない場合があります。 当院では、 患者様のヘルニアの状態、 年齢、 既往症などに より、 もっとも良いと思われる手術方法を提案させていただいております。 詳しくは担当医とご相談をお願いいたします。 外科チーム 菅 外科診療部長 本年4月からこだま病院・外科チームが新しくなりました。 医学の進歩、 医療レベルの進歩とともに、 外科治療も進化をしています。 こだま病院では児玉院長、 猪井外 科部長とともにチーム新体制のもと、患者さんに質の良い治療を提供できるようスタッフ一同精進してま いります。 いつでも気になることがあればご相談ください。 また、 日中に時間がない方でも、 一連の診療体制と して児玉診療所で毎週月、 金曜日に夕診 （17:00-19:00） を行っています。 宝塚駅前利便性をご利用ください。 猪井 外科部長 院長 児玉 慎一郎 外科部長 猪井 治水 こだま病院外科では、 近隣の先生方からの地域医療連携によるご紹介も増え、 積極的に外来診療・入院に対 応できるよう心がけております。 迅速な診察・検査・治療を行うことで患者様の不安を少しでもやわらげること となり、 また、 先生方のお役に立てることと考え日々精進しております。 治療内容としては、 胃癌、 結腸・直腸癌などの悪性疾患に対しても積極的に腹腔鏡手術を行い、 急性期の胆 嚢炎や急性虫垂炎、穿孔性胃・十二指腸潰瘍手術、腸閉塞手術に対しても腹腔鏡を導入することにより患 者様の負担・不安を軽減し、 より早く社会復帰を可能にする医療を目指しております。 それ以外に留置型中 心静脈カテーテル、 つまりポート留置や内視鏡的胃瘻増設に関しましては外来通院での対応もさせていただ いております。 これからも地域に密着した外科診療を目指し精進してまいります。 救急医療への取組み こだま病院は２次救急病院であり、各種疾患における初期診断、治療も含め対応しています。 救急はこちら TEL 0797-87-2525 WEB サイト：www.soreiyu.net どうぞお気軽に、ご来院・お問い合わせください。 こだま病院 TEL 0797-87-2525 住 所 F A X 病 床 数 診療日時 〒665-0841 宝塚市御殿山1-3-2 0797-86-7725 110床（一般病床55床、療養病床55床） 9:00∼12:00（月∼土曜日）、14:00∼16:00（水・金曜日）※ ※午後診は消化器専門外来のみ実施 KODAMA SPECIAL REPORT 2013 24 時間 受けつけて おります 児玉診療所 TEL 0797-85-5577 住 所 F A X 病 床 数 診療日時 〒665-0842 宝塚市川面3-24-9 0797-85-5511 19床 9:00∼12:00（月∼土曜日）、17:00∼19:00（月・水・木・金曜日）
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