川棚町公共下水道事業公営企業法適用業務委託 仕様書

川棚町公共下水道事業地方公営企業法適用業務委託
仕
長崎県
様
川棚町
書
水道課
川棚町公共下水道事業地方公営企業法適用業務委託仕様書
第1章
総則
(目的)
第1条 本仕様書は、川棚町公共下水道事業(以下「下水道事業」という。)に地方公営企
業法(昭和 27 年法律第 292 号)を適用するにあたり、当該事業の財務会計方式を官
公庁会計方式から公営企業会計方式へ移行するため、固定資産の整理・評価、法適
用事務支援及び固定資産管理システム構築(以下「本業務」という。)を行うもので
ある。
(業務名称、対象事業、適用種別、業務手法)
第2条 本業務は、以下のとおりとする。
(1)業務名称
川棚町公共下水道事業地方公営企業法適用業務委託
(2)対象事業
川棚町公共下水道事業
(3)適用種別
全部適用
(4)業務手法
固定資産整理手法(詳細整理手法)
(業務委託期間)
第3条
本業務の委託期間は、契約締結時から平成30年3月31日までとする。
(関係法令、規則等)
第4条 本業務の実施にあたっては、業務委託契約書及び本仕様書によるほか、次の各号
に掲げる関係法令及び施行規則等に準拠し行うものとする。
(1)地方公営企業法
(2)地方公営企業法施行令
(3)地方公営企業法施行規則
(4)地方公営企業資産再評価規則
(5)地方自治法
(6)地方財政法
(7)消費税法
(8)地方公務員法
(9)下水道法
(10)下水道法施行規則
(11)下水道用設計積算要領(各編)
(12)地方公営企業法の適用に関するマニュアル(総務省)
(13)下水道事業における企業会計導入の手引き(日本下水道協会)
(14)新地方公会計制度実務研究会報告書
(15)地方公営企業資産再評価規則
(16)地方公営企業関係法令実例集
(17)公営企業の経理の手引き
(18)公営企業の実務講座
(19)川棚町財務規則
(20)その他、本業務の実施に際して準拠することが必要な関係法令等
(疑義)
第5条
本業務についての疑義又は定めのない事項については、川棚町(以下「甲」とい
う。
)と受託者(以下「乙」という。)と事前に協議し、その指示に従わなければな
らない。
(提出書類)
第6条
本業務を実施するにあたり、乙は、次の各号に定める書類を業務着手前に甲に提
出し、当該書類の内容について甲の承認を受けるものとする。
(1) 業務着手届
(2) 管理技術者届
(3) 照査技術者届
(4) 業務実施計画書
(5) 工程表
(6) その他甲が提出を求める書類
(管理技術者等)
第7条 乙は、管理技術者及び照査技術者をもって、秩序正しく業務を行わせるとともに、
本業務の特質を考慮して、下水道事業の法適用に係る全ての移行業務に精通した相
当の経験を有する技術者を配置し、かつ本町と同等規模以上の下水道事業企業会計
移行業務における実務経験を持つ技術士(下水道)でなければならない。
なお、甲が本業務の遂行に支障を来たすと認めたときは、乙に対し管理技術者等の
変更を求めることができる。
乙は、業務実施計画書において本業務の実施にあたっての組織体制を明確にする
と共に、下記に記すものを配置しなければならない。
(1)管理技術者は、九州管内に在籍する技術士(下水道部門)の有資格者とする。
(2)照査技術者は、九州管内に在籍する技術士(下水道部門)の有資格者であり、
管理技術者と同等以上の専門的知識と経験を有する者とし管理技術者と兼務
することは出来ない。
(3)各業務分野の担当技術者は、九州管内に在籍する技術士(下水道部門)もしく
は RCCM の有資格者とし、企業会計移行に精通した者を配置するものとする。
なお、設備機器等については処理場施設等の現地調査の実施や仮想設計や除却
処理の必要性が要求されるため、過去5年以内に処理場施設等の実施設計業務
に従事した経験を有する者とする。
(乙の責任)
第8条
本業務の実施にあたり次の各号に掲げる事項は、乙の責任とする。
(1) 乙の行為に起因して第三者に損害を与えた場合は、乙の責任において解決するも
のとする。
(2) 甲が貸与する資料以外の資料収集は、乙が行うものとする。
(3) 本業務終了後において過失又は疎漏等に起因する箇所及び誤りが発見された場合
は、乙の責任と負担において早期の訂正補充等の処理をするものとする。
(秘密の保持等)
第9条 乙は、本業務委託の履行上知り得た事項を一切他人に漏らしてはならない。また、
情報保護対策おける公的資格を有していなければならない。
(検査)
第 10 条 乙は、本業務の工程毎及び業務完了後、甲の検査を受けるものとし、甲から当該
仕様書の定めに適合しないものとして修正の指示があった場合は、速やかに修正を
行い再検査の合格をもって、検査が完了したものとする。ただし、業務完了後であ
っても成果品に瑕疵が発見された場合は、甲の指示に従い、乙の負担において必要
な処理を行うものとする。
(資料の保管)
第 11 条 本業務において甲から貸与される資料について、乙は必ず借用書を提出するとと
もにその重要性を認識し、良識ある判断(善管注意義務)に基づき、資料等の汚損、
滅失及び盗難等の事故のないように取り扱い、使用後は速やかに 甲が指定する場
所へ搬入し、整理後返却するものとする。
(損害賠償)
第 12 条 本業務実施中に事故が発生した場合には、乙は一切の責任を負い、所要の措置を
講じるとともに、甲に事故の発生原因及び経過等を速やかに報告し、その指示に従
うものとする。
(折衝)
第 13 条 本業務実施中、関係者又は関係官公署との折衝を要する場合は、遅滞なくその旨
を甲に申し出て指示を受けるものとする。
(費用負担)
第 14 条
本業務に係る必要な費用は、本要求事項に明記のないものであっても、原則
として乙の負担とする。
(契約変更)
第 15 条
本業務において、この仕様書の内容に変更が生じた場合には、直ちに乙は甲に報
告し、契約変更を行うものとする。
なお、修正等の指示を受けた場合は、速やかにその指示に従うものとする。
(版権の帰属)
第 16 条
本業務の成果品は、全て甲の帰属とする。また、乙は甲の承認を受けずに成果品
を複製し、他に公表又は貸与してはならない。
(打合せ協議)
第 17 条 乙は、本業務を円滑に推進するため、本業務の実施前、実施期間中に、甲と十分
に打合せ協議を行うとともに、進捗状況を報告しなければならない。
なお、打合せ時の内容を本業務内に反映させるものとし、打合せ後、乙はその内
容を打合せ記録簿に取りまとめ、甲に提出するものとする。
第2章
固定資産整理及び評価
(対象となる資産)
第 18 条
本業務における対象資産は、以下のとおりとする。
(1) 法適用する下水道事業において、事業着手時から平成 29 年度末までに取得し保有
する全ての固定資産とする。
(2) 対象となる施設の概要は、別添「業務対象施設の概要」のとおりである。
(貸与資料)
第 19 条
甲は、本業務を実施する上で次の各号に掲げる資料を乙に貸与し、乙は、現有す
る資産に関する資料を活用し、資産調査を行う。
なお、乙は貸与資料の管理取り扱いには十分注意し、本業務完了後は速やかに返却する
ものとする。
(1) 決算書及び決算説明書
(2) 決算統計
(3) 消費税申告書
(4) 起債台帳
(5) 補助金申請書・実績報告書
(6) 公有財産台帳
(7) 工事一覧表
(8) 工事台帳
(9) 工事位置図
(10) 工事設計書
(11) 完成図書
(12) 下水道台帳
(13) その他、本業務に必要な資料
(基本方針)
第 20 条
乙は、甲に適した公営企業会計方式を確立するために、最適かつ円滑な移行
業務が行えるよう以下のとおり基本方針を定めるものとする。
(1) 取得価格の算出方法
間接費等の配賦(事務費按分)及び取得財源の充当
(2) 固定資産管理単位の検討
固定資産勘定科目、長期前受金及び資本剰余金の分類やセグメント管理の検討の
ほか、施設毎、補助・単独、耐用年数毎などの管理手法及び固定資産管理単位の
検討
(3) 不明資産の取り扱い
(4) 受贈資産の取り扱い
(5) 除却資産の取り扱い
(6) 帳簿価格の算出方法
減価償却の方法及び耐用年数等の整理
(7) 長期前受金償却方法
新地方公営企業会計制度に準拠するために長期前受金収益化の手法について検討
し方針を確立する。
(基礎調査)
第 21 条
乙は、
本業務を実施するために必要となる決算及び工事関連等の資料を収集する。
また、資料整理の作業にあたっては、次に掲げる項目に従い実施するものとする。
(1) 資料収集
今後、地方公営企業法導入するために必要な各種基礎資料の保管状況の写真撮影
を行い現状を把握し、保管状況を一覧表として整理する。
(2) 決算書整理及び分析
1)年度別節別決算額一覧表の整理
①下水道事業の着手・開始年度から年度別に歳入歳出決算書を整理し、決算
事項別明細書の節別に事業費を把握して作成する。
②平成元年度分以降は、消費税等込みとなっていることから、課税区分に従
い「消費税抜き」の歳出額を算出し、財源(歳入)の圧縮(減額)処理を
行う。
2)建設支出の整理及び分析
固定資産の取得を目的とした「消費税抜き」の歳出額を把握するために作成
する。
3)建設財源の整理及び分析
固定資産の取得に充当した国庫補助金や起債、受益者負担金等の「消費税抜
き」の財源額を把握するために作成する。
4)消費税減額処理
(3) 年度別建設工事一覧表の整理
工事・決算関連資料等により、年度別決算額節別一覧表に対応した工事一覧表
(管路、処理場等別)を作成する。整理する工事情報は以下のとおりとする。
1)工事番号
2)工事名称
3)工事(場所)地名
4)施工業者名
5)工事開始年月日
6)工事完了年月日
7)設計本工事費額
8)請負額
9)消費税額
10)工事区分
11)設計担当者名
(4) 決算書と工事金額の検討
決算書、付属資料をもとに法適用以前の時点で、年度単位に取得価額等との
照合を行い不明資産の確定を行う。
(資産整理)
第 22 条 固定資産整理を次の各号に掲げる項目に従い実施するものとする。なお、取
得資産の整理手法は、詳細整理手法を原則とし、施設の適正な維持管理及び除
却処理に対応できるように調査・整理を行う。
(1) 建物
1) 工事単位で、工事情報及び財源の確認を行う。
2)建築工事による地上構造物は建物とし、1 棟単位で台帳を作成する。
3)建物に付属する建築機械・建築電気は建物付属設備とし、建物に区分する。
4)工事一覧表、工事台帳、工事設計書及び完成図書に基づき整理する。
(2) 構築物
1)管路施設
①工事単位で、工事情報及び財源の確認を行う。
②工事台帳及び工事設計書に基づき、設計書毎に管渠(管種、口径)
、人孔(種
別)単位で整理する。
③工事箇所の確認を行い、管路台帳図に消込を行う。
2)処理場
①工事単位で、工事情報及び財源の確認を行う
②土木工事における地下構造物は構築物とする。
③工事一覧表、工事台帳、工事設計書及び完成図書に基づき、施設一式又は主
要な施設単位に整理する。
(3) 機械及び装置
1)処理場・マンホールポンプ場
① 工事情報及び財源の確認を行う。
②小分類(国土交通省)及び規格・細別単位に整理する。
③現地にて確認を行う。
(処理場)
(4) その他の資産
1) 土地
①1筆単位で一つの台帳を作成する。
②数量単位は地積(㎡)で整理する。
2)車両運搬具
①管理台帳にて整理する。
②数量単位は台数とする。
3)工具器具及び備品
①取得価額 10 万円以上かつ耐用年数 1 年以上のものとする。
②台帳整理単位で整理する。
(5) 除却資産
除却資産については、工事設計書及び工事関係資料等をもとに調査・整理する。
なお、処理場等施設については、現地調査にて確認を行う。
また、除却済みと判断した施設情報を抽出し、除却資産一覧表として取りまとめる
ものとする。
(6) 不明資産
設計図書、完成図書、工事関係資料及びその他関係書類等により確認できない
資産については不明資産として協議のうえ、施工年度、取得原因及び取得価額を
推定するものとする。また、調査結果は不明資産一覧表として取りまとめるもの
とする。
(7)受贈資産
開発行為等による資産で、寄贈を受けた受贈資産について、調査及び整理し、
取得価額を決定するものとする。必要な資料がない場合は、協議のうえ、評価方
法を定め取得価額を決定するものとする。調査結果は受贈資産一覧表として取り
まとめるものとする。
(8)資産整理図の作成
資産の取得時期について整理し、管路資産整理図の作成を行う。
(9)資産の取得価額
取得価額は、管路・処理場等毎に資産の整理を行い、取得価額を構成する直接
費(工事請負金額)と間接費(付帯経費、事務費)を加算して算定する。
(資産評価)
第 23 条
乙は、前条の資産整理を基本とし、分類した資産ごとに耐用年数等を設定し、減
価償却計算を行い、帳簿価額の算定を行う。
(データベース化)
第 24 条
アセットマネジメントを見据えたデータベース化を行う。
第3章
法適用事務支援
(業務の総括事項)
第 25 条
法適用に伴い、必要となる各種の事務手続きや検討業務等を円滑に進めるため、
乙は甲に対して総括的な支援を実施するものとする。
(支援内容)
第 26 条
主な支援の内容は、以下のとおりとする。
(1)移行支援作業計画書の作成
(2)関係部局との協議及び調整
(3) 予算科目及び勘定科目の設定
(4)経営計画の策定
(5) 法適用年度の予算調製、予算書作成及び予算に関する説明書作成
(6) 法適用前年度の特別会計の打切決算業務
(7)開始貸借対照表作成
(8) 条例・規則・規程等の制定又は改廃等が必要と考えられる一覧表の提示
(9) 職員研修
(10)企業会計システム導入等に係る支援
(11) 実施作業報告書の作成
(12)その他移行支援
(移行事務支援計画書の作成)
第 27 条
移行支援作業計画書の作成内容は以下のとおりとする。
(1)
法適用までに実施すべき一連の支援業務について、支援業務開始後、速
やかに移行支援作業計画書として作成し、甲の承認を得るものとする。
(2)
移行支援作業計画書には、支援の方法、手順、体制、時期、各支援の成
果品、提出時期などを定めるものとする。
(3)
移行支援作業計画書における作業項目については、甲が行うべき作業と
受注者が行うべき作業を明確に表示するものでなければならない。
(4)
移行支援作業計画書におけるスケジュールは、甲及び乙それぞれが行う
べき作業を具体的に管理できるものでなければならない。
(関係部局との調整)
第 28 条
乙は、法適用にあたり関係部局との調整が必要な事項について、助言や資料
作成支援を行うものとする。また、甲の要請があった場合、庁内の部局間にお
ける会議に参加するとともに、調整事項の整理や決定事項の取りまとめに関す
る支援を行うものとする。
(予算科目及び勘定科目)
第 29 条
乙は、下水道事業の状況と資産内容に基づき、予定される予算経理及び仕訳
を整理するとともに、予算科目及び勘定科目の設定に関する支援を行うものと
する。
(経営計画の策定)
第 30 条
乙は、法非適用時に策定した財政計画や行政改革プラン等を財政的見地から
検証し、分析、課題等の抽出をするとともに、法適用後の経営計画の策定を支
援するものとする。なお、計画の詳細については、甲と協議のうえ決定するこ
ととする。
(法適用年度の予算調製)
第 31 条
乙は、法適用開始年度の予算調製に関する支援を行うものとする。主な業務
は以下のとおりとする。
(1)予算書の記載事項の整理
(2)現行の特別会計予算と企業会計予算の相違点の整理
(3) 企業会計方式で新たに発生する収益及び費用の整理
(4) 一般会計繰入金(一般会計負担金・一般会計補助金)の整理
(5) 経費負担区分の整理
(6) 予算の実施計画の作成
(7)特例的収入及び支出予算の整理
(8)補てん財源の整理
(9) 資金計画の作成
(10) 外部説明に必要な資料の作成
(11) その他(業務における質疑応答等)
(打切決算)
第 32 条
乙は、法適用開始前年度の下水道事業特別会計の打切決算に関する支援を行
うものとする。また、外部説明に必要な資料の作成を行うものとする。
(開始貸借対照表作成)
第 33 条
乙は、法適用する開始時点の貸借対照表の作成に関する支援を行うものとす
る。主な業務は以下のとおり。
(1) 法適用前年度における見込み決算書の作成
(2) 見込み決算に伴う未収金、未払金及び引継金の整理
(条例・規則等の制定又は改廃支援)
第 34 条
乙は、法適用において新たに制定、もしくは改定、廃止が必要と想定される
条例・規則等について、整備に関する方針検討、説明用一覧表資料の作成等に
関する支援を行うものする。
(職員研修)
第 35 条
乙は、法適用のため業務上必要となる知識を、甲の職員が習得するための研
修会を開催するものとする。主な研修項目については以下のとおりとする。な
お、研修回数、研修時期、研修内容及び研修受講者等については、甲の実情を
考慮するものとする。
(企業会計システム導入等に係る支援)
第 36 条
企業会計システム導入の係る支援は以下のとおりとする。
(1) 甲が導入する下水道事業用公営企業会計システムについて、システム構成、
システム機能等の検討及び導入までの質疑応答や導入過程におけるシステ
ム導入業者との打合わせへの参加など相談業務を行うものとする。
(2)下水道事業用公営企業会計システムへの固定資産評価データの移行につい
て必要な助言及び支援を行うものとする。
(実施作業報告書の作成)
第 37 条
乙は、本業務において実施した各工程における内容を実施作業報告書として
取りまとめ、甲に提出するものとする。
(その他移行支援)
第 38 条
乙は、その他以下に示す移行事務手続きについて、甲の求めがあった場合は、
支援を行うもの者とする
(1) 法適用状況移動報告書の作成
(2) 所管税務署との調製
(3) 法適用後の事務スケジュールの整理
(4) その他甲が必要として、乙が承諾する支援
(5) 議会対応に伴う資料提供
第4章
固定資産管理システム
(固定資産管理機能要件)
第 39 条
固定資産管理機能として以下の機能を有すること。
(1)固定資産価額計算システムに入力する項目に関する分類体系
1)有形固定資産(下水道施設)
①建物及び構築物は中分類(耐用年数毎)に分類し入出力と管理がで
きること。
②機械及び電気設備は小分類毎に分類し入出力と管理ができること。
③管路施設、汚水管路、人孔、取付管を小分類毎に分類し入出力と管理が
できること。
2)有形固定資産(その他の資産)
①車両運搬具・土地等のデータの入出力と管理ができること。
②工具・機器及び備品のデータの入出力と管理ができること。
(2)システム機能は以下のとおりとする。
1)固定資産価格計算システムの機能
①既存の工事台帳又は工事設計書相当資料等に基づき、次の項目に記載し
ている情報を管理できるシステムで、工事台帳調書や一覧表が自動的に
作成できるものとする。
②工事情報としては、整理番号・工事番号・工事名称・工事(場所)地名・
施工業者名・工事開始年月日・工事完了年月日・設計本工事費額・請負
額・消費税額・工事区分・設計担当者名・設計審査者名等が処理できる
ものとする。
③工事設計書又は工事設計書相当資料等に基づき、資産取得情報を入力す
れば、資産取得価額計算・減価償却計算・帳簿価額計算を行い、取得価
額表・施設台帳及び各種帳票が自動的に作成できるものとする。
④耐用年数は、地方公営企業法、国土交通省の標準的耐用年数、財務省令、
適化法及び各自治体設定の耐用年数等、1資産に対して複数の登録・管
理が可能であること。
⑤固定資産分類体系のマスタ管理が可能であり、地方公営企業法と国土交
通省の大・中・小分類を連動かつ体系化して管理ができ、固定資産デー
タ登録の際に参照して選択が可能であること。また、制度改正が行われ
た場合には、変更後の耐用年数に更新することができるものとする。
(3)各種帳票検索及び出力機能
1)下記項目で検索集計できるものとし、また集計結果をエクセルデータとし
て出力できるものとする。
①工事開始年度、取得年度
②排除方式、処理区名、分区名、排水区名、事業区分名、事業所名、下水
道種類名、管理事業者名、幹線名
2)下記の調書を出力できること。
①取得資産概要書
②取得価格表
③固定資産内訳書
・管路
・処理場
・マンホールポンプ
④施設台帳
(企業会計移行計算機能要件)
第 40 条
企業会計移行計算システムの機能として以下の機能を有すること。
(1)固定資産価格計算システムの工事請負額段階で整理した資産に、その資産
取得に必要とした全ての経費の加算や、長期前受金及び資本剰余金の財源
充当、消費税の減額などを実行して、固定資産台帳が自動的に作成できる
ものとする。
1)有形固定資産(下水道施設)
①第 2 次取得価額は第1次取得価額に付帯経費を年度単位に入力処理でき
ること。
②第 3 次取得価額は第 2 次取得価額に間接経費を年度単位に入力処理でき
ること。
③第 4 次取得価額は第 3 次取得価額から年度単位に国庫補助金、県費補助
金、受益者負担金、受贈資産相当額を入力処理できること。
2)有形固定資産(その他の資産)
①車両運搬具・土地等の資産台帳の作成ができること。
②工具・機器及び備品の資産台帳の作成ができること。
③その他有形固定資産の資産台帳の作成ができること。
3)無形固定資産
①電話加入権や地上権及び施設利用権等の資産台帳の作成ができること。
②その他無形固定資産の資産台帳の作成ができること。
(2)本システムは、データ入力・処理された資産情報をコンピュータのディス
プレイ上に即時的に表示・検索できるものとする。
(3)本業務の成果品として、操作説明書を作成する。
(4)各種帳票検索及び出力
1)下記項目で検索集計できるものとし、また集計結果をエクセルデータと
して出力できるものとする。
①取得年度、事業区分名、事業所名、排除方式、下水道の種類、工事区
分、管理事業者区分、処理区名、排水区名、分区名
2)下記の調書を出力できること。
①会計用取得価額表
②会計用固定資産台帳
③会計用資産履歴書
④会計用財源明細書
⑤会計用有形・無形固定資産明細書等
第5章
照査
(目的)
第 41 条
業務を実施するうえで技術資料等の諸情報を活用し、業務の高品質を確保
することに努めるとともに、固定資産調査及び評価、法適用事務支援及び固
定資産管理システム構築に誤りがないよう照査業務を実施することとする。
(照査事項)
第 42 条
照査技術者は、業務全般にわたり次の各号に掲げる事項について照査を実
施し業務成果全般に関する正確性や妥当性に対する責務を負うものとする。
(1)基本条件の確認
(2)業務計画(実施方針及び実施手法等)の妥当性の確認及び工程管理
(3) 固定資産評価及び減価償却費算出結果の確認
(4) 移行事務支援業務の妥当性の確認
(5) 固定資産管理システム構築に関する機能確認及び動作保証
(6) 成果品の確認
第6章
成果品
(成果品)
第 43 条
本業務の成果品は乙が作成し、次の各号に掲げるものを成果品とする。なお、
様式等は甲乙協議のうえ決定するものとする。
(1)固定資産調査及び評価業務
ア)資産調査及び評価要領
正副各 1 部
イ)年度別決算額節別一覧表
正副各 1 部
ウ)建設支出・財源総括表
正副各 1 部
エ)年度別建設工事一覧表
正副各 1 部
オ)固定資産一覧表(取得時)
正副各 1 部
カ) 固定資産一覧表(法適用時)
正副各 1 部
ク)除却資産一覧表
正副各 1 部
ケ)不明資産一覧表
正副各 1 部
キ)受贈資産一覧表
正副各 1 部
コ)年度別減価償却費推移表
正副各 1 部
サ)固定資産台帳システム
正副 1 ライセンス
(2)法適用移行事務支援業務
ア)支援業務計画書
正副各 1 部
イ)研修会資料
1式
ウ)業務報告書
正副各 1 部
(4)その他
ア)打合わせ記録簿
正副各 1 部
イ)作業月報
正副各 1 部
ウ)甲乙協議のうえ作成したデータ
1式
エ)本業務で作成したデータ
1式
オ)操作説明書
必要部数
業務対象施設の概要
公共下水道事業
施設区分/規模
処理能力
数量
処理場
5400 ㎥/日
1 箇所
管路
80km
マンホールポンプ場
14 箇所
平成 29 年度までの
取得資産
1式
備
考
汚水:74Km、雨水 6Km