Ⅷ グローカルな魅力を育て、発信しましょう 国際性豊かな神戸が、外国人県民(※)にも暮らしやすく住みよい多文化共生のまちと なり、留学生が安心して神戸で生活できるように、そのくらしを支援していきましょう。 真の共生社会の実現に向け、外国人コミュニティとの協働のもとで、県民みんなが手を 結び、国際経験のあるリタイア者の能力も活かしながら、行動していきましょう。 (※)ここでいう「外国人県民」には留学生を含みます。 1 外国人県民との真の共生社会づくりを進めましょう 外国人県民との文化交流や相互の言語学習を通じて、文化や生活習慣などの違いを認 め合うとともに、多言語による生活情報の提供や、医療通訳、司法通訳などの専門分野 の通訳を充実するなど、外国人県民にも暮らしやすく住みやすい真の多文化共生社会を つくっていきましょう ○外国人県民との文化交流や相互の言語学習を行いましょう ・日本人県民と外国人県民は、お互いに音楽、ス 留学生との県内施設見学ツアー ポーツ、文化・伝統にふれる機会をもち、文化 ・生活習慣の違いを理解しましょう。 ・日本人県民は、外国人県民に日本語を教えると ともに、日本の習慣やマナーはもとより、自身 で持っている技術・技能などを紹介しましょう。 ・外国人県民は、学校や地域などで、日本人県民 に外国語を教えるとともに、各国の文化や習慣 はもとより、自身で持っている技術・技能など を紹介しましょう。 ・母語を忘れ、家庭内でのコミュニケーションに 支障が出ている外国人県民の子どもに対して、 母語教育を行いましょう。 文化交流フェスティバル ◇留学生を学校の国際教育の授業に派遣し、国際理解教育を推進する「留学生と地 域コミュニティとのコーディネート」を実施(H14)(ビジョン委員会活動) ◇「留学生のための酒づくり体感ツアー」「留学生と体感する日本の民俗ツアー」 を実施(H16)(ビジョン委員会活動) ◇留学生のための県内施設見学ツアーや、楽器演奏、食を通じての文化交流フェス ティバルを実施(H17)(ビジョン委員会活動) ◇兵庫日本語ボランティアネットワーク加入グループが日本語教育を実施 ◇国際教育文化交流協会が、留学生を地域の学校に派遣し、言葉や母国の文化など について紹介するプログラムを実施 - 46 - ○外国人県民の意見を行政に反映させていくことを考えましょう ・外国人県民が夢会議など、神戸地域ビジョンや全県ビジョンの議論に参加し、発言す るよう呼びかけましょう。 神戸地域夢会議「留学生の見た KOBE」 ◇留学生の目で見た神戸について、教育、観光、多文化共生・協働の3テーマでの「夢 会議」を開催(H15)(ビジョン委員会活動) ○多言語での相談や生活情報の提供を行いましょう ・外国人コミュニティ、ボランティア団体、NPO、地域FM局を運営している団体な どと連携・協力して、相談所の設置をはじめ、電波媒体、ホームページなどにより、 各種情報の効果的な提供に努めましょう。 ・生活上の必要な情報をはじめ、災害時の情報を迅速に多言語で提供しましょう。 ◇「NGO 神戸外国人救援ネット」などが、多言語での生活情報の提供や相談などを実施 ○専門分野の通訳の充実や居住安定の確保を進めましょう ・外国人県民の生命救助、人権擁護の観点から、外国人コミュニティの協力を得つつ、 医療通訳や、警察、法廷での司法通訳などの専門分野の通訳を育成し、充実しましょ う。 ・外国人県民に対する入居差別をなくし、生活の基盤である住宅を円滑に確保できるよ う取り組んでいきましょう。 ◇「多言語センターFACIL」が医療通訳派遣をモデル実施 ◇兵庫県宅地建物取引業協会が、外国人県民への民間賃貸住宅情報協力店制度を実施 2 留学生のくらしを支援する仕組みを考えましょう 留学生が、安心して、快く神戸に住むことができる環境づくりや留学生のくらしを地 域で応援する仕組みを考えましょう。 ○生活相談に対応しましょう ・留学生が、安心して勉学に取り組み、生活できるよう、関係機関と連携して、住宅を はじめ、各種の生活相談を受ける体制を整えましょう。 - 47 - ◇「NGO 神戸外国人救援ネット」などが、多言語での生活情報の提供や相談などを実 施 ○インターンシップの機会を提供しましょう ・企業は、留学生にインターンシップの機会を提供し、意欲のある留学生を採用しまし ょう。 ・留学生は、企業に母国の経済、社会情勢などの情報を提供しましょう。 ◇「国際教育文化交流協会」が留学生のインターンシップを実施 ○社会参加の機会を提供しましょう ・留学生が母語を活かした学習支援を行ったり、国際理解教育の講師を務めるなど、留 学生の社会参加の機会を提供しましょう。 ○短期留学生のためのホームステイを拡充しましょう ・留学生、特に留学期間が短い留学生の住宅として、県民によるホームステイの受け入 れを拡充しましょう。 ◇「神戸クロスカルチュラルセンター」が留学生ホストファミリー交流センター事業 を実施 ○留学生のくらしを支援する仕組みをつくりましょう ・留学生のインターンシップ、アルバイト、ホームステイなどを調整する仕組みをつく りましょう。 3 国際経験のあるリタイア者の能力を活用しましょう 国際経験のあるリタイア者が能力を活かして、外国人を支援する仕組みをつくりまし ょう。 ○国際経験のあるリタイア者は能力を活かしましょう ・国際経験のあるリタイア者は、外国人県民のよき相談者としてアドバイスをしたり、 外国人観光客のガイドをしたり、外国人滞在者のホームステイを受け入れたりしまし ょう。 ◇シルバーカレッジ国際交流協力コースOBが留学生支援などを実施 ○国際経験のあるリタイア者の能力を活用する仕組みをつくりましょう ・外国人県民の相談窓口となり、外国人県民を支援するために、国際経験のあるリタイ - 48 - ア者と外国人県民をつなぐマッチング機能を持つ仕組みをつくりましょう。 4 地域、大学などが多重なネットワークづくりを進めましょう 外国人県民(県内の留学生を含む) 、兵庫県での勤務経験を有する外国人の企業関係者、 帰国した留学生、県・市との友好・姉妹州省都市関係者などとの多重なネットワークづ くりを進めましょう。 ○兵庫県とゆかりのある人とのネットワークを育てましょう ・日本人県民は自分の関心や関係のある分野で、交流のある外国人から、海外の社会経 済制度、企業、教育機関、人材、知識などの情報を受け取る一方、それらに関する県 の情報を外国人に提供して、人的交流や文化・経済交流など幅広い分野での交流関係 を育てていきましょう。 5 阪神・淡路大震災の経験を踏まえて、国内外に情報発信を行いましょう 県民は、阪神・淡路大震災の経験や教訓を国内外に伝えて、災害の被害を減らせるよ うに活かしていきましょう。 ◇「CODE 海外災害援助市民センター」が震災の経験を活かし、海外災害地への援助 活動や災害関連情報の発信などを実施 - 49 -
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