2015 年1月 16 日 号 第343 隣 保 館 だ よ り お 知 ら せ 隣保館人権学習会の開催 発行 ◉ 九重町隣保館 2015年 1月号 第 343 号(4) 大分県玖珠郡九重町大字右田 3088 − 2 TEL:0973-76-2468 FAX:0973-76-2446 演 題 医療をめぐる人権 講 師 大分県人権教育啓発推進協議会講師 西 田 数 子 さん ■日 時:2015年2月18日 (水曜日)19:00∼ ■場 所:九重町隣保館 2階会議室 HIV感染者・ハンセン病患者等 エイズやハンセン病などの感染症については、正しい知識や理解の不足から生じる人権 問題があります。 過去には、遺伝病と誤解されたり、恐ろしい病気とされ、患者の強制隔離も行われたハ ンセン病は、病原性の弱い「らい菌」による感染症であり、現在では適切な治療により完 治することが出来ます。 また、エイズの原因であるHIV(ひと免疫不全ウイルス)の感染力は非常に弱く、正しく 理解し、行動すれば日常生活に支障はありません。 しかし、このような感染症に関する誤った知識や偏見により、入園や入学、就職の拒否、 医療現場における差別やマスメディアの報道におけるプライバシー侵害などの問題が生じ ることがあります。感染症の人に対する偏見や差別を解消するためには、正確な医学情報 明けましておめでとうございます(撮影地:富迫) の迅速な提供とともに、正しい理解を持って患者や回復者、その家族の人権に配慮した対 応が必要です。 福 来 た る <公益財団法人 人権教育啓発推進センターより抜粋> 新年おめでとうございます 新たなスタートのはじまり 夢と希望を胸に 明るく朗らかに進もう 明るく朗らかにいれば幸せがやってくる ◇これからの行事◇ 【月・木は人権相談日】 1月21日(水) ストレッチ体操教室 2月16日(月) 編み物教室 1月22日(木) はなみずき会 2月 3日(火) 陶芸教室 ストレッチ体操教室 2月18日(水) たんぽぽ会 隣保館人権学習会 2月 6日(金) 生け花教室 2月19日(木) 四つ葉会 2月 2日(月) 編み物教室 2015 年1月 16 日 隣 保 館 だ よ り 第 343 号(3) 2015 年1月 16 日 隣 保 館 だ よ り 第 343 号(2) 隣 保 館運 営 審 議 会 研 修 会を実施しました 2014( 平成 26) 年 11 月 25∼26 日の2日間、九重町隣保館運営審議委員と 各地区人・同啓役員による合同研修会を水俣市及び合志市で実施しました。 新年のごあいさつ 初日は、水俣市でフィールドワークを行いました。水俣病は日本の化学 工業会社であるチッソが海に流した廃液により引き起こされた公害病で、 世界的にも「ミナマタ」の名で知られ、水銀汚染による公害病の恐ろしさを世に知らしめています。 1952 年頃には水俣湾周辺の漁村地区を中心に、猫などの不審死が多数発生し、同時に特異な神経症状 となり死亡する住民がみられるようになりました。患者発生が顕在化したのは 1956 年に入ってからで あり、新日本窒素肥料水俣工場附属病院長が、原因不明の中枢神経疾患が多発していることに気付き、 1956 年 5 月 1 日、 「原因不明の中枢神経疾患」として 5 例の患者を水俣保健所に報告したことにより、こ の日が水俣病公式発見の日とされました。フィールドワーク後、地元在住の杉元肇さんの「語り部」を 拝聴しました。杉本さんは、祖父母・両親が水俣病の認定患者であり、自身が小学校5年生の時に両 親の入院で弟4人の面倒を3か月見たときのさみしさと大変さと、病気による差別に苦しんだこと等、 奇病になった為に偏見や差別を受け、病気を病気ともいえず、苦しい生活に耐えてきた水俣病患者の 家族の現実を痛切に感じました。 二日目は「合志市人権ふれあいセンター」でセンター事業や同じ合志市にあります「菊池恵楓園」に ついて説明を受けました。菊池恵楓園は強制隔離政策のもとでハンセン病患者の強制収容が行われて います。2003 年にハンセン病の元患者に対する宿泊拒否という差別事件が起きました。ホテル側の差 別意識を追及したハンセン病療養施設入所者に対して、匿名の電話や手紙などによる誹謗・中傷がな されましたが、これはハンセン病への無理解とハンセン病の元患者に対する差別意識の根深さを示す ものです。部落差別や医療差別を始めとする、人権課題について偏見や差別をなくすために、先ず真 実を知り、現実を正しく学び、理解することが必要であることを再認識し、今回の現地への視察研修 で、水俣病・ハンセン病についての真実を正しく学ぶことができ、実のある学習の場となりました。 野 上 地 区人・同啓が長崎研修を実施しました 今後の啓発活動の参考になる事を学びたいという目的で 11 月5∼6日 長崎研修に出かけました。長崎の地で迫害された歴史をもっているキリ シタンの人たち、先の大戦で原爆投下による被害をこうむり、加えて代々 差別を受けてきた人々の三重苦を現地で聴くことができました。平和公 園や爆心地公園をはじめ浦上天主堂など 10 か所をこえるフィールドワークで実にたくさんの複合的事 象を学ぶことができました。解説を聞き、迫害や原爆や差別はあってはならないという思いを痛感し ました。8人の出席でしたが長崎人権研究所の方の詳しい解説で意義深い学習ができました。 わが町では、1998 年 12 月7日、町隣保館に差別落書き事象が発生しました。私たちは、絶対に忘れ ないようにと「人権フェスティバル」を毎年開催しています。が、時間の経過とともに遠く他人事の ように思えてしまう。いわゆる「風化現象」は起きていないでしょうか。 今後とも差別の歴史に学び、差別を見ぬくことができるよう互いに、自分自身の啓発のための活動 を続けましょう。 野上地区人権・同和問題啓発推進協議会 事務局 未年の新年が明けました。 やさしいイメージの羊とともに2015年のスタートを慶び あいたいと思います。さて、 九重町隣保館は「みんなちがって みんないい」∼思いやり の心を あなたに∼のテーマを一貫として様々な事業に取り組んできました。 人権を考え る講演の夕べでは、一人芝居を演じた福永宅司さんから「100人の1歩の大事さ」を再認 識することができました。人権のまちづくりという目標に向かって「思いやりの心」を町 民の共通なものとして、 それぞれが少しずつ変わっていくことの大切さを示してくれまし た。簡単なことで難しい「違いをお互いに受け入れ、 認め合う」という行為をどう日常的 に意識していくかが問われています。 さて、 審議委員として各地区の人同啓の役員さんとともに昨年「水俣資料館」を訪れる 機会を得ました。目の前に広がった静かな海の前に立ったとき、 豊かな自然に恵まれた地 であることを感じることができました。あの尊い命を奪った「水俣の公害」とは何だった のでしょうか。国益や利益を追求する人間の技術のおごりが自然を打ち破るとき、 ヒロシ マ、ナガサキ、フクシマ、そしてミナマタへとそのおごりがとげの如くつきささってくる ことの共通性を感じました。とげの先はいつも弱い人に向けられています。自分らしく生 きたいと思う同じ人間、同じ仲間として思いやりを持ち、つなぎ合うことこそ豊かな生き 方を見つけられる。そんなことが頭を巡りました。微力ですがお互いに一歩のあゆみを刻 むひとりとしてこの一年を送れますようにとの願いを込めます・・・。 隣保館運営審議会会長 豊國 隆信 新年あけましておめでとうございます。 ご家族お揃いで輝かしい新春をお迎えしたこと とお慶び申し上げます。昨年は、各種の隣保館事業に対し、深いご理解とご協力そしてご 支援をいただきありがとうございました。 隣保館では同和問題解決のための地域の拠点施設として、 地域の実態に即した生活上の 各種相談事業をはじめ、社会福祉、文化、教養に関する事業を実施するとともに、同和問 題をはじめとする人権啓発に関する活動に努めて参りました。おかげをもちまして、 円滑 な運営ができましたことに御礼を申し上げます。 隣保館は、法的には「社会福祉施設」として位置づけられていることを今一度認識し、 本年も人権尊重を第一に福祉の向上や人権啓発の住民交流の拠点となる開かれたコミュ ニティーセンターとして同和問題をはじめとするあらゆる差別や、 人権問題を自分の課題 として考え、すべての町民がともに支え合い、認め合う人権の町づくりを職員一同取り組 みを行いますので、引き続き、皆様のご支援とご協力をお願いいたします。 最後に、本年が皆様にとって明るく実りのある年となりますよう、また、皆さんのご健 康と益々のご健勝を祈念し、新年にあたっての挨拶といたします。 隣保館館長 衞藤 眞弓 隣保館 職員 一同 2015 年1月 16 日 隣 保 館 だ よ り 第 343 号(3) 2015 年1月 16 日 隣 保 館 だ よ り 第 343 号(2) 隣 保 館運 営 審 議 会 研 修 会を実施しました 2014( 平成 26) 年 11 月 25∼26 日の2日間、九重町隣保館運営審議委員と 各地区人・同啓役員による合同研修会を水俣市及び合志市で実施しました。 新年のごあいさつ 初日は、水俣市でフィールドワークを行いました。水俣病は日本の化学 工業会社であるチッソが海に流した廃液により引き起こされた公害病で、 世界的にも「ミナマタ」の名で知られ、水銀汚染による公害病の恐ろしさを世に知らしめています。 1952 年頃には水俣湾周辺の漁村地区を中心に、猫などの不審死が多数発生し、同時に特異な神経症状 となり死亡する住民がみられるようになりました。患者発生が顕在化したのは 1956 年に入ってからで あり、新日本窒素肥料水俣工場附属病院長が、原因不明の中枢神経疾患が多発していることに気付き、 1956 年 5 月 1 日、 「原因不明の中枢神経疾患」として 5 例の患者を水俣保健所に報告したことにより、こ の日が水俣病公式発見の日とされました。フィールドワーク後、地元在住の杉元肇さんの「語り部」を 拝聴しました。杉本さんは、祖父母・両親が水俣病の認定患者であり、自身が小学校5年生の時に両 親の入院で弟4人の面倒を3か月見たときのさみしさと大変さと、病気による差別に苦しんだこと等、 奇病になった為に偏見や差別を受け、病気を病気ともいえず、苦しい生活に耐えてきた水俣病患者の 家族の現実を痛切に感じました。 二日目は「合志市人権ふれあいセンター」でセンター事業や同じ合志市にあります「菊池恵楓園」に ついて説明を受けました。菊池恵楓園は強制隔離政策のもとでハンセン病患者の強制収容が行われて います。2003 年にハンセン病の元患者に対する宿泊拒否という差別事件が起きました。ホテル側の差 別意識を追及したハンセン病療養施設入所者に対して、匿名の電話や手紙などによる誹謗・中傷がな されましたが、これはハンセン病への無理解とハンセン病の元患者に対する差別意識の根深さを示す ものです。部落差別や医療差別を始めとする、人権課題について偏見や差別をなくすために、先ず真 実を知り、現実を正しく学び、理解することが必要であることを再認識し、今回の現地への視察研修 で、水俣病・ハンセン病についての真実を正しく学ぶことができ、実のある学習の場となりました。 野 上 地 区人・同啓が長崎研修を実施しました 今後の啓発活動の参考になる事を学びたいという目的で 11 月5∼6日 長崎研修に出かけました。長崎の地で迫害された歴史をもっているキリ シタンの人たち、先の大戦で原爆投下による被害をこうむり、加えて代々 差別を受けてきた人々の三重苦を現地で聴くことができました。平和公 園や爆心地公園をはじめ浦上天主堂など 10 か所をこえるフィールドワークで実にたくさんの複合的事 象を学ぶことができました。解説を聞き、迫害や原爆や差別はあってはならないという思いを痛感し ました。8人の出席でしたが長崎人権研究所の方の詳しい解説で意義深い学習ができました。 わが町では、1998 年 12 月7日、町隣保館に差別落書き事象が発生しました。私たちは、絶対に忘れ ないようにと「人権フェスティバル」を毎年開催しています。が、時間の経過とともに遠く他人事の ように思えてしまう。いわゆる「風化現象」は起きていないでしょうか。 今後とも差別の歴史に学び、差別を見ぬくことができるよう互いに、自分自身の啓発のための活動 を続けましょう。 野上地区人権・同和問題啓発推進協議会 事務局 未年の新年が明けました。 やさしいイメージの羊とともに2015年のスタートを慶び あいたいと思います。さて、 九重町隣保館は「みんなちがって みんないい」∼思いやり の心を あなたに∼のテーマを一貫として様々な事業に取り組んできました。 人権を考え る講演の夕べでは、一人芝居を演じた福永宅司さんから「100人の1歩の大事さ」を再認 識することができました。人権のまちづくりという目標に向かって「思いやりの心」を町 民の共通なものとして、 それぞれが少しずつ変わっていくことの大切さを示してくれまし た。簡単なことで難しい「違いをお互いに受け入れ、 認め合う」という行為をどう日常的 に意識していくかが問われています。 さて、 審議委員として各地区の人同啓の役員さんとともに昨年「水俣資料館」を訪れる 機会を得ました。目の前に広がった静かな海の前に立ったとき、 豊かな自然に恵まれた地 であることを感じることができました。あの尊い命を奪った「水俣の公害」とは何だった のでしょうか。国益や利益を追求する人間の技術のおごりが自然を打ち破るとき、 ヒロシ マ、ナガサキ、フクシマ、そしてミナマタへとそのおごりがとげの如くつきささってくる ことの共通性を感じました。とげの先はいつも弱い人に向けられています。自分らしく生 きたいと思う同じ人間、同じ仲間として思いやりを持ち、つなぎ合うことこそ豊かな生き 方を見つけられる。そんなことが頭を巡りました。微力ですがお互いに一歩のあゆみを刻 むひとりとしてこの一年を送れますようにとの願いを込めます・・・。 隣保館運営審議会会長 豊國 隆信 新年あけましておめでとうございます。 ご家族お揃いで輝かしい新春をお迎えしたこと とお慶び申し上げます。昨年は、各種の隣保館事業に対し、深いご理解とご協力そしてご 支援をいただきありがとうございました。 隣保館では同和問題解決のための地域の拠点施設として、 地域の実態に即した生活上の 各種相談事業をはじめ、社会福祉、文化、教養に関する事業を実施するとともに、同和問 題をはじめとする人権啓発に関する活動に努めて参りました。おかげをもちまして、 円滑 な運営ができましたことに御礼を申し上げます。 隣保館は、法的には「社会福祉施設」として位置づけられていることを今一度認識し、 本年も人権尊重を第一に福祉の向上や人権啓発の住民交流の拠点となる開かれたコミュ ニティーセンターとして同和問題をはじめとするあらゆる差別や、 人権問題を自分の課題 として考え、すべての町民がともに支え合い、認め合う人権の町づくりを職員一同取り組 みを行いますので、引き続き、皆様のご支援とご協力をお願いいたします。 最後に、本年が皆様にとって明るく実りのある年となりますよう、また、皆さんのご健 康と益々のご健勝を祈念し、新年にあたっての挨拶といたします。 隣保館館長 衞藤 眞弓 隣保館 職員 一同 2015 年1月 16 日 号 第343 隣 保 館 だ よ り お 知 ら せ 隣保館人権学習会の開催 発行 ◉ 九重町隣保館 2015年 1月号 第 343 号(4) 大分県玖珠郡九重町大字右田 3088 − 2 TEL:0973-76-2468 FAX:0973-76-2446 演 題 医療をめぐる人権 講 師 大分県人権教育啓発推進協議会講師 西 田 数 子 さん ■日 時:2015年2月18日 (水曜日)19:00∼ ■場 所:九重町隣保館 2階会議室 HIV感染者・ハンセン病患者等 エイズやハンセン病などの感染症については、正しい知識や理解の不足から生じる人権 問題があります。 過去には、遺伝病と誤解されたり、恐ろしい病気とされ、患者の強制隔離も行われたハ ンセン病は、病原性の弱い「らい菌」による感染症であり、現在では適切な治療により完 治することが出来ます。 また、エイズの原因であるHIV(ひと免疫不全ウイルス)の感染力は非常に弱く、正しく 理解し、行動すれば日常生活に支障はありません。 しかし、このような感染症に関する誤った知識や偏見により、入園や入学、就職の拒否、 医療現場における差別やマスメディアの報道におけるプライバシー侵害などの問題が生じ ることがあります。感染症の人に対する偏見や差別を解消するためには、正確な医学情報 明けましておめでとうございます(撮影地:富迫) の迅速な提供とともに、正しい理解を持って患者や回復者、その家族の人権に配慮した対 応が必要です。 福 来 た る <公益財団法人 人権教育啓発推進センターより抜粋> 新年おめでとうございます 新たなスタートのはじまり 夢と希望を胸に 明るく朗らかに進もう 明るく朗らかにいれば幸せがやってくる ◇これからの行事◇ 【月・木は人権相談日】 1月21日(水) ストレッチ体操教室 2月16日(月) 編み物教室 1月22日(木) はなみずき会 2月 3日(火) 陶芸教室 ストレッチ体操教室 2月18日(水) たんぽぽ会 隣保館人権学習会 2月 6日(金) 生け花教室 2月19日(木) 四つ葉会 2月 2日(月) 編み物教室
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