氏 名 下内 充

ふ
り
氏
が
しもうち
な
名
下内
取得学位
みつる
職
充
修士(文学)
名
教授
京都産業大学大学院外国語学研究科言語学専攻修士課程
受賞歴等
主な担当科目
所属学会
言語学、児童英語研究、基礎英語
言語文化学会、一般社団法人大学英語教育学会(JACET)、表現学会、世界諸英語学
会(IAWE)、日本児童英語教育学会(JASTEC)
教
育
業
績
実施
事項
概要
年月(日)
【作成した教科書,教材】
英会話、英作文などでの日本文化からの発信力
平成 14 年 4 月
向上のための教材の作成
英作文の授業を担当していると現在の英和辞典、和英
辞典で十分に(短時間で)対応できない局面に遭遇す
る。規則化することでは例外が多くなる場合があり、
そのような慣用的な側面は使って覚えなくてはならな
い。そこで「発信型英語のためのプロジェクト」を共
同研究で始めた。
『英語の固有名を使うときに定冠詞を
チェックする辞典』は最初の成果である。この後、
「句
動詞辞典」
「複数形活用辞典」
「~スルを英訳する辞典」
と続く予定。どれも日本人としての視点を重視する。
研
分
品・演目などの名称
論
文
1.国際英語論の観点からみ
た日本人の英語(査読付)
・
区
単 共
著書・論文・発表テーマ・作
共著
究
業
発行
・
発表
年月
(日)
績
発行所/誌名・巻号/学
会・展覧会・演奏会の
備考
名称(会場名)
平成
『JACET 中部 25 周年
国際英語論という概念は徐々
20 年 6
記念論文集』大学英
に注目され認知されてきてい
月
語教育学会(JACET)
るが、日本人特有の英語使用
中部支部
やその教室での指導法という
観点ではまだ十分な議論がな
されていない。今後日本人英
語を世界の英語の中でどのよ
うに位置付け、どのような指
導を目指すべきか、句動詞を
始めとして日本人英語のスタ
イル、非言語コミュニケーシ
ョンをどのように扱うかを世
界の中の一変種としての英語
という観点から考察した。
(pp. 43-48)
小宮富子、吉川寛、塩澤正、
下内充、倉橋洋子
2.日英語の丁寧表現とミス
単著
コミュニケーション
平成
『日本語の探究―限
人はあらたまった、形式の重
20 年
りなきことばの知恵
視される状況ではお互いに礼
12 月
(村山七郎先生生誕
儀正しくあろうとするが、日
百年記念論文集)』北
本人が丁寧で礼儀正しく振舞
斗書房
おうとするほど、英語話者に
とっては不愉快に感じられる
ときがある。これは逆も同じ
で、英語圏の礼儀正しさは必
ずしも日本人には好ましい態
度とはならない。近年研究が
進んできたポライトネス理論
から日本人と英米人の意思疎
通における問題点を指摘し
た。平成9年8月 30 日の同題
目の講演を要約し、例文等は
入れ替えた。
(pp. 287-292)
3. 英語の日本文化への影響
(査読付)
単著
平成
『英語教育学体系第
英語の影響は、目に見えると
22 年
3 巻 英語教育と文化
ころでは日本語内の外来語と
11 月
―異文化間コミュニ
いう形で特にマスコミ、ファ
ケーション能力の養
ッションなどにおいて大き
成』
(大学英語教育学
い。しかし精神的な面、思考
会監修/塩澤正・吉川
様式などでは影響はごく少な
寛・石川有香編)大
く、漢語が占めていた役割を
修館書店
引き継いでいるに過ぎない。
歴史的にローマ字の果たした
役割も無視できないが、明治
期から英語とその思想は実は
漢字という容れ物を通して消
化吸収され受容されたのであ
り、英語文化は日本文化内の
教養という形で日本人の「近
代化」に貢献したと言える。
元の原稿は、他の執筆者の内
容と重なり、半分以下の採用
で舌足らずな論述となってい
る。
(pp.179-182)
4.英語多変種との接触が学
共著
平成
『JACET 中部支部紀
従来の英語教育では母語話者
習者の英語観に与える影響
24 年
要』第 10 号、大学英
について学ぶというのが当然
―Outer Circle 英語に焦点
12 月
語教育学会中部支部
視されてきたが、近年多様な
を当てて―(査読付)
地域英語がその地位を高めた
ために、留学先を第二言語と
しての英語地域に求める動き
が見られる。そして、そのよ
うな地域の英語に接する場合
のプラス面についての議論が
ある。このような英語学習環
境が学生にどのような影響を
与えるかを、アンケート調査
を行い考察した。
(pp. 55-80)
吉川寛、小宮富子、塩澤正、
倉橋洋子、下内充(担当部分
抽出不可)
5.連結詞から見る日英語の
文構造と英語の基本文型
単著
平成
『現代社会と英語―
接続詞、助詞/前置詞など名
26 年
英語の多様性をみつ
詞、動詞をつなぐことば(連
3月
めて』
(塩澤正・榎木
結詞)から日英語の文構造を
薗鉄也・倉橋洋子・
展望すると、連結詞の有無が
小宮富子・下内充編) 両言語の基本的な特徴となっ
金星堂
ていることを、類型論的な過
去の研究、鏡像関係から解説
した。形容詞修飾に連結詞の
使用が希薄な日本語と、主語、
目的語、補語などの項目に連
結詞を節約する(使用しない)
英語との構造型の差異の認識
は日本人が英語を学ぶ際には
意識しておく方が効果的であ
ると考えられる。
(pp. 275-283)
そ
の
他
【翻訳】
1.英語史概説・第 1 巻 外面
共訳
史(ヤツェク・フィシャク著)
平成
青山社
Jacek Fisiak, An Outline
18 年 6
History
of
English
月
Vol.1:External
History
( Wydawnictwo Poznanskie,
2000)の翻訳。初めて、文化
的・社会的側面を扱う外面史
と、言語そのものの形態・音
声変化等を扱う内面史をそれ
ぞれ別の巻に分けた。本書は
その第1巻で、主に言語外的
要因から見た英語の通史とな
っているが、英語変遷の概容
は分かるように書かれてお
り、この分野の入門書として
の役割を果たすものと期待さ
れる。
(pp. 45-111)
小林正成・下内充・中本明子
(全 246 頁)
2.図説 ことばの世界―欧米
共訳
平成
青山社
Victor Stevenson, The World
の言語史(ヴィクター・ステ
22 年
of Words ― An illustrated
ィーヴンソン著)
12 月
history of Western languages
(Sterling, 1999)の翻訳。
インドヨーロッパ語族の言語
を中心に欧米の言語の歴史を
概説した一般書である。著者
はジャーナリストで、語りは
平易であるが、重要な出来事
と言語史上の要点は逃さず記
されている。
(pp. 119-176)
江村裕文・竹内茂夫・図司有
美・神谷健一・下内充・輿水
則子・山口玲子
(全 250 頁)
3.学校給食改革―公共食と
共訳
平成
筑波書房
原著は、国際的視野から見た
持続可能な開発への挑戦(ケ
26 年
学校給食の意義と改革の試み
ヴィン・モーガン/ロバー
3月
についてのべた 2008 年出版の
タ・ソンニーノ共著)
The School Food Revolution:
Public Food and Challenge of
Sustainable Development (by
Kevin Morgan and Roberta
Sonnino) であるが、議論は、
学校給食ばかりではなく、幼
稚園から高齢者施設給食まで
を公共食としてとらえ、公共
食を地域経済発展、民主主義、
および環境保全との一体化の
もとに持続可能な開発/発展
にまで及ぶ。
(pp. 8-69)
杉山道雄・大島俊三共編著、
堀田康雄・野澤義則・下内充
共訳
(全 268 頁)
【学会発表】
1.日本人にとっての英語句
動詞
単独
平成
大学英語教育学会中
18 年
部支部・定例研究会、 母語話者以外には実は使いに
12 月 9
中京大学
日
英語の基本語による句動詞は
くい。文化的な特徴から普遍
的な特徴まで、教育上の問題
について話した。また現在の
ように熟語として対応する日
本語を暗記するというような
形式では受動的なテスト等で
は問題がなさそうであるが実
際は使いこなせない。今後こ
の分野の教育的配慮も必要で
はないかと危惧される。
2.英語句動詞と日本人英語
単独
のスタイル
平成
大学英語教育学会第
英語の句動詞を使うことによ
19 年 9
46 回全国大会、シン
る問題点とそれを回避するこ
月6日
ポジウム(「日本人に
とによって意思疎通にどれぐ
と っ て の
World
らいの不都合が生じるかを日
Englishes」)、安田女
本人が句動詞以外の動詞によ
子大学、
り、日本人的発想で表現した
場合の文体(スタイル)とい
う観点から論じた。また、話
し言葉では(そしてメールに
おいても)母語話者はかなり
の句動詞を使用するため今後
の学習目標としてどのような
性質のものを設定するか、課
題である。
3.
Tentative
Goals
for
単独
Internationally
Intelligible
Japanese
English with Respect to
平成
第 13 回世界諸英語学
日本人の英語はどの程度まで
19 年
会
13th
英米語の発音に近づく必要が
10 月 4
Conference of the
あるか、また意思疎通に障害
日
International
が出ないためにはどの音素を
Pronunciation
(
The
Association
for
重視すべきかを、今までの英
World Englishes )、
米人や日本人の体験に基づき
レーゲンスブルク大
許容できる日本人の英語発音
学、ドイツ・バイエ
モデルを模索した。現在日本
ルン州
人英語(Japanese English)
というのは通じない英語とい
う意味であるが、これを脱す
るための最低の音声的基盤を
作りたい。
4.世界遺産の町レーゲンス
単独
平成
東海学院大学・東海
非母語話者の英語について現
ブルク瞥見―「世界の英語」
19 年
女子短期大学学術交
在世界ではどのような見方を
学会 2007 年度大会報告―
10 月
流集会、附属図書館
しているか、
「世界の英語」学
28 日
大セミナー室
会の 2007 年度大会の内容に沿
って報告した。また世界遺産
の町レーゲンスブルクの旧市
街についてもパワーポイント
を使用して紹介した。
5.English Phrasal Verbs and
単独
平成
第 14 回世界諸英語学
日本人が英語を話すときには
a Style of English Spoken by
20 年
会 学 会 ( The 14th
英語の句動詞のような、平易
the Japanese
12 月 3
Conference of the
な言葉から成る句を文脈に依
日
International
存して使用するより、ラテン
Association
for
語・ギリシア語系の単語を使
World Englishes )、
う方が日本人の漢語の意識に
香港市立大学、中華
も沿うことになり、容易であ
人民共和国・香港特
る。英語としては書き言葉に
別行政区
近いスタイルとなり、硬い英
語ととられる可能性がある
が、日本人はあまり慣用度の
高い表現に依存せずに確かな
論理的な英語の習得を目指す
べきであろう。Basic English、
Plain English の観点から日本
語の「~する」という表現の
可能性についても論じた。
6.日英語の丁寧表現とミス
単独
コミュニケーション
7.Loanwords in Japanese and
a Style of Japanese English
単独
平成
村山七郎先生生誕百
上記同題の論文(13)の内容
20 年
年記念シンポジウ
を短縮したもの。
(論文の執筆
12 月
ム、大東文化会館、
が先で、その内容を口頭で報
14 日
東京都
告した。)
平成
第 14 回世界諸英語学
日本語の中には漢語以外に多
21 年
会
くの西洋諸国からの外来語を
10 月
International
受け入れている。そのうちの
23 日
Conference of the
90 パーセントが英語であると
International
言われているが、いわゆるカ
(The
Association
15th
for
タカナ語として用いられる英
World Englishes) セ
語起源の借用語が日本人の英
ブ・パークレーン国
語にどのような影響を与えて
際ホテル、フィリピ
いるかをプラスとマイナスの
ン・セブ市
側面から考察し、さらにこの
言語資源をどの程度まで日本
人の英語として有効に利用す
べきか、考えるところを発表
した。Basic English、Plain
English の観点から意思疎通
に問題がないなら、そこに独
自の文体(スタイル)が生じ
るとしても国際的な英語とし
て受け入れるべきであろう。
8.日本人英語とフォニック
単独
ス
平成
言語文化学会第 23 回
フォニックスはつづり字と発
21 年
大会、愛知淑徳大学
音に関する訓練のための初等
12 月 6
的な教科とされているが、そ
日
こで学ばれる規則をラテン
語・ギリシア語起源の英語語
彙にも拡充し、日本人が英語
を読み、話す際に、場合によ
れば発音記号に依存するより
効率的な読み方(話し方)を
アクセントの法則も考慮し
て、規則化を試みた。いくら
か標準的な音形とは異なるも
のも含まれるが、意思疎通の
妨げにはならないので、日本
人の英語として受け入れられ
るべきである。
9.英語学習における外来語
単独
平成
東海学院大学・東海
最近英語教育において、既に
―カタカナ語は英語学習の
22 年
学院大学短期大学部
日本語化している、英語から
妨げになるか
10 月
学術交流集会 2010、
の外来語を利用して英語語彙
24 日
附属図書館大セミナ
を増やそうとする試みがいく
ー室
つか見られる。いわゆる外来
語(漢語を除く)は英語から
のものが 9 割で総数は 5000 語
以上と考えられる。これらの
言葉を足掛かりにして英語教
育に資する方法を意味論的に
研究する必要があるのではな
いか。
「カタカナ語検定」の構
想などその一端について述べ
た。
10.JACET Sig on World
共著
平成
The JACET 50th
大学英語教育学会「国際英語
Englishes and
23 年 9
Commemora-
と異文化理解」研究会の今ま
Cross-cultural
月1日
tive Interna-
での活動内容と研究成果を英
Understanding (Poster
tional Con-
語で報告するようにとの要請
Presentation)
vention (The Japan
を受けて、ポスター発表を行
Associ-
った。それぞれのメンバーが
ation of Col-
分担して、「研究会の研究目
lege English
的、活動記録、今後の展望」
(吉
Teachers[大学英語
川)、「日本人が英語を使う際
教育学会])、西南学
の非言語伝達の特徴」
(倉橋)、
院大学
「日本人の英語の統語論的特
徴」
(小宮)、
「日本人の英語の
音声と語彙の特徴」(下内)、
「アフェクティブコンペテン
ス」
(塩澤)、
「インド人のイン
テリジビリティー」(榎木薗)
のテーマで資料を展示し、説
明を行った。
11.日本の英字新聞のすすめ
共著
平成
東海学院大学・東海
学生の興味や専門性など多様
―大学生用英語教材として
24 年
学院大学短期大学部
な必要性を満たすために新聞
の新聞英語
10 月
学術交流集会 2012、
の英語は理想的な教材である
28 日
附属図書館大セミナ
と考えられるが、現在のとこ
ー室
ろ経済学部生など一部の学生
を対象としたものが主であ
る。いわゆる基礎科目として
の英語教育において英字新聞
がどれほどの有効性があるか
を本学の開講講座使用の記事
から紹介した。
下内充・富田理恵
【投稿記事・報告】
1.世界遺産の町レーゲンス
単著
平成
2007 年度東海学院大
2007 年度(平成 19 年度)東海
ブルク瞥見―「世界の英語」
19 年
学・東海女子短期大
学院大学・東海女子短期大学
学会 2007 年度大会報告―
12 月
学学術交流集会報告
学術交流集会において口頭報
12 日
書
告した内容をまとめたもの。
(p. 5)
2.(会員フォーラム)
単著
‘Go to school’の怪
平成
JACET-Chubu
20 年
Newsletter No. 20、 て用いられる go to school と
5月
大学英語教育学会中
いう句について go という方向
14 日
部支部
性が中和されている点が辞書
「通学する、入学する」とし
等に記載されていない、とい
う指摘をした。日本語では、
通学する/した学校に話し手
たちがいる場合は「学校に来
る」という感覚があり、go と
表現されることに抵抗がある
ためと思われる。
(pp. 6-7)
3.英文学科・コミュニケーシ
共著
平成
『東海学院大学短期
東海女子短期大学の英文学
ョン学科の 43 年間を振り返
21 年 3
大学部紀要』第 35 号
科・コミュニケーション学科
る
月
における 43 年間の出来事・行
事等について、その時期に在
籍した教員が中心に回想を記
したものである。当初同短期
大学 40 周年記念誌用に書かれ
た文を利用し改稿した。
(pp.87-104)
今井昌彦、井上端、大野佳代
子、長谷部和子、辻悦生、下
内充、熊碕雅夫(
(担当部分抽
出不可)
4.英語学習における外来語
単著
平成
2010 年度東海学院大
2010 年度(平成 22 年度)東海
―カタカナ語は英語学習の
23 年
学・東海学院大学短
学院大学・東海学院大学短期
妨げになるか
10 月
期大学部学術交流集
大学部学術交流集会において
21 日
会報告書
口頭報告した内容をまとめた
もの。
(pp. 14-15)
5.日本の英字新聞のすすめ
共著
平成
2012 年度東海学院大
2012 年度(平成 24 年度)東海
―大学生用英語教材として
25 年 2
学・東海学院大学短
学院大学・東海学院大学短期
の新聞英語
月 15
期大学部学術交流集
大学部学術交流集会において
日
会報告書
口頭報告した内容をまとめた
もの。
(pp. 1-2)
下内充・富田理恵
平成
JACET-Chubu
大学英語教育学会中部支部平
New Paradigms to Inform
24 年
Newsletter, No.29
成 24 年度 2 月定例研究会にお
Japanese ELT”(2012 年 2 月
12 月
大学英語教育学会中
けるダンジェロー氏の講演会
18 日講演会報告)
25 日
部支部
の要旨をまとめて会員に報告
6.James F. D’Angelo, “Four
単著
したもの。英語教育の方法論
として最近注目されているも
のについて今後の課題と可能
性について論じた。日本の英
語教育の未来について好意的
な見解を述べた講演であっ
た。
(pp. 4-5)
【公開講座】
1.TOEIC の英文法
単独
平成
東海学院大学短期大
TOEIC 受験者の中には文法力
25 年
学部・生涯学習セン
が十分でないために得点が伸
10/12
ター秋講座・喜びコ
びないという人が多い。本講
10/19
ース(エクステンシ
座では英文法の基礎を確認し
11/16
ョン講座Ⅰ)
ながら、同テストにおいてよ
12/14
く見られる出題形式にそって
平成
問題練習をするとともに、英
26 年
語の構造理解の重要性を説
1/25
き、精読の積み重ねが最終的
2/8
に読解力を高め、総合的な英
2/22
語力につながる点を解説し
3/1
た。
3/8
3/15