みやま市教育施策

平成27年度
みやま市教育施策
みやま市教育委員会
みやま市では、本市の将来像を「人・水・緑が光り輝き夢ふくらむまち」と
する平成30年度を目標年次とした「第1次総合計画」を平成21年2月に策
定し、この計画に基づき様々な分野において、各施策の具体化を図っていると
ころです。
この「総合計画」における教育分野については、本市が今後取り組む教育行
政の指針であり、教育基本法第 17 条第 2 項に対応する本市の教育振興基本計画
として位置付けます。そして、これまで年度ごとの「みやま市教育施策重点施
策」を定め取り組んできています。
一方、本市においては、急激な人口減少とそれに伴う少子化に対応して、平
成26年12月に、
「みやま市定住促進計画」を策定しました。本計画策定にあ
たり、趣旨を次のように述べています。
「人口の減少は、地域活力の低下や地域経済の縮小、税収の減少など地域に
与える影響は極めて大きくなりますが、構造的な課題から、その解決は一朝一
夕にはできません。働く場所の確保や子育て支援、教育環境の整備、住環境の
整備など、本市の総合力を高める必要があります。そこで、市民はじめ、市外
に住む人にも魅力的な暮らしを提供し、人口の流出を防止しながら、新たな定
住人口の増加につなげる施策や進むべき方向を明らかにした『みやま市定住促
進計画』を策定することとします。」
学校教育はもとより社会教育でも、地域活用力の低下や税収の減少に大きな
影響を受けます。しかしながら、教育は、定住化に関する施策としては、根幹
というより「付加価値」であるとも考えられます。
そこで、本計画の趣旨を受け、本市教育委員会としては、教育施策の中期ビ
ジョンを作成することとします。そのイメージワードは次の三つです。
○読書のまち
○挨拶のまち
○文化・スポーツのまち
また、「みやま市の教育目標」は、「風土の良さを生かした『みやま市ならで
は』の学校教育・社会教育・行政運営」です。その基本方針は次の三つです。
○【学校教育】「みやまの力」を育てる「裾野教育」の促進
○【社会教育】「健康長寿」を支える「効力学習」の促進
○【行政運営】学校・社会教育諸団体に寄り添うチーム力の向上
本冊子では、以上のような基本的な考え方を「全体構想」、「各課の方針と課
題や施策」として具体的に示します。
みやま市教育の中期ビジョン
~ 「第1次みやま市総合計画」
「みやま市定住促進計画」を踏まえて
~
豊 か な こ こ ろ を 育 む ま ち づ く り
( 教育・文化・芸術・スポーツ )
〔
基本方針
〕
〔
施策体系
〕
1.学校教育の充実
みやま市の未来を担う「ひとづくり」の
ため、「生きる力」を育むとともに、さまざ
まな交流や生涯学習のための「環境づく
り」、さらには本市の個性ある伝統文化等
を通して、郷土を誇りに思う「心づくり」
を推進します。
3.生涯学習
の推進
6 . 多様 な 交 流
2.家庭・地域
教育力の充実
5.文 化 ・ 芸 術 の 振 興 と
4.スポーツの振興
<
の推進
みやま市定住促進計画のポイント
文化財の保護・活用
>
〔 人口減少に伴う諸問題 〕
▲地域活力の低下
▲地域経済の縮小
▲税収の減少
等
〔 諸問題に対応する定住人口の増加施策 〕
みやま市の総合力の向上
●働く場所の確保
●子育て支援
●教育環境の整備
●住環境の整備
<「みやま市教育中期ビジョン」のポイント>
〔 「 教育のまち」のイメージワード 〕
◇読書のまち
◇挨拶のまち
◇文化・スポーツのまち
みやま市の教育目標
風土の良さを生かした「みやま市ならでは」の教育の充実・発展
[中期ビジョンの基本方針と要点]
<方針>児童生徒には「みやまの力」を大人には「健康寿命」を
学校教育
社会教育
(具体目標)
「みやまの力」を育てる
○「挑戦力」
(チャレンジスピリット、チャレンジメソッド)
(内
容)○「裾野教育」を促進する
連 携
○「知恵」+「社会性」+「健康」
(具体目標)
「健康長寿」を支える
○県内屈指の高齢社会を「強み」へ
○「生き甲斐」
(学ぶ楽しさ、いきいき、わくわく)
(内 容)○「効力学習」を促進する
・教育課程全体・図書館教育等
(方
法)○ 全校共通の指標と活動
・文化 ・スポーツ ・公民館等
(方 法)○文化面、体育面の支援
・各校独自の指標と活動
・図書館改革 ・公民館への支援
< 行政運営 >
(具体目標)○ 学校、諸団体に寄り添う
(内容・方法)○ 効果の検証と改善
・的確性 ・創造性 ・チーム力
・自己成長 ・相互支援
みやま市教育行政の基本構想
国
「第1次みやま市総合計画」
第 2 期(平成 25~29 年度)教育振興基本計画
豊かなこころを育むまちづくり
福岡県
総合計画を教育振興基本計画と位置
付け、教育施策実施計画を毎年度策定
(みやま市教育目標)
◎読書のまち
◎挨拶のまち
◎文化・スポーツのまち
◎風土の良さを生かした「みやま市ならでは」の学校教育・社会教育・教育行政を、充実・発展させる。
(中期ビジョンの基本方針)
◎「みやまの力」
(挑戦力)を育てる「裾野教育」を推進する。 ◎「健康長寿」
(生きがい)を支援する「効力学習」を推進する。
◎教育行政は、学校や社会教育諸団体に寄り添いつつ効果のある施策を計画・実施し、検証して改善を図る。
基本方針を具現化するための主題課題
学校教育課
〈総務係〉
○新教育委員会制度
の運営、児童・生
徒の交流事業の推
進
社会教育課
指導室
〈学校教育係〉
○「ひと」(子供・教職員・
校医等)全般への学校支援
○「もの・こと」(事業・教材
等)全般への学校支援
〈施設係〉
〈学校給食係〉
○安全安心な教育施 ○給食全般に関する適
設の管理と運営
切な管理と運営
〈教育研究所を含む〉
○「みやまの力」の効
果的な育成
○「みやま師魂」の効
果的な伸長
○教職員の適切な配置
〈社会教育係〉
○「みやまの力」の育 ○文化活動や公民館活
成を支える家庭や地
動等に関する「効力
域等の教育力向上
学習」への支援
〈学校再編推進係〉
○将来を見据えた適正規
模の新校づくり
(
事 務 局 経 営
〈スポーツ推進係〉
○スポーツに関する効
果学習」への支援
〈人権同和教育係〉
○「基本指針」の具
体的な展開
〈図書係〉
○市民の生活に寄り添
い豊かな心を育む図
書館運営
〈市史編さん係〉
○市民が誇りを持てる
市史の編さん
)
分担と協働(チームみやま) 学校や諸団体に寄り添う
学校教育課・指導室の基本方針と主要課題及び主な施策
主要施策
主要課題
学校教育係
学校再編推進係
基本方針
めの「裾野教
育」を推進す
学校給食係
を育成するた
学校教育課
◎「みやまの力」
○各種講師、支援員に関する円滑な事務
1.
「ひと」
(子供・
教職員・校医等)
全般への学校支援
○健康・健診などに関する事業の実施
○全校あげての図書館教育の促進
2.
「もの・こと」
(事業・教材等)全
般への学校支援
○学校、教材、備品等に関する円滑な業務
3.将来を見据えた
○桜舞館小学校開校に向けた諸準備
適正規模の新校づ
○学校再編計画の推進
くり
4.給食全般に関す
○調理員の効果的な管理と研修
る適切な管理と運
○食材や設備等の適切な管理
営
○食育の推進
5.安全安心な教育
○新設校建設に関する適切な管理
施設の管理と運営
○既存施設の問題箇所の把握及び各学
る。
◎教育委員会事
施設係
務局は学校や
諸団体に寄り
添いつつ、効果
校の施設台帳の作成
のある施策を
実施し、検証し
総務係
て改善を図る。
6.新教育委員会
○新教育委員会制度の円滑な運営
制度の運営、児
○アジア太平洋こども会議・越前町との児
童交流事業の効果的な実施
童・生徒の交流事
※各事業の推進主
業の推進
体を明確にすると
○小学校市重点課題指定(教科等指定)校事業の促進
ともに、一層の連
を推進する。
指導室(教育研究所を含む)
携協働(チーム化)
7.
「みやまの力」
の効果的な育成
○中学校学校力向上プロジェクト推進事業の開始
○教職員研修会の充実
○市、県、文部科学省の指定校事業の推進
○特別支援、生徒指導、人権教育の充実
8.
「みやま師魂」
○「ドリームプログラム」の開始
の効果的な伸長
○教育研究所
■
「みやまの力」向上プロジェクトの設置
9.教職員の適切
■
研究員研修の充実
な配置
■
教育相談事業の充実
■
情報センターとしての機能化
1. 「ひと」(子供、教職員、校医等)全般への学校教育
○ 各種講師、支援員に関する円滑な事務
様々な教育課題に対し、子どもたちにとってよりよい教育を進めるため、人的支援を行うこ
とにより、教育環境の充実を進めると共に、児童・生徒がいきいきと活動し、人間性豊かに成
長できるよう、いじめや不登校、子育てに伴う保護者の悩みなどについて、様々な指導・支援
を行う。
(1) 小中学校特別支援教育事業
・ 特別な支援を必要とする児童・生徒への教育的ニーズに応じた指導や必要な支援の充実を
図るため、特別支援講師を配置し、学校生活や学習上の教育的支援を行います。一人一人
の持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善、克服するための教育を推進する。
(2) 小学校少人数対応教育事業
・ 確かな学力を育む教育環境の充実を図るため、第 1 学年において30人以上のクラス、又
は2~6学年において30人以上のクラスが2クラス以上ある学校、及び複式学級を有す
る学校に対し、少人数支援講師を配置する。個に応じたきめ細やかな学習指導により、基
礎学力の向上を図る。
(3) 中学校少人数対応教育事業
・ 確かな学力を育む教育環境の充実を図るため、中学校全学年を対象に1学級当たり生徒数
35人以下の学級編成を行うため、特別教員を配置します。個に応じたきめ細やかな指導
により、確かな学力の向上を図る。
(4) スクールカウンセラー配置事業
・ 各中学校に配置をし、家族や友人関係、学習や進路等の様々な悩みに関して、児童・生徒
及び、保護者の相談に応じるなど迅速な対応を行いう。さらに小学校での活用へも繋げて
いく。
(5) スクールソーシャルワーカー配置事業
・ 瀬高中学校を拠点校とした県の配置に合わせ、学校だけでは対応が困難な事例に対して、
社会福祉の専門的知識・技術を活用し、様々な関係機関と連携して、問題解決に向けた支
援を行う。また、教職員等への研修などを実施し、校内体制づくりの支援も併せて行って
いく。
○ 健康・健診などに関する事業の実施
児童生徒の健康は、
「生きる力」の根底であることから、
「すこやかな心身の育成」を目指すと
ともに、教職員の心身の健康の維持・増進を図る。
(1) 学校医による指導・各種検査健診の実施
・ 児童生徒の疾病の早期発見・早期治療のため、学校医を配置しての保健指導の充実、
学校検診及び各種検査を適切な実施を行う。
(2) 教職員の健康診断の実施
・ 学校における教育活動が安全かつ円滑に実施されるよう、教職員の健康管理に努めるとと
もに、健康診断を行う。
(3) 心身の健康増進
・ 性教育、喫煙・薬物乱用防止、情報モラル指導等教育活動を通じて、心身の健康増進に
関する指導体制の充実を図るための支援を行う。
2. 「もの・こと」(事業・教材等)全般への学校支援
○ 全校あげての図書館教育の促進
学びの場として、子どもの成長を支える重要な拠点である学校図書館の、読書環境を充実させ
ることで、豊かな知性や感性を養い、生きる力を育むために、図書教育環境の充実を図る。
(1) 全校へ学校司書を配置
・ 全校へ学習活動の活性化につながるよう、校時に合わせた体制での学校司書を配置し、
蔵書管理、図書館の環境整備、調べ学習などへの教育指導支援を行う。
(2) 学校図書司書の資質向上のための調査研究(文部科学省委託事業)
・ 二川小学校をモデル校と位置付け、学校における図書館の効果的な活用の在り方及び学
校図書司書の資質向上に向けた調査研究を行い、学校司書の参画を生かした学校図書館に
おける教育活動の実施を目指し、その土台づくりに着手する。
○ 学校、教材、備品等に関する円滑な業務
児童生徒がよりよい教育をうけることができるよう、また教職員の授業力の向上に資する教
育環境整備のため教材、備品の充実を図る。
(1) 小中学校教材備品等整備事業
・ 各学校ごとに必要度、緊急度、使用頻度を考慮しながら、また統合を見据えたうえで優
先度の高い教材、備品の整備を行う。併せて予算の確保を行うと共に、有効活用に努めて
いく。
(2) 情報教育推進事業
・ 電子黒板・タブレット等のICTを活用した授業の導入に向け、学校教育情報推進検討委
員会を立ち上げ、早急に方向性を出していきます。教員と児童生徒と向き合う時間を確保
しながらも、教育的効果の見いだせる授業が行える情報教育を推進する。
3. 将来を見据えた適正規模の新校づくり
全国的な少子化の影響により、本市でも小・中学校ともに児童生徒数が減少し、学校の小規
模化が進行している。そこで、本市では、平成23年9月にみやま市立小中学校再編計画を策
定し、小中学校の適正規模、適正配置による新しい学校づくりを推進してきた。学校規模の適
正規模、適正配置を行うことで、子供達には、多様な考えに触れ、学び合う機会をつくること
が可能となり、教職員には、多様な学習・指導形態や切磋琢磨による指導力の向上などが期待
される。
今後も引き続き少子化の進行が想定される中、将来を見据えた適正規模の学校づくりを推進
し、児童生徒の教育環境の充実を図る。
○ 桜舞館小学校開校に向けた諸準備
最初の統合校である桜舞館小学校の平成28年4月開校に向け、校歌・校章等の検討、通学
路の安全対策、PTA組織づくりなど必要な事項について、昨年度設置した4校統合協議会で
協議し、準備を進める。さらに、教育目標や学校経営方針等、桜舞館小学校が目指す学校づく
りについて、関係する4小学校で検討協議し、開校に必要な諸準備を整える。
○ 学校再編計画の推進
平成23年9月に策定したみやま市立小中学校再編計画について、引き続き推進する。とり
わけ下庄小学校、上庄小学校、本郷小学校の統合については、関係者に対し桜舞館小学校の開
校準備の情報を発信するとともに、地域状況の把握を行い、統合に向けた土台づくりを行う。
4. 給食全般に関する適切な管理と運営
○ 調理員の効果的な管理と研修
「学校給食衛生管理基準」に基づき、食中毒防止対策としての調理員等の腸内細菌検査をはじ
め、衛生管理の研修会を開催する。また、調理員等の資質の向上を図るため、各種研修への積極
的な参加に努める。
○ 食材や設備等の適切な管理
食材を衛生的な環境で衛生的に取り扱い、点検・検査を実施することにより、食品衛生の目
的である安全・安心な給食の提供が実施でき、また、施設・設備については、定期的な保守点
検をはじめ点検整備や修繕などにより安全確保と維持管理に努める。
○ 食育の推進
子供の望ましい食習慣の形成や食に関する理解へ向けて、学校給食の一層の献立内容の充実
を図るとともに、各教科等においても学校給食が「生きた教材」としてさらに活用されるよう
取り組むほか、望ましい食生活に対する子供の関心と理解を深めるとともに、地産地消に努め
る。
安全安心な教育施設の管理と運営
○ 新設校建設に関する適切な管理
児童の教育環境を整備するため、平成28年4月、桜舞館小学校の開校を実施していくため、
工事関連計画を綿密に精査、実行していく。また、業者間の工程をスムーズにするため定期的
な工程会議を実施する。
○ 既存施設の問題箇所の把握及び各学校の施設台帳の作成
児童生徒の教育環境を整えるため、統合校を除く市内15校について、施設内での問題箇所
及び建築物の老朽度等を把握し、平成29年度を目途に各校建物ごとの施設管理カルテを整備
し、長寿命化に対応する大規模改修等の年次計画を策定する。
5. 新教育委員会制度の運営、児童・生徒の交流事業の推進
○ 新教育委員会制度の円滑な運営
地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部が改正されたことにより、みやま市におい
ても平成27年4月1日より従来の教育委員長と教育長を一本化した新「教育長」を設置し、
新教育委員会制度へと移行した。今年度はその新制度の円滑な運営に加えて、市長と教育委員
会が協議・調整を行う「総合教育会議」の補助執行機関としての事務を行う。
○ アジア太平洋こども会議・越前町との児童交流事業の効果的な実施
(1) 平成27年度「第27回アジア太平洋こども会議・イン福岡ホームスティ事業
アジア太平洋こども会議・イン福岡に参加する海外からのこども大使を、市が窓口となって
ホームスティ事業を行う。市内在住のホストファミリー7家庭(小学4・5・6年生のいる6
家庭と、引率者の受け入れをする1家庭)が参加し、こども大使との生活や小学校登校等を通
して交流し、相互理解を深めることを目的として実施する。
(2) 第21回越前町・みやま市児童交流事業
平成6年7月に「幸若舞」が縁で、旧瀬高町と福井県朝日町(現越前町)が姉妹縁組を結び、
お互いの歴史と伝統を尊重し、文化・教育・産業等の各分野において相互に友好を深め、両町
の発展を期することとして平成7年から実施してきた。
今年度も市内8小学校から2名ずつ、計16名の代表児童(5・6年生)を選出してもらい、
11月にみやま市で越前町の児童を受入れ、翌2月に越前町を訪問する。
次代を担う子どもたちに校外学習を体験させ、越前町の児童との交流を通して見聞を広め、
規律ある共同生活の中で、
自主性および協調の精神を養い、
友情と信頼を深めることによって、
児童の健全育成に資することを目的として実施する。
6. 「みやまの力」の効果的な育成
みやま市の児童生徒の「よさ」として、素朴さや素直さがあげられる。そのよさを受け、国や
県が実施している学力学習状況調査や新体力テストにおいては、小学校では全国や県より高く、
中学校においてはやや低い結果となっている。中学校における基礎基本の学力、小学校の活用力、
体力面での二極化等の課題がある。一方、昨今では、国や県の動向として、この学力学習状況や
体力テストの結果を公表する動きがあり、国語と算数・数学の数値だけ、体力テストの結果だけ
で学力や体力を捉えるというような、極端に狭い捉え方になってしまうおそれが出てきた。また、
これらを公表することでランク付けや過度の競争を煽るような部分も出てきている。しかし、
「生
きる力を育てる」という意味では、
「知」
「徳」
「体」のバランスや「基礎基本」と「思考・判断・
表現力」と「意欲」等のバランスのとれた児童生徒を育成していくことが大切だと考える。
そこで、本市においては、
「みやまの力」を設定し、広く、総合的な力を育てたいと考える。
(1) 「みやまの力」について
「みやまの力」とは、
「知」としては単に知識量ではなく生きて働く「知恵」を考え、
「徳」
としては児童生徒相互に関係を良好に築き維持できる「社会性」を、
「体」としては生きるため
の基盤となる「健康」を考え、その中核に「挑戦力(チャレンジ・スピリットとチャレンジ・
メソッド)
」を設定し、そのような総合力として捉えている。
また、
「みやまの力」は、簡単に測定でき、可視化できる部分を要素と指標として設定してい
る。これは数値として捉えられるほんの一部分であり、公表の際に学力や体力のみを示すので
はなく、
「知恵」
「社会性」
「健康」の総合力として示すために設定したものである。
(2) 「裾野教育」について
「みやまの力」を育てるために、本市においては「裾野教育」を推進していく。
「裾野教育」
とは、人生の土台を創る教育で、以下の2つの面からそれぞれポイントをあげている。
◇「全小中学校で計画的に育成する教育」
○「鍛える」
・複数教科等で授業を中心に鍛える
・9年間で校種や発達特性に応じて鍛える
・各種行事、部活動等において心と体を鍛える
○「高める」
・図書館教育を充実して読書力や情報活用能力を高める
◇「個人の進路や目標設定の選択幅を広くすることができる教育」
○「語らせる」 ・9年間を通して将来の夢や希望を大いに語らせる
○「持たせる」 ・いろいろな場面でのチャレンジ体験をさせて効力感を持たせる
以上のような「裾野教育」のポイントを、各学校が実施する教育課程の中で意識して教育活
動が展開できるようにすることで、
「知恵」や「社会性」
、
「健康」の面から広く育てることがで
きると考える。それは、日常の学校生活の様々な場面で意欲的に挑戦させる機会を設け取り組
ませる中で、
「知恵」や「社会性」
、
「健康」といった広い観点から見て、個々の児童生徒が持っ
ている「良さ」を見取り、価値付けして効力感を持たせながら育てていこうとするものである。
(3) 各学校において
以上のように、本市においては、各学校で「みやまの力」を育てるという共通性の面と、各
学校で実態等に応じて設定している中期や重点目標の達成に向けて育てるという独自性の面の
両面を併せて、幅広い視野から、みやまの児童生徒を育てていこうとするものである。
7. 「みやま師魂」の効果的な伸長
本市においては、山門三池郡時代から受け継がれてきている教職員の良さとして、
「授業力の確
かさ」や「協働意識の強さ」があり、それを支えている「みやまの児童生徒に対する熱い思い」
を持っているといったところがある。
「みやま師魂」とは、本市の教職員がもともと持っているこ
のような教師としての良さのことである。
しかし近年では、本市においても教職員の年齢構成が歪になり、中間層が著しく不足した状況
が生じ、この「みやま師魂」の継承が難しくなってきている。そのために、みやま市教育委員会
としても、効果的に伸長していくことが必要になってきている。
そこで、本市の教職員の良さを継承、発展していくために、研修会等を中心に、各職務や今後
の課題等を含め、学校経営や組織運営、授業力や学級経営力等の力量を高めていくことを目指し
て、事業を企画し、推進していくものである。
8. 教職員の適切な配置
県費教職員の人事配置については、現在、県の方針に従いながら、
「5年後を見据えた人事」を、
さらには「みやま師魂の育成の観点」から、県教育委員会と話合い等をしながら、各校に適切な
配置ができるようにしている。しかしながら近年の学校現場では、教育そのもの、あるいは教育
に関わる側面からの幅広い人員のニーズが高まってきている。いじめや不登校、問題行動の問題、
発達障害等への配慮、児童生徒の心の教育の問題、特別支援教育の推進、複式学級の指導、保護
者や家庭との連携等々、様々に対応をしなければならなくなっている現状である。
それらに対応すべく、市教育委員会では、県教育委員会と一緒や市単独での雇用等で、スクー
ルカウンセラーや心の教育相談員、スクールソーシャルワーカー、少人数指導加配教員、特別支
援教育支援員等を多数配置している。
本年度においても、ますます必要性が増してくることと考えられるので、各学校現場と情報を
密にしながら、それらの職員の配置に努めていくものである。
◇ 指導室(教育研究所を含む)においては、各指導主事が役割を分担しながら、連携して以
下に述べるような事業を実施していく。
【指導室】
(1)小学校市重点課題指定(教科等指定)校事業の促進(第2次)
・基本的な授業づくりや思考力、判断力、表現力を育てる授業づくりについてのリー
フレットを全小学校ごとに作成する。
(2)中学校学校力向上プロジェクト推進事業の開始
・4中学校が一つの学校化して、学校力(組織力、教師力、生徒力)の向上に向けプ
ロジェクト組織を設けて事業を推進していく。
(3)教職員研修会の充実
・市教育委員会主催の職務研修会等を開催する。
各職務研修会への教育施策や組織運営等についての研修会
全教職員への教育施策等に関わる研修会
初任者、講師(経験3年未満)への研修会の実施や支援
市教育論文募集の継続
(4)市、県、文部科学省の指定校事業の推進
・市重点課題指定校事業を継続して行う。
江浦小学校の研究発表会(平成26、27年度市重点指定校)
岩田小学校の研究発表会(平成26、27年度市重点指定校)
瀬高中学校区(本年度より3ヶ年間の研究指定とする)
・瀬高中学校区における県重点課題指定事業を開始する。
(平成27~29年度)
・県道徳教育推進事業における研究を推進する。
(江浦小学校、山川中学校)
・文部科学省の学校司書の能力向上等に関する研究を推進する。
(二川小学校)
(5)特別支援教育、生徒指導、人権教育の充実
・特別支援教育の市支援員に関わる学校の状況把握と配置の実施を行う。
・生徒指導に関わる各学校の状況の把握と指導支援を行う。
(不登校、問題行動等)
・スクールカウンセラー(SC)
、スクールソーシャルワーカー(SSW)
、心の相談
員等の配置と活用を促す。
・適応指導教室「さくら」の運営の充実を図る。
・人権・同和教育室等と連携し、人権教育の推進を図る。
(6)
「ドリームプログラム」の開始
・全小中学校での「夢ノート」の実践を開始する。
・教育課程(学級活動や総合的な学習の時間等)において「夢ノート」を活用する。
・
「夢ノート」をもとに振返り活動を行い、挑戦意欲等を持たせる。
【教育研究所】
(1)
「みやまの力」向上プロジェクトの設置
・調査学力の結果の把握と分析、改善策等の指導助言を実施する。
・
「みやまの力」の調査実施と、プロジェクトによる向上のための取組を実践する。
・
「皆勤賞」を実施し、結果等を把握し、
「みやまの力」の指標に充てる。
(2)研究員研修の充実
・研究員を募集し、各テーマに基づいた研修の充実を図る。
(3)教育相談事業の充実
・教育相談を実施し、指導室等と連携しながら解決を図る。
(4)情報センターとしての機能化
・教育に関する各種資料や情報を収集し、各学校等への提供を図る。
平成27年度 教育指導室 教育施策の構想
『風土の良さを生かした「みやま市ならでは」の学校教育の充実・発展
◎<中期ビジョンの基本方針> 「みやまの力」を育成するための「裾野教育」を推進する。
各学校の重点目標、中期目標
学校等への総合的な指導・支援
○学校訪問
○小学校市重点課題指定校事業(第2次)
「
・事務所同伴、市教委単独
知
み
恵
や
ま
の
社会性
力
」
健
康
・授業研究会等
○市指定校事業の継続
挑戦力(スピリット、メソッド)
・3ケ年間の研究指定(瀬高中)
「裾野教育」
・図書館司書研修(二川小)
○知恵や社会性、体力を「鍛える」
○「みやま師魂育成」の観点から
○市雇用講師の配置
・少人数担当、支援員等
○SC,SSW、心の相談員配置
○「夢ノート」「皆勤賞」事業開始
教師力へ
○夢や希望を大いに「語らせる」
○市教委主催職務研修会等の開催
○チャレンジ体験をさせて効力感を「持たせる」
・各職務研修会へ(教育施策、組織運営)
・全職員へ(教育施策)
啓発の実施
○5年後を見据えた人事
・教育相談(問題行動、不登校等)対応
○読書力や情報活用能力を「高める」
・児童生徒の実態把握と
人的配置へ
○特別支援教育の充実
・文科委嘱事業(二川小)との連携
・道徳教育(山川中、江浦小)
○適応指導教室「さくら」の運営
・生徒力、教師力、組織力
○図書館教育の充実
(瀬高中校区)
・改善策の提示、指導助言
○中学校学校力向上プロジェクト推進事業
○生徒指導の充実
教育課程:選択・組織・配当
・主体的、協働的学び
○諸調査データの集約、分析
・リーフレット作成(思考・判断・表現)
・教育支援状況把握、支援員等の配置
・研究指定校の募集
○県、文科省重点課題指定校事業
教育活動へ
○みやま市主任制度の検討
研修:主題研修、一般研修
・市重点課題指定
みやま師魂
<授業力、協働力、みやまへの思い>
○市教育論文募集の継続
○初任者研修支援
○講師研修会の継続
<教育研究所>
○研究所員研修の充実
○情報センターとしての機能化
○「みやまの力」向上プロジェクト設置
・「みやまの力」「調査学力」の調査、分析
『みやまの力』の要素と指標
<小学校>
<知
恵>
① 読書量(読書時間、冊数)
・全国学力・学習状況調査の「質問紙」
「学校の授業時間以外に普段(月~金)、1日当たりどれくらいの時間読書をしますか」
・県平均との比較
② 市重点課題指定の教科の楽しさ、好き嫌い
・
「楽しさ(好き嫌い度)
」アンケート
③ 全国の学力状況調査
・国語、算数、それぞれのA、B
<社会性>
① 「あいさつ」の質や量(学年に応じて)
・
「家庭の約束10ヶ条」
(2)
「いつでも・どこでも・誰にでも、挨拶をしましょう」
② 夢や目標を持つ
・全国学力・学習状況調査の「質問紙」
「将来の夢や目標を持っていますか」
<健
康>
① 学業を休まない割合
② 持久力
・出席統計
・新体力テスト「シャトルラン」の結果
<中学校>
<知
恵>
① 読書量(読書時間、冊数)
・全国学力・学習状況調査の「質問紙」
「学校の授業時間以外に普段(月~金)、1日当たりどれくらいの時間読書をしますか」
・県平均との比較
② 教科(主要教科と技能教科から)の楽しさ、好き嫌い
・
「楽しさ(好き嫌い度)
」アンケート
③ 全国の学力状況調査、
・国語、数学、それぞれのA、B
<社会性>
① 「あいさつ」の質や量(学年に応じて)
・
「あいさつ」アンケート
② 夢や目標を持つ
・全国学力・学習状況調査の「質問紙」
「将来の夢や目標を持っていますか」
<健
康>
① 授業日、部活・社会体育を休まない割合
② 持久力
・出席統計
・新体力テスト「シャトルラン」の結果
社会教育課の基本方針と主要課題及び主な施策
主要施策
主要課題
社会教育係
1.「みやまの力」
○家庭・地域教育力の向上
の育成を支える家
○青少年育成団体との連携
庭や地域等の教育
○「家庭の約束10カ条」の推進
力向上
2.文化活動や公民
館活動等に関する
「効力学習」への支
基本方針
援
スポーツ推進係
◎「健康長寿」を
支える「効力学
習」を推進す
3.スポーツに関す
る「効力学習」への
のある施策を
実施し、検証し
人権・同和教育係
添いつつ、効果
社会教育課
諸団体に寄り
4.
「みやま市人権
教育・啓発基本指
針」の具体的な展開
○人材育成、発掘
種教室の開催
○利用者のニーズに対応した施設の活
用促進
○指針の趣旨を踏まえた研修や啓発事
業の充実
○あいさつ運動と連動した「あいさつ一
声運動」の取り組み
て改善を図る。
図書係
※各事業の推進主
○あいさつ日本一運動推進
○指導者の育成と関係団体の連携
◎教育委員会事
務局は学校や
○公民館を拠点とした生涯学習の充実
○スポーツへの関心を高める行事や各
支援
る。
○活力ある、みやま文化の創出
○幅広い層の市民の利活用の促進
5.市民の生活に寄
体を明確にすると
り添い豊かな心を育
ともに、一層の連
む図書館運営
○「健康長寿」の実践を促す情報の収
集と発信
○子供の読書活動の促進
○図書館サービスの充実
携協働(チーム化)
を推進する。
市史編さん係
6.市民が誇りを持
○「資料編」に関する調査と情報収集
てる市史の編さん
○「みやまの人と歩み」の活用啓発
7.
「みやま市なら
○文化財の保存の促進、周知
では」の文化財の保
○文化財資料の保存活用
存活用
1. 「みやまの力」の育成を支える家庭や地域等の教育力向上
次世代を担う子供が、健康でたくましく育つよう、学力や体力、知恵や社会性、挑戦力
等「みやまの力」の育成を支援するため、幼・保育園や学校との連携を強化するとともに、
家庭や地域等の教育力の向上を図る。
○ 家庭・地域教育力の向上
・ 母親や父親を対象に乳幼児期からの家庭教育に関する学習機会の充実と情報提供を
行う。
・ 地域の子育てグループや青少年健全育成機関との連携を図り、「学校・家庭・地域」
が一体となって家庭教育の推進を図る。
・ 子供たちに学校外の下校から登校までの生活の場を提供する「通学合宿」を推進し、
異学年交流を通じて人間関係を深めるとともに、日常的な生活技術の習得を図る。
○ 青少年育成団体との連携
・ 青少年の健全育成を目指す関係機関・団体と連携して「青少年アンビシャス運動」
を推進する等、自尊心と規範意識を持つたくましい子供を育成する。
・ 学校や公民館を地域の子供たちの放課後の安全な居場所として活用し、子供と地域
がふれ合う場とする。
・ 青少年の体験活動ボランティアの養成に努める。
○ 「家庭の約束10ヶ条」の推進
・ 子供たちの基本的生活習慣の定着にむけ、社会教育委員の会議を中心に「家庭の約
束 10 ヶ条」の取組を推進するとともに、福岡県が推進する「早寝・早起き・朝ごは
ん」運動等の啓発に努める。
2. 文化活動や公民館活動等に関する「効力学習」への支援
「健康長寿」を支える「効力学習」を推進するためには、郷土の歴史や文化といった地
域特性を生かした「ひとづくり」を進め、人・もの・ことなどの地域資源を基盤にした交
流を通じて、活力ある「みやま文化」を創出し、新たなまちの魅力づくりに努めることが
重要である。
現在、公民館では自主運営教室を中心とした様々な生涯学習機会が提供されているが、
今後は多様化する住民ニーズを的確に把握するとともに、住民一人ひとりが個性を発揮す
ることができ、心豊かな生活を実感できる環境づくりも必要である。その実現に向け、市
の課題である「少子高齢化」を市の特性ととらえ、個々の生きがいづくりや自己実現の場
として、「健康長寿」をキーワードにした公民館活動を推進する。
○ 活力ある、みやま文化の創出
・ 文化協会、美術協会等の自主活動団体を支援し、相互連携を図る。
・ 文化、芸能活動の発表の場として、
「市文化祭」等を開催するのは勿論のこと、活動
団体の裾野拡大につながるような事業の企画・実施を支援する。
○ 公民館を拠点とした生涯学習の充実
・ あいさつを交し合い明るく楽しい地域づくりを推進する。
・ 「いつでも」「どこでも」「だれでも」の求めに応じた生涯学習活動の推進と学習者
による社会参加活動の支援を図る。
・ 「健康長寿」をテーマにした、「一支館一活動」を推進する。
・ 市民学習活動の醸成を育むため公民館運営審議会へ様々な課題を提起し答申を求め
る。
・ 「日本一元気な高齢者が集うまち」をめざし、関係部署と連携し、地域のニーズに
応じた高齢者教育に取り組む。
・ お互いを尊重し地域で支え合う、人にやさしいまちづくりを推進するため、人権教
育啓発事業と連動し、「つどう」「まなぶ」「むすぶ」公民館活動を展開する。
・ 自治公民館等の環境整備と社会教育施設の利用促進を図る。
○ あいさつ日本一運動推進
・ あいさつ日本一をめざし、地域や各種団体と連携した、継続的運動を展開する。
・ あいさつ日本一運動啓発のため、啓発看板を設置する。
○ 人材育成、発掘
・生涯学習推進に向け、社会教育職員の資質向上を図る。
・各種団体や人材育成・支援を目的に、学習情報の提供及び学習相談の充実を図る。
・社会教育関連事業を通し、地域の人材発掘・育成に努める。
3. スポーツに関する「効力学習」への支援
「健康長寿」のまちを目指し、各体育施設を有効活用するとともに、市民の年齢や体力
に合わせたレクリエーションスポーツの普及促進など、幼児から高齢者まで「学ぶ楽しさ」
や「生きがい」のもてるスポーツや健康づくりを推進する。
また、各種大会を開催することにより、参加者間の交流を深め、スポーツ技術及び体力
の維持向上に努める。
○ スポーツへの関心を高める行事や各種教室の開催
・ 幼児から高齢者と幅広い市民に体力テストを実施し、現状を把握し、健康体力の向
上に繋げる。
・ 各種教室の充実を図り、体力向上、レクリエーションスポーツの普及促進に努める。
・ 各種大会を開催し、地域の連携、健康体力の向上、青少年の健全育成を図る。
・ 総合型スポーツクラブ運営の支援を行う。
○ 利用者のニーズに対応した施設の活用促進
・ 利用者のニーズに応じた、利用しやすい施設整備の充実や、活用の工夫を図る。
・ 社会体育施設、学校体育施設、保健医療経営大学及び県営筑後広域公園の活用を
促進する。
○ 指導者の育成と関係団体の連携
・ スポーツ指導者の育成活用を図るとともに、スポーツ安全教育に努める。
・ 各スポーツ団体の育成及び活動支援を行う。
・ 体育協会を始め、関係団体との連携、協力に努めるとともに、自立支援を行う。
4. 「みやま市人権教育・啓発基本指針」の具体的な展開
様々な人権問題解決と、人権が尊重される人権擁護のまち“みやま”の実現に向けて策
定された「みやま市人権教育・啓発基本指針」の趣旨を踏まえ、人権尊重の理念について
の正しい認識と理解を深めるため、人権教育を推進する。
○ 指針の趣旨を踏まえた研修や啓発事業の充実
・ 福岡県同和問題啓発強調月間(7月)や人権週間(12月)を中心に、みやま市内
の街頭啓発や講演会など、事業の改善・強化に努める。
・ 社会教育団体と連携し、人権問題についての正しい認識を深めるための学習機会を
提供し、差別の解消に主体的に努める。
・ 人権・同和教育研究団体の育成に努め、人権・同和教育に関する研究を推進する。
・ 毎月小・中学生の人権啓発作文を広報に掲載し、人権意識の啓発に努める。
○ あいさつ運動と連動した「あいさつ一声運動」の取り組み
・ みやま市は「あいさつ日本一宣言都市」であり、学校をはじめさまざまな場所であ
いさつ運動が実施されている。
それに連動して相手を思いやる一声「How are you」あいさつ一声運動を開始する。
(例えば 元気ですか・気を付けて行ってらっしゃい・仕事がんばって など)
5. 市民の生活に寄り添い豊かな心を育む図書館運営
図書館は、地域住民の身近にあって、
「豊かで生きがいのある人生」を構築する生涯学
習の場として、また、文化・情報の発信拠点となる社会教育施設として大きな役割を担
っている。そのため、人々の教養の向上、健康の増進等を図り、人と人との絆を高め、
親しまれる施設を目指し、運営の充実に努める。
また、郷土の偉人、児童文学者與田凖一の功績を称え広く顕彰するとともに、與田文
学への理解を深めるため市内で取組む小学5年時の授業の支援をおこなうなど記念館の
運営充実を図る。
○ 幅広い層の市民の利活用の促進
<わくわく、どきどきの場を作り、大型チラシと広報での発信をおこなう>
・ 笑顔で明るいあいさつを励行する。
・ 3館の特色ある資料を配置する。
・ 市民の集いの場となるような講座・講演会・おはなし会・図書館まつり等を開催す
る。
・ 乳幼児からの情緒育成、子育て支援を土台とした「ブックスタート事業」を現在の
類似事業から本格実施へ展開する。
○ 「健康長寿」の実践を促す情報の収集と発信
・ 健康に関する新しい情報の図書資料を購入する。
・ 関連する講習会等における、閲覧本コーナー設置により情報を発信する。
・ 多様な主体との連携・協働による取組みを推進する。
・ 効力学習の振り返りとして「満足度アンケート」等を実施する。
○ 子供の読書活動の促進
・ 子供の読書活動を総合的かつ計画的にすすめるため平成 21 年に策定した「みやま市
子ども読書活動推進計画」の改定をおこなう。
・ 小学校との連携を通して小学生読書リーダー教室の実施・評価を行う。
・ 読書活動推進ボランティアの養成及び活用を促進する。
○ 図書館サービスの充実
・ 市民の教養、調査研究、レクレーション等に資するため、図書資料の整備充実に努
める。
・ 的確なレファレンスを重視したサービスをおこなう。
・ インターネットでの資料の予約受付を開始するとともに、蔵書の検索及びイベント
等の情報提供等ホームページの活用度を高める。
6. 市民が誇りを持てる市史の編さん
みやま市内でこれまで培われてきた歴史・伝統・文化を後世に継承していくために、現
在、市史編さん事業に取り組んでおり、資料の調査、収集などの市史の刊行に向け準備を
進めている。平成26年度には「人物伝」を刊行し、平成30年度までに資料編、通史編、
普及版を順次刊行する計画であり、今後市民が誇りを持てる市史の編さんを目指す。
○ 「資料編」に関する調査と情報収集
今年度は平成28年度からのみやま市史「資料編」及び「通史編」発刊に向けて、
資料調査・情報収集を行い充実した市史の発刊を目指す。
○ 「みやまの人と歩み」の活用啓発
平成26年度に刊行した、
「みやまの人と歩み」について、市民共有の財産として広
く活用するとともに、後世に継承するための啓発を行う。
7. 「みやま市ならでは」の文化財の保存活用
市内には国で唯一継承されている国指定重要無形民俗文化財「幸若舞」、山口・九州内
に 9 件ある神籠石の1つである国指定史跡「女山神籠石」、国指定天然記念物の新舟小屋
のクスノキ林・船小屋ゲンジボタル発生地など、国指定文化財8件、県指定有形民俗文化
財の「大人形と大提灯」をはじめとする 13 件の県指定文化財は、国県指定 21 件は県内で
も多く、種別も多様である。これらの文化財を保存活用するため、文化財保持団体に対す
る補助金の交付、文化財マップ、国県市指定の文化財の説明板等の活用により、地域の文
化財や伝統行事、伝統芸能の保護・継承に努め、併せて伝統文化を周知する活動を推進す
る。文化財は地域固有の財産であり、歴史・文化遺産の保存・公開や文化財に対する保護
意識の高揚を図り、歴史的価値の高い各種資料の保存、活用に努める。
○ 文化財の保存の促進、周知
地域で守られている文化財保持団体(保持者)に運営や管理、行事開催を支援するため
補助金を交付する。文化財マップ、出前講座などにより、市内文化財の啓発や日常的な保
存保護に努める。みやま市遺跡等分布地図を活用し、各種開発に伴う事前調査(窓口照会・
試掘確認調査)を行うことで、計画地内にある遺跡を把握し開発により消滅する遺跡は「記
録保存」という形にて埋蔵文化財発掘調査を実施する。
○ 文化財資料の保存活用
みやま市歴史資料館・文化財収蔵庫等に収蔵されている文化財を管理し、保存・活用す
る。女山神籠石・清水寺三重塔をはじめとする、国県市指定文化財に係る保存維持及び活
用を行う。
みやま市教育委員会組織図
(平成27年4月)
市立小学校(15校)
総 務 係
学
校
教
育
課
施 設 係
学校教育係
学校再編推進係
指 導 室
教
育
長
教
育
部
指
導
室
教育研究所
適応指導教室
『さくら』
・本郷小学校
・上庄小学校
・下庄小学校
・大江小学校
・南小学校
・水上小学校
・清水小学校
・山川東部小学校
・山川南部小学校
・飯江小学校
・岩田小学校
・二川小学校
・江浦小学校
・開小学校
・竹海小学校
市立中学校( 4校 )
・瀬高中学校
・東山中学校
・山川中学校
・高田中学校
学 校 給 食 施 設
・みやま市山川学校給食共同調理場
(山川東部・南部小・飯江小・山川中)
社会教育係
・各小中学校給食室(上記4校以外)
社会教育施設(3館)
公 民 館
社
会
教
育
課
スポーツ推進係
・みやま市瀬高公民館
・みやま市山川市民センター
・みやま市まいピア高田
社会体育施設(5館)
市史編さん係
人権・同和教育係
・みやま市瀬高体育センター
・みやま市山川体育センター
・みやま市高田体育館
・みやま市瀬高B&G海洋センター
・みやま市高田B&G海洋センター
図 書 係
図 書 館 (3館)
・みやま市立図書館
・みやま市立山川市民センター図書館
・みやま市立まいピア高田図書館
平成27年度 みやま市教育施策
平成27年 5月改訂
発 行
みやま市教育委員会
教育部 学校教育課
〒835-0192 福岡県みやま市山川町立山1278番地
TEL.0944-32-9101(課直通) FAX.0944-32-9100
http://www.city.miyama.lg.jp/