東北大学大学院 工学研究科 電子工学専攻 助教 川島知之

博士課程と自己修練
東北大学大学院 工学研究科 電子工学専攻
助教 川島知之
平成27年度 東北大学大学院 工学研究科 博士課程進学説明会
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簡単な自己紹介
川島 知之 博士(工学)
東北大学大学院 工学研究科 電子工学専攻 修了
専門:半導体工学
大阪府出身、半導体に興味があり仙台に。
学生時代は電気通信研究所(@片平)に所属。
博士課程修了後、東北大学に就職。
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博士課程と自己修練
1
博士課程学生の研究生活
2
現在の業務内容
3
博士号取得の意義と価値
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3
博士課程学生時代の研究内容
4族半導体中への窒素原子層ドーピング
と量子効果デバイスへの応用
クリーンルームに閉じこもり、ひたすら目に見えない
ナノ構造と向き合う毎日。知恵を相当に絞って分析し
なければどうにもならない世界。
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4
博士課程学生時代の標準的平日
0 AM
4 AM
8 AM
0 PM
4 PM
8 PM
研究活動
支度等
昼休
就寝
移動等
自由時間
研究活動
• 実験監督者(教員)の出勤が要件にある為、原則9時実験開始
• 活動のほとんどは実験(デスクワークは寸暇に)
• 疲労による事故を防ぐ為に日常的に無理のある生活をしない
• 基本的にゆっくり休み、たまに研究室の仲間と遊び回る
自由時間
• 専門以外のことはこの時間に学ぶ(読書などに最適)
• 運動不足にならないように深夜ランニングなども
• 自分に「深み」を与える貴重な時間
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博士課程学生時代の多忙な平日
0 AM
4 AM
8 AM
0 PM
4 PM
8 PM
研究活動
シャワー
食事
就寝
• 例えば期限のある急な対応が必要なケース • 若く体力があるからこそ成せる業 → 日頃から肉体も鍛え備えておく
• 自分がどれだけ頑張れるかが分かる → 頑張れた事が自信に繋がる
• こんな生活にならないように日頃からアタマを使うようになる
苦中の苦を受けざれば、人の上の人たること難し(通俗編)
文事ある者は必ず武備あり(史記)
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現在の業務内容
04
組織の運営等補助
学生への研究指導
01
03
自らの研究活動
授業科目の担当
02
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現在の業務内容
研究指導
授業
指導。短期間に数百ページの論文をチェックすることも…
主に演習科目などを担当。現在の職階での負担は少ない?
研究活動
その他
研究室学生に対する日常的な指導。十数人の学生を現場で
自らの研究活動。この時間の確保が課題。
研究室や研究施設の運営等補助。
教育のモットーは、
「人に授けるに魚を以ってするは、人に授けるに漁を以ってするに如かず」
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博士号取得の主な意義と価値
世界的研究・開発者としての第一歩
欧米では昔から博士号(Ph.D.)保持者が研究開発の先端を担ってき
ており、学術界のみならず産業界でも重要視される学位。
論理性が研ぎ澄まされる
博士号取得には高い論理的思考力が必要。教員からの厳しい指導に
よって自ずと論理的思考力が高められ、この能力が他の能力の礎に
なる。
苦労する
博士学生は自分の研究・実験だけしていればいいというものではな
く、後進の指導や実験装置等の保守点検を行うこともある。上記の
論理的思考力もまた苦労の産物。得られる経験は修士までとは別物。
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博士号取得者が身につける主な技量
コミュニケーション能力
論理的思考能力
全ての基礎。 常日頃から徹底的に鍛え上げる。 相手に無駄なく的確に物事を伝えられ
る能力は必須。仲間との円滑な交流も
研究生活には必要不可欠。
課題発見・解決力
自分が専門分野の第一線にいる。勿
論助言はされるが、自分で課題を見
つけ、やるべき事を設定出来ないよ
うでは駄目。
マネジメント能力
「学位取得プロジェクト」を成功させ
られるか否かは自らを如何に管理出来
るかによる。後輩などの指導を行うこ
ともあり、総じてマネジメント力が必
高度な専門性
要。
当然一線級の高度な専門知識を持ち
合わせる。「知らないこと以外は何
でも知っている」
博士課程は3年(最長6年)に及ぶ一大プロジェクト!
自ら厳しくこれらを身につけないと終えられない…
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苦難はなんとかなる
FINISH
START
・研究生活は、基本的に毎日「どうすればいいんだろうか…」と自問自答
→ 自分で悩み考えるのが仕事。辛いのは皆同じなので懸命に頑張るのみ。
・経済的な心労でも神経が磨り減ることが…
→ 奨学金以外にも様々な給付型の支援制度がある。頑張れば受給できる!
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博士課程についての私見
01
最先端の研究に没頭し、世界の舞台でやりあえる面白さ
博士課程では研究に没頭できる。他の仕事は社会人に比べれば大凡少ない(はず)。
頑張れば国際学会などで分野の第一人者らと真剣な議論が交わせる機会も。
02
孤独な戦いと修練が鋭敏な知性を育む
博士課程学生はそれぞれが孤独なトップランナー。いかにして道を拓くかに苦心する
が、それが成長を促し、自分の能力に矜持を持てるようになる!
03
就職は何とでもなる
近しい博士課程出身者で就職に困った者はほとんどいなかった。ポストドクター職を
一時的に経由する者もいるが、およそ就活のタイミングや縁の問題。海外の民間企業・
研究機関も含め、(選り好みしなければ)就職先はどこにでもある。
易きに流れず、博士課程に進学する志がある学生こそ挑戦して欲しい。
ただし本当に大事なことは「学位取得」では無く、
「博士課程における自己の修練」にある
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