4 骨 材 試 験 骨材試験は、平成25年度に受託したレディミクストコンクリート用骨材、コンクリート用砕石及び 砕砂、道路用砕石、再生砕石の試験についての試験結果をまとめたものである。 4.1 レディミクストコンクリート用骨材、コンクリート用砕石及び砕砂 レディミクストコンクリート用骨材はJIS はJIS A A 5308付属書A、コンクリート用砕石及び砕砂 5005に品質がそれぞれ規定されている。 ここでは、レディミクストコンクリートに用いられる骨材(細骨材・粗骨材)の受託状況及びレディ ミクストコンクリート用骨材JIS A 5308付属書Aに規定されている試験項目別件数をまとめ たものである。 (1)レディミクストコンクリートに用いられる骨材(細骨材・粗骨材)の受託状況 図-1に細・粗骨材の試験件数及び種類別試験件数を示す。 その他, 1 砕石4020, 3 粗骨材, 24 砕石2005, 13 砂利25㎜, 7 合計87件 砂, 51 その他, 5 砕砂, 7 細骨材, 63 単位:件 図-1 細・粗骨材の試験件数及び種類別試験件数 - 20 - (2)レディミクストコンクリート用骨材JIS A 5308付属書Aに規定されている 試験項目別件数 図-2に試験項目別件数を示す。 有機不純物, 20 安定性, 42 微粒分量, 25 合計224件 密度1.95, 30 ふるい分け, 39 塩分含有量, 22 粘土塊, 12 密度・吸水, 34 単位:件 図-2 試験項目別件数 - 21 - 4.2 道路用砕石について 当センターに持ち込まれる道路用砕石は上層路盤用砕石(M-30)、下層路盤用砕石(C-40)路 床用砕石(B-40)があり、茨城県土木工事施工管理基準にその品質が定められている。 (粒度 塑性指数、修正CBR、17回CBR) ここでは上層路盤用の粒度調整砕石(M-30)、下層路盤用のクラッシャーラン(C-40)、路床 入替用の路床用砕石(B-40)についてまとめた。 (1)道路用砕石の粒度及び塑性指数 道路用砕石の粒度は、茨城県土木工事施工管理基準に砕石の種類ごとに粒度範囲の基準が定められ ている。(表-1) 塑性指数(PI)についても同様に上層路盤用砕石は4以下、下層路盤用砕石が6以下、路床用砕 石が10以下と定められている。 表-2は、砕石の種類別にふるい分け試験、塑性指数の合格件数及び合格・NP 割合についてまとめ たものである。 表-1 粒度規格値 ふるいを通るもの質量百分率 % 種 類 呼び名 ふるいの呼び寸法 mm 100 粒度調整砕石 M-30 クラッシャラン C-40 80 60 50 路床用砕石 40 30 25 20 13 5 2.5 1.2 0.6 0.4 0.3 0.15 0.075 100 95~100 ― 60~90 ― 30~65 20~50 - - 10~30 - - 2~10 100 95~100 ― ― 50~80 ― 15~40 5~25 100 85~100 ― ― ― ― ― 5~35 表-2 粒度試験、塑性指数の合格件数及び合格・NP 割合 種類 粒度試験 塑性指数 試験数 合格件数 合格割合(%) NP割合(%) M-30 50 50 100.0 100.0 C-40 62 62 100.0 96.8 B-40 59 59 100.0 96.6 - 22 - (2)上層路盤用粒度調整砕石(M-30)の突き固め試験及び修正CBR試験結果 上層路盤用粒度調整砕石は、茨城県土木工事施工管理基準で修正CBRの規格値を80%以上と定 めている。 表-3に、M-30の突き固め試験(31件)と修正CBR試験(50件)の試験結果をまとめ 図-3に95%修正CBRのヒストグラムを示した。 表-3 粒度調整砕石(M-30)の試験結果 項目 件数 平均 最大 最小 範囲 標準偏差 不合格件数 試料含水比 50 4.6 6.3 3.2 3.1 0.7 - 92 回乾燥密度 50 2.257 2.486 2.117 0.369 0.082 - 修正CBR 50 113 164 80.9 83.1 24.1 0 最適含水比 31 4.5 6.2 3.2 3.0 0.6 - 最大乾燥密度 31 2.263 2.468 2.117 0.351 0.082 - ~80 ~90 12 10 8 件 6 4 2 0 ~60 ~70 ~100 ~110 ~120 ~130 ~140 修正CBR (%) 図-3 M-30 修正CBRの分布 - 23 - ~150 ~160 160~ (3)下層路盤用クラッシャーラン(C-40)の突き固め試験及び修正CBR試験結果 下層路盤用クラッシャーランは茨城県土木工事施工管理基準で、修正CBRの規格値を30%以上 と定めている。 表-4に、C-40の突き固め試験(35件)と修正CBR試験(62件)の試験結果をまとめ 図-4に95%修正CBRのヒストグラムを示した。 表-4 クラッシャーラン(C-40)の試験結果 項目 件数 平均 最大 最小 範囲 標準偏差 不合格件数 試料含水比 62 3.4 6.1 2.1 4.0 0.9 - 92 回乾燥密度 62 2.164 2.392 2.030 0.362 0.081 - 修正CBR 62 80.8 127 35.0 92.0 19.2 0 最適含水比 35 3.5 5.1 2.5 2.6 0.6 - 最大乾燥密度 35 2.165 2.392 2.032 0.360 0.084 - 18 16 14 12 10 件 8 6 4 2 0 ~30 ~40 ~50 ~60 ~70 ~80 ~90 ~100 ~110 ~120 ~130 ~140 ~150 ~160 160~ 修正CBR (%) 図-4 C-40 修正CBRの分布 - 24 - (4)路床用砕石(B-40)の17回CBR試験結果 路床用砕石は、茨城県土木工事施工管理基準で、突き固め回数17回3層で供試体を作製しCBR の規格値を30%以上と定めている。 表-5に、路床用砕石のCBR試験(59件)の試験結果をまとめ、図-5に17回CBRのヒス トグラムを示した。 表-5 路床用砕石(B-40)の試験結果 不合格 項目 件数 平均 最大 最小 範囲 標準偏差 含水比 59 4.2 6.4 2.6 3.8 0.8 - 乾燥密度 59 1.974 2.206 1.717 0.489 0.088 - CBR 59 41.2 75.0 25.8 49.2 9.3 2 件数 35 30 25 20 件 15 10 5 0 ~20 ~30 ~40 ~50 ~60 ~70 ~80 17回CBR (%) 図-5 B-40 17回CBRの分布 - 25 - ~90 ~100 100~ 4.3 コンクリート再生砕石について コンクリート再生砕石とは、土木工事等に伴い発生したコンクリート廃材を機械破砕して製造した再 生骨材で、所定の品質が得られるよう調整したものをいう。茨城県土木工事施工管理基準にその品質が 定められている。(粒度、塑性指数、修正CBR、17回CBR) ここでは、下層路盤用コンクリート再生砕石(RC-40)、路床用コンクリート再生砕石(RB-4 0)についてまとめた。 (1)コンクリート再生砕石の粒度及び塑性指数 コンクリート再生砕石の粒度は、茨城県土木工事施工管理基準に再生砕石の種類ごとに粒度範囲の 基準が定められている。 (表-6) 塑性指数(PI)についても同様にRC-40で6以下と定められている。 表-7は、再生砕石の種類別に粒度試験、塑性指数の合格件数及び合格・NP 割合についてまとめた ものである。 表-6 粒度規格値 ふるいを通るもの質量百分率 % 種 類 呼び名 ふるいの呼び寸法 mm 50 40 30 25 20 13 5 2.5 1.2 RC-40 100 95~100 ― ― 50~80 ― 15~40 5~25 RB-40 100 85~100 ― ― ― ― ― 5~35 0.6 0.4 0.3 コンクリート再生砕石 表-7 種類 粒度試験、塑性指数の合格件数及び合格・NP 割合 粒度試験 塑性指数 試験数 合格件数 合格割合(%) NP割合(%) RC-40 153 150 100.0 100.0 RB-40 149 149 - - - 26 - 0.15 0.075 (2)コンクリート再生砕石(RC-40)の突き固め試験及び修正CBR試験結果 コンクリート再生砕石(RC-40)は、茨城県土木工事施工管理基準で修正CBRの規格値を30% 以上と定めている。表-8に、RC-40の突き固め試験(82件)と修正CBR試験(153件)の 試験結果をまとめ、図-6に95%修正CBRのヒストグラムを示した。 表-8 RC-40の試験結果 項目 件数 平均 最大 最小 範囲 標準偏差 不合格件数 試料含水比 153 9.8 15.5 5.6 9.9 1.5 - 92 回乾燥密度 153 1.843 2.061 1.619 0.442 0.063 - 修正CBR 153 85.8 174 38.9 135.1 24.3 0 最適含水比 82 9.9 14.8 6.0 8.8 1.4 - 最大乾燥密度 82 1.852 2.070 1.745 0.325 0.067 - 40 35 30 25 件 20 15 10 5 0 ~30 ~40 ~50 ~60 ~70 ~80 ~90 ~100 ~110 ~120 ~130 ~140 ~150 ~160 160~ 修正CBR (%) 図-6 RC-40 修正CBRの分布 - 27 - (3)コンクリート再生砕石(RB-40)の17回CBR試験結果 コンクリート再生砕石(RB-40)は、茨城県土木工事施工管理基準で、突き固め回数17回3 層で供試体を作製しCBRの規格値を30%以上と定めている。 表-9に、RB-40のCBR試験(149件)の試験結果をまとめ、図-7にCBRのヒストグ ラムを示した。 表-9 RB-40の試験結果 不合格 項目 件数 平均 最大 最小 範囲 標準偏差 含水比 149 9.9 17.1 6.3 10.8 1.5 - 乾燥密度 149 1.688 1.891 1.504 0.387 0.059 - CBR 149 45.4 82.5 22.5 60.0 11.1 2 70 60 50 40 件 30 20 10 0 ~20 ~30 ~40 ~50 ~60 ~70 ~80 ~90 17回CBR (%) 図-7 RB-40 17回CBRの分布 - 28 - ~100 100~ 件数 (4)コンクリート再生砕石の異物混入割合 茨城県土木工事品質管理基準に「コンクリート再生砕石は、ごみ・どろ・木片・陶器及び金属等の 有害物を含んではならない。また、アスファルトコンクリート塊を混入する場合の混入率は、30%未 満とする。」と定められている。 表-10に異物及びアスファルト塊混入の割合を示した。なお、試験数は304件となっている。 表-10 異物及びアスファルト塊混入の割合 RC-40 件 数 割合 % 平均値 最大値 最小値 無 27 17.4 - 鉄 2 1.3 0.0 0.0 0.0 ガラス 4 2.6 0.0 0.0 0.0 木片 1 0.6 0.0 0.0 0.0 レンガ 6 3.9 0.1 0.3 0.0 陶器 1 0.6 0.0 0.0 0.0 プラスチック RB-40 件 数 割合 % 平均値 最大値 最小値 無 18 12.1 - 鉄 2 1.3 0.1 0.1 0.0 ガラス 4 2.7 0.0 0.0 0.0 木片 0 0.0 - レンガ 5 3.4 0.0 0.1 0.0 陶器 2 1.3 0.0 0.0 0.0 プラスチック 1 0.6 0.0 0.0 0.0 1 0.7 0.0 0.0 0.0 AS塊 126 81.3 2.7 14.8 0.0 AS塊 130 87.2 4.4 22.6 0.0 * 全く含んでいないものは「無」、4.75mm残留分について微量でも含んでいれば重量比で計算 を行い、小数点以下2けたで四捨五入をし、1けたに丸める際、0.0となるものについては、「0. 0%」と表記した。 表より、コンクリート再生砕石の約 8 割は、アスファルト塊を混入していた。また、混入している異 物については、レンガ・陶器・ガラス等がほとんどであった。 - 29 -
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