平成27年度事業計画書 平成27年5月29日 一般社団法人 電子情報技術産業協会 基本方針 IT・エレクトロニクス技術が、わが国経済ならびに社会の高度化、成長の基盤であることから、 当協会はそれら技術の社会への一層の浸透を促進するとともに、IT・エレクトロニクス産業自身の競 争力強化に資する事業を推進する。 これからの社会は、IoT や AI 等を活用して、より高度に進化したサイバーフィジカルシステム (CPS)社会になっていくことが展望されている。 CPS 社会は、電子材料から電子部品・デバイス、機器、ソフトウェア・ソリューションなど幅広 い分野で構成される IT・エレクトロニクス技術を高度に応用することで実現できる社会であり、そ の社会は製造業のみならずヘルスケア、エネルギー、社会インフラ、自動車、農業、エンターテイメ ント分野等の成長の基盤となる。このため、CPS の社会実装に向けた事業に取り組む。 また、わが国の喫緊の課題である地域活性化についても、IT・エレクトロニクスが地域経済・社会 の効率化、高度化に資するとの観点から、さらに地域での利活用を推進することにより、地域の活性 化に貢献する。 あわせて、通商政策や標準化などのグローバルビジネス環境整備と、環境問題や紛争鉱物資源等の 規制など社会的諸課題解決にも取り組むことにより、わが国経済・社会と IT・エレクトロニクス産 業の発展に貢献する。 目 次 Ⅰ.主要事業 主要事業...................................................................................................................................................... 6 Ⅱ.部門別事業計画 1.総合政策部会 .................................................................................................................................... 12 2.情報・産業社会システム部会 ......................................................................................................... 20 3.CE 部会............................................................................................................................................. 38 4.ディスプレイデバイス部会 ............................................................................................................. 44 5.半導体部会........................................................................................................................................ 47 6.電子部品部会 .................................................................................................................................... 52 7.標準化政策委員会 ............................................................................................................................ 58 8.安全政策委員会 ................................................................................................................................ 63 9.環境委員会........................................................................................................................................ 69 10.グリーン IT 委員会.......................................................................................................................... 73 11.法務・知的財産権委員会................................................................................................................. 77 12.EC センター..................................................................................................................................... 80 13.関西支部 ........................................................................................................................................... 83 14.海外事務所(ワシントン DC、北京、ブリュッセル)................................................................ 86 付表................................................................................................................................................................... 92 Ⅰ.主要事業 主要事業 1.政策提言 IT・エレクトロニクス技術は、わが国経済ならびに社会の高度化、成長の基盤であるこ とから、それら技術の社会への一層の浸透を促進するとともに、IT・エレクトロニクス産 業自身の競争力強化に資する政策提言を行う。特に、サイバーフィジカルシステム(CPS) 社会の実現、グローバルビジネス環境の整備、社会的諸課題の解決に注力して政策提言す る。 2.IT・エレクトロニクス産業の発展に向けた取り組み (1)CPS の社会実装に向けた取り組み 1)スマートドライブの実現に向けたカーエレクトロニクスの推進 安心・安全でより快適な自動車社会の構築に向けて、自動走行を含めた次世代の高 度運転支援システムの実現を視野に入れたカーエレクトロニクスの新たな市場の創 出を推進する。 2)健康寿命の延伸に向けたヘルスケアの取り組み 少子高齢化が進むわが国において、国民の「健康寿命の延伸」に向けた予防サービ スや健康管理の充実等の施策に貢献するため、ヘルスケア分野における IT・エレクト ロニクスの利活用に取り組む。 3)情報基盤整備に向けた取り組み CPS の社会実装推進には、ビッグデータやオープンデータの利活用に関わる個人情 報保護法を含む制度的な整備が必要であり、マイナンバー制度の導入によって、ます ますそれらが重要になってくる。あわせて、サイバーセキュリティの強化も踏まえつ つ、それら制度整備に資する活動を推進する。 4)東京オリンピック・パラリンピックに向けた取り組み 東京オリンピック・パラリンピックに向けて、首都圏のみならず地方においてもさ まざまな分野での IoT や AI に基づく CPS を活用したシステムの導入が期待されてい る。これら CPS の社会実装の安全かつスムーズな推進に向けた活動を行う。 (2)地域活性化に向けた IT・エレクトロニクスの利活用の推進 わが国の喫緊の課題である地域活性化には、IT・エレクトロニクスの利活用による地 域経済や社会の効率化・高度化が不可欠である。すでに IoT やデータベースを活用した CPS のシステム導入もはじまっており、その導入や利活用を進めるために、当業界の人 材活用を含めた地域活性化に貢献する。 6 (3)最先端技術開発の促進 わが国の産業競争力強化や新たな市場創出に資するため、イノベーションにつながる 電子材料・デバイス、センシングなどの先端基盤技術開発を促進する取り組みや、CPS 等に関する新たなサイバー技術開発につながる取り組みなど、政府および関係機関の技 術施策に関する提言を行う。 (4)次世代通信・放送と新たなサービス創出への対応 CPS の社会実装を支えるプラットフォームである M2M、5G などの次世代通信技術に ついて、政府関係機関や団体等と広く連携し、技術・標準化の将来動向把握に努め、市 場の発展や新たな市場創出に寄与する。また、4K・8K の実用放送開始(2015 年より 4K 実用放送開始)に向けて、4K・8K に対応した受信機および関連機器の普及促進を図 るとともに、新たなサービス・コンテンツの創出に資する活動を推進する。 (5)省エネ社会の推進 IT 機器および IT ソリューション・サービス、それらを支える先端材料や電子部品・ デバイスによる社会全体の省エネを推進する。さらに、将来の CPS 社会は産業・業務・ 家庭などの分野が高度に接続されていく社会であり、その推進を通して社会全体の一層 の省エネ化に取り組む。 3.グローバルビジネス環境整備への取り組み (1)通商政策への取り組み 1)WTO 情報技術協定(ITA)の拡大 WTO 情報技術協定(ITA)の拡大に向け、官民が連携し、交渉参加国の各国政府・ 団体へ働きかけを行い、当業界にとって有益な協定の実現を目指す。 2)自由貿易協定(FTA)/経済連携協定(EPA)の推進 環太平洋経済連携協定(TPP)、日 EU EPA、東アジア地域包括的経済連携(RCEP) 等の交渉について、官民が連携し、関税撤廃やビジネス環境上の課題解決を図る。ま た、締結済みの自由貿易協定(FTA)等に対し、当業界のビジネス環境上の課題解決 に向けた意見具申を行う。 (2)新興国の独自政策への対応や新興国市場拡大に向けた取り組み 1)独自政策への対応 中国、インド、ブラジルや一部の新興国の保護主義的政策や Forced Localization 政策(排他的独自政策)に対し、海外の団体と連携し当該国へ働きかけ、課題解決を 図る。また、情報セキュリティや認証制度等に係る保護主義的政策の拡大に対し、関 連委員会や関連団体と連携した対応を実施する。 7 2)新興国市場拡大への取り組み インド、ASEAN、中南米等の新興国市場への取り組みとして、政府の新興国市場 政策や様々なスキームの活用も視野に入れ、当業界にとって有益な市場創出を図る。 (3)標準化への取り組み グローバルなビジネス展開を踏まえ、国際規格を有効に活用するため、ISO(国際標 準化機構)および IEC(国際電気標準会議)等での国際標準化に対し、当業界の意見を 反映するなど日本企業の国際競争力の向上に資する戦略的な標準化事業の推進を図ると ともに、会員企業が優位性を確保できる環境づくりに貢献する。 (4)知的財産に係る各種法改正への対応と知的財産保護への取り組み 国内におけるパーソナルデータ利活用に係る制度改正への対応として、 「EU データ保 護規則案」との整合性を踏まえつつ、会員各社の円滑な事業展開に資する取り組みを行 う。 また、個人情報保護法、不正競争防止法の改正、職務発明制度の見直し等への対応と して、関係機関に対する業界意見の反映に努める。 知的財産保護への取り組みとしては、模倣品・海賊版の拡散防止に向け、官民連携に よる国際的な模倣品対策活動を推進する。 4.社会的諸課題解決への取り組み (1)環境・エネルギー問題への対応 1)気候変動枠組条約第 21 回締約国会合(COP21)(2015 年 12 月:パリ)に向けての 国内政策および各国の政策動向の把握に努め、会員会社への情報提供と政府施策につ いて意見具申を行う。 2)素材、部品・デバイス、機器が一体となり環境問題への対応を図る。また、欧州 RoHS、 中国 RoHS、アジアの化学物質規則等に対し、業界意見の反映に努める。 3)循環型社会形成のための家庭用電気・電子機器のリサイクルに係る問題に対し、関 連団体と連携して業界の対応策を検討し、課題への対応を図る。 (2)紛争鉱物資源等の規制への対応 CFSI との連携を強化し、米国証券取引委員会(SEC)への報告・情報開示の義務化 に対する、コンプライアンスの推進、CFS プログラムの普及および人材育成等、会員の 支援活動を実施する。また、EU 規則案に対して、産業界に新たな負担とならないよう、 JBCE(在欧日系ビジネス協議会)と連携・協力して働きかけを行う。 【CFSI:Conflict Free Sourcing Initiatives。EICC/GeSI の紛争鉱物問題に対応するイニシアティブ で、他業種への拡大や独立した統治体制の実現に向けて旧称 Extractives WG から改名された。】 8 (3)人材育成の推進 学生に対し IT・エレクトロニクス産業の魅力・重要性を広く発信するとともに、将来 の IT・エレクトロニクス業界を担う人材を育成するため、大学生を対象として産学連携 による講義を実施する。 また、理数系離れが進む小学生から高校生に対して、産業界で活躍する技術者・研究 者による授業を実施することにより IT・エレクトロニクス業界への興味や関心を高める。 (4)製品安全の推進 国内外の製品安全に係る規格基準の国際化と法令等、各種制度の策定・審議に参画す るとともに、事故情報を収集・調査・分析を実施する。製品安全の向上や、製品事故の 再発防止・未然防止や予防的情報発信に努め、製品安全確保を図り、安全で安心な製品 の供給に寄与する。 5.調査・統計 (1)グローバルマーケットの的確な把握 IT・エレクトロニクス産業のグローバルマーケットを的確に把握するため、平成 28 年における電子情報産業の世界生産見通し調査を実施し、公表する。また、市場拡大が 見込まれる注目分野の動向を調査する。 (2)会員企業の事業に即した統計事業の整備 新興国等における IT・エレクトロニクス産業の動向など会員企業の利活用ならびに政 策提言等に資するデータ整備を図る。 6.情報発信の強化 (1)CEATEC JAPAN の活性化 IT・エレクトロニクスが生み出す付加価値や、IT・エレクトロニクスの利活用による 他産業との連携・融合による新産業創出など、グローバルに最新・最先端技術を発信す る場として、CEATEC JAPAN の国内外に向けた情報発信を強化し、より一層の価値向 上を図る。また、会員や出展者のニーズを踏まえ、今後の方向性やあり方などを検討す る。 (2)JEITA の事業活動および IT・エレクトロニクス業界の情報発信強化 会員への情報発信ならびに幅広い分野におよぶ JEITA 事業の情報発信を強化し、IT・ エレクトロニクス業界の理解促進を図る。 9 Ⅱ.部門別事業計画 1.総合政策部会 IoT、ビッグデータ、AI 等を活用したサイバーフィジカルシステム(CPS)の実装された 社会を視野に入れながら、IT・エレクトロニクス業界を取り巻くビジネス環境の変化を的確 に捉え、会員企業が国内外での事業を継続・強化するための施策等を政府・関係機関へ働き かけるとともに、業界発展の基盤となる技術開発、人材育成等の推進に努める。 また、業界の動向や JEITA の事業活動を広く周知するため、情報発信を強化し、当業界の プレゼンス向上に努める。 〈重点事業〉 (1)政策提言 1)産業政策、経済政策に向けた提言 地方での IT・エレクトロニクス技術の活用、さらには当業界の人材活用等を含めた 地方企業の「稼ぐ力」を高める地域活性化策を、政府に働きかける。 2020 年オリンピック・パラリンピック東京大会も見据え、わが国が抱える少子高齢 化やエネルギー、インフラ老朽化等の課題解決に資する CPS の実装を加速させるため、 社会・産業への IT 活用による効果を「見える化」し、かつ研究開発の重要性を政府 へ働きかける。 2)税制改正要望 わが国 IT・エレクトロニクス産業の競争力強化に向け、JEITA の各部門と連携し、 平成 28 年度税制改正要望をまとめ、業界意見の反映に努める。特に法人実効税率に おいては、平成 27 年度税制改正大綱にて平成 28 年度改正で課税ベース拡大等により 財源を確保したうえで税率引下げ幅のさらなる上乗せを図るとされていることから、 課税ベース拡大等への対応を踏まえた法人実効税率のさらなる引下げに向けた業界意 見を政府・与党等へ働きかける。 (2)国際競争力の強化 1)WTO 情報技術協定(ITA)の拡大 WTO 情報技術協定(ITA)の対象品目拡大の合意と早期実施に向け、官民が連携 し、交渉参加国の各国政府・団体へ働きかけを行い、当業界にとって有益な協定の実 現を目指す。 2)自由貿易協定(FTA)/経済連携協定(EPA)の推進 環太平洋経済連携協定(TPP)、日 EU EPA、東アジア地域包括的経済連携(RCEP) 等の交渉について、官民が連携し、関税撤廃やビジネス環境上の課題解決を図る。ま た、締結済みの自由貿易協定(FTA)等に対し、当業界のビジネス環境上の課題解決 12 に向けて意見具申する。 3)新興国市場拡大への取り組み インド、ASEAN、中南米等の新興国市場への取り組みとして、政府の新興国市場 政策や様々なスキームの活用も視野に入れ、当業界にとって有益な市場創出を図る。 特に、インドについては日印 JWG に協力するとともに、現地にミッションを派遣し 調査を行う。 4)紛争鉱物資源等の規制への対応 CFSI との連携を強化し、米国証券取引委員会(SEC)への報告・情報開示の義務 化に対するコンプライアンスの推進、CFS プログラムの普及および人材育成等、会員 の支援活動を実施する。また、EU 規則案が当業界の新たな負担とならないよう、在 欧日系ビジネス協議会(JBCE)と連携・協力して働きかけを行う。 (3)調査・統計 1)電子情報産業の世界生産見通しの策定 IT・エレクトロニクス産業のグローバルマーケット動向を把握するため、電子情報 産業の世界生産見通し調査を実施し、公表する。 ・電子情報産業の世界生産見通し 2015(冊子/ダウンロード版) ・電子情報産業の世界生産見通し詳細版(各社アンケート集計結果)2015 2)注目分野調査 IT・エレクトロニクス産業に関連する注目製品の市場動向を調査し、公表する。 ・注目分野に関する動向調査 2015(冊子/ダウンロード版) (4)広報 1)JEITA 各部門との連携 JEITA の各部門と連携し、情報発信強化を推進する。特に平成 27 年度は、情報発 信力の向上に向け各部門と連携したプロジェクトを立ち上げ、今後の効果的な情報発 信方法等を検討する。 また、「JEITA サロン」の実施により、会員への情報発信の強化を図る。 (5)総務関係 ①社員総会、理事会、政策役員会の開催 社員総会、理事会、政策役員会等を開催し、JEITA の運営に関する重要事項、業界 発展のための戦略的事業について決定する。 ②新年賀詞交歓会の開催 新年賀詞交歓会を開催し、会員および関係者相互の懇親と連携を図る。 13 ③会員増強に向けた取り組み 会員増強により新規事業領域における活動強化、活性化を図るため、未加盟企業(元 会員企業含む)に対し広く JEITA の事業活動の紹介と周知活動を行うとともに、積 極的な勧誘を行う。 ④財政健全化に向けた検討 財政健全化を図るための短期的措置である会費軽減特例措置の再検討を行うととも に、中長期的な会員区分と会費制度のあり方などを検討する。 ⑤競争法コンプライアンスの遵守徹底 協会活動が市場競争を阻害することがないよう国内外の競争法関連法規を遵守し、 コンプライアンスに関する指針遵守の徹底を図るため、職員に対する研修などを実 施する。 (6)生産性向上設備投資促進税制運用への対応 産業競争力強化法(平成 26 年 1 月 20 日施行)に基づく「産業競争力強化法の生産性向 上設備等のうち先端設備(A 類型)に係る仕様等の証明書発行制度」において当協会が担 当する設備に係る証明書の発行手続きを行う。 (定常事業) (1)政策提言 1)グローバル物流競争力の強化 会員企業のグローバルサプライチェーンを円滑なものとすべく、他業界とも連携を 図りながら、関係機関に対し輸送・物流関連の各種制度等への働きかけを行う。 (2)国際競争力の強化 1)通商課題および基盤強化への取組み わが国 IT・エレクトロニクス産業の国際競争力強化に向け、関税および非関税障壁 の削減・撤廃、競合国との公平な競争環境の確保、諸外国におけるビジネス環境の整 備等の課題を検討し、政府へ意見具申を行う。 ・独自政策への対応 新興国をはじめ各国で顕著となっている「Forced Localization 政策(排他的独自 政策)」や、情報セキュリティ制度等に係る保護主義的政策の拡大に対し、関連委員 会や関連団体と連携し対応するとともに、海外の関係団体とも連携し、問題の解決 に取り組む。とりわけ、 「Data Localization Requirements」などの情報の自由な流 通を阻害する政策の拡大を阻止するため日米欧で連携する。 14 2)国際連携・国際協調 ①世界電子フォーラム(WEF)、アジア電子フォーラム(AEF)等の国際会議に参画 し、世界各国の業界団体との連携を強化し、共通課題の抽出と解決を図るとともに、 その人脈を生かし、関係国とのスムーズな対応を実施する。 ②アジアにおける人材育成などの支援事業に加え、各国との国際協力事業を実施する。 ・タイにおけるサービスデザイン教育事業 ・インドネシアにおける人材育成支援事業 ③主要国の業界間の連携強化 米欧、中韓をはじめとする各国の業界団体等と当業界の課題等について情報共有を 行うべく、意見交換の場を設置するなど、連携を強化する。 (3)調査・統計 1)会員企業のニーズに応える統計事業の整備 ①IT・エレクトロニクス産業の世界生産調査の基礎資料とするため、各部門との連 携・協力により ALL JEITA 統計の体系構築を進める。 ②経済産業省「生産動態統計」、財務省「貿易統計」を基にした「JEITA 統計データ ベースシステム-DISH」を運用し、情報提供する。 ③IT・エレクトロニクス産業の動向分析に資する各種関連データを各部会と連携・協 力し収集・整備する。 ・移動電話に関する市場調査報告書の発行(2016 年 3 月) ・JEITA センサ・グローバル状況調査(2012 年、2013 年、2014 年)の実施 ④IT・エレクトロニクス産業の市場規模と位置づけを内外に示すと共にそれら市場の 重要性を対外的に広くアピールする。 ・電子情報産業の世界生産見通し講演会(東京・大阪)の実施(2016 年 1 月) 2)関係機関との連携 ①「情報通信機器産業の業況」をとりまとめ、経済産業省に情報提供する。 ②経済産業省、関東経済産業局等、官公庁の景況懇談会へ協力する。 ③一般社団法人日本経済団体連合会、一般社団法人日本機械工業連合会、一般社団法 人日本鉄鋼連盟、一般社団法人日本貿易会、独立行政法人日本貿易振興機構 (JETRO)等諸機関の関係会議や景況ヒアリングへ協力する。 ④経済産業省「生産動態統計」および財務省「貿易統計」の品目分類の見直しを行い、 関連部門と連携し、必要に応じて当局に意見、要望を具申する。 ⑤電子・情報・通信関連諸機関との連携を強化し、調査統計活動の効率的な対応を図 る。 (4)資材調達 ・国内外の調達活動における課題や資材取引に関連する法的諸問題について調査研究 15 を行い、調達改革の促進に取り組む。 ・経済産業省「情報通信機器産業における下請適正取引等のための推進ガイドライン」 の周知を図るとともに、経済産業省・中小企業庁、公正取引委員会の施策に対応す るため、業界の意見、要望を具申する。 (5)人材育成 IT・エレクトロニクス業界の将来を担う人材の育成に向け、以下の事業を実施する。 ①大学との連携により、技術系人材育成のためのカリキュラムを実施する。 ②大学生に対し IT・エレクトロニクス業界が求める人材像や業界の魅力を伝えるメッ セージを発信するため、産学連携によるシンポジウムを開催するほか、CEATEC JAPAN 2015 においてセミナーを開催する。 ③IT・エレクトロニクス産業への理解、関心を深めるため、小学生から高校生を対象 に、企業の第一線で活躍する技術者・研究者による学校への出前授業を実施する。 (6)最先端技術開発の促進 会員企業への有益な情報提供、政府および関係機関との協力体制を強化し、JEITA のプ レゼンス向上を図る。 1)産業競争力の向上のための技術政策の検討 IT・エレクトロニクス産業の国際競争力の強化、国内基盤技術の強化に向けて、IT と他分野との融合による新たな成長領域として期待される、サイバーフィジカルシス テム(CPS)の社会実装を加速させるため、関係機関と連携し、研究開発促進のため の技術政策・施策を検討・推進する。 2) 最先端技術の技術革新の促進 次の先端技術分野について、テーマ毎に分科会を設け、将来の事業化をにらんだ標 準化も視野に入れつつ、市場・技術動向を調査研究する。また、研究成果を広く周知 するとともに、先端技術の開発促進に努める。 ①電子材料・デバイス分野 ・量子現象利用デバイス技術:デバイス応用の基本動作原理となる量子現象とそれに 要求される量子ナノ構造および期待される性能について整理し、量子効果デバイス 技術進展の方向性を調査。 ・次世代スケーラブル高集積化技術:2030 年の社会システムを見据え、それを支える 電子機器・デバイスとその実現に向けた実装技術(材料・プロセス・製造技術)を 調査し、今後必要となる実装技術を抽出。 ・ウェアラブル機器における電子材料・デバイス技術:今後の市場拡大が期待される ウェアラブル機器等の最新技術や市場動向調査、使用される部材の種類、機能、要 求特性をまとめ、電子材料・デバイスとしての今後の方向性を調査。 ・ヘルスケアデバイス・システム技術:ホームヘルスケア/パーソナルヘルスケア用 16 のデバイス技術とシステム技術調査、今後のビジネス、制度など多様な視点から市 場動向を調査。 ・エネルギーマネジメント・キーデバイス技術:キーデバイスの適用技術、電力伝送 技術、システム統合技術等の最新開発動向を調査し、エネルギーマネジメントの現 状について技術課題を分析。 ②センシング分野 ・ソーシャル・センシングソリューション技術:個人の健康状態や市民の動態から、 物流量や交通量、放射線量や気象状態を含む自然環境状態に至るまで、社会の構成 要素や、その相互関係の情報を獲得する行為であるソーシャル・センシング技術に 関して、ビジネス的視点や社会インフラデザインなどの方法論も視野に入れた技術。 動向調査 ・知的センシング技術:大量データの前処理や周辺機器との連携機能を備え、ビッグ データ社会の基盤となり、国民生活や国土、社会の安全確保に対してタイムリーに 有益な情報を抽出する知的センサデバイスの技術動向調査。 ・感性センシング応用ロードマップ技術:従来のものづくりの価値軸に加え、触覚な どの人の感性軸を中心とした感性センシング技術に関して、特に生体機能関連の定 量評価に対するニーズの明確化とシーズ技術の開発動向調査、およびロードマップ 作成。 3)わが国の技術政策の振興 わが国の科学技術政策、および IT・エレクトロニクス技術に関する最新技術動向を 公表するほか、当業界への理解を深めてもらうため各種講演会などを実施する。また、 ホームページを活用した情報発信に努める。 ・技術戦略シンポジウム(2015 年 12 月) ・電子材料・デバイス先端技術動向調査報告会(2015 年 7 月) ・センシング先端技術動向調査報告会(2015 年 7 月) (7)広報 JEITA の活動をより対外的に発信すべく、攻めの広報を行う。会員企業のビジネスサポ ートに資するとともに、IT・エレクトロニクス業界のプレゼンス向上に努める。 1)業界のプレゼンス向上に向けた発信力の強化 プレスリリース、ホームページ、広報資料の対象や内容を精査し、JEITA の活動を 効果的に発信し業界のプレゼンス向上につなげる活動を行う。 ①プレス対応 ・会長記者会見や記者懇談会などを開催するとともに、ホットトピックス等の積極的 なプレスリリースにより JEITA の活動および業界の動向などを発信する。 ・部会、委員会事業やその成果への取材を積極的に受け入れ、業界活動の理解促進に つなげる。 17 ・調査統計事業と連携し、民生用電子機器、パーソナルコンピュータ、移動電話、電 子部品などの最新実績を発表し、業界の理解促進につなげる。 ・プレスの正確な業界動向把握のため、適宜情報提供を行う。 ・プレスとの情報交換を行い、JEITA の活動への要望などの把握につなげる。 ②ホームページの活用 JEITA の情報を効果的に見やすく発信できるようなホームページへの転換を図る。 それにより会員サービスの充実を図るとともに、ホームページを効率的に運用する。 ・会員専用 WEB サイトを活用し、会員企業の事業に資する情報提供を行う。 ・プレス専用 WEB サイトを活用し、プレスへタイムリーな情報提供を行う。 ③広報資料の作成 JEITA の活動や業界動向の情報提供に資する広報資料を作成する。 ・「JEITA 概要 2015」(日本語版/英語版/中国語版) ・「日本の電子情報技術産業 2015」(日本語版/英語版) ・「JEITA だより 2015」(四半期毎) 2)JEITA のプレゼンス向上 ①主催展示会の広報活動強化 一般社団法人日本エレクトロニクスショー協会(JESA)と連携し、JEITA が主催 する展示会の広報を行う。また、CEATEC JAPAN を活用し JEITA 事業の周知に 努める。 ・「CEATEC JAPAN 2015」 ・「2015 国際放送機器展(Inter BEE)」 ②CEATEC JAPAN の活性化 IT・エレクトロニクスが生み出す付加価値や、IT・エレクトロニクスの利活用によ る他産業との連携・融合による新産業創出など、グローバルに最新・最先端技術を 発信する場として、CEATEC JAPAN の国内外に向けた情報発信を強化し、より一 層の価値向上を図る。また、会員や出展者のニーズを踏まえ、今後の方向性やあり 方などを検討する。 (8)総務関係 1)機関運営と業務運営 ①栄典・国家表彰制度への対応 栄典・国家表彰制度および関係省庁、団体・機関等が実施する各種表彰制度を広く 会員に周知し、会員の応募に対し推薦と協力を行う。 ②各種財界募金等の社会貢献事業への協力 各種財界募金への対応等、社会貢献事業への協力を行い、国際的な学術・文化交流、 社会福祉、教育、研究開発、体育振興、自然保護等の推進に貢献する。 18 2)事業活動の活性化 ①会員向け情報の発信 業界の発展に資する重要情報の発信等により、会員サービスの向上を図る。 ②第 7 回 JEITA 会長表彰の実施 JEITA の事業活動を通じて社会や業界に対し大きく貢献し、功績のあった事業や個 人を表彰するため、「JEITA 会長表彰」を実施する。 3)事業推進環境の整備 ①事業運営の効率化、機能強化の推進 事業運営の一層の効率化ならびに機能強化に向け、部門間連携の強化など事務局運 営体制の最適化を推進することにより会員サービスの向上につなげる。 ②事務局の情報セキュリティ対策推進 部門別監査等の内部業務監査の実施や事務局における情報セキュリティ対策の高度 化を進めることで、事務局組織の信頼性向上を図る。 ③事務局内情報の共有化推進と情報システムの更改 事務局業務の一層の効率化を図るべく、情報システム機器の更改を進めるとともに、 各種情報データの共有化を推進する。 19 2.情報・産業社会システム部会 IT は社会の様々な分野のプラットフォームとして、新たなイノベーションを創出していく ための重要なツールとなっている。政府が IT をコアに成長戦略を推進するなか、当部会は、 世界最高水準の IT 利活用社会の実現に向け、社会の様々な分野での「攻めの IT」活用を推 進し、既存産業の成長力強化、新たなビジネスの創出等を図り、地域の活性化へも貢献して いく。 ヘルスケア、ITS などの交通等、今後の伸びが期待される分野への取り組み、オープンデ ータ・ビッグデータの利活用、クラウドコンピューティングの活用等を推進するとともに、 高度なデータ利活用により人間中心のスマート社会の実現をめざすサイバーフィジカルシス テム(CPS)の推進に、関連部会・委員会と連携し取り組む。 (1)重点事業の推進 1)高度なデータ利活用に向けた基盤づくり 2016 年 1 月に社会保障・税・災害対策分野での利用が始まるマイナンバーの利用 拡大、オープンデータ・ビッグデータの活用推進、個人情報保護とデータ利活用の両 立等に向けたルール整備等に対し、政府・関係機関への政策提言、規制・制度改革要 望等の働きかけを行い、業界要望の反映に努めるとともに、サイバーセキュリティへ の対応力強化、IT 利活用推進に不可欠なセキュリティの確保や IT 人材育成等に JEITA 内で連携して取り組む。 2)新たなビジネス・市場創出に向けた活動 ヘルスケア分野は、医薬品医療機器等法において医療用ソフトウェアが新たに法対 象と規定されるなど、グレーゾーンの解消が図られたが、引き続き、規制の明確化や 遠隔・在宅医療分野等のさらなる規制・制度緩和に取り組む。 また、医薬品医療機器等法対象外のヘルスソフトウェアについて、一般社団法人ヘ ルスソフトウェア推進協議会(GHS)の活動を通じ、業界ガイドラインの普及、開発・ 新規参入を促進するほか、医工連携を推進し、情報システムを活用した新たなビジネ ス・市場創出に取り組む。 交通分野については、“2020 年までに世界で最も安全な道路自動車社会の実現”とい う政府目標の下、ITS 技術の普及に向け、内閣府の戦略的イノベーション創造プログ ラム(SIP) 「自動走行システム」への参画等含め、広く関係政府機関、団体等と連携 し取り組む。 また、物流、交通、農林水産業、防災、ヘルスケア等、広範囲な分野での普及が期 待される IoT、M2M や準天頂衛星システム活用サービス等は、当部会内の関係委員会 をはじめ、CE、電子部品、半導体等、関連部会と広く連携し、活動を進める。 20 3)会員各社の事業推進支援に向けた活動 業際や国境を越えた経済活動のボーダレス化の流れのなか、会員各社の事業推進を 支援するため、競争力強化に向けた事業環境の整備、他産業との連携、国内外のユー ザ企業との意見交換等を積極的に実施し情報収集するほか、わが国の技術力を PR す る等、ビジネスの海外展開を業界として支援する。 会員企業のビジネスを支援する取り組みとして、 「生産性向上設備投資促進税制」に ついて、総合企画部と連携し、会員への周知を図るとともに、引き続き当業界関連設 備の証明書発行を行う。 (2)情報政策事業 1)情報システム関連政策提言、市場拡大/融合新市場創出 ①IT 産業の成長と活性化に向けた取り組み IT による新たな日本の姿の実現、その担い手であるわが国の情報システム産業の持 続的成長に求められる取り組みを示すことを目指し、わが国の情報システム産業の 現状、課題や最新の社会動向や市場環境等を踏まえつつ、IT 産業の将来ビジョンの 深掘りやその実現に向けた課題の解決に継続的に取り組む。 ②ビッグデータ・オープンデータの利活用の促進 政府や自治体が保有する各種公共データ(オープンデータ)やビッグデータの活用 により、既存事業サービスの高度化、新事業・サービスの創出、地域経済の活性化 につなげるため、他国先進事例、電子行政の進め方、導入に伴うセキュリティのあ り方、障壁となる規制や課題、活用に必要なルール整備について調査研究を行うと ともに、政府で統一した利活用のルール整備に向けて、政府や関連機関への政策提 言、規制・制度改革要望等の働きかけを行う。 ③IT 融合とスマート社会の推進 グリーン(環境)、ヘルスケア、農業などの日本経済再生における重点分野について、 IT の活用を推進するための方策について調査検討を実施する。 また、社会インフラの老朽化が進展するなか、IT を活用することで、安全・安心な 防災にも強いスマート社会実現へ向けた各種課題について検討する。 ④サイバーセキュリティへの取り組み サイバー攻撃等の情報セキュリティに関する脅威が高まっている状況において、重 要インフラにおけるサイバーセキュリティへの対応力強化、IT 利活用推進に不可欠 なセキュリティの確保に向けた情報システム産業の取り組むべき活動について、情 報セキュリティ社会推進協議会と連携して推進していく。 2)国際連携、国際協調、国際動向調査 日本の IT 政策で、主要な柱の一つとなるオープンデータ活用に関して、米国・欧 州・アジア等、諸外国の産官学関係対象先の動向調査を引き続き実施する。この調査 を通じて、データ利活用の先進事例の入手や、データ利活用に際してのさまざまな課 21 題への対応や効果的な取り組み等の検討を行い、日本におけるオープンデータ利活用 推進に向けフィードバックするとともに、必要に応じた政府の施策などへの要望・提 言活動を継続して実施する。 3)IT 人材育成 ①情報システムの魅力を伝えるため、アルゴリズム学習ソフト等の教材を授業やイベ ント等で紹介する啓発活動を継続して実施する。また、平成 26 年度に実施した IT・ ソフトウェア産業の魅力向上施策に関する調査を踏まえ、学生を対象とした職業の 魅力を発信するコンテンツの充実等、Web サイトのリニューアルを図る。 ②大学生を対象とした産学連携による IT 人材育成事業である「JEITA 講座」を平成 27 年度も継続して実施する。また、講義内容のさらなる多様化を進めるとともに、 一人でも多くの学生に IT・エレクトロニクス産業の魅力を知ってもらうため、実施 大学の拡大など、受講生拡大に向けた活動にも注力する。 (3)クラウドコンピューティング基盤整備と活用に向けた研究 クラウドコンピューティングは、 融合新産業の創出やクラウドを活用したコンシューマ 向けビジネスの進展、さらには企業向けのクラウド活用によるビジネスモデル改革の可能 性等、新たな IT の利活用に欠かせない情報インフラ基盤として期待され、着実に整備が 進んでいる。 こうした状況を踏まえて、クラウドの進展がサーバ、ネットワークストレージ、情報端 末等の IT 製品市場やソフト、ソリューションサービス市場へ与える影響について検討す るとともに、個人情報保護やプライバシー保護といったクラウドビジネスにおける課題や パーソナルデータ活用といった新たな潮流をテーマとした講演会を開催する。なお、本事 業は部会傘下の各事業委員会のクラウド関係事業と連動して進めることとし、情報共有や 意見交換等を通じて、活動の相乗効果を図る。 (4)情報システム技術に関する調査研究 1)情報システム技術に関する政策提言 情報システムに関する最新技術、製品、市場動向等を調査分析し、IT・エレクトロ ニクス業界の発展と競争力強化に資する産学官による指針や施策提言について検討す る。 2)計算機システムに関する調査 クラウドコンピューティングの普及や IT による産業の高次化、社会システムの革 新を見据えて、計算機システム技術の側面から、最新の技術・研究開発、製品、標準 化等の動向や新しい潮流を調査・評価し、計算機システムの将来展望について検討す る。 22 3)ソフトウェアエンジニアリングに関する調査 将来のソフトウェア開発に関する先端・基盤技術動向、品質や安全性、生産性の向 上に影響を与える関連技術の動向を調査するとともに、電子情報技術産業界における ソフトウェア工学技術の導入・活用実績等の調査を行い、ソフトウェアエンジニアリ ング技術の革新と新市場の創出に向けた活動を推進する。また、ソフトウェアエンジ ニアリング技術に関する研究のためのワークショップを開催する。 4)情報セキュリティに関する調査 サイバーセキュリティの確保や重要インフラ防護および利用者のプライバシー保護 に配慮した安心・安全で自由な情報の流通に向け、機器ベンダ、サービスベンダの視 点から、今後求められるセキュリティ技術と課題について調査研究を行う。 5)ビッグデータがもたらす産業社会への影響に関する調査 個人データを本人同意に基づいて自由に流通させることによって、個人向けサービ スの価値を高め、また多くの事業者がビッグデータを活用できるようにすることで産 業や文化の発展を図ることがビッグデータ工学の目的である。個人データの扱いに関 する技術や制度の動向を有識者からのヒアリング等によって調査し、新たなサービス やそれに必要な技術について検討する。また、その成果に基づくシンポジウムを開催 する。 6)マイクロプロセッサに関する調査 低炭素社会のシステム基盤として今後ますます重要になる組込みシステムの技術お よび標準化について調査する。また、マイクロプロセッサ関連産業の振興を図るとと もに、組込みマルチコア技術とその応用および組込みマイクロプロセッサの国際競争 力向上に向けた調査研究を行う。 (5)情報システムの標準化に関する調査 1)情報システムの標準化活動の推進 情報システム関連製品の国内外の規制、規格、最新技術動向を調査し、情報システ ムの安定稼働と安全性の確保のための標準化活動を実施する。また、関連のガイドラ インや規格等の改定について検討を行う。 2)情報配線システム標準化 情報配線システムに関する標準化(ISO/IEC/JTC1/SC25/WG3:情報機器間 の相互接続/商用構内配線)国内審議団体の一般社団法人情報処理学会 情報規格調査 会と連携して、光ファイバ配線およびメタリック配線について規定する情報配線シス テム(オフィス配線、工業用配線、家庭内配線、データセンター内配線)の国際ドラ フト規格に対する調査、国際会議へのコメント提出および対応国内規格(JIS)の検 討を行う。 23 3)テープストレージに関する標準化の調査と推進 大容量、安価、省電力を特徴とする磁気テープ媒体を用いたテープストレージにつ いて、データの長期保存方式に関する調査、研究と成果の公開、データの長期保存方 式に関する調査、研究と成果の公開等を行う。 4)音声入出力方式に関する標準化 様々な応用システムへ音声インタフェース機能組込み製品が拡大している状況を踏 まえ、システムに共通して適用可能な音声合成および認識システムと、応用に関する 標準化について検討する。 5)認識形入力方式に関する標準化 人間とコンピュータの共存を可能にする人間の視点に立った情報処理推進のため、 認識形入力方式を非整備環境に拡張する画像データベースを構築するとともに、動作 に影響する環境要因を調査し、認識形入力方式のスペックを定める標準化について審 議する。さらに入力方式および認識装置等の動向調査を行う。 6)自動認識及びデータ取得技術に関する標準化 RFID(電子タグ)、2 次元シンボル(QR コード等)を中心とした自動認識技術を 利活用する上で必要な標準化について、ISO/IEC JTC 1/SC 31 国内審議団体の一 般社団法人情報処理学会 情報規格調査会と連携して検討を進める。また、日本提案で ある携帯電話による ORM(Optically Readable Media)読み取りに関する国際標準 化を推進する。 7)情報システム用設備に関する標準化 情報システム用設備、機器類の設置に関する環境および付帯設備に関する国内外の 規制、規格、最新技術動向を調査し、情報システム機器、設備の安定稼働と安全性の 確保について検討する。 (6)ソフトウェア事業 1)ソフトウェア事業のさらなる活性化に向けた政策提言 ソフトウェアは様々な製品やサービスに付加価値を提供しており、より積極的に活 用することにより、 「安全・安心・快適・便利」な社会システム構築に向けた、新たな ビジネス・市場創出の機会を生み出している。さらに、省エネや環境に配慮したスマ ート社会の実現にはソフトウェアがより重要な役割を担っている。 このような状況を踏まえ、ソフトウェア産業の活性化、ソフトウェア事業基盤の整 備と強化、スマートな社会の実現へ向けた調査とソフトウェアに係る人材の育成を目 的とした活動を実施し、ソフトウェア産業のさらなる活性化へ向けた方策を提言する。 2)ソフトウェア産業の活性化に向けた戦略的取り組み 社会インフラ分野の情報利活用基盤を整備し、IT を活用した災害に強い「安全・安 24 心・快適・便利」な社会システムの構築のため、スマート社会を実現するための社会 インフラ情報の利活用基盤モデル「I-model3.0(キャピタルアイ・モデル 3.0)」を基 に、オープンデータやパーソナルデータ、ビッグデータの処理・分析に係る技術開発 やビジネスモデル、ならびにこれを担うデータサイエンティストの育成に関わる調査 研究を行い、その結果に基づいたわが国のソフトウェア産業の活性化に向けた提言を 行う。 3)ソフトウェア事業基盤の整備および強化 今後の IoT 時代の到来を見据え、わが国にとって重要な産業基盤となっている組み 込み系ソフトウェアに関し、平成 26 年度に引き続きソフトウェア開発におけるモデ リングを中心に、開発者の現場目線での各種モデリングの目的や方法、実践などを調 査検討し、組込み系の開発プロセスでの要求や仕様の明確化、実装やテストの効率化、 さらに組込み系ソフトウェア品質の向上につなげていく。 4)スマートな社会実現への取組み 世界的に社会の様々な分野で、ソフトウェアにより推進されているスマート化に関 し、これまでのシステムやサービスの事例調査を基に、2020 年を見据えた世界一スマ ートなシステム・サービスの実現のため、ソフトウェアに関する具体的な技術戦略、 施策について調査検討し、国際競争力のある日本発のスマート社会コンセプトモデル を提言する。 5)ソフトウェア人材育成対応 IT・エレクトロニクスやソフトウェア開発に興味を持つ若年層の拡大と、同世代の 知識・スキル向上を目的に、情報システム産業の魅力や、アルゴリズム学習ソフト等 の教材を授業やイベント等で紹介する啓発活動を継続して実施する。また、平成 26 年度に実施した IT・ソフトウェア産業の魅力向上施策に関する調査を踏まえ、学生を 対象とした職業の魅力を発信するコンテンツの充実等 Web サイトのリニューアルを 図る。 (7)ソリューションサービス事業 1)ソリューションサービス事業のさらなる活性化に向けた政策提言 ソリューションビジネスをわが国の競争力ある産業の牽引役としてさらに育成する ため、ビジネス環境の整備、ソリューションサービス事業全体の課題やニーズについ て調査研究し、関連団体や関係官庁に施策提言を行うなど、ソリューションサービス 業界のさらなる活性化を図る。 2)攻めの IT 利活用促進に関する取り組み IT 利活用に係る調査を継続して実施するとともに、平成 26 年度に実施した「国内 企業の IT 経営に関する調査」の結果を踏まえ、日本企業の攻めの IT 経営を促進する 25 ため、広く情報を提供し、啓発活動を行う。 さらに、わが国の IT 利活用に関する施策に協力するとともに、産官学ならびにユ ーザサイドやベンダーサイドといった様々な視点から、将来の IT 社会の構築に向け た提言を策定する。 3)IT サービスのビジネス環境整備 IT サービスの多様化に伴い、重要性が増す IT サービスの可視化に向け、平成 26 年度にまとめたクラウドサービスにおけるサービス品質評価項目とその活用方法を基 に、さらなる深掘りと具体的な適用に関して調査検討を行う。検討結果は JEITA のホ ームページで公開するなど広くアピールし、外部からの意見反映を検討する。 4)政府の情報システム調達制度に関する提言 政府における情報システム調達に関する制度やガイドラインの見直しに向けた提言 活動を継続する。政府が策定した「政府情報システムの整備及び管理に関する標準ガ イドライン」や実務手引書に関して関係者との情報共有を推進し、これまでの提言も 踏まえた業界の意見が反映されるよう政府および関係機関に意見具申を行う。 5)スキル標準の有効活用による人材投資促進に関する提言 スキル標準の有効活用による人材投資の促進を図るため、平成 26 年度までの提言 を踏まえ、業界の人材ニーズや人材動向等に基づく新分野のビジネスに必要となる人 材カテゴリを中心に具体化させ、人材定義やタスク・スキル定義等に反映されるよう、 政府および関連機関に対して継続した提言を実施する。 6) IT ソリューションサービスの市場動向の把握と対外アピール ソフトウェアおよびソリューションサービスについての市場統計を実施し、公表す る。あわせて総合政策部会が実施する「電子情報産業の世界生産見通し」調査に協力 する。 (8) IT プラットフォーム事業 1)先端技術に関する新たな取り組み スマート社会実現の基盤となる IT プラットフォームに関する先端技術を紹介する 冊子「IT 社会を支えるプラットフォームの技術トレンド」を、クラウド事業者やデー タセンター事業者の視点から必要となる IT プラットフォーム要件等、調査を拡大・ 深化させた内容を反映して改版し、先端技術開発の促進を図る。 また、各会員企業の技術者による「高品質・高信頼性」座談会でテーマアップした 将来の IT プラットフォーム業界での人材育成についても検討する。 2)出荷統計および IT トレンド調査・公表 IT プラットフォームを構成する機種として、IA サーバ、UNIX サーバ、メインフ レーム等の各種サーバの出荷統計調査を実施し、市場動向を取りまとめて定期的に公 26 表する。 IT 投資動向、ユーザ企業の抱える課題、クラウドコンピューティング利用状況、ビ ッグデータ活用等、ユーザアンケート調査や訪問調査による包括的な IT トレンド調 査を行い公表する。 あわせて総合政策部会が実施する「電子情報産業の世界生産見通し」調査へ協力す る。 3)グリーンイノベーションへの対応 過年度は、IT プラットフォームの省エネ対策(of IT)、IT プラットフォーム活用に よる省エネ効果(by IT)を両輪として「サーバグリーン IT ハンドブック」を作成し てきたが、 「of IT」の深掘りとして、国内サーバ総消費電力量の現状と見通しについ て継続的調査を行い、IT プラットフォームに対する省エネの課題を抽出する。 次期省エネ法の制定に向けた経済産業省への支援、国際的な標準化動向の調査、グ リーン IT 委員会や ICT 分野におけるエコロジーガイドライン協議会との情報交換等 により、関連部署・団体の要請への対応や提言を行う。 4)情報発信力強化 各種報告書発行や Web での公表のほかに、IT トレンド調査結果等については CEATEC JAPAN での講演を実施し、出荷統計調査結果等については IT 関連記者発 表・懇談会を実施する。 平成 27 年度は新たに、CEATEC JAPAN や JEITA セミナーにて「IT 社会を支える プラットフォームの技術トレンド」をテーマとした講演も検討する。 (9)情報端末事業 1)情報端末関連製品産業の振興および出荷統計調査の実施 クラウドコンピューティング時代におけるコンピュータの周辺装置(プリンター、 イメージスキャナ、OCR)、コンピュータのコンポーネント(ディスプレイ、磁気デ ィスク)、業務系の端末装置(ハンディターミナル、金融端末、流通 POS)、監視カメ ラシステム等、情報端末装置関連製品の普及、技術的課題、応用分野について検討を 行う。また、KIOSK 端末を含む国内および世界統計の調査を実施し、市場の実態を 把握するとともに、調査結果を定期的に公表する。あわせて、総合政策部会が実施す る「電子情報産業の世界生産見通し」調査へ協力する。 2)情報端末に関する政策提言および標準化への対応 ディスプレイモニター、インクジェットプリンターおよびインクカートリッジに関 する通商問題(HS 分類改定、関税問題等)について動向を注視し、必要に応じて関 係機関への意見具申やロビーイング活動を行う。また、電気用品安全法見直し検討タ スクフォースへ参画し、改定作業に協力するほか、国際規格や JIS 規格の策定に関す る情報収集に努める。 27 3)低炭素社会実現へ向けた取り組み 低炭素社会の実現に向け情報端末装置に関する省エネ法、グリーン購入法、環境ラ ベル、国際エネルギースタープログラム等の環境問題に対応するとともに、海外の環 境規制や省エネ政策に関する情報を収集し、認識の共通化を図る。なお、横断的テー マについては関係委員会と連携し、効果的かつ効率的に活動を進める。 4)情報端末関連事業成果の PR 情報端末関連事業の成果発表として、 「 情報端末フェスティバル 2015」を開催する。 また、CEATEC JAPAN 2015 コンファレンス等、関連の展示会、講演会に積極的に 協力し、情報端末関連製品の普及啓発に努める。 5)プリンターに関する調査研究 プリンターの市場動向の調査、ならにプリンター製品の製品動向調査を実施し、印 字方式別の技術動向について調査を行う。 6)イメージスキャナに関する調査研究 イメージスキャナの市場状況調査、新製品動向調査および新技術動向調査を行うと ともに、企業や官庁へのヒアリング活動を通じて、文書の電子化に関するニーズを把 握する。また、国際エネルギースタープログラムや省エネ規制等への対応を実施する。 7)OCR に関する調査研究 OCR 製品の市場状況調査および新製品動向調査を実施する。また、OCR 製品の利 用者動向調査を実施し、OCR 製品のユーザ動向について把握する。 8)ディスプレイに関する調査研究 世界税関機構(WCO)における特定製品の分類例規(Classification Opinions)の 改正案への意見具申、HS 委員会における関税分類に関する検討を行う。また、国際 エネルギースタープログラムについて関係省庁、関係機関と連携し検討を進めるほか、 ITA 製品に係る WTO パネル裁定の履行に関する検討も実施する。また ISO TC 159 /SC 4(ディスプレイ人間工学国際標準)への協力、情報共有を行う。 9)磁気記憶装置に関する調査研究 HDD の市場状況や最新の技術動向、アプリケーション動向等について調査を行う。 また、エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)への対応を行うとともに、 磁気ディスク装置の各種省エネ規制について業界として対応を行う。 10)ハンディターミナルに関する調査研究 ハンディターミナル市場ニーズや利用実態を調査し、国内におけるハンディターミ ナルの利用実態や、動向をまとめる。 11)金融端末装置に関する調査研究 金融端末関連のシステムと制度の現状を調査し、金融端末のさらなる利便性の向上 28 に取り組む。 12)流通 POS に関する調査研究 PC-POS のアプリケーションソフトの現状と将来動向を調査し、POS 端末に求めら れるアプリケーションソフトの内容と将来動向をまとめ、今後の動向を探る。また、 モバイル POS の出荷状況の動向を探る。 13)監視カメラに関する調査研究 監視カメラシステムにおける技術的課題や導入に関する課題抽出を行い、あわせて 関連ソフトウェア、ソリューションを含めた顧客ニーズ、市場動向を調査し、市場活 性化のための検討を実施する。 (10)ヘルスケア事業の推進 超高齢化が急速に進展するなか、政府は国民の「健康寿命」の延伸を成長戦略の一つと して掲げ、薬事法の改正、産業競争力強化法施行等により、ヘルスケアを巡る規制・制度 の拡充、健康・予防産業の育成等、その取り組みを加速している。 当業界として国民の健康寿命延伸に貢献すべく、政府とも連携の上、ヘルスケア分野で の IT・エレクトロニクスの一層の活用推進によりわが国の最新医療環境整備を目指す。 また、ヘルスケア分野の成長・発展に向け、情報システム業界との相互連携を具体化す るとともに、新技術開発につながる医工連携の推進、再生医療周辺産業の促進、ヘルスソ フトウェア産業など新たな市場創出を目指し、当該産業の国際競争力向上に寄与する。 1)ヘルスケアインダストリ事業 ①行政・関連団体等への対応 ・医薬品医療機器等法規制への対応: - 医薬品医療機器等法、政省令、通知等および関連法の実質的な運用改善、効率化を 実現するため、業界意見をまとめ関係省庁・機関へ業界要望等の提言を行う。 - 医療機器研究開発普及促進法の推進を支援する。 - 高度管理医療機器等の第三者認証制度に関し、機器の製造者・使用者・中立者から なる「第三者認証基準原案作成委員会」において医用電子機器の認証基準原案また は改正原案を作成し、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に提案する。 ・海外における規制への対応: - 国際医療機器規制当局フォーラム(IMDRF)や各国の医療機器規制の動向などの情 報を共有する。行政等への要望、意見出しを行う。 ・ヘルスケア産業の振興に関わる対応: - 健康・医療戦略、日本再興戦略(成長戦略)に対し、行政等と連携し、推進に取り 組む。 - 政府等へ医療機器産業振興関連予算への業界要望等を提案、会員企業の活用を支援 する。 29 - 医療機器産業振興のため、産業競争力強化法、特区制度、税制等の会員企業の活用 を支援する。 - 厚生労働省(医療国際展開戦略室)、経済産業省(ヘルスケア産業課・医療・福祉機 器産業室、国際展開推進室)、政府の健康・医療戦略推進本部(医療国際展開 TF)、 Medical Excellence JAPAN(MEJ)、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO) 等とも連携し、会員企業とともにオールジャパンでの医療の国際展開に参画、支援 し、活用を図る。 - 一般社団法人 日本医療機器産業連合会(医機連)・シンクタンク(産学等連携)の 活動に協力する。 - 政府の健康・医療戦略推進本部の取り組み情報の収集に努め、会員企業の活用を支 援する。 - 経産省の医療機器開発支援ネットワーク、地域医療機器産業振興組織、臨床研究中 核病院整備事業、健康・医療戦略クラスター、独立行政法人日本医療研究開発機構 (AMED)、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、独立行 政法人科学技術振興機構(JST)等の情報収集に努め、会員企業の活用を支援し、 製品開発環境の改善、医工連携の推進の取り組みを行う。 ・ヘルスケア分野の市場創出に関する取り組み: わが国の最新医療環境整備を目指し、ヘルスケア分野の成長・発展のために情報シ ステム業界との相互連携・協力を具体的に推進するとともに、新技術開発につながる 医工連携の実現と周辺産業・サービス創出に貢献し、当該産業の国際競争力の向上発 展に寄与する。将来に向け、新分野(IT、在宅・遠隔医療、予防医療、健康管理、ロ ボット等)を含むヘルスケア産業の振興につき、関係委員会と連携し、推進する。ま た、関連部会とも連携を図る。 - 情報システムを活用したイノベーションによる新しいビジネス・新市場創出への取 り組み - 少子・高齢化時代におけるヘルスケア分野の課題抽出と解決のための提案 - 遠隔医療・在宅医療・介護・見守りにおける課題の抽出と解決のための提案 - 自己管理を中心とした情報システム(ヘルスソフトウェア等含む)を活用した予防・ 健康管理の課題の抽出と解決のための提案 - ヘルスケア分野における行政への対応 - フォーラム等の開催によるエレクトロニクス産業のヘルスケア分野における取り組 みの情報発信行政等へ業界諸課題での要望、提言 ・行政等へ業界諸課題での要望、提言: - 関連省庁、機関等との意見交換の場を設け、業界意見の反映に努める。 - 行政等への意見出し、提言やパブコメ等にてアピールを行う。 - 関連省庁、機関等との官民対話、意見交換会、定期会合等にて意見交換、業界意見 の反映に努める。 30 ・診療報酬改定等での取り組み: - 診療報酬の平成 28 年度改定(原則 2 年に 1 回)に向けて業界の要望・意見をまと め、厚生労働省定期会合、や中央社会保険医療協議会(中医協)業界意見陳述にて 要望する。 ・医機連等関係団体との連携・協力: - 医機連、医療機器業公正取引協議会等の審議に委員を派遣し、情報共有や政策提言 を行う。 - 一般社団法人ヘルスソフトウェア推進協議会(GHS)の運営に参加し、法規制対象 外ヘルスソフトウェアの自主ルール浸透をさらに進め、開発促進、新規参入促進、 産業振興を支援する。 ②製造、販売、流通、修理に関わる対応 ・医療機器の安全対策・品質管理に関わる対応: - 医療機器のリスクマネジメント、品質管理、ヒューマンエラー、医療機器の組込み ソフト等に関する調査研究を行い、セミナー等を開催し、安全対策、品質向上に努 める。 ・医療機器の販売・修理等に関わる対応: - 医療機器の品質、有効性および安全性確保のための調査研究を行い、報告書の発行 や研修会を開催する。 ・医療機器産業の公正取引等に関わる対応: - 医療機器業公正競争規約、飲食等の提供に係るルールおよび医療担当者に対するト レーニングの提供に関する基準等の周知推進等により、業界における公正取引の徹 底に努める。 - 医機連企業倫理プロモーションコードの周知、透明性ガイドライン等による医療機 器業界の商慣習改善や独占禁止法他医療機器関連法の動向を注視し、コンプライア ンスの徹底に取り組む。 ③標準化、技術課題への取り組み: ・日本工業規格(JIS)関連への対応: - IEC/ISO の医用電気・電子機器、システム、ソフトウェアに関する国際規格の翻 訳 JIS 原案作成、レビュー、審議を行う。また、日本工業標準調査会(JISC)医療 機器技術専門委員会へ出席し、医用 JIS の審議に参加する。 ・IEC/ISO 等への対応: - IEC の TC62(医用電気機器)、SC62A(医用電気機器の共通事項)、SC62D(医用 電子機器)および TC87(超音波)の国内審議団体業務(経済産業省・日本工業標 準調査会受託事業)として、審議文書の検討、意見投票、国際会議への出席、セミ ナー開催等を行い、標準化活動の推進を図る。また、関連する IEC/ISO の国内委 員会と連携し、審議への参加、情報共有を行う。 - 2015 年 11 月に TC62 会議を日本にて開催するため、それに向けた実施体制のもと、 準備を進める。 31 - 経済産業省が進める国際標準開発事業の機能検査オキシメータ(fNIRS)、PDT 機 器、医療用プラズマ装置の国際規格化を目指す。 ・技術課題への対応: - EMC、医療機器ソフトウェア、環境規制、知的財産等の医療機器に関する技術課題 を整理し、課題解決のための検討を行う。 ④周知啓発・情報発信の取り組み: ・活動紹介パンフレット、産業ビジョンパンフレット等を活用し、委員会活動を周知す る。 ・医療機器産業、ヘルスケア、医療用ソフトウェア、診療報酬、公正取引、安全管理、 コンプライアンス等を題材に講習会等を開催する。 ⑤ヘルスケアインダストリの市場動向の把握と対外アピール ヘルスケアインダストリについての市場統計を産業社会システム調査統計委員会と 協力して実施し、公表を行う。あわせて総合政策部会が実施する「電子情報産業の世 界生産見通し」調査に協力する。 (11)ITS 事業 安全・安心な交通社会の実現に向け、政府の様々な政策や計画において、ITS の利用拡 大が記載されている。また、自動運転をはじめとした自動走行システムの研究開発におい て、ITS の技術応用や利用拡大が必要とされている。 「世界で最も安全で環境にやさしく経済的な道路交通社会の実現」を推進すべく、関係 部会との連携、関係政府機関・関連団体と連携し、以下の活動を実施する。 1)政策提言 ①内閣府 SIP「自動走行システム」のプロジェクトに協力し、自動走行システムにお ける研究開発や国際標準化活動における我が国のイニシアティブ発揮に貢献する。 ②ITS の普及促進に向け、関連省庁(内閣府、経済産業省、総務省、国土交通省、警 察庁等)の施策推進に向けた政策提言やパブリックコメントの提出、また、関連団 体(一般財団法人 ITS サービス高度化機構(ITS-TEA)、一般財団法人道路新産業 開発機構(HIDO)、一般財団法人日本自動車研究所(JARI)、NPO 法人 ITS Japan 等)の活動へ委員を派遣するなど、連携して活動を行う。 2)新たな分野への ITS 関連技術の利用拡大の推進 ①スマートフォン、タブレット端末といった新たなデバイスと ETC2.0 対応車載器と の連携、プローブ情報の利活用や通信インフラ、社会インフラとの協調などについ て、M2M など情報・産業社会システム部会内の関係委員会をはじめ、CE 部会、電 子部品部会、半導体部会など、関連部会とも広く連携し、今後の自動車社会の発展 において IT・エレクトロニクス業界が貢献できる技術やビジネス展開の検討を行う。 ②自動車・交通をはじめエネルギーなど広範な分野から有識者を招聘し、勉強会や視 察会を実施し、ITS 関連分野の情報収集および国内外で実施される ITS 関連各種プ 32 ロジェクトの動向を把握する機会を設け、会員企業への有効な情報提供を実現する。 3)共通基盤整備への対応 ①ITS の国際標準化活動 ISO/TC204(ITS)広域通信(WG16)およびノーマディックデバイス(WG17) の関係する国際会議へ委員を派遣し国際標準化を戦略的に推進するとともに、技術 要件に関わる新規提案を行う。 ②ITS 関連規格へ対応 ETC2.0 対応車載器等の JEITA 規格(TT-6001A:ITS 車載器標準仕様、TT6002A: ITS 車載器 DSRC 部標準仕様)について、必要に応じ関係団体等と調整し規格改定 を実施する。また、ETC 車載器や ETC2.0 対応車載器の技術・運用等の諸課題につ いて検討し解決を図る。 4)ITS の普及促進 ①これまでの安全運転支援や広域交通情報サービス、決済等のサービスに加え、 ETC2.0 サービスの新たなサービスの検討がなされており、ETC2.0 対応車載器のさ らなる普及が期待されている。ETC2.0 対応車載器の普及促進を図るため、CEATEC JAPAN や東京モーターショー、ITS 世界会議などの関連イベント、セミナーとの 連携・協力を推進する。 ②今後、自動運転などの交通・自動車分野における、さらなる技術発展や市場拡大が 期待される優秀な人材の確保のため、学生との交流機会を設けるとともに、関連す る大学との連携を強化し、産学連携による ITS の認知向上を図る。 5) ITS 構成機器とサービスの市場動向の把握と対外アピール ITS 構成機器とサービスについての市場統計を産業社会システム調査統計委員会と 協力して実施し、公表を行う。あわせて総合政策部会が実施する「電子情報産業の世 界生産見通し」調査に協力する。 (12)産業システム事業 政府の「エネルギー基本計画」の実現を目指し、IT・エレクトロニクスを最大限に活用 した省エネで安全・安心かつ快適なスマート社会の実現に向け、関連の制御システムやそ れを支える計測トレーサビリティ、エネルギー管理システムについて、以下の活動を実施 する。 1)工場等の省エネルギーおよび安全・安心のための制御システム技術に関する調査 ①産業社会における環境制御(連携制御)の普及・PR 工場やプラントを中心とする CO2 排出量削減の課題解決のため、省エネ制御技術、 エネルギー管理手法による環境改善および省エネ(コスト削減)実施例をまとめた 「連携制御ガイドブック」を幅広く周知するとともに、地方でのニーズを把握し、 日本全域での工場等省エネルギー対策に貢献する。 33 省エネ・創エネにおける普及促進活動については、グリーン IT などの当協会関連 委員会と連携する。 ②制御・保全システムのセキュリティ確保に関する調査 産業用制御システムや産業用オートメーションなど、制御システムのサイバーセキ ュリティに関する対策を検討するため、一般社団法人日本計測器工業会 (JEMIMA) ・公益社団法人計測自動制御学会(SICE)との合同 WG に参画すると ともに、サイバーセキュリティに関する政策動向を把握し、調査を実施する。 また、サイバーセキュリティ基本法の施行に伴い、重要インフラのセキュリティ対 策について、情報システム、ヘルスケアや交通・自動車などの関連委員会と連携し、 対策を推進する。 ③日本版工場等のサービスクラスの普及促進活動 工場やプラント等におけるサービスクラスを明確にし、サービスビジネスの促進を 図る目的で作成した、日本版の工場・プラント等のサービスクラスの普及促進活動 を展開する。 2)計測トレーサビリティシステムの普及促進と計測技術調査 ①関連団体との連携 産業構造審議会産業技術分科会/日本工業標準調査会合同の知的基盤整特別委員会、 計量行政審議会・計量標準部会の審議に協力するとともに、わが国の計量標準の拡 大やトレーサビリティシステム確立・普及のため「計量法校正事業者登録制度 (JCSS)」の運用に関する業界意見や要望の提案ならびに政策提言を行う。 ②国際度量衡委員会(CIPM)/電気諮問委員会(CCE)および国際法定計量機関 (OIML)等における審議に協力し、業界意見を関係団体・省庁等へ提案する。 3) 産業システムの市場動向の把握と対外アピール 産業システムについての市場統計を産業社会システム調査統計委員会と協力して 実施し、公表を行う。あわせて総合政策部会が実施する「電子情報産業の世界生産 見通し」調査に協力する。 (13)社会システム事業 IT・エレクトロニクスの社会全体を支えるプラットフォームとして、2020 年に向けた 安全・安心かつ快適な社会の実現を視野に、M2M の活用促進、特定小電力無線、固定・ 衛星通信技術、航法システム、放送システム、非常用放送設備、業務用音声や監視カメラ システムなどの分野にて、国際動向把握、標準化、調査統計、共通課題の検討など、情報・ 産業社会システム部会関係委員会はじめ、関係部会・委員会および、総務省、経済産業省 をはじめとした関係政府機関・団体等と広く連携し、社会システム関連の各種活動を展開 する。 1)無線通信分野の産業振興 無線通信技術、ワイヤレスソリューションおよびその基盤にもなる M2M(Machine 34 to Machine)の現状および将来動向(技術・標準化・市場調査等)の把握に努める。 ①無線通信分野に関するセミナーを開催し、幅広く最新の情報を発信し、市場の発展 や新たな市場創出に寄与する。 ②M2M サービス導入施設等への訪問、専門家・有識者等による勉強会等を実施し、 知識の向上、情報の入手に努める。 2)4K・8K など新しい放送サービスの高度化、放送・通信連携サービスに向けた支援活 動の実施 ①放送関連産業のさらなる進展に資するため、放送事業者や放送関連メーカに対して、 放送設備の高度化、4K・8K などの新しい放送サービス、放送・通信連携サービス など幅広い放送分野に関する最新情報や技術動向を紹介する「放送技術セミナー」 を継続して開催する。 ②放送関連の国内外の動向(国内外の放送のデジタル化状況、放送の標準化状況や ISDB-T の国際展開状況など)を調査し、 「放送内外トピックス」として発刊し、放 送事業者や放送関連メーカの事業活動の参考に資する。 ③地上デジタル放送日本方式(ISDB-T)の国際展開や、放送の国際標準化への貢献 を図るため、ISDB-T 採用国への測定ハンドブック等を提供するとともに、国際電 気通信連合無線通信部門(ITU-R)、IEC/TC103(無線通信用送信装置)の標準化 動向の把握に努める。 3)映像監視システム技術の標準化 映像監視システムのネットワーク化および高度化・高精細化などの技術革新に対し、 課題を抽出し対応を図るとともに、特有の技術に関する評価方法等の検討を行う。国 際規格審議団体関係官庁、関連諸団体と連携し関連分野の諸問題への対応を図る。 ①映像監視システム機器に関する JEITA 規格類について、映像技術の進歩と市場ニー ズに対応した改正を行う。 ②映像監視システムに関する情報収集および技術動向調査を行うとともに、IEC/ TC79(警報および電子セキュリティシステム)および ISO/IEC JTC1-SC37(バイ オメトリクス:監視システムにおける顔認識)の国内委員会に委員派遣し、日本意 見の反映に努める。また、TC79 WG12 へ JEITA 規格(TTR-4605A:ネットワー クカメラのスペック規定方法)をベースとした原案を作成し国際規格化を推進する。 4)業務用音声システムに関する技術の標準化および市場動向に関する調査 ①業務用拡声装置に関する JEITA 規格について、技術進歩と市場ニーズに対応した改 正を行う。 ②製品安全向上のため安全委員会/高圧・低圧機器安全 WG と連携し、情報の収集お よび市場の健全な発展のための意見提言を行う。 5)非常用放送設備の健全な発展と機器・システムの改善 ①総務省消防庁等の消防行政に協力するとともに、法整備の提言、機器・システムの 35 改善提案を行う。 ②消防用設備等の認定評価業務が円滑に運用されるよう、日本消防検定協会に対して 業界意見を具申する。 ③一般社団法人東京防災設備保守協会/防災センター評価委員会、一般社団法人日本 電気協会/蓄電池設備認定委員会に代表委員を派遣し、審議に協力する。 ④ISO/TC21/SC3(消防器具/火災感知および警報システム)の国際規格検討のた め国内委員会に代表委員を派遣し、業界意見の反映に努める。 ⑤非常用放送設備に関する消防法令や省令等の改正や、技術基準の改正内容を解説し た「非常用放送設備マニュアル 第 4 次改訂版」の普及啓発に努める。 6)航法システムに関する標準化活動 IEC/TC80(船用航海および無線通信装置とシステム)に関する文書審議を行うた め、国内委員会および各分野に対応する 3 つの標準化 G(船内システム標準化 G、船 内共通事項標準化、舶用無線情報標準化 G)を組織する。また、WG/MT/PJ の国際 会議に代表委員を派遣し、日本意見の反映に努める。 7)固定・衛星通信技術に関する調査研究 準天頂衛星、超高速インターネット衛星等の通信衛星システムおよび、自営系無線 システム(防災行政無線、マイクロ波固定無線、公共ブロードバンドシステム等)の 利用状況および将来動向に関して、調査研究を行う。また、各システムを使用した災 害時における通信のあり方、通常時の通信利用のあり方、および社会システムインフ ラとしての無線通信の利活用がもたらす影響等について調査を行う。 8)特定小電力無線システムの市場および技術に関する調査研究 ①特定小電力無線機器市場の健全な育成に向けた諸課題を把握するため、実地調査等 を行う。 ②特定小電力無線機器に関連する関係省庁からの要請等に対し必要に応じ協力を行う。 9)社会システムの市場動向の把握と対外アピール 社会システムについての市場統計を産業社会システム調査統計委員会と協力して実 施し、公表を行う。あわせて総合政策部会が実施する「電子情報産業の世界生産見通 し」調査に協力する。 (14)産業用電子機器統計事業 産業用電子機器(放送装置、無線通信機器、業務用音声装置、業務用映像装置、超音波 応用装置、電気測定器、特定小電力無線機器等)の受注・出荷統計調査および見通しに関 する検討を行う。 ①会員ニーズに応じた統計品目、統計規約・実施要領の見直しを行う。 ②公表内容の確認、公表規約の見直しを行う。 ③会員企業に「産業用電子機器統計」への参加を呼び掛け、統計内容の充実を図る。 36 ④「電子情報産業の世界生産見通し」調査に協力する。 ⑤今後の市場拡大が期待される統計項目に関する検討を行う。 (15)生産性向上設備投資促進税制運用への協力 平成 26 年 1 月 20 日より平成 28 度末まで実施される「生産性向上設備投資促進税制」 について、会員企業のビジネス展開の一助となるよう、IT・エレクトロニクス業界団体と して、引き続き当業界関連設備の証明書発行を行う。 37 3.CE 部会 安心・安全な社会と豊かな生活の実現に向け、ユーザ目線を念頭に、4K・8K テレビ等次 世代映像関連機器のさらなる普及や市場拡大に向けた取り組みを行う。 また、ハードとソフト、コンテンツ、サービスにセキュリティも加え、システム全体をテ ーマの中心に据え、関連部会や機関と連携しつつ、新たなビジネス・有望市場創出と健全な 育成に向けた取り組みを鋭意推進する。 (1)スマート社会の実現に向けた取り組み 1)次世代映像関連機器の普及に向けた活動 総務省の 4K・8K ロードマップに関するフォローアップ会合等政府や関連業界の動 向を把握するとともに、ユーザの視点に立ち、次世代放送・サービス関連の課題対応 やCE関連機器の普及に向けた活動を行う。 2)新たなビジネス・市場創出に向けた取り組み 2024 年の“消費者から見たサービスや産業の将来の姿”を想定し、CE 関連機器の市 場拡大に向け、抽出した課題をベースに、課題解決および IT・エレクトロニクスを活 用した製品やサービス市場創出につながるべく施策の検討を行う。 また CPS の観点から、CE 関連機器を活用してビッグデータを収集・活用するサー ビスに関し、業界共通課題の抽出・解決の検討を行う。 3)スマートハウス関連情報収集活動 政府や スマートコミュニティ・アライアンス(JSCA)等の関連団体と連携し、家 庭内エネルギー管理システム(HEMS:Home Energy Management System)の動向 把握に努め、EV 関連機器やカーエレクトロニクスとの連携に関して、関連する団体 や他部会とも連携し、必要に応じて業界意見の取りまとめを図る。 4)普及・啓発活動の推進 ①放送・通信連携にともない新たなサービスが進展するなか、高度化、ネットワーク化 した AV 機器、およびサービスの健全な市場育成に向けた課題の抽出・対応を図り、 普及に向けた取り組みを推進する。 ②4K・8K 放送、ハイブリッドキャスト等多様化、高度化する新たな放送・通信サービ スに対応した受信システムについて、4K・8K ロードマップに関するフォローアップ会 合における検討や ARIB 規格の策定状況等を踏まえ、望ましいシステムの構築に向け た検討を行う。 ③4K・8K 放送と通信の連携にともない、多様化、高度化が進むケーブルテレビサービ スと次世代のケーブルネットワークについて、取り組むべき課題を調査し、次世代ケ ーブルテレビのあり方を取りまとめる。 38 ④関係機関と連携してユーザサポートに関する技術動向の情報を収集し、共通課題の整 理・解決に取り組むことにより、サービスの品質向上を推進する。また、ユーザサポ ートに関する知識向上のため、関連団体等と情報交流や啓発活動を行う。 ⑤平成 27 年度に策定される青少年インターネット環境整備基本計画(第 3 次)に基づ き、年 2 回(春・秋)のネット接続機器の製造事業者の対応状況調査を継続して実施 し、現状を把握する。また、ユーザ向けの新たな啓発活動についても検討を行う。 ⑥地上放送および BS・110 度 CS 用受信アンテナ・システム機器の健全な普及促進のた め、 「 デジタルハイビジョン受信マーク制度」の運用を推進し、登録製品の周知を図る。 ⑦テレビ受信向上委員会(JEITA、全国電機商業組合連合会、一般財団法人電波技術協 会、一般社団法人日本 CATV 技術協会、全日本電気工事業工業組合連合会、一般社団 法人日本ケーブルテレビ連盟、日本放送協会で構成)に参画し、放送サービスの高度 化における望ましい受信システムについて調査・検討を行うとともに、放送受信技術 者の育成を目的とした技術講習会などの事業に取り組む。 ⑧放送サービスの高度化に向けて一般社団法人次世代放送推進フォーラム(NexTV-F) と連携を図り、ARIB 放送運用規定等の規格策定に貢献する。また、一般社団法人デ ジタル放送推進協会(Dpa)、一般社団法人 IPTV フォーラムと連携し、高度化に対応 した受信機の開発・普及を促進する。 ⑨国土交通省の推進する「スマートウェイ構想」に対応可能な「次世代 ITS 車載器」を 開発するために必要となる要件をまとめ、指標となる標準仕様書のメンテナンスを行 う。 (2)対外的情報発信および社会的諸課題解決への取り組み 1) 社会的環境貢献活動 経済成長とエネルギー・環境対策の両立の実現に向け、省エネ型製品の普及促進や 循環型社会を形成するための適切なリサイクル活動推進に取り組む。また、CO2 の排 出削減や有害物質削減等を含め当分野の社会的環境貢献について積極的にアピールす る。 2)地球温暖化対策への対応 ①省エネ法特定機器の消費電力、性能、機能データ等の調査・分析を行う。 ②次期トップランナー基準(電子計算機)の改訂施行に向けて、パーソナルコンピュー タの省エネ性能の分析を行うとともに、将来の技術動向および国際整合の観点からも 詳細に検討する。 ③省エネ家電製品の普及促進のため、スマートライフジャパン推進フォーラムへの参画、 資源エネルギー庁による省エネ性能カタログ作成への協力等を通じて、消費者への情 報提供・理解向上に努める。 39 3)循環型社会形成への対応 ①一般社団法人パソコン 3R 推進協会と連携し、資源有効利用促進法および小型家電リ サイクル法に基づき、パーソナルコンピュータのリサイクル推進を図る。また、タブ レット端末のより経済的な自主回収制度の実現に向け、回収スキーム構築および実証 事業の検討を行う。 ②一般財団法人家電製品協会等の関係団体と連携し、家電リサイクル法に基づくテレビ のリサイクル推進を図るとともに、関連する審議会(産業構造審議会および中央環境 審議会)において状況報告および業界意見の具申等を行う。 4)製品環境問題への対応 ①諸外国の環境関連規制や規格化動向について情報収集し、必要に応じて関係団体と連 携し、業界の意見反映に努める。 ②「家電製品環境情報表示自主基準」に基づき、テレビの代表機種における環境性能に ついて、消費者に情報提供する。 5)流通・取引慣行ガイドライン見直しへの意見具申 平成 26 年 6 月に出された内閣府規制改革会議の第 2 次答申の検討結果をフォロー するとともに、引き続き関係団体等と連携し、業界意見を反映する。 (3)マーケット・トレンドの的確な把握 1)経営指標に活用できる調査・統計資料の整備 会員企業のニーズにマッチし、かつ今後の CE 部会分野の活動を見極めるために必 要な調査・統計のあり方、手法等について検討し、実践する。 2)グローバルな視点での調査・研究 ①会員企業のグローバルな事業展開を見据えた、地域による市場特性やユーザ特性を念 頭に置いたトレンドについて、調査・研究を行う。 ②総合政策部会が実施する「電子情報産業の世界生産見通し」調査に協力する。 3)自主統計および需要動向調査の実施 会員企業の事業展開に寄与すべく、会員企業のニーズにあった各種自主統計および 需要動向調査を実施する。 ①民生用電子機器(映像・音声・カーAVC 機器)、受信システム機器、ケーブルテレビ 関連機器、パーソナルコンピュータ、タブレット端末等を中心とする統計を実施する。 実施にあたっては、市場の変化を的確につかむとともに、会員企業のニーズに則して 全面的なレビューを行う。 ②自主統計規約・公表規則等規程類の整備を行う。 ③CE 部会関連製品に関する各種需要動向調査を実施し、報告書に取りまとめ、会員向 けの報告会を開催する。 40 ④調査精度の向上を図るべく CE 部会関連の国内外統計データの収集・蓄積を強化する 等、データの整備に努める。 4)対外情報発信 各種自主統計データや需要動向調査結果等をウェブ掲載・出版などの形で公表する。 ①民生用電子機器、パーソナルコンピュータ(ウェブ掲載、月次ベース) ②受信システム機器(ウェブ掲載、半期ベース) ③タブレット端末(ウェブ掲載、四半期ベース) ④CE 部会関連分野の自主統計データの刊行 ⑤CE 部会関連製品の需要動向調査の刊行(冊子)と概要の報道発表 5)関係省庁および諸機関への協力と連携 ①経済産業省等官公庁からの要請に応じ、業況報告等を行う。また、官公庁統計の品目 分類の見直しを行い、必要に応じて当局に意見具申や要望を行う。 ②電子・情報・通信関連諸団体との連携を強化し、調査統計活動の効率的な対応を図る。 (4)戦略的な国際標準化活動の展開 1)国際標準化活動 IEC/TC100(オーディオ・ビデオ・マルチメディアシステム及び機器)において、2014 年 11 月の東京会議で標準化への研究が開始されたウェアラブルやヘルスサポート等の新分野へ の活動について、業界意見を積極的に反映し、戦略的な国際標準化活動を展開する。 2)若手技術者育成 次世代を担う若手技術者が国際標準化事業に積極的に携われるような支援活動を行う。 3)日本工業規格(JIS)関連 JIS の制定、改廃に向けた原案の検討、策定作業を継続して行う。なお、国際標準化活動 推進の観点から、制定、改正に際しては国際規格との整合性にも充分留意しながら計画的に 進める。 4)業界規格類関連 JEITA 規格類(規格、暫定規格、技術レポート)の制定および改廃を適宜行うとともに、 JEITA 規格の国際規格化提案を行いつつ、戦略的に国際標準化を推進する。 5)IEC 国内審議団体業務 IEC/TC100 国内審議団体業務(経済産業省・日本工業標準調査会受託事業)に関連 し、国際会議に参加するとともに、新規提案や審議文書の検討、意見投票等を行う。 6)IEC 幹事国業務の支援等 わが国が幹事国および議長国業務を受託している IEC/TC100 関連業務(国際正・副幹 事(10 名)、国際議長(7 名))に関し、活動支援等を行う。 41 平成 27 年度の主な国際会議として、AGS(戦略諮問会議)/AGM(運営諮問会議)イタリ ア・ミラノ会議(4 月予定)、TC100 ベラルーシ・ミンスク会議(10 月予定)への支援等を行う。 ・IEC/TC100(オーディオ・ビデオ・マルチメディアシステムおよび機器) …国際正幹事(1 名)、国際副幹事(2 名) ・IEC/TC100/AGS(戦略諮問会議)…国際議長 ・IEC/TC100/AGM(運営諮問会議) ・IEC/TC100/GMT(ゼネラルメンテナンスチーム) ・IEC/TC100/TA1(放送用エンドユーザ機器)…国際幹事 ・IEC/TC100/TA2(カラーマネジメント)…国際議長 ・IEC/TC100/TA4(デジタルインタフェース) ・IEC/TC100/TA5(ケーブルネットワーク) ・IEC/TC100/TA6(ストレージ媒体・データ構造・機器・システム) …国際議長、国際幹事 ・IEC/TC100/TA8(マルチメディアホームサーバシステム)…国際議長、国際幹事 ・IEC/TC100/TA9(エンドユーザネットワーク用 AV マルチメディアアプリケーション) …国際幹事 ・IEC/TC100/TA10(マルチメディア電子出版および電子書籍) …国際議長(兼)、国際幹事 ・IEC/TC100/TA11(AV マルチメディア機器のクオリティ)…国際議長 ・IEC/TC100/TA12(AV エネルギー効率とスマートグリッドアプリケーション)…国際幹事 ・IEC/TC100/TA13(AV マルチメディア機器の環境)…国際幹事 ・IEC/TC100/TA14(PC のインタフェースと測定方法)…国際議長、国際幹事 ・IEC/TC100/TA15(ワイヤレス給電) ・IEC/TC100/TA16(自立生活支援、アクセシビリティおよびユーザインタフェース) 7)海外標準化機関との国際協調活動の推進 通算 18 回目となる「民生用電子情報機器標準化技術情報交流会(GISA)」を日米欧の民 生電子情報機器関係工業団体(JEITA、米国民生電子工業会(CEA)、情報技術産業協議 会(ITI)、欧州情報通信民生電子技術産業協会(DIGITAL EUROPE))と共同で開催し、 民生用電子情報機器分野における円滑な国際標準化の推進を図る。 8)関係諸機関における国際標準化活動への協力および課題対応 ①ISO/TC42 国内協議会および JTC1SC35 専門委員会等、他団体が運営する国際標準化 活動への協力および課題対応を行う。 ②電子機器の操作に関する図記号の標準化を推進し、ユーザの利便性向上に向け、公益財 団法人共用品推進機構が行う国際規格化推進事業への協力を行う。 ③経済産業省および関連団体が主催するスマートグリット関係の委員会にリエゾン委員を派遣 し、国際標準化活動への協力を行う。 42 9)図記号の標準化推進 AV および IT 機器に関する図記号、アイコンの調査・研究を行うとともに、図記号の標準化 および普及を図る。 (5)活動状況アピール 業界団体としての取り組み方針や活動内容について、セミナー、展示会や各種会合等への参 画等、報道メディア等も活用しながら積極的な情報発信を行う。 (6)関連技術プロジェクトの推進 1)電子映像観視中の映像酔い軽減に関する国際標準化検討 経済産業省よりの受託事業として、本年度からの 3 か年計画で、独立行政法人産業総合 研究所と共同で実施する。ディスプレイデバイス部会とも連携し、電子ディスプレイデバ イスに表示される映像の観視によって生じ得る映像酔いを軽減するために必要な科学的 基盤の整備とそれに基づく国際標準化を推進する。(2014 年 12 月現在、提案中) 43 4.ディスプレイデバイス部会 2020 年に向けた 4K・8K 映像環境の本格的な整備や超小型端末を含む中小型ディスプレ イ機器市場の急速拡大に向け、わが国のディスプレイデバイス産業活性化のための戦略を構 築する。 また、より効率的な部会活動推進施策および体制について検討するとともに、標準化等の 諸課題解決のために、政府や関係機関、他部会と連携しながら諸事業を推進する。 (1)市場創出への取り組み ・教育分野、放送およびデジタルサイネージも含めた公共分野での「高品位ディスプレ イ」を明確にするとともに、普及のための課題解決に向けて、関連する部会や団体、 関連業界との情報交換や協力活動を推進し、ディスプレイデバイス産業振興のための 提言や情報発信を行う。 ・CPS 社会実現に向けて、ユーザと機器の接点で使用されるディスプレイの高品位化・ 普及のための課題を調査研究する。 (2)環境問題への取り組み 1)地球温暖化対策 液晶ディスプレイ製造時におけるパーフルオロカーボン(PFC)ガス、CO2 等の温 暖化ガスの排出量実績を把握し、排出量削減と省エネ活動を推進する。 2)国際連携・国際協調の推進 世界ディスプレイデバイス産業協力会議(WDICC)に参画し、液晶ディスプレイ 製造時における PFC ガス等排出削減活動、省エネ活動および産業用水・廃棄物削減 活動を継続し、地球温暖化防止ならびに地球環境保護に努める。 3)循環型社会形成ならびに製品環境への対応 液晶ディスプレイ製造時における廃棄物および水の使用量について実績を把握し、 環境負荷低減活動を推進する。 (3)標準化への取り組み ①新ディスプレイデバイス分野の産業活性化戦略に沿った標準化戦略を策定し活動す る。 ②電子ディスプレイデバイスに関する標準化規格の新規提案や審議文書の検討、国際 会議での投票に向けた意見作成を行う。 ③国際標準化を推進するため、わが国が幹事国業務を受託している国際電気標準会議 (IEC)/TC110(電子ディスプレイデバイス)の国内審議団体として国内委員会 を運営し、幹事業務を支援する。また、わが国の業界意見を国際規格に反映させる 44 べく、IEC 国際会議への出席し、新規提案や審議を行う。 ・IEC/TC110(電子ディスプレイデバイス) …国際正幹事(1 名)、副幹事(2 名) ・IEC/TC110/WG2(液晶ディスプレイ)…国際主査 ・IEC/TC110/WG5(有機 EL ディスプレイ) ・IEC/TC110/WG6(3D ディスプレイ) ・IEC/TC110/WG7(電子ペーパー)…国際主査 ・IEC/TC110/WG8(フレキシブルディスプレイ) ・IEC/TC110/WG9(タッチスクリーンパネル) ・IEC/TC110/WG10(レーザーディスプレイ) ・IEC/TC110/AG11(戦略諮問会議)…国際主査 ・IEC/TC110/MT62595(液晶バックライトユニット)…国際主査 ・IEC/TC110//HHG3 (共通光学測定) …国際主査 ④JEITA 規格類(規格、暫定規格、技術レポート)の制定および改廃を行い、国際標 準化に移行するべく、標準化戦略を展開し普及促進を図る。 ⑤ISO/TC159(人間工学)へ委員を派遣し、わが国の業界意見を反映させるととも に、設計・商品開発への活用を促進するための情報のフィードバックを行う。 ⑥平成 27 年度からの 3 か年計画において、独立行政法人産業総合研究所および CE 部会と共同で、電子ディスプレイデバイスに表示される映像の観視によって生じ得 る映像酔いを軽減するために、必要な科学的基盤の整備とそれに基づく国際標準化 を推進する。(経済産業省受託事業、2014.12 月現在、提案中) (4)人材育成への取り組み 次代の FPD 産業を担う人材の育成のため、大学生を対象とした FPD スクールを実施す る。 (5)ディスプレイデバイス業界活動の啓発・広報活動 ①CEATEC JAPAN 2015 において「ディスプレイデバイスフォーラム」を開催し、 FPD デバイス産業に関する最新情報を発信する。 ②新ディスプレイデバイス分野を含めた人間工学に関する課題把握と、FPD 応用機器 の設計開発への反映を目指し、有識者ヒアリングを実施するとともに、一般社団法 人日本人間工学会と共催で「FPD の人間工学に関するシンポジウム」を開催し、情 報を発信する。(2016 年 3 月) ③電子部品カタログ情報電子交換(ECALS)について 辞書のバージョンアップを行い、会員企業の電子商取引活性化を図るとともに、 LCA 情報等の ECALS 環境コンテンツの充実を支援する。また、改訂作業のマニュ アル化を実施する。 45 (6)市場調査・統計関連 ディスプレイデバイス業界として総合政策部会が実施する「電子情報産業の世界生産見 通し」調査に協力し、FPD の世界市場動向について情報発信を行う。 (7)通商問題への対応 FPD に関する通商課題解決に向け、財務省、経済産業省からの要請に応じて意見提出・ 情報交換を行う。 46 5.半導体部会 〈重点事業〉 グローバル化がますます深化する半導体産業において、業界共通利益とは何かを探求しつ つ、具体的には次の 4 つの活動を強力に推進する。 1)応用分野の技術・標準化動向を注視し、目的・課題の把握に努め、半導体業界から のアプローチを探るため、自動車業界との連携を密にし、サービスを視野に入れた提 案型のビジネスモデルへの転換を目指す。平成 27 年度は、まず自動車業界との具体 的な接近を図る。 2)2020 年東京オリンピック・パラリンピックにおいて、半導体の IoT など新分野への 貢献をアピールすべく、特区などを使ったショーケース化の提案を検討する。 3)HS2022 に向けて、開発中のものを含めた新規のデバイスの関税分類の定義の検討を 行う。 4)温室効果ガス排出量の 2020 年、2025 年 2030 年目標値を、世界半導体会議(WSC) で同意しているウェーハ面積原単位 0.22kg/cm2 にて設定し、削減活動を推進してい く。 (定常事業) (1)半導体部会のプレゼンス強化 1)組織体制 激変するビジネス環境に応じ、限られたリソースを有効に活用するために、委員会 組織のスリム化と国際関連等の重点課題への注力など、選択と集中を進めていく。 また、業界の実態に鑑み、運営方法、組織体制の見直しと対応案件の選別化と注力 度の適正化を模索する。 なお、引き続き、国際部、通商委員会、関税委員会、環境委員会と連携し、業界と しての要望を実現していく。 2)広報活動 セミナー・シンポジウムの紹介や概要報告を通じて、半導体部会のプレゼンスの向 上を図る。 また、ホームページのコンテンツ充実と更新頻度の向上を目指すとともに、委員会 活動の可視化に取り組み、各委員会への参加意欲を助長するようなサイト構成を実現 する。 47 (2)国際協調活動の推進 1)世界半導体会議(WSC) 6 極間(日米欧韓台中)合意に基づく WSC 推進のため、次の事業を行う。 ①WSC の共催(2015 年 5 月、中国・杭州) ②合同運営委員会(JSTC)の共催(2015 年 5 月、杭州/2015 年 10 月、サンフランシ スコ/2016 年 2 月、中国) ③半導体に関する政府/当局間会合(GAMS)の主催(2015 年 10 月、サンフランシス コ) 2)各国・地域との個別協議 各国・地域の半導体関係業界団体と懸案事項について個別に協議の場を設け、WSC 等、国際会議の円滑な運営を図る。 3)知的財産(IP)委員会会議 営業秘密に関する提言を WSC でまとめる。 4)マルチコンポーネントプロダクトの無税化 HS2017 改正への採択、ITA 拡大交渉の結果から、具体的な無税化への道筋を見極 め、即時関税撤廃に向けた活動を開始する。具体的には、臨時の GAMS 開催等を含 めた条約の先行履行の検討および日本政府への支援を行う。また、関税撤廃に向けた 実作業も日本政府の指導のもと開始する。 5)新規デバイスの無税化 HS2022 に向けて、開発中のものを含めた新規のデバイスの関税分類の定義の検討 を行う。そのための日本政府の支援を行う。また、財務省との勉強会を通して、業界 の要望を伝える。 6)WSC 改革 半導体ビジネスを取り巻く環境は激変し、討議される内容も変化してきているため、 GAMS と連携して WSC のあり方を再検討し、さらなる発展と効率化に努める。なお、 ESH-C(環境安全健康委員会)は短時間化していく。 7)反模倣品活動 JSTC の反模倣品タスクフォースの議長を日本が担う。他極の半導体工業会と協力 しながら、ディストリビュータへの注意喚起の活動を中心に行っていく。 8)暗号認証 2015 年も開催することが決定した GAMS における暗号認証セミナーに向けて、よ り深い議論ができるよう準備していく。 48 9)成長イニシアティブ WSC 杭州(2015 年 5 月)での各極 CEO の討議、GAMS サンフランシスコへの提 言にむけて 6 極で共催する JSTC での議論を推進し、より具体的に検討する。 (3)国内活動への取り組み 1)人材育成の推進 中高生に理解できる内容とした半導体産業をアピールするパンフレットまたは小冊 子を作成する。 2)税制・政策提言 半導体産業強化の観点から各国の優遇税制等を調査し、財務税制委員会と連携し、 要望や提言を行う。 3)電子商取引(EC)・電子部品カタログ情報電子交換(ECALS)の推進への協力 半導体情報作成のための辞書の改定を行い、EC センター Ver17.1 の改定に協力し、 ECALS 普及を促進する。 また、JEITA が推進する ECALS に関し、半導体製品の ECALS 辞書のメンテナン スを継続し最新情報を掲載することで、小規模事業者にとっても利便性が高い部品検 索システムのプラットフォーム化を側面支援する。 加えて、企業間電子商取引のプラットフォームを構成する半導体製品の種類・属性 情報の標準化・維持管理を行う(ECALS 辞書)。 (4)環境問題への取り組み 1)温室効果ガスの排出削減 ①「PFC 等温室効果ガスに関する排出抑制に係る自主行動計画」を 2020 年、2025 年、 2030 年の目標をウェーハ面積原単位 0.22kg/cm2 として自主的に温室効果ガスの排出 削減活動を推進する。 ②温室効果ガスの排出量調査、新削減技術の調査を行う。 ③EPA(米国環境保護庁)からのフッ素系温室効果ガスの分解率等の数値変更等の問題 の調査を進め、温暖化ガスの増加を抑制する。 2)化学物質管理に関する活動 ①規制情報の早期入手と早期対応の実施 関係団体からタイムリーに情報を取集し、懸念物質に関する他業界への働きかけや政 府との対応調整を推進する。 ②ナノマテリアルとしての作業者や環境へのリスク確認 ナノマテリアル固有の管理方法を産総研等と連携して整理するとともに、スラリーに 関するナノ特性の有無やナノ領域の影響を調査する。 49 ③業界共通課題の抽出と情報の共有化 3)資源活用(排出物管理)に関する活動 半導体産業における産業廃棄物の排出量、産業用水の使用量、リサイクル率等の調 査を実施する。 4)省エネ貢献の実施ならびに啓発活動 ①半導体工場の省エネ事例の他産業への展開 ②電機・電子 4 団体と連携し、次期低炭素社会実行計画等への対応を図る。 (5)市場統計および市場調査活動 1)新素材系パワー半導体の統計調査 成長が期待される SiC(炭化珪素)GaN(窒化ガリウム)等、新素材系パワー半導 体の出荷統計調査(四半期)について、遅くとも上半期中の開始を目指す。 2)中長期市場調査 各社の事業戦略検討に資するため、2014 年~2020 年の世界における自動車や産業 機器等のアプリケーション別の生産動向や中長期市場動向について調査し、結果につ いて報告会を実施する。 3)市場見通し調査 半導体素子、半導体集積回路について、総合政策部会が実施する「電子情報産業の 世界生産見通し」調査に協力する。 4)混成集積回路の動向調査 総合政策部会が実施する「電子情報産業の世界生産見通し」調査に協力するととも に、用途別需要動向に関する調査を四半期毎に行う。 5)世界半導体市場統計(WSTS) WSTS および WSTS 日本協議会の活動に協力する。 6)講演会の実施 会員各社の事業の方向性を探る資とするため、電子機器および電子デバイス関連動 向の講演会を実施する。 (6)技術開発・標準化に関する取り組み 1)応用分野へ向けた新たな取り組み 半導体の応用分野拡大を目指し、自動車メーカ、サプライヤ、半導体メーカで技術 の方向性と標準化戦略を協議する場の設立を目指す。 2020 年東京オリンピックで半導体の貢献を示すショーケース化の企画検討を行う。 50 2)ナノエレクトロニクス研究開発の促進 第 11 回国際ナノテクノロジー会議(INC11:5 月 11~13 日、福岡開催)にて、JEITA から数名の発表者を推薦し、発表を行う(INC は欧米戦略の対抗として、日本のナノ エレクトロニクス戦略に基づいた活動および情報発信を行う)。 3)技術ロードマップ関連 国際半導体技術ロードマップ専門委員会(ITRS)が組織を見直し(ITRS2.0)、技 術アイテム毎の WG 構成からアプリケーション起点の 7 つの Focus Team 構成で新た な技術ロードマップのプラットフォームを構築(ITRS 国際会議:7 月米国、12 月台 湾にて開催予定)することから、半導体技術ロードマップ専門委員会(STRJ)からも委 員を派遣し、日本の意見を反映させる。 4)200mmΦ 製造ラインの長期利用における BCP リスク低減 デバイスメーカ間あるいは別の 3rd party との協力体制を引き続き検討する。 5)標準化関連 ①日本初の EDA 世界標準として、LPB(LSI・パッケージ・ボードの相互設計)標準フ ォーマットの IEEE の標準化を 2015 年度中に達成させる。LPB の情報発信を広く行 い、普及を促進する。 ②半導体実装技術の標準化戦略の周知活動の一環として、引き続きセミナーを開催する。 ③米国電子工業会(EIA)、電子デバイス技術合同協議会(JEDEC)との情報交換会議 を開催し、標準化分野の交流を強化し、国際標準化を推進する。 ④国際電気標準会議(IEC)/TC47(半導体デバイス)の国内審議団体として国際標準 化を推進するとともに、わが国の意見および平成 26 年度提案した 5 件の作業提案を 確実に可決させるため、積極的に各国との調整・意見交換を行っていく。 また、SC47A(集積回路)、SC47D(半導体パッケージ)、SC47E(個別半導体)の 活動を支援し、特に SC47E 国際議長ならびに SC47A、SC47D 国際幹事の業務を支 援する。 ⑤シリコン関連 JIS 規格は一般社団法人新金属協会と覚書・確認書を交わし、2015 年 度中の移管完了に向け手続きを進める。JIS 以外の JEITA(JEIDA)規格についても 2015 年度中に他団体に移管完了させるための作業を継続する。 ⑥個社における標準化担当者の社内評価の向上、インセンティブの導入、キャリアパス の確立に努める。また、この体制が推進、維持されていることをフォローする。 ⑦ISO TC247(模倣品対策)での日本提案が ISO 国際標準になったが、その後の対応を 支援する。 ⑧会員企業における標準化活動の周知ならびに委員会活動への新規参画を促進するため、 国内外の標準化事例を調査・研究および CEATEC 期間中のセミナー等を開催する。 ⑨三次元 LSI 積層集積化技術の部品内蔵インターポーザーの製作ならびに 2.5D/3D IC 実現に不可欠なマルチチップ I/F 関連国際規格の策定・提案に向け活動を継続する。 51 6.電子部品部会 電子部品部会は、わが国の電子部品産業の持続的な発展のため、部会内の連携促進と研鑽 ならびに JEITA 共通主要事業との協調を図るとともに、国内外の需要を支える自動車、ヘル スケア、エネルギー、ロボット、ウェアラブル機器等の成長分野と IoT 等をベースとしたサ イバーフィジカルシステム(CPS)の社会実装を見据え、わが国電子部品業界の国際競争力 強化につながる活動を推進する。 また、平成 26 年度よりスタートした新たな組織体制での着実な事業活動に向け、競争法 コンプライアンス指針に則り組織の強化と発展に努める。 〈重点事業〉 平成 27 年度は、以下の事業を重点的に実施し、部会傘下のすべての会員企業が求める価 値を享受できる魅力的な運営を行うとともに、新規会員の獲得をめざす。 (1)成長分野および成長機器への対応 少子高齢化社会の進展、自動車のさらなる電子化等に伴い、ヘルスケア、自動車分野に おいても高品質で信頼性の高いわが国の電子部品の果たす役割が一層重要なものとなって いるほか、社会のスマート化、省エネ化に伴い、再生可能エネルギー分野を始めスマート コミュニティなどにおいても電子部品の技術が重要な役割を果たすことが求められる。ま た、様々な分野においてセンサ、アクチュエータの需要が拡大し、次世代の携帯機器とし てウェアラブル機器が注目を集めている。 このような状況を踏まえ、以下の分野における電子部品の技術動向、市場動向把握に取 り組み、国際競争力強化につながる具体的な活動を推進する。 ・ヘルスケア分野 ・自動車分野 ・エネルギー、スマートコミュニティ、省エネ関連市場分野 ・ロボット分野 ・ウェアラブル機器 (2)電子部品の市場動向把握 1)市場動向把握のための統計事業等の実施 電子部品のグローバルマーケットの把握と景況判断情報充実のため、電子部品の世 界需要、電子部品企業のグローバル動向調査、電子部品の短期動向調査、主要電子機 器の世界生産状況調査等を実施する。 2)海外展開および将来ビジネス創造のための調査 加盟会社が将来ビジネス創造のための気づきを得ることや海外動向の把握を目的と して、海外の展示会、海外の最先端企業の視察等を実施する。 52 (3)社会的諸課題解決への取り組み 1)紛争鉱物(Conflict Minerals)規制対応について 責任ある鉱物調達検討会に積極的に参画し、電子部品メーカが抱える共通課題の解 決に取り組むとともに、円滑な制度運用のために関係方面との連携を強化する。 2)電子部品の環境対応 ①電機・電子業界「低炭素社会実行計画」の共通目標「2020 年に向けて、エネルギー 原単位改善率平均 1%」の達成へ向け、電子部品業界として継続的な省エネ/節電 努力、低炭素で高効率なモノづくりの進展を促す。 ②「製品の CO2 排出抑制貢献量に対する半導体・電子部品の寄与率の考え方」に沿っ て数値化を進めている用途分野別の電子部品の省エネルギー貢献度を業界としてア ピールしていく。 ③各国・各地域で特定有害物質の使用規制が強化されるなか、欧州 RoHS 適用除外リ ストの見直しにあたり、代替技術を考慮しつつ業界としての対応を検討し、合理的 な改正が進められるよう欧州委員会に働きかけていく。また、電子部品へ要求され る環境情報を共有化し、必要に応じて業界としての意見を発信する。 (4)電子部品の信頼性の維持・強化と電子部品知識の啓発活動 日本の電子部品の品質の高さは世界市場における競争力の一つであるが、それをいかに 維持・強化していくかが、日本の電子部品業界の課題となっている。これを解決するため 業界として取り組むべき具体的な活動テーマに新たに着手する。 また、セットメーカの設計者、資材担当者に電子部品に関する正しい知識を得てもらう ための啓発活動を引き続き継続する。 (5)戦略的な標準化活動の取組み強化 急速に進む電子部品業界を取り巻くグローバル化のなかで、従来の受け身の国際標準化 活動から攻めの国際標準化活動というものが求められている。戦略的にオープンとクロー ズドを使い分ける標準化の知見習得とともに人材の育成にも努め、会員企業の利益に資す る新規規格テーマの発掘にも努める。 ・新規規格テーマの発掘と標準化の整備 ・市場環境に応じたタイムリーな標準化への対応 ・国際標準化人材の育成(戦略的標準化の知見習得) (6)電子部品部会の組織体制の検証 平成 26 年度よりスタートした新たな組織体制に関して、電子部品業界を取り巻く環境 変化に則した活性化された活動組織となっているか検証する。 53 (定常事業) (1)部会活動の活性化・効率化の推進 1)景況懇談会の実施 最新の製品別市場動向および各事業委員会の活動状況を共有する。 2)セット部門との懇談 注目主要セットメーカとの合同懇談会を開催し、部会活性化を推進する。 3)部会の効率的な運営 部会内の連携を図り、機動的かつ効率的な運営を推進する。 4)講演会・研修会等の実施 関係省庁との懇談会や経営に資する講演会、研修会等を開催し、部会の活性化を促 進する。 5)電子部品部会表彰 部会ならびに傘下の委員会において、顕著な功績や貢献が広く認められる個人を対 象として表彰を行う。 (2)事業環境の強化に向けた対応 1)電力安定供給に向けた対応 関係省庁および JEITA 関係委員会と連携しながら、電力の安定供給に向けて業界と して積極的に取り組む。 2)法務問題への対応 企業に潜在している課題やリスク事案に関して、法務的視点での調査研究を行う。 3)人事・労務問題への対応 国内外の雇用状況、労働環境および駐在規程、労務管理状況等、人事・労務に関す る諸問題の調査研究を行う。 4)諸課題への対応 業界の発展に向けて、会員相互の支援・協力を強化するとともに、共通課題の解決 に努める。 (3)マーケットトレンド・技術トレンドの的確な把握 1)電子部品のグローバルマーケットの把握と景況判断情報の充実 ①電子部品の世界需要 電子部品企業のグローバル事業展開に対応し、各事業委員会との連携により、 「電子 54 部品の世界需要」を調査する。また、総合政策部会が実施する「電子情報産業の世 界生産見通し」調査に協力する。 ②電子部品企業のグローバル動向調査 電子部品の景況把握に迅速かつ連続的に対応するため、成長分野の製品を調査対象 に取り込んだ「電子部品企業のグローバル動向調査(製品・地域別)」を実施する。 また、調査精度の向上を図るため、統計参加会社の増加に取り組む。 ③電子部品短期動向調査 電子部品の市場や用途が多様化するなか、新規分野を含む各市場における出荷動向 を効率的に把握するため、四半期毎に用途別の調査を実施する。 2)主要電子機器の世界生産調査 電子部品の世界市場トレンドを把握するため、携帯電話、スマートフォン、パーソ ナルコンピュータ、タブレット端末、薄型テレビ等の主要電子機器の世界生産状況を 調査する。 3)電子部品における市場環境への対応 ①受動部品、接続部品、変換部品、電源部品および電子材料について、それぞれの市 場環境を調査し、情報の共有化を図るとともに、四半期毎にレポートを作成し、加 盟各社の経営に資する情報の提供を行なう。 ②受動部品、接続部品、変換部品、電源部品および電子材料における経営トップおよ び事業責任者のための交流会を実施し、会員相互の意見交換ならびに業界交流の促 進を図る。 4)コンデンサ、抵抗器およびインダクタに関する世界統計の実施 コンデンサ(WCTS)、抵抗器(WRTS)およびインダクタ(WITS)について、海 外団体(米国:ECA、欧州:EPC-eStat)との協働による国際統計を実施する。 また、統計の品目分類、手順書等について、海外団体と連携しての改訂を進める。 5)電子部品技術ロードマップ 電子部品の技術トレンドを継続的に捉えるとともに将来の動向等を提示した「2026 年までの電子部品技術ロードマップ」を作成するため、10 年後の注目分野と電子部品 の技術動向につき調査研究および情報収集活動を行う。 (4)環境関係課題への対応 1)地球温暖化対策 ①電機・電子業界「低炭素社会実行計画」の確実な実行を担保するため、電子部品業 界としての継続的な省エネ/節電努力と、低炭素で高効率なモノづくりの進展を促 す。 ②「製品の CO2 排出抑制貢献量に対する半導体・電子部品の寄与率の考え方」に基づ 55 き算出した電子部品の省エネルギー貢献度を積極的にアピールしつつ、電子部品業 界に係る省エネ関連の情報の入手と情報の共有化に努める。 ③地球温室効果の高い PFCs、HFCs 等の排出抑制・削減を促し、業界としての削減 目標を達成すべく、使用実態調査を実施する。また、経済産業省等からの環境関係 調査の依頼に業界として随時対応する。 2)製品環境問題への対応 ①REACH(化学物質の登録、評価認可および制限に関する規則)に関する最新情報 (SVHC リスト情報等)を収集し、業界としての見解を発信する。 また、アーティクルマネジメント推進協議会(JAMP)の活動を支援する。 ②電子部品の製造、販売に大きな影響を及ぼす、欧州 RoHS を始めとする国内外の環 境規制や法律、国際標準化動向等の最新情報を収集し、情報共有化を図るとともに、 業界の意見の反映を進める。 3)ライフサイクルにおける課題への対応 ①業界標準として作成した「電子部品 LCA ガイド」の普及促進を図るとともに、必 要に応じて公開中の主要製品 LCA データの更新を行う。 ②ErP 指令(エネルギー使用製品のエコ・デザインに関する指令)、環境フットプリ ント等、電子部品のライフサイクル的視野での環境に係る最新情報を収集する。ま た、必要に応じて情報分析を行い、業界としての意見を発信する。 ③温暖効率ガスプロトコルイニシチアチブ(GHG プロトコル)のスコープ 3 につい て情報の共有化に努め、業界としての対応を検討する。 (5)部品安全への対応 1)安全に関する規格・基準・認証制度への対応 現在、国際的な改正作業が進められているハザードベースの安全規格 IEC62368-1 (AV 機器・IT 機器の安全)の部品関連部分について、これまでの代表的な製品の安 全規格(IEC60065、60950-1、60335-1)との内容比較を行う。 2)安全に関する情報の共有化 安全委員会を始めとする電子部品の安全に係る委員会に参画し、機器分野と連携し た安全対策を推進するとともに、日本および海外の製品安全関連法令ならびに規格・ 基準への適切な対応を図る。また、医療・ヘルスケアおよびエネルギー・省エネ関連 機器の安全規格情報を入手し、新たなビジネスチャンスと新市場創出の可能性を探る。 3)安全性および信頼性強化に向けた取組み ビジネスのグローバル化が進むなか、日本の電子部品メーカの強みである高い品質 を維持・強化していくための具体的な活動に取り組む。 また、部品の信頼性の向上、安全性の確保に欠かすことのできない機器メーカとの 56 部品情報の共有化を図るため、機器メーカの設計者、資材担当者を対象に部品の特性、 取扱い等に関する PR 活動を引き続き行う。 (6)戦略的標準化の推進 1)新規市場におけるテーマの発掘と標準化の整備 ①社会インフラ、新エネルギー政策の動向の収集・把握と戦略的標準化を推進する。 ②蓄電デバイス(電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ)の標準化推進 と国連等の輸送規制への対応を図る。 2)市場環境に応じたタイムリーな標準化への対応 ①IEC 規格、JIS、JEITA 規格の制定および改正を行う。 ②4 つの国内委員会(SC37AB、TC40、SC48B、TC51)の効率的運営による国際標 準化活動を推進する。 ③JEITA 関連委員会および関連業界、各関係諸官庁との連携を強化する。 ④電子部品の標準化活動を周知・広める活動報告会等を開催する。 ⑤安全を第一義とした戦略的標準化を推進し、国際競争力を強化する。 3)国際標準化人材の育成 従来の受け身の国際標準化活動から攻めの国際標準化活動に変革させるために、戦 略的にオープンとクローズドを使い分けた標準化の知見を習得した人材の育成プログ ラムを実施する。 (7)電子部品業界の人材育成 ①電子部品部会会員企業が各地域において主催、運営する「ものづくり教室」につい て、工具類の貸出し、指導員の手配等の支援を行う。 ②昨今の理科離れに加えて、大学から機械工学科や電子工学科が無くなっているなど、 電源をはじめとするエネルギーエレクトロニクスの技術者不足が懸念されているこ とから、将来を担う人材の育成と確保を目的に、工学系大学生・大学院生、若手教 員、電源メーカ企業の若手技術者を対象に講演会・展示会等から成る「技術者交流 会」を開催する。 (8)情報発信の強化 セミナー、講演会等の開催、またホームページを積極的に活用し、電子部品業界の活動 などを広く発信する。 57 7.標準化政策委員会 標準化政策委員会は、わが国の IT・エレクトロニクス産業分野における国際標準化戦略の 立案ならびに JEITA 標準化事業全般の運営を統括し、政府および関係機関等と連携する。特 に、平成 26 年 5 月に国が策定した「標準化官民戦略」について、標準化政策委員会が対応 組織として参画し、標準化戦略行程表に基づいた施策の具体化に向けた協力および対応を行 う。このため、JEITA 内各分野の標準化委員会等の意見集約を行うとともに業界意見の具申 を積極的に行い、JEITA における標準化活動の活性化に結び付ける。 また、5 年から 10 年先を見据えた次世代における IT・エレクトロニクスと実世界の融合 に関し、社会システムを変革していくための手段として注目されるサイバーフィジカルシス テム(CPS)について、標準化の観点から、関係機関と連携し情報収集を図る。 なお、標準化政策委員会は JEITA における標準化分野の対外的な窓口機能を担っているこ とから、分野別標準化委員会との連携を密にし、横断的な新技術分野の標準化事業を推進す る。このため、JEITA 内各部門にある標準化事務局との一層の連携と情報共有を図るととも に、センター的な事務局機能の向上に取り組む。 〈重点事業〉 (1)標準化官民戦略への協力および対応 国が策定した「標準化官民戦略」の行程表に基づき、施策の具体化に向た協力および対 応を図る。 標準化政策委員会が対応組織として参画し、JEITA 内各分野の標準化委員会等の意見集 約を行うとともに、業界意見の具申を行う。 (定常事業) (1)新技術分野標準化事業 1)プリンテッドエレクトロニクス技術に関する標準化の推進 ①広い分野での成長が期待され、重要な基盤技術となるプリンテッドエレクトロニク ス技術について、将来のビジネスを視野に入れた国際標準化活動を推進する。 ②プリンテッドエレクトロニクスに関連する国際規格案等の作成や審議を行うととも に、IEC/TC119(プリンテッドエレクトロニクス)国内委員会を支援する。また、 関係官庁および独立行政法人産業技術総合研究所(AIST)、次世代プリンテッドエ レ ク ト ロ ニ ク ス 技 術 研 究 組 合 ( JAPERA )、 次 世 代 化 学 材 料 評 価 技 術 研 究 組 合 (CEREBA)、大学等と連携し、関係業界との情報交換や情報収集に努め、中長期 的な視野に立った標準化ロードマップの作成や技術動向の調査を行う。 58 ③わが国の積極的な貢献と働きかけによって、IEC/TC119 において、プリンテッド エレクトロニクス材料分野のコンビナー職を獲得したことを踏まえ、今後、国際協 調を図りつつ、材料分野を中心に国際標準化開発を推進する。 ④戦略的な国際標準化を図るため、産業界が必要とする JEITA 規格類の制定・発行を 推進するとともに、積極的な国際標準化提案を行い、国際標準化活動における一定 のポジションの確保に一層努める。 2)ナノエレクトロニクス技術に関する標準化の推進 ①将来的に重要な基盤技術となるナノエレクトロニクス技術に関する研究開発を促進 するため、将来のビジネスを視野に入れた国際標準化活動を推進する。 ②ナノエレクトロニクスに関連する国際規格案等の作成や審議を行うとともに、IEC /TC113(電気・電子分野の製品およびシステムのナノテクノロジー)国内委員会 を支援する。また、関係官庁および AIST、一般社団法人ナノテクノロジービジネ ス推進協議会(NBCI)、大学等と連携し、関係業界との情報交換や情報収集に努め る。特に、先進技術として注目されている有機太陽電池技術や、リチウムイオン電 池のナノエレクトロニクス領域技術の標準化事業について、関係機関と緊密な連携 を保ち、産業界にとって有益な意見反映を行うための組織体制の構築を図るととも に、積極的な国際標準化開発に取り組む。 3)三次元 CAD 情報に関する標準化の推進 ① 中 期 ビ ジ ョ ン に 基 づ き 、 3D-DTPD ( 3D Digital Technical Product Documentation:商品化ライフサイクル全工程の 3D データ)に活動の対象を拡大 し、業界発展に貢献できる標準規格と実現の仕組みの開発、およびそれらの活用推 進の施策について立案・実行するとともに有効性を実証する。さらに、これらの活 動を踏まえ、ISO/TC10(製品技術文書情報)、ISO/TC184(オートメーション システムおよびインテクレーション)等への提案を検討する。 ②経済産業省からの委託を受けて「3D-DTPD の基本図示及び基本情報に関する JIS 開発委員会」が平成 26 年度から 3 ヶ年計画で実施されており、現 JIS 原案作成委 員会および一般社団法人日本自動車工業会(JAMA)との合意のもと、平成 27 年 度も継続して活動する。平成 27 年度は、「幾何公差の表示方式」「表面性状の表示 方式」「溶接、熱処理及び表面処理の表示方式」等の素案の検討・提案を行う。 ③3DA モデルガイドライン、金型工程連携ガイドラインの設計工程の検証のほかに、 学生への三次元 CAD 情報の標準への取り組みの啓発を兼ねて、一般社団法人日本 金型工業会(JDMIA)、公益社団法人日本設計工学会(JSDE)、大学等と連携し、 設計コンテストを実施する。 ④JAMA、JDMIA、AIST、一般社団法人日本航空宇宙工業会(SJAC)、JSDE、大学 等と連携し、3D データの商品化ライフサイクル全工程への活用拡大を推進する。 59 4)研究開発関連機関との連携 多様な研究開発を行う AIST との連携を強化し、将来的な新技術分野の標準化につ いて、戦略的に調査研究を行う。 (2)国際標準化関連事業 1)IEC 幹事・議長国業務の推進 ①IEC/SC48D(電子装置の機械的構造)の国際議長の業務を支援し、国際標準化の 推進に寄与する。 ②IEC/TC91(電子実装技術)の国際幹事の業務を支援し、国際標準化の推進に寄与 する。 2)IEC 国内委員会の運営 ①IEC/TC48(電子機器用機構部品)および IEC/SC48D(電子装置の機械的構造) の国内委員会を運営し、国内意見や提案をまとめる。また、IEC/TC48/SC48D 国際会議へ参画し、わが国の新規提案や審議文書の検討等を行い、わが国の意見反 映に努める。(2015 年 9 月、チェコ) ②IEC/TC91(電子実装技術)の国内委員会を運営し、国内意見や提案をまとめる。 また、IEC/TC91 国際会議へ参画し、わが国の新規提案や審議文書の検討等を行 い、わが国の意見反映に努める。(2015 年 10 月、中国) ③IEC/TC113(電気・電子分野の製品およびシステムのナノテクノロジー)の国内 委員会を運営し、国内意見や提案をまとめる。また、IEC/TC113 国際会議へ参画 し、わが国の新規提案や審議文書の検討等を行い、わが国の意見反映に努める。 (2015 年 10 月、韓国) ④IEC/TC119(プリンテッドエレクトロニクス)の国内委員会を運営し、国内意見 や提案をまとめる。また、IEC/TC119 国際会議へ参画し、わが国の新規提案や審 議文書の検討等を行い、わが国の意見反映に努める。(2015 年 11 月、米国) 3)ISO 国内委員会への支援 ①関係業界 3 団体(JAMA、SJAC および JEITA)を中心として、ISO/TC184 SC4 (産業データ)推進協議会の支援を図る。また、ISO/TC184 SC4 国内委員会と連 携し、国益に適った日本発の ISO 規格提案を目指す。 (3)日本工業規格(JIS)関連 1)電子部品・電子実装技術に関する JIS 化の推進 ①経済産業省/日本工業標準調査会(JISC)に対し、電子部品および電子実装技術関 連の JIS 原案の提案および改正の申請を行い、JIS 化の推進に寄与する。 ②電子部品および電子実装技術関連の標準化委員会で作成した JIS 原案の審議を行い、 JIS 公募制度を活用し、JIS 制定の推進に貢献する。 60 ③JEITA が審議団体として開発したすべての JIS について、一般財団法人日本規格協 会(JSA)と協力し、5 年ごとの見直し計画をまとめるとともに、JISC と調整し適 正な JIS 開発を推進する。 2)3D 製図に関する JIS 化の推進 ①経済産業省/JISC からの委託を受け、JSA と協力し、JAMA との合意のもと、 3D-CAD 環境に適用する新 JIS 原案を作成する。 ②日本のものづくりの高機能化を加速するため、ISO 規格とすべく ISO/TC10 国内 委員会から ISO/TC10 SC6(機械工学分野の文書化)への国際提案を目指す。 (4)業界規格(JEITA 規格類)関連 1)電子実装技術に関する標準化の推進 電子実装技術に関連する JEITA 規格類の制定・発行に努める。また、IEC/TC91 (電子実装技術)国内委員会で扱う国際規格案の審議を行う等、IEC、JIS と連携し た業界標準化活動を推進する。 2)自動実装用部品包装に関する標準化の推進 実装装置の高度化および自動実装の進展に対応した部品包装の業界標準化に努める。 また、IEC/TC40(電子機器用コンデンサおよび抵抗器)国内委員会の WG36(自動 実装用部品包装技術)および JWG13(静電気:TC101 との合同)で扱う国際規格案 の審議を行う等、IEC、JIS と連携した業界標準化活動を推進する。 3)プリンテッドエレクトロニクス技術に関する標準化の推進 プリンテッドエレクトロニクス技術に関連する JEITA 規格類の制定・発行に努める。 また、IEC/TC119(プリンテッドエレクトロニクス)国内委員会で扱う国際規格案 の審議を行う等、IEC と連携した業界標準化活動を推進する。 (5)電子実装技術関連 1)日米欧韓による JIC(Jisso International Council)の開催 ①JIC 会議を主催し、日米欧韓の団体や専門家と国際標準化に向けた調整を行い、わ が国の意見反映に努める。(2015 年 5 月、シンガポール) ②JIC 会議において、注目される電子実装技術(マルチチップ技術、光実装技術、環 境調和型実装技術、部品内蔵基板技術)に関する情報交換を行うとともに、わが国 として標準化ロードマップの策定を牽引する。 2)実装技術ロードマップの策定 今後の電子実装技術の高度化・技術進歩の見通しや、国内外の実装技術産業の動向に ついて調査研究を行い、 「 2015 年版日本実装技術ロードマップ」を発行するとともに、 報告会を開催し、機器、電子部品、半導体、プリント配線板、および実装機等の関係 61 分野に広く周知を図る。 3)人材育成への取り組み 大学等の教育機関において電子実装技術に関する講義を開講し、次世代を担う人材 の育成と確保に努める。 (6)業界協調活動への協力 1)経済産業省の標準化施策への協力 ①情報電気電子等標準化関連団体懇談会への協力および対応 各種国内審議団体によって構成される「情報電気電子等標準化関連団体懇談会」に 参画し、重複分野の標準化事案等について適宜意見交換が実施できる体制を引き続 き維持する。 ②「2015 年度版標準化戦略アクションプラン」への協力および対応 国際標準化戦略策定のためのアクションプラン調査に協力するとともに、基準認証 研究開発事業調査等に意見具申し、業界の発展に努める。 ③JISC-CENELEC(欧州電気標準化委員会)情報交換会への協力および対応 IT・エレクトロニクスにおける標準化活動に資するため、エキスパートを派遣し、 日本意見の反映を図る等の協力を行う。 ④各種工業標準化功労者表彰制度への対応 標準化活動のモチベーション向上と啓発のため、各種工業標準化功労者表彰制度に 積極的に参画し候補者を推薦するとともに、業界における標準化活動のアピールを 図る。 2)日中韓情報電子国際標準化フォーラム(CJK-SITE)国内委員会への協力 ①日中韓の情報電子技術関係の国際標準化活動を推進する CJK-SITE 国内委員会に 参画し、構成団体として協力する。 ②CJK-SITE プレナリ会議(2015 年、中国 詳細未定)の開催に協力する。 3)JSA/IEC 活動推進会議(IEC-APC) および一般社団法人国際標準化協議会(ISF) への協力 ①JSA/IEC-APC および ISF の各種委員会に委員を派遣し、関係機関と協調を図り、 国際標準化事業を推進する。 ②標準化担当者にとって有益な資料となる「2015 年度版 IEC 事業概要」等の編集に 委員として参画し、発行に協力する。 62 8.安全政策委員会 安全政策委員会は、国内外の製品安全に係る規格・基準の国際化と法令等、各種制度の策 定・審議に参画するとともに、事故情報の収集・分析による製品事故の未然防止と予防的情 報発信を実施し、製品の安全確保を推進することにより、安全な製品の供給に努める。また、 電子・情報機器の電磁環境適合性(EMC)に関する技術情報の共有化、適合性評価システム の適正化・合理化の推進、産業安全に関わる事業場内外での従業員の安全確保の検討に関す る諸事業を推進する。 〈重点事業〉 (1)電子・情報機器による事故防止への対応 電子・情報機器による事故の再発、未然防止、事前予防のため、経済産業省、消費者庁、 NITE、AEHA および社団法人日本電気協会と連携、情報共有を図り以下の対応を行う。 ①消費生活用製品安全法(消安法)に基づく製品事故情報報告・公表制度や NITE の 事故情報収集制度、および会員企業からの製品事故情報について収集・分析を行い、 製品の安全性向上を推進する。 ②事故事例に基づく電気用品安全法の技術基準改正について意見提案を行う。 ③製品を取り巻く社会の安全感覚の変化や行政官庁・機関・団体等の動向などを踏ま え、製品安全に対する社会通念の変化に対応した企業と消費者の安全認識の共有を 目指し、安全啓発および消費者啓発などについての方向付けを行う。 (2)製品安全に関する啓発活動 製品安全に関し、会員相互による安全思想の醸成、技術レベルの向上を推進する。 ①製品安全に関わる国内外の環境変化、商品の多様化、社会的要求や公的規格の変化 等を踏まえ、リスクコミュニケーションのあり方を研究する。 ②一般消費者に向けて、適切かつ迅速な情報提供や注意喚起を行うため、「JEITA 製 品安全ホームページ」を活用するとともに、必要に応じて改善を図る。 (定常事業) (1)製品安全事業 1)日本版ニューアプローチを目指した新たな制度体系の構築への対応 独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)/「電気用品の安全に関する技術基 準等に係る調査検討会」へ継続して参画し、製品事故の未然防止を目的とした製造・ 輸入事業者の製品安全レベルの向上および国際競争力の向上のため、以下の内容につ いて関係機関および団体との連携を強化し、業界意見の反映に努める。 63 ・技術基準の性能規定化に対する整合規格(JIS 規格)の整備ならびに是認の仕組み ・電気用品の流通形態を踏まえた「国際的整合性の確保」 ・電気用品適用範囲の包括的品目方式 ・電気用品安全法に係る諸手続きの合理化 2)長期使用製品への対応 長期使用製品安全表示制度に基づく消費者への注意喚起に関して、経済産業省、一 般財団法人家電製品協会(AEHA)、一般社団法人日本電機工業会(JEMA)、一般社 団法人日本冷凍空調工業会(JRAIA)と連携し推進する。 3)製品安全規格・技術基準への対応 国内外の安全規格・技術基準および試験方法等の審議に参画し、国際電気標準会議 (IEC)、日本工業規格(JIS)等の規格文書に関する提案を行い、業界意見の反映に 努める。 ①IEC/TC108(オーディオ・ビデオ、情報技術、通信技術分野における電子機器の 安全性)における以下の規格の改正審議に協力する。 ・IEC62368-1 Ed. 2(オーディオ、ビデオ、情報および通信技術機器-安全性要求) ・IEC60065 Ed. 8(オーディオ、ビデオおよび類似の電子機器-安全性要求事項) ②JIS C62368-1(IEC62368-1 Ed. 2 対応)の制定に向けた活動に協力する。 ③JIS C6950-1 追補版(情報技術機器-安全性-第 1 部:一般要求事項: IEC60950-1 Ed.2 Amendment2 対応)の改正原案の開発・維持に協力する。 ④IEC/TC109(低圧機器の絶縁協調)国内委員会に参画し、IEC60664 の開発を支 援する。 ⑤ IEC/ TC108 HBSDT( Hazard Based Standard Development Team for IEC 62368)に参画し、日本の意見を反映するとともに情報機器関連規格、規制動向等 の実態調査を行う。 ⑥IEC/TC89(耐火性試験)国内委員会に参画し、業界意見の反映に努めるとともに、 耐火性 JIS 原案作成委員会にも参画し、最新規格の動向を注視、安全対策、品質向 上に努める。 4)技術基準の適合性の向上 電子・情報機器における国内外の技術基準への適合性を高め、業界における技術レ ベルの向上と安全性の確保に努める。 ①市場モニタリングによる技術基準適合確認を実施し、会員企業の安全技術レベルの 確認を行うとともに、安全性レベルの向上を目的とした各種検証試験を行う。 ②第三者試験機関(登録検査機関)と技術基準の解釈や試験方法の運用について共同 研究を行い、技術基準のグローバル化に向けた対応を図る。 64 (2)産業安全事業 産業安全に関わる事業場内外での安全確保、向上への施策等について必要な事項の検討 を行い、会員企業との情報共有や周知活動を行う。また、委員会活動によって得た情報を 非会員企業にも提供し、業界の社会的責任を果たす。 1)事業場の安全確保に向けた対応 事業場での作業安全、工程の安全確保、維持向上のための課題を検討し、会員企業 への情報提供を行う。 2)労働安全衛生に関する課題抽出および解決策の検討 労働安全衛生を中心に、会員企業各社の事例や課題を共有し、課題解決に向けた情 報提供を行う。 (3)適合性評価システム事業 製品やマネジメントシステムの適合性評価に関し、合理的かつ効率的な対応を実現する ために、関係機関等と連携し、適合性評価基準や制度に対する業界の意見形成・提案を行 う。また、国内外の現行制度についても検証を行い、改善に向け提案する。 1)IEC 適合性評価制度の適正化および信頼性の確保 IEC 適合性評価制度の適正化および信頼性の確保のため、JISC と連携し、関係機 関への業界意見の反映に努める。 ①適合性評価基準・ルールに関わる国際審議への意見反映 IEC 適合性評価評議会(CAB)、IECEE(電気機器・部品的合成試験認証制度:CB 制度)および ISO(国際標準化機構)適合性評価委員会(CASCO)等へ参画して 適合性評価の国際基準・ルール審議に業界意見を反映し、情報を会員企業に提供す る。 ②IECEE 国内審議委員会のサポート委員会として、CB 制度のユーザである国内産業 界の制度への正確な理解とさらなる有効活用を促進するために、審議委員会の動向 について報告会等を開催する。 ③適合性評価制度の適正化に係る国内外の関係団体との協働 ・ 米 国 / 情 報 技 術 産 業 協 議 会 ( ITI )、 欧 州 情 報 通 信 民 生 電 子 技 術 産 業 協 会 (DIGITALEUROPE)等の海外業界団体と適合性評価制度に関して協働する。 ・電機・電子 4 団体適合性評価システム連絡会を共同運営し、業界での課題や対応に 関する情報共有を図る。 2)国内外基準認証システムの適正化・合理化の推進 ①国内第三者認証(S マーク)制度、電気用品部品・材料登録制度(CMJ 登録制度) の改善、効果的な活用、製品認証の期間短縮と費用削減に関する業界意見の反映を 図る。 65 ②海外認証制度に関する新規・改正情報の収集・分析を行い、関係機関・関係団体と 連携し、適正化・合理化のために業界意見を反映する。また、必要に応じて現地に ミッションを派遣して迅速な情報収集と的確な対応を促進し、会員企業への浸透を 図る。 ③アジア、インド、中東諸国等における地域レベルの基準認証制度の整合化動向、対 象国との MRA(相互承認協定)や TBT 協定順守状況について情報収集・調査分析 を行い、会員企業に周知するとともに、必要に応じて経済産業省および関係団体等 と連携し、当該国(または地域)に対して意見要望を行う。 3)新興諸国・地域への適正な適合性評価制度導入促進 JISC、独立行政法人国際協力機構(JICA)等の国際支援活動を積極的にサポート し、特にアジア諸国を中心とした発展途上国との交流を通じて、IECEE CB 制度導入 を核とする適正かつ合理的な適合性評価制度の開発・改善の働きかけを行う。 4)品質マネジメントシステム規格改正への対応、その他のマネジメントシステム規格 の情報入手 ①ISO9001(品質マネジメントシステム-要求事項)およびファミリー規格改正への 対応 ・ISO9001 およびファミリー規格改正について品質マネジメントシステム規格国内委 員会へ委員派遣等を行い、情報収集・検討を実施し、業界意見を反映する。 ・マネジメントシステム規格改訂状況に関する説明会を開催し、最新動向を会員企業 へ提供する。 ②マネジメントシステム規格の調査 品質マネジメント規格以外のマネジメントシステム規格全般に関する最新情報の入 手に努め、会員企業へ情報提供を行い、必要に応じ業界意見を反映する。 (4)電磁環境適合性(EMC)事業 電気・電子機器に共通で要求される EMC 規格・規制に関し、国内外審議機関と協力し 提案活動を推進する。また、国内外規格や規格案に対する業界意見反映のため、EMC の 評価実験を行う。 また、国内外市場へのタイムリーな製品供給を行うため、国内外規格動向を調査し、製 品開発上の留意点、および規格改訂による問題点を会員企業に基本技術情報として提供す る。 1)EMC 基本規格審議に関する関連委員会への協力 ①IEC61000-3-2、3-3(高調波電流、フリッカ等の規格)の EMC 規格改定草案等の 検討を行い、必要に応じ評価実験を実施し、SC77A 国内委員会(低周波現象)を通 じて提案し、業界意見の反映に努める。 66 ②IEC61000-4 シリーズ(静電気放電、サージ等のイミュニティ規格)の EMC 規格 改訂草案等の検討を行う。必要に応じて評価実験を実施し、SC77B 国内委員会(高 周波現象)を通じて提案し、業界意見の反映に努める。 ③JIS C61000-4-6、4-16、4-34 改正原案作成委員会に参画し、業界意見の反映に努め るとともに、改正原案の作成、維持に協力する。 2)マルチメディア機器の EMC 規格に関する関連委員会への協力 ①国際無線障害特別委員会(IEC/CISPR)の SC-A(測定法)、SC-H(共通)、SC-I (AV および IT 機器)から発行される規格改訂草案について検討し、総務省/CISPR 作業班に提案する。 ②AV 機器と IT 機器を統合させたマルチメディア EMC 規格(CISPR 32:エミッショ ン、CISPR 35:イミュニティ)の動向を把握し、必要に応じて評価実験を行い、 CISPR/I 作業班を通じて国際規格へ業界意見を反映する。 ③ワイヤレス電力伝送に関して、国内の技術に必要な規格が取り入れられ、優位性を 確保できるように、総務省情報通信審議会電波利用環境委員会作業班に設置される アドホックグループへ参画し、業界意見を具申する。 ④電力線搬送通信(PLC)導入に伴う EMC の課題を検討し、必要に応じて評価実験 を行い、国際規格へ業界意見を反映する。 ⑤CISPR 32 国内答申 ad-hoc に委員を派遣し、答申作成作業に協力する。 3)ISM(工業、科学、医療)機器等に関する関連委員会への協力 ①産業機器に固有の EMC 問題へ対応するため、国内外の規格・基準に関する技術的 な検討を行う。 ②ISM 機器に関する世界各国の EMC 規格規制の最新情報を入手し、共有化を図る。 ③CISPR/ B 作業班(ISM 機器の無線妨害の許容値と測定法を検討)および CISPR/H 作業班(無線通信保護のための妨害波許容値を検討)に委員を派遣し、規格改訂草 案について検討し、総務省 CISPR 作業班に提案する。 ④医療機器関連の EMC 規格について、JEITA 関連委員会および関係団体と協力し、 国際規格へ意見反映のために評価実験を行う。 4)電子・情報機器からの電磁界による人体暴露(EMF)への対応 ①電子・情報機器からの電磁界による人体曝露に対する健康影響調査 ・国内外の研究動向、規格および指針動向を調査する。 ・WHO 国際 EMF プロジェクト、国際曝露基準(ICNIRP、IEEE)の動向調査を行 う。 ・ペースメーカ等の植え込み型医療機器への影響に関する規格動向を把握する。 ・欧州 EMF 新指令(2013/35/EC)の交付に伴う動向調査を継続し、JEITA 内関 連委員会への情報提供を行う。 67 ②EMF 測定評価法の検討 ・IEC/TC106 にて、EMF 測定・評価法の IEC 規格ドラフト審議、および提案作業 などの国際標準化活動を行う。 ・Ecma 関係 WG 規格、欧州規格(EN)に関する審議へ参加し、意見反映を行う。 5)JISC-CENELEC(日本工業標準調査会-欧州電気標準化委員会)情報交換会への対 応(開催年月未定・場所は欧州) 電子・情報・医療機器等の製品の EMF に関するわが国の欧州に対する課題提起お よび欧州の動向の収集に関して、関連団体と連携し対応する。 68 9.環境委員会 環境委員会は、地球規模で温暖化問題に貢献する「低炭素社会実行計画」 (2020 年/2030 年に向けた取り組み)を推進し、革新的なエネルギー効率改善・排出抑制、および製品・サ ービス等における省エネ技術の普及・促進を図る。 また、グローバルな事業活動における環境負荷リスク低減に向けて、化学物質規制に対す る管理対応、循環型社会形成に向けた廃棄物等の排出削減の促進、ならびに環境分野におけ るビジネスの発展に資する主導的な国際標準化活動の取り組みを推進する。 (1)地球温暖化防止対策への対応 1)業界「低炭素社会実行計画」の推進 わが国の地球温暖化対策計画の産業部門対策に位置付けられている業界「低炭素社 会実行計画」を着実に推進し、地球規模での温暖化問題に貢献する。2014 年度の取り 組み結果を政府審議会等に報告するとともに、効果的に対外的なアピールを図る。 また、政府のエネルギー/温暖化政策の動向も踏まえ、より一層の拡充と推進強化 を図る。 2)ライフサイクル視点における製品・サービスの CO2 削減貢献アピール 供給する製品・サービス(機器および、IT ソリューション・サービスやそれらを支 える電子部品、半導体デバイス等)の使用時の CO2 排出抑制貢献量の把握に努め、 対外的に省エネ貢献をアピールする。また、産業界全体の貢献をアピールするため経 団連の主体間連携に参画し、関連する他業界と連携し、運輸、業務・家庭部門に対す る産業界として効果的な訴求方法について検討を深める。 3)国際協調による CO2 排出削減の推進及び国際動向の把握 2015 年が次期国際枠組み交渉の期限であることに鑑み、気候変動枠組条約第 21 回 締約国会合(COP21)(2015 年 12 月:パリ)に向けての国内政策および各国の政策 動向の把握に努め、会員会社への情報提供と政府施策について意見具申を行う。 4)わが国のエネルギー政策/温暖化対策への政策提言 環境と経済の両立に資する「エネルギー政策/温暖化対策」の確立に向け、関連機 関と連携し、エネルギー政策と一体化した適切な CO2 削減目標や温暖化対策の策定 等を求めていく。 (2)化学物質規制への対応 1)製品含有化学物質関連法規への対応 ①欧州 RoHS 指令、欧州 REACH 規則、米国各州・中国・アジア大洋州諸国等の海外 環境関連法規等の動向把握・分析等を行うとともに、JEITA 海外事務所、政府、関 69 係機関および海外現地産業界と連携し、業界意見の反映に努める。 ②バーゼル条約について、政府・関連機関と連携し、COP12 サイドイベント(2015 年 5 月:スイス)に参加するなど、日本の電機電子業界の意見反映に努める。 ③水銀に関する水俣条約を踏まえた国内規制への対応等、国内における製品含有化学 物質規制について、政府、関係機関等と連携し、業界意見の反映に努める。 2)生産現場における国内法規制への対応 ①化審法、化管法、土対法等の国内規制への業界の円滑な推進、業界意見の反映に努 める。 ②生産活動に伴い排出される VOC の排出抑制について、政府の「事業者等による揮 発性有機化合物(VOC)排出抑制のための自主的取組促進のための指針」に基づき、 排出状況の調査、および生産プロセスの見直しや作業の合理化等による排出抑制を 推進するとともに、業界意見の反映に努める。 3)海外および国内生産拠点における化学物質対策 ①海外生産拠点における、より一層の化学物質の適正管理推進のため、管理マニュア ル(平成 26 年度発行)を基にした対策を周知・運用し、適正管理を促進する。 ②企業活動における化学事故防止のため、事業所の化学物質リスクチェックリスト(平 成 26 年度発行)を周知・運用し、化学物質事故の未然防止を推進する。 (3)循環型社会形成に向けた対応 1)産業廃棄物等の排出状況の実態調査と排出抑制 事業所からの産業廃棄物等(有価発生物含む)の排出状況および最終処分量の把握 のため、電機電子業界「産業廃棄物等に関する自主行動計画フォローアップ調査」を 実施し、リデュース、リユース、リサイクル(3R)への取り組みを推進する。あわせ て、経団連が進める平成 27 年度を目標年度とした「環境自主行動計画〔循環型社会 形成編〕」に参画し、循環型社会の形成に向けた産業界全体の取り組みを推進する。 また、平成 28 年度以降の次期自主行動計画について検討する。 2)国内法規制への対応 水銀に関する水俣条約に係る新たな国内法整備(水銀廃棄物適正処理)、現行の廃棄 物処理法および土壌汚染対策法等の改正について、政府審議会での審議状況を把握・ 検討し、業界意見を具申する。また、国が推進する廃棄物を適正に処理するためのマ ニフェスト制度の電子化に協力し、産業廃棄物処理の効率化に努める。 3)海外製造拠点の動向把握 新興国等の海外製造拠点における資源循環関連法令や適合状況等の情報収集・分析 を行い、現地製造拠点の廃棄物適正処理と環境事故の未然防止に関する情報収集を行 う。 70 4)国内リサイクル制度への対応 使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律(小型家電リサイクル法)、特 定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)等、国内リサイクル制度等の動向把握 に努め、当該製品別部会、関連団体と連携して課題への対応と円滑な運用を図る。 (4)環境分野における国際標準化への対応 わが国が国際議長を務め、国内審議団体を引き受ける IEC TC111(電気・電子機器、シ ステムの環境規格)において、主導的に環境配慮設計、化学物質情報開示等の国際規格化 を推進し、政府とともに国際競争力の強化を図る。 ①新たに設置した MT62474 で、電気・電子機器に関するマテリアル・デクラレーシ ョン(IEC62474)規格のメンテナンスを行うとともに、VT-62474 では物質情報リ ストの更新を行う。(MT=Maintenance Team, VT=Validation Team) ②日本が国際主査を務める ISO/TC207(環境マネジメント)との環境配慮設計共同 作業グループ(ECD/Joint Working Group)において、環境配慮設計(第 1 版) の委員会原案(CD 文書)の発行に向け、日本主導で活動を推進する。 ③WG3(含有化学物質等測定方法)における 8 つのファミリー規格(IEC62321 2 版)のうち、Part6、Part7-1 の国際規格の発行を目指すとともに、Part7-2、Part8、 Part3-3 の原案をまとめる(Part1‐Part5 は発行済)。 ④環境配慮設計の補完文書として、電気・電子製品の資源効率配慮事項(TR62824) の発行を目指す。 ⑤TC105(燃料電池)および TC111 とのリエゾンパーソンとして、日本から TC111 代表を送り、共同作業を実施する。 ⑥TC111 スウェーデン会議(2015 年 11 月)および同時に開催される関連 WG、PT、 MT 等の会議準備・対応を行う(PT= Project team)。 (5)低炭素・循環型社会の実現に向けた啓発活動および調査研究 1)「JEITA 環境フォーラム」の実施 環境対策に関する取り組みの最新情報を共有するため「JEITA 環 境フォーラム 2015」を開催し、各分野で活躍している有識者を講師として招聘し、低炭素社会・循 環型社会の実現に向けた取り組み等について広く周知する。 2)その他各種講演会の実施 省エネルギー・節電対策、資源循環対策、化学物質対策、海外環境規制対応等の活 動成果や先進的な事例紹介によるセミナー・説明会を開催し、エネルギー対策・環境 保全を促進する情報提供と啓発活動に努める。 71 3)調査研究活動 ①生物多様性 電機電子業界における生物多様性の保全にかかわる行動指針(平成 26 年度策定) に基づき、持続可能な生産と消費に関する事項など生物多様性保全に関して会員企 業への啓発活動を推進する。 ②欧州エコデザイン指令 Lot9(サーバ・ストレージ関連)、Lot 5 and Lot3(TV review and electronic displays)の ErP 要求事項等について関係部署等に必要な情報提供を行うとともに、 エコデザイン指令全般に関する情報収集と提供を行う。 また、欧州委員会内で検討されている「資源効率」についての情報収集と提供を行 う。 ③環境フットプリント 2013 年度に設置された欧州委員会/環境フットプリント対応組織に、電機・電子 4 団体として積極的に参加する。特に、IT 機器分野におけるパイロットテスト(2013 年 11 月~3 ヶ年)については、経済産業省の支援を受けながら、主幹幹事として日 本が主導的に実施に協力する。 ④サイバーフィジカルシステム(CPS)のエネルギー分野への応用 今後の CPS 技術の進展による低炭素社会実現に向けて、関連部門と連携し、研究開 発動向の情報収集に努め、さらなるエネルギー効率改善を調査研究する。 (6)海外関連機関との連携 地球温暖化対策、海外化学物質規制等環境問題の課題解決に向けて、海外機関との情報 交流、連携・協力に努める。 ①業界のグローバル市場での温暖化対策等推進と産業競争力強化に向けて、米国等へ の海外ミッション派遣や情報交換の促進を検討する。また、製品含有化学物質関連 法規等について、海外関連機関との情報交換会を適宜開催する。 ②日本工業標準調査会(JISC)/欧州電気標準化委員会(CENELEC)の間で開催さ れる「第 20 回 JISC-CENELEC 情報交換会」会議に協力する。また、CENELEC TC111X(環境会議)との意見交換会に委員を派遣し、TC111 国内委員会等の意見 反映に努める。(2015 年秋季、欧州) ③日中の環境規制等の問題解決に向け、中国電子商会(CECC)と「JEITA-CECC 環 境会議」の情報交流のあり方や今後の日中環境課題について検討する。 ④日米欧電子情報業界団体会議、世界電子フォーラム(WEF)、アジアエレクトロニ クスフォーラム(AEF)ほか、関連する国際会議への対応、協力を図る。 72 10.グリーン IT 委員会 グリーン IT 委員会は、社会全体のエネルギー効率向上に資するグリーン IT 製品(機器、 ソリューションおよびサービス)の導入促進に向けて各種事業を実施する。旧グリーン IT 推進協議会(GIPC)の後継機関として、平成 25 年度より委員会としての活動を開始したが、 当初の規程に沿って、平成 26 年度には運営委員会において事業の見直しを行った。その結 果、引き続き当委員会において、グリーン IT の推進事業を実施していくこととなった。 具体的には、IT 機器自身の省エネ(of IT)、IT による社会の省エネ(by IT)に係る国内 外における普及啓発事業、規制や支援制度に係る検討、省エネ/CO2 削減貢献度の見える化 の検討、データセンターのエネルギー効率評価指標の国際標準化等を推進する。 JEITA 内の各部会等とも連携し、サイバーフィジカルシステム(CPS)の実装された社会 の実現に向けて、グリーン IT の一層の推進を図る。 〈重点事業〉 (1)省エネ社会の推進 社会へのグリーン IT 製品(機器、ソリューションおよびサービス)の導入促進を図る ため、IT 機器自身の省エネ(of IT)、IT による社会の省エネ(by IT)の効果の見える化 について検討し、普及啓発活動に活用する。また、当該分野に係る規制ならびに支援制度 等について検討し、必要に応じて政府等に意見を具申する。 (2)海外市場でのビジネス拡大に向けた取り組み これまでの事業により構築された海外、特にアジア各国との連携を維持し、海外におけ る講演や英文ホームページでの情報発信等を通じて、わが国の優れた省エネ技術をアピー ルし、会員企業のビジネス機会の創出に努める。 (3)データセンター省エネ評価指標の国際標準化の推進 ISO/IEC JTC1/SC39(Sustainability for and by IT)において、平成 26 年度にデー タセンターエネルギー効率評価指標(日本提案)の標準化開発が承認されたことを受け、 引き続きその国際標準化に向けて議論を牽引する。さらに、海外各国におけるデータセン ターの省エネ政策、認定制度等に係る動向調査を行い、今後の新たな日本提案を目指して 検討する。 (4)CPS が実現した社会におけるグリーン IT の貢献に係る検討 CPS に係る JEITA の取り組みの一環として、CPS が実現した社会において、エネルギ ーに係る側面でグリーン IT がどのように貢献できるかを検討する。 73 (定常事業) (1)社会全体の省エネ加速化に向けたグリーン IT 製品の導入促進および省エネ貢献度の見 える化に係る検討 1)グリーン IT 導入促進のための普及啓発活動 グリーン IT 製品の社会への導入を促進するため、これまで検討してきた BEMS 等 IT による省エネ貢献量等のデータを活用して各種の普及啓発活動を行う。具体的には 普及啓発資料の作成やウェブサイト等での積極的な情報発信を行うとともに、JEITA 内の環境関連事業と連携し、セミナーや CEATEC JAPAN において各種の普及啓発活 動を推進する。また、ユーザ側の業界との意見交換を実施し、導入にあたっての課題 の発見と解決につなげる。 2)グリーン IT 導入促進のための政策提言 グリーン IT 製品の社会への導入を促進するため、当該分野に係る規制ならびに支 援制度について検討し、必要に応じて関係省庁・機関に業界意見を具申する。 3)グリーン IT による省エネ貢献度の見える化に係る検討 IT 機器自身の省エネ(of IT)、IT による社会の省エネ(by IT)に係るこれまでの 検討結果をふまえ、最新技術動向や市場データ、エネルギー需給の状況等に照らし、 IT による省エネ貢献度の見える化についてさらなる検討を行い、普及啓発事業に反映 させる。 4)低炭素社会実行計画への協力内容の検討 電機・電子温暖化対策連絡会の低炭素社会実行計画と連携し、省エネ貢献ポテンシ ャルの算定結果等の活用について検討する。 5)国際標準化(JTC1 SC39)への対応 JTC1 SC39(IT のおよび IT によるサステナビリティ=Sustainability for and by Information Technology)の国内委員会と連携し、グリーン IT に関連する国際標準 化の議論動向を注視するとともに、重要な案件が発生した場合は検討し、わが国の意 見を提示する。 (2)海外市場におけるグリーン IT 製品の導入促進 1)海外関係機関との連携 GIPC の海外での事業推進により構築されたアジア等の関連団体との連携を維持・ 強化し、各国で開催される会議や各種イベントを活用して、わが国の優れたグリーン IT 製品(機器、ソリューションおよびサービス)のアピールに努め、グローバルな普 及を推進する。特に、 アジアではグリーン IT を推進する活動が活発化しつつあり、 講演依頼も頻繁に来る 状況であることから、交流を継続し情報発信に努める。 74 2)アジアグリーン IT フォーラム 平成 21 年にわが国が提唱して開始されたアジアグリーン IT フォーラムは、初回と 2 回目が日本、以降はアジア各国での持ち回り開催となっている。JEITA は 3 回目以 降も継続して開催国とともに事務局を務めており、平成 27 年は第 7 回フォーラムを インドネシアで開催する。経済産業省とも連携し、アジア 11 ヵ国・地域が参加する 同フォーラムを通じて、アジアでのグリーン IT の活用の促進等を図る。 3)欧米、中国等の動向把握 欧米、中国等についても、海外駐在員事務所および各国関連団体との連携を通じて、 動向の把握に努める。 4)海外向けホームページでの情報発信 会員企業のグリーン IT 製品を紹介する英文ウェブサイトを設置し、国際会議や海 外イベントにおいて積極的に周知する等、海外各国に会員企業の優れた技術をアピー ルする。 (3)データセンター省エネ評価指標の国際標準化の推進、及び省エネ推進政策・認定政策 の検討 データセンターはスマート社会の中核と位置づけられる重要なインフラであり、その活 用度が急速に高まっているが、データセンター自体のエネルギー消費量(CO2 排出量)を 削減することも強く求められている。これを受けて、GIPC で開発し提案してきた DPPE (Datacenter Performance Per Energy)を構成する各指標 PUE(データセンターにおけ るファシリティの省エネ)、ITEE・ITEU(IT 機器のエネルギー生産性)、REF(リニュー アブルエネルギーの利用率)の国際標準化に向けて、ISO/IEC JTC1 SC39 におけるデー タセンターのリソース効率指標標準化の議論を牽引する。 加えて、平成 26 年度に実施した海外動向の調査分析を基に、標準化したエネルギー効 率評価指標を用いたデータセンターの省エネ推進策ならびに認定制度等の政策手段に係る 検討を行う。 JEITA 内のデータセンターに関連する IT 機器・サービスの委員会事業とも連携し、事 業を推進する。 1)日本発のデータセンターエネルギー効率評価指標の国際標準化推進 平成 26 年度に ISO/IEC JTC1/SC39(Sustainability for and by IT)において、 データセンターエネルギー効率評価指標(PUE、REF、ITEE、ITEU)の標準化開発 が承認されたことを受け、引き続き原案の作成に協力する。平成 27 年 5 月に開催さ れる JTC1/SC39 国際会議で国際標準案(DIS)が承認され、開発スケジュールが合 意されれば、平成 27 年度中に PUE、REF、28 年度に ITEE、ITEU が国際標準(IS) として承認されることになる。 75 2)データセンター省エネ推進政策ならびに認定制度等に係る検討 平成 26 年度に実施した米、欧、韓国等との情報交換や協議の結果を踏まえ、引き 続きデータセンター省エネ推進政策ならびに認定制度等の海外動向について調査分析 を行う。さらに、国内でのデータセンターの省エネ推進および認定に係る政策手段(規 制、インセンティブ付与の方法)のあり方について検討を進める。あわせて、国内外 の関連団体と情報共有を行う。 3)海外データセンター関連団体との協調 平成 26 年 2 月まで開催されていた日米欧協調会議については、EU および米国より 「2nd ラウンドを始めたい」との提案があるため、対応を検討する。具体的なテーマ はまだ提案されていないが、ベストプラクティス、各国の規制・政策に係る議論等が 想定される。日米欧に加え、中国、シンガポールも参加する見込み。 4)IT 機器の委員会との継続的な情報共有 DPPE の構成要素である、IT 機器のエネルギー効率や使用効率について、JEITA 内の IT 機器の委員会との意見交換を継続的に実施し、双方のニーズや課題について の理解促進を図る。もって、データセンターのエネルギー効率向上に向けた、より実 効的な取り組みを推進する。 (4) CPS が実現した社会におけるグリーン IT の貢献に係る検討 平成 26 年度に JEITA が内閣府に提言した「CPS」の構築に向けた取り組みの一環とし て、CPS が実現した社会において、エネルギーに係る側面でグリーン IT がどのように貢 献できるかを検討する。 76 11.法務・知的財産権委員会 法務・知的財産権委員会は、わが国の IT・エレクトロニクス産業に係る法的問題および知 的財産権問題等に関する対策の推進ならびに情報提供等を行うことで会員企業の共通課題に 取り組む。 会員企業の法務・知的財産部門の実務担当者を中心に委員会活動を行い、有識者と連携し つつ、国内外の法制度に対する業界意見の具申、政府・関係省庁への提言などを行う。 模倣品対策等の知的財産保護活動として、国際知的財産保護フォーラム(IIPPF)に参画 し、関係当局への要請活動を行う。また、各国の法執行当局等を通じて、知的財産の適切な 保護方法について意見・情報交換を行い会員の企業活動に反映する。 〈重点事業〉 (1)職務発明制度の見直しに関する対応 職務発明制度の見直しに関して、関係業界と連携し、ガイドライン作成等に対して業界 意見を提言する。 (2)不正競争防止法等の経済法規 不正競争防止法、独占禁止法等の法的インフラ整備を中心に、企業における技術情報の 管理や技術流出防止策のあり方等の諸問題を検討し、関係機関に対し業界意見を提言する。 (3)個人データ保護等に係る法規等 グローバルビジネス環境下での個人データの第三国移転等に際して発生する個人データ 保護等に係る諸問題(「EU データ保護規則案」等)に対して、国内外の関係団体と連携し、 会員各社の円滑な事業推進に資する取り組みを行う。 また、国内における個人情報保護法等の見直しおよびガイドライン等に対する産業界の 意見をまとめ、関係機関に提言する。 (4)サイバーフィジカルシステム(CPS)社会の実現に向けた制度整備等 CPS を構成する重要な要素である、個人情報や著作権を含む様々なデータについての利 活用を推進すべく、法律的な観点からの検証及びビジネスの実態について情報収集する。 また、データの組み合わせや事業分野によって様々な法律問題に発展する可能性がある ことから、事例に合わせた制度整備の検証・情報収集を必要に応じて行う。 77 (定常事業) (1)企業活動に係る経済法規・知的財産関連法規等への対応および協力 1)特許法および関連法規 ①特許法の運用に関し他業界と連携し実務的視点で意見を取りまとめ、関係機関に提 言する。②業活動の効率化のため、JEITA 会員企業における特許のテーマ研究と特 許法関連トピックスに対する渉外活動を行う。 2)商標法および関連法規 ①日本における新しいタイプの商標について 新しいタイプの商標を保護対象とする改正法が平成 27 年 4 月 1 日に施行されるこ とに伴い、実務における課題・問題点等を検討する。 ②中国商標法改正について 中国における商標法改正に伴い、実務における課題・問題点等を検討する。 3)意匠法および関連法規 各社製品の意匠を保護するため、産業構造審議会知的財産政策部会意匠制度小委員 会で審議される意匠法に係る諸問題について検討し、関係機関に業界意見を提言する。 4)著作権法および関連法規 デジタルネットワーク時代に対応した新しい産業の創出・拡大に資するクラウドサ ービスやメディア変換等の新規ビジネスの促進に向けて検討し、関係省庁・関係機関 等に業界意見を提言する。 5)私的録音録画補償金制度 ①私的録音録画補償金制度に関して、対象機器の追加、業界の運用等の実務的な事項 について検討し、対応に努める。 ②対象機器の政令指定に関して、製品の技術仕様等の情報を文化庁および経済産業省 に提示し、協力する。 ③一般社団法人私的録画補償金管理協会(SARVH)および一般社団法人私的録音補 償金管理協会(sarah)に対して、業界動向等の情報提供、補償金の徴収等につい て協力する。 6)法制審議会民法(債権関係)部会等 法制審議会民法(債権関係)部会における改正要綱案のまとめに向けての審議に対 応して、関係団体と連携し業界意見の反映に努める。 7)その他の関連法規 企業の産業競争力を強化すべく制定された日本版バイ・ドール規定(産業技術力強 化法第 19 条)の運用に関して、同規定の制定趣旨を踏まえた業界意見を関係機関に 提言する。 78 (2)知的財産保護の取り組み 1)知的財産保護活動の推進 ①模倣品対策について、関係機関に業界意見を提言するとともに、経済産業省、独立 行政法人日本貿易振興機構(JETRO)、一般社団法人日本知的財産協会等の関係機 関と連携し、改善に向けた具体的な取り組みを行う。②拡大するインターネット上 の模倣品対策につき情報の共有化を図るとともに、インターネット・サービス・プ ロバイダと連携し対応策について協議する。 2)国際知的財産保護フォーラム(IIPPF)への参画 模倣品・海賊版の海外における知的財産権侵害問題の解決を目指し、業界横断的組 織である IIPPF(事務局:JETRO)に参画し、次の活動を行う。 ①企画委員会に参画し、IIPPF 活動計画、官民合同ハイレベルミッション、実務レベ ルミッション等の建議事項を策定し、業界意見の反映に努める。 ②第 1 プロジェクト(中国における模倣品対策)に参画し、実効的な中国政府への要 請事項の策定や現地訪問代表団への参加等、業界意見の反映に努める。 79 12.EC センター EC センターは、IT・エレクトロニクス業界の発展に貢献することを目的に企業間電子商 取引および企業間コンカレントエンジニアリングの基盤を整備する。 企業間の全ビジネスプロセスを電子化し、シームレスに繋げるための EC 標準「ECALGA (Electronic Commerce ALliance for Global business Activity)」の普及活動を行うととも に自動車業界等との業際化、また国際化、環境関係課題への対応に注力する。 〈重点事業〉 (1)業際化への対応 平成 26 年度に立ち上げた将来 VISION 検討 TF で整理した業際連携に向けた課題、活 動方針に基づき、特に JEITA と関係の深い自動車業界との業際 EDI の実用化に向けた検 討を進めていく。 (2)海外 EDI 対応 ①平成 26 年度に実施した海外 EDI 実態調査の結果をふまえ、海外拠点での ECALGA 実装に向けた課題検討、ニーズ掘り起こしを進める。 ②技術情報交換モデル・辞書の啓発活動に着手する。 (3)サプライチェーン(SCM)関連 ①会員企業のグローバル化に対応し、海外通常取引モデルの拡充(見積業務対応)と、 普及促進に努める。 ②将来 VISION 検討 TF で整理したユーザニーズ・課題に対応した ECALGA 標準の 見直し、拡充を進めていく。 (4)技術情報交換仕様の標準化、実用化 ・会員企業からのニーズとして顕在化した「検査成績書の標準化」につき、現状を調 査し、情報交換の効率化を視野に電子化、書式・項目等を検討する。 (定常事業) (1) 国際化対応 1)国際標準化団体対応 ①IBIS(I/O Buffer Information Specification)の標準化について、米 EIA/IBIS Open Forum と連携し日米両国で IBIS サミット会議を開催する。 80 EIA(Electronic Industries Alliance)、IBIS Open Forum:IBIS の国際標準化 団体 ②ECALS 辞書と IEC(国際電気標準会議)との整合性を保つために関係機関との連 携を推進する。 (2)環境関係課題への対応 REACH(化学物質の登録、評価認可及び制限に関する規則)等の各種規制に対応し、 製品含有化学物質の適切な管理および円滑な情報の開示・伝達を促進するための標準化に 注力する。異業種が参画している「アーティクルマネジメント推進協議会(JAMP)」と連 携し、以下を推進する。 ・JAMP_AIS の仕様改定の確認と、改定がある場合のツール・辞書・スキーマ変更対 応等の調整。 (3)中堅・中小企業への対応 中堅・中小企業を含め、EDI が業界内に無理なく普及していくための施策を講じる。具 体的には以下の事業を行う。 ①Web-EDI 認定事業(Web-EDI ガイドライン準拠、あるいは適合認定)の推進。 ②ASP(Application Service Provider)事業者に対する ASP 間運用標準ガイドライ ンの実装推進。 ③既に開発導入済みの JEITA 共通クライアントに加え、ebXML サーバ側簡易ソフト を開発し、導入容易な ebXML 通信環境を整備する。 ④JEITA_AIS 作成支援ツールの普及・拡大のための整備と改修。 ・ツールの物質リスト更新 ・ツール海外ニーズ・普及の検討等 (4) 標準化、実用化の促進 1)ECALGA 全般 ①企業間のビジネスプロセスを電子化し、シームレスに繋げるための EC 標準である ECALGA の普及啓発のための ECALGA セミナーを開催する。 ②EC センターホームページおよび季刊誌「ECLAGA ニュース」により普及啓発を行 う。 2)エンジニアリングチェーン(ECM)関連 ①ECALS 実用化の推進 ・ECALS データの BtoB 交換の実施企業拡大。 ②ECALS(電子部品カタログ情報電子交換)辞書のバージョンアップ(Ver17.1)を 行う。 81 ③IBIS(I/O Buffer Information Specification)モデル標準化 IBIS 初心者と潜在的ユーザをターゲットに IBIS 利用拡大と利用技術の向上を図る。 ・解析初心者向け IBIS ガイド作成 ・解析プロセスの標準化とガイド作成 IBIS 利用促進の活動を通じて顕在化した課題の解決策の検討、および EIA/IBIS Open Forum に対して解決策の提案を行う。 82 13.関西支部 近畿経済産業局、大阪府・市をはじめ関連各機関と連携し、IT・エレクトロニクスによる 地域の活性化、スマート社会実現に向けた取り組みを推進する。特に地場を主な拠点とする 会員企業のニーズを踏まえ、ビジネス領域の拡大に向け、経営関連情報をタイムリーに発信 するとともに、関連他分野ならびに海外機関との交流を進める。また、大学等の協力を得て 将来の IT・エレクトロニクス産業を担う人材の育成に努める等、社会的課題の解決に向けた 活動を進める。 〈重点事業〉 (1)ビジネス領域の拡大に向けた取り組み ①カーエレクトロニクス、ヘルスケア、エネルギー等、今後の成長分野を含め、グロ ーバル市場の動向と展開を把握する目的で、関連企業の幹部を招き、 「機器・部品メ ーカ懇談会」を開催する。 また、「新春特別講演会」や「電子部品 3 専門委員会合同委員会」をはじめ、専門 講師による講演等により、経営関連情報を発信する。 ②関西機器メーカ事業責任者により、関連各分野の企業トップ、官公庁、専門アナリ スト等との情報交流を通じ、通信・ネットワーク関連をはじめ B to B 分野を含めて、 新たな市場の可能性を探る。 ③IT・エレクトロニクス技術の活用による産業・市場創出に向け、多様な異業種との 交流により情報収集する。わが国ものづくり産業における一層のイノベーションを めざし、各界専門家を講師とする「技術セミナー」を開催する。 (2)新興国市場拡大への取り組み ①アジアを中心に、今後の有望市場の動向を把握するとともに、現地各機関と関係を 構築する目的で、部品メーカトップによるミッションを派遣する。 ②在関西各国総領事館等と交流を深め、IT・エレクトロニクス産業の振興に関わる情 報を収集し、発信する。 (3)環境課題への対応 化学物質規制(欧州 RoHS、中国 RoHS、アジア化学物質規制)および省エネや循環型 社会形成等の環境課題について調査分析し、対応を推進する。成果については「環境セミ ナー」を開催し、地域産業界に情報発信する。 (4)人材育成事業 会員企業若手社員を対象に、マネージャー・リーダーとして習得すべきスキルを磨く目 的で「人材交流・育成プログラム」を実施する。 (共同実施:関西工学教育協会電気分科会、 協力:大阪大学大学院工学研究科・光科学センター) 83 (定常事業) (1)ビジネス領域の拡大に向けた取り組み ①「次世代電子・エネルギー技術産業ナンバーワン戦略プロジェクト」 (略称「プロジ ェクト NE3xT」、事務局:近畿経済産業局)および「IT 融合ビジネスパートナーズ」 (略称「KIIP」、事務局:一般財団法人関西情報センター)等、IT・エレクトロニ クスに関わるビジネス・市場創出の取り組みに積極的に貢献する。 ②次世代テレビ(4K・8K、スマートテレビ)を含め、放送関連機器事業に関わる最 新の動向について情報を収集し、NHK 大阪放送局の協力を得て、地域における対 応を進める。 (2)グローバルビジネス環境整備への取り組み 1)標準化の取り組み JIS C 5504「ホーンスピーカ」原案作成委員会を運営し、改正原案を作成する。 2)コンプライアンスへの対応 業界団体活動における競争法上の遵守を一層徹底する目的で、専門講師による講演 を行う。 (3)社会的諸課題解決への取り組み 1)調達関連課題への対応 紛争鉱物規制への対応や、資材調達における BCP、CSR 等の課題について、会員 企業による事例発表、他企業訪問における情報収集・意見交換により、対応に資する。 2)人事・労務関連課題への対応 派遣法等、変化する労働関連政策への対応を含め、地域中堅企業の実状に即した人 事制度の構築と労務管理のあり方について、会員企業による事例発表、大手企業や専 門家による講演、他企業訪問における情報収集・意見交換等による調査研究を行う。 3)人材育成事業 ①大阪大学ならびに神戸大学の大学院工学研究科と連携し、エレクトロニクス技術者 の育成とリーダーシップを発揮できる人材の養成に寄与する目的で、会員企業より 講師を派遣して「JEITA 関西講座」を実施する。(共同実施:関西工学教育協会電 気分科会) ②小学生を対象に、ものづくりに興味・関心を持ってもらう目的で、会員企業より指 導員を派遣して電子工作を行う「ものづくり教室」を実施する。 84 4)IT・エレクトロニクスによる地域活性化に向けた取り組み 中山間地域農業における改革拠点として国家戦略特区に指定された兵庫県養父市と 連携し、IT・エレクトロニクスの活用による地域活性化の方策について検討し、取り 組みを進める。 5)製品安全の推進 ①試験・評価・認証機関との交流を含め、製品安全規制・認証のグローバルな動向な らびに製品事故情報について調査分析し、会員企業における製品安全推進に資する。 ②スピーカの長期使用による事故の予防に向け、経年劣化等に関する情報を収集し、 啓発する。 ③「変成器設計マニュアル(追補版)」を発行する。 (4)情報発信の強化 関西支部レポート(毎月)、補助金・公募・各種催し等業界関連情報一覧(月 2 回)等 のツールを活用し、会員企業の事業活動に有益な情報をタイムリーに発信する。 85 14.海外事務所 海外事務所(ワシントン DC(米国)、北京(中国)、ブリュッセル(ベルギー))がより会 員のニーズに合致した活動を展開できるよう、国際部をハブとして、本部と海外事務所が一 体となった活動を推進する。 <ワシントン DC 事務所> (1)米国における紛争鉱物規制への対応 コンゴおよび近隣国産の鉱物を使用した製品を製造する企業を対象とする米国証券取引 委員会(SEC)への報告・情報開示の義務化に対して、CFSI(Conflict Free Sourcing Initiatives)との連携、IPC の標準化活動への参加等を通じて、会員企業の適切な対応を 支援するための各種事業を実施する。 (2)各国政府機関への業界提言 各国政府機関が公表あるいは検討している法律案や政策案等について、JEITA 本部、米 国産業界および経済産業省と連携し、適切な業界提言やその調整・支援等、必要に応じた フォローアップを実施する。 1)米国政府(連邦および州)への業界提言とフォローアップ ・米国紛争鉱物条項関連規則 ・エネルギースタープログラム等 ・バイ・アメリカン法 2)各国政府への業界提言とフォローアップ ・中国:自主創新政策、情報セキュリティ関連、政府調達関連等 ・ブラジル:政府調達における適合性評価プログラム等 ・アルゼンチン:非自動輸入ライセンス規制等 ・アジア太平洋経済協力会議(APEC)や環太平洋戦略的経済連携協定(TPP) :電子機 器の関税撤廃等 ・インドの排他的独自政策 (3)在米日系企業、日本大使館等とのネットワークの強化 1)米国業界団体等との関係強化 重要課題について、米国民生電子工業会(CEA)、情報技術産業協議会(ITI)、米 国半導体工業会(SIA)、Electronics Industry Citizenship Coalition(EICC)、 TechAmerica 等の米国業界団体や米国企業および米国政府機関と情報交換に基づく 連携を強化し、各国政府への業界提言につなげる。 86 2)在米日系企業、日本大使館等とのネットワークの強化 在米の日本大使館、領事館、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)、独立行政 法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、日系業界団体および日系エレ クトロニクス企業等とのコミュニケーションを深耕し、関心事項とその動向を把握す る。その一環として、ワシントン近郊の JEITA 会員企業向けに「ラウンドテーブル」 を開催する。 3)在米部品懇談会の開催 「在米部品懇談会」を年 2 回開催し、日系電子部品企業の直面する問題等について 専門家を交えた意見交換を行う。 (4)情報収集と報告 米国政府、議会、業界、関係機関およびプレスの動向を注視し、関係者へ的確かつタイ ムリーに情報提供する。具体的には、以下を中心に情報収集を行い、本部および関連委員 会へ報告する。 ・米国の景況動向、連邦政府の経済政策および IT 関連政策ならびに関連した議会、業 界の動向 ・WTO 情報通信協定(ITA)拡大交渉に関する米国政府及び産業界の動向 ・WTO 環境物品自由化交渉に関する米国産業界の動向 ・環太平洋経済連携協定(TPP)に関する米国政府および産業界の動向 ・各国の Forced Localization Measures の米国産業界の対応状況 ・紛争鉱物条項関連の米国産業界の対応状況 ・国防授権法関連条項の米国産業界の対応状況 ・地球温暖化関連法案や廃棄物規制等米国の州および連邦、ならびにバーゼル条約や国 際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ(SAICM)等の国際的枠組みにおける 環境問題の取り組みと規制成立による業界への影響 ・対中国、対 EU 政策を含む連邦政府の経済・通商政策の動向と米国業界 の動向 ・クラウドコンピューティング、スマートフォンやタブレット端末等の情報端末、スマ ートコミュニティ関連機器、グリーン IT 関連機器、医療関連 IT 機器、4K TV、ウ エアラブル、3D 関連機器等に関する米国産業界および主要各社の動向、ならびにそ の他の注目市場の動向 ・知的財産権、規格・標準化に関する米国政府、議会、業界の動向 ・サイバーセキュリティに関する米国政府、議会、業界の動向 ・上記項目に関するマスコミの論調 87 (5)JEITA ミッションへの協力等 JEITA ミッションへの協力とコーディネーションおよびその他の依頼事項に対応する。 1)訪米ミッションへの協力 JEITA 訪米ミッション派遣に関し、JEITA への協力と米国側関係者とのコーディネ ーションを必要に応じて実施する。 2)国際的人材育成のための協力 IT・エレクトロニクス業界において、国際的な人材を育成するための協力、支援を行 う。 3)コンプライアンスへの協力 米国の事例、解釈を基にした JEITA のコンプライアンスへの協力、支援を行う。 4)CEATEC Japan の米国展示会認証の取得の支援 CEATEC の米国窓口として米国商務省との連携を行う。 <北京事務所> 世界でも最大級の市場、労働人口を有し、さらに安定的な成長を続けている中国は、製品の販売 先および生産基地として重要である。そのため、現地における最前線事務所として、中国の電子情 報産業関連政策や産業動向、背景となる政策や社会の動向等に関する情報収集および発信、中国 政府機関等に対する業界提言の調整・発出・フォローアップ等を行う。 (1)情報収集および発信 1)法律・条例等の各種規則および関連政策 ・中国のサイバーセキュリティの状況 ますます強まる情報セキュリティ規制に関して、関連する動向を広く情報収集。 ・中国の標準化の制度 刻々と変わりつつある標準化の制度について、さらに最新の状況についてフォロー していく。 ・環境保護政策への対応 中国 RoHS、中国 WEEE 等の電気電子製品に関わる制度に関する情報収集および制 度変更案への適切な対応。 また、ますます強化される環境保護政策及び実施についてフォローアップする。 ・中国の経済政策動向、関連する構造改革 党・政府の基本政策の動向、中国経済の動向、改革の実施動向等をフォローアップ する。今年度は、第 13 次 5 カ年計画を作成する年であり、その動向をフォローア ップする。 88 2)統計、市場動向、企業動向等 引き続き、政府統計、市場動向、企業動向等を調査報告する。 (2)中国政府機関等に対する業界提言 情報セキュリティ規制、中国 RoHS、中国 WEEE などの環境分野の規制、強制標準によ る実質的な規制など、当業界が必要な業界提言やパブリックコメントへの対応を実施する。 (3)中国の電子情報産業関連団体との連携・協力の推進 以下の団体と連携、交流を深めて、さらなる協力関係を構築していく。また案件によっ て、適宜ほかの団体との連携も深めていく。 ・中国電子商会(CECC) ・中国機電産品輸出入協会(CCCME) ・中国国際貿易委員会電子情報業分会(CCPITECC) ・その他、案件によって、液晶パネルの団体(CODA)、電子映像機器の団体(CVIA)、 半導体(CSIA)等の中国の業界団体と適宜連携を深めていく。 (4)現地進出会員企業に対する情報提供および活動支援 1)JEITA 関連情報の提供 北京事務所のメールマガジンや説明会等により、現地会員企業のニーズを踏まえた 情報発信を行う。 2)在中国会員企業との連携強化 企業単位では対応が困難な諸課題について対応を行う。その際には、日系企業組織 である中国日本商会も活用しつつ、情報収集・戦略的協議を行う。 (5)JEITA および関連業界の訪中ミッションへの協力 中国政府機関、団体等との意見交換、情報収集、申し入れ等のミッションを受入支援す る。中国関係機関との会合の設定、視察、中国経済現況の説明等、ミッションの円滑な遂 行を支援する。さらに、ミッション終了後も必要に応じフォローアップ等を実施する。 (6)現地関係機関との連携 1)日本大使館、中国日本商会等日系組織との連携強化 ・中国日本商会の場を有効に活用し、セミナー等の共同事業「中国経済と日本企業白 書」の発行に協力することにより、電子情報産業分野の提言を盛り込む。 ・日本大使館との連携により、情報収集、政府への提言等に資する。 ・JETRO、NEDO、日中経済協会、国際協力機構(JICA)等の在中国日系団体との 有効な連携も視野に入れて活動する。 89 2)米欧韓等の関係機関との連携強化 情報収集やロビー活動を活発化させるため、下記組織等との連携を引続き連携強化 する。 ・米国;中国美国商会(AmCham)、美国信息産業機構(USITO) ・欧州;中国欧盟商会(Europian Chamber)、欧州電気電子産業弁事処(Euro Electro) ・韓国;中国韓国商会(KORCHAM)、韓国電子協会(KEA) <ブリュッセル事務所> (1)情報収集および情報提供 欧 州 連 合 ( EU ) お よ び 欧 州 内 の 各 国 政 府 、 IT ・ エ レ ク ト ロ ニ ク ス 産 業 関 係 団 体 (DIGITALEUROPE 等)、規格策定団体(CEN/CENELEC/ETSI 等)、企業等の政策、 市場および産業等の動向について、JEITA の事業活動および IT・エレクトロニクス産業 の情報発信強化に資するため、次の情報収集を行い、関係者に提供する。 ・EU および各国政府の法律・規則等 ・欧州の IT・エレクトロニクス産業関係団体、規格策定団体、企業等の動向 ・欧州における市場動向、企業動向 (2)EU および欧州各国政府、関係団体等との調整 次の重要な案件に関する情報収集や必要に応じて EU および欧州各国政府、関係団体等 との間の調整を図る。 ・グローバルビジネス環境整備への取り組みに関しては、日 EU 経済連携協定(EPA)、 欧州と各国との自由貿易協定(FTA/EPA)、WTO 情報技術協定(ITA)、関税分類問 題、中国等の保護主義的政策への対応、EU データ保護規則案等について情報収集を 行う。 ・特に日 EU ・EPA に関しては、平成 27 年内に最終妥結を目指していることもあり、 EU および欧州各国政府、関係団体等との関係をより強化し、必要な情報収集や意見 調整を行う。日欧電子情報産業として共通のメッセージの発出に努め、日欧協調によ り、EPA 交渉・締結へのインプットに努めるとともに、通商委員会など関係委員会と の十分な連携を図る。 ・WTO ITA に関しては、その拡大交渉は平成 26 年末までに交渉締結に至ることができ なかったが、早期交渉再開が望まれる。今後、本交渉の主要国である EU や米中韓台 の各国政府や関係団体への働きかけ・連携を図る。さらに、ITA 後の次の WTO 下の 個別交渉として、EGA(環境物品協定)が平成 26 年から交渉が始まっており、わが 国では日本機械輸出組合(JMC)が主導して産業界をとりまとめているが、電子情報 産業分野における取り組みについて JEITA として支援していく。 ・また、EU データ保護規則案に関しては、EU および欧州各国政府、関係団体等にお ける情報収集、意見調整等を進める。 90 ・スマート社会の実現に向けた取り組みに関しては、欧州における新たなビジネス・市 場創出に向けた取り組みや、イノベーションにつながる先端基盤技術開発の促進、低 炭素社会実現に向けた省エネの推進、電子行政確立に向けた取り組み、個人情報保護 とデータ利活用の両立、サイバーセキュリティ強化への取り組み等に関する情報収集 を強化し、日欧関係強化のための取り組みを推進する。 特に、近年話題となっている独のインダストリー4.0 の動向についてタイムリーに情 報の共有を図る。 ・社会的諸課題解決への取り組みとして、紛争鉱物資源等の規制への対応、環境関連規 制への対応(REACH、EuP/ErP、RoHS、WEEE、環境フットプリント等)等につ いての情報収集を行う。 ・その他、対応の必要な案件については、関係機関・団体における検討作業への参加、 提言の実施等を行う。 (3)ネットワーク構築と強化 DIGITALEUROPE 等の欧州の関係団体等と密接な関係を構築するとともに、在欧日系 企業のネットワークを強化する。 ・特に DIGITALEUROPE との間で、逐次情報交換を行い、必要な場合は米国等の関係 団体等と協調行動を行う等、緊密な協力体制を構築する。また、ビジネスヨーロッパ (欧州産業連盟)をはじめとする欧州各種産業団体との間での情報交換を行い、日欧 の産業界での協力体制の構築を目指す。 ・現地日系企業による「JEITA 欧州ネットワーク」を最大限活用することにより、通商 問題、環境問題、セキュリティ問題等の各種課題に対する日系企業の協力体制をより 一層強化する。また、在欧日系ビジネス協議会(JBCE)および日本機械輸出組合(JMC) 等の活動と協調しつつ、在欧日系企業全体のネットワーク化および共通課題への対応 強化を図る。 (4)その他 ・EU 日本政府代表部や在欧日本大使館、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)等 の公的機関と連携し、在欧 JEITA 会員企業のビジネス支援を図る。 ・JEITA 関連ミッションについて、積極的に支援する。 91 付表 国際会議 開催時期 会議名 2015 年 4 月 第 4 回日 EU 業界対話会合 開催国 担当部門 ベルギー 総合政策部会 民生用電子情報機器標準化技術情報交流会(GISA) イタリア CE 部会 第 23 回世界ディスプレイデバイス産業協力会議 (WDICC/WG) 台湾 ディスプレイデバイス部会 第 7 回アジアグリーン IT フォーラム インドネシア グリーン IT 委員会 中国 半導体部会 第 19 回世界半導体会議(WSC) 中国 半導体部会 第 11 回国際ナノテクノロジー会議(INC11) 日本 半導体部会 米国 半導体部会 台湾 総合政策部会 AEF(Asia Electronics Forum) 台湾 総合政策部会 半導体に関する政府/当局間会合(GAMS) 米国 半導体部会 第 53 回 WSC 合同運営委員会(JSTC) 米国 半導体部会 WSC 環境安全健康(ESH)委員会 米国 半導体部会 11 月 第 24 回世界ディスプレイデバイス産業協力会議 (WDICC/WG) 韓国 ディスプレイデバイス部会 第 13 回世界ディスプレイデバイス産業協力会議 (WDICC/MC) 韓国 ディスプレイデバイス部会 IBIS Summit Japan 日本 EC センター 台湾 半導体部会 中国 半導体部会 中国 半導体部会 5 月 第 52 回 WSC 合同運営委員会(JSTC) 7 月 国際半導体技術ロードマップ(ITRS)会議 10 月 WEF(World Electronics Forum) 12 月 国際半導体技術ロードマップ(ITRS)会議 2016 年 2 月 第 54 回 WSC 合同運営委員会(JSTC) WSC 環境安全健康(ESH)委員会 92 標準化 <国際会議> 開催時期 会議名 開催国 2015 年 4 月 IEC/TC100AGS/AGM 国際会議 担当部門 イタリア CE 部会 5 月 IEC/TC110 国際会議 米国 ディスプレイデバイス部会 6 月 ISO/TC159 国際会議 米国 ディスプレイデバイス部会 フランス グリーン IT 委員会 チェコ 電子部品部会 チェコ 標準化政策委員会 欧州 情報・産業社会システム部会 IEC/TC100AGS/AGM 国際会議 ベラルーシ CE 部会 IEC/TC110 国際会議 中国 ディスプレイデバイス部会 ISO/TC159 国際会議 ベルギー ディスプレイデバイス部会 IEC/TC47、SC47A、SC47D、SC47E 国際会議 ベラルーシ 半導体部会 IEC/TC51 国際会議 中国 電子部品部会 IEC/TC91 国際会議 中国 標準化政策委員会 IEC/TC113 国際会議 韓国 標準化政策委員会 日本 情報・産業社会システム部会 IEC/TC100 国際会議 日本 CE 部会 IEC/TC40 国際会議 中国 電子部品部会 IEC/TC119 国際会議 米国 標準化政策委員会 IEC/TC111 国際会議 スウェーデン 環境委員会 米国 ディスプレイデバイス部会 欧州 安全政策委員会 ISO/IEC JTC1/SC39 国際会議 9 月 IEC/SC48B 国際会議 IEC/TC48、SC48D 国際会議 10 月 ISO/TC204 総会 11 月 IEC/TC62 国際会議 2016 年 2 月 IEC/TC110 国際会議 開催時期未定 JISC-CENELEC 情報交換会(EMF-WG) <国際委員会の議長・幹事の受託> 事業 担当部門 IEC/TC51(磁性部品及びフェライト材料) 電子部品部会 IEC/TC91(電子実装技術) 標準化政策委員会 IEC/TC100(オーディオ・ビデオ・マルチメディアシステム及び機器) CE 部会 93 IEC/TC110(電子ディスプレイデバイス) ディスプレイデバイス部会 IEC/TC111(電気・電子機器、システムの環境規格) 環境委員会 IEC/SC47A(集積回路) 、SC47D(半導体パッケージ) 、SC47E(個別半導体) 半導体部会 IEC/SC48D(電子装置の機械的構造) 標準化政策委員会 <IEC・ISO 規格の作成(JISC から国内審議委員会を受託)> 事業 担当部門 IEC/TC40(電子機器用コンデンサ及び抵抗器) 電子部品部会 IEC/TC47(半導体デバイス) 、SC47A(集積回路) 、SC47D(半導体パッケージ) 、 半導体部会 SC47E(個別半導体) IEC/TC48(電子機器用機構部品) 、SC48D(電子装置の機械的構造) 標準化政策委員会 IEC/TC51(磁性部品及びフェライト材料) 電子部品部会 IEC/TC62(医用電気機器) 、SC62A(医用電気機器の共通事項) 、 SC62D(医用電子機器) 情報・産業社会システム部会 IEC/TC80(舶用航海及び無線通信装置とシステム) 情報・産業社会システム部会 IEC/TC87(超音波) 情報・産業社会システム部会 IEC/TC91(電子実装技術) 標準化政策委員会 IEC/TC100(オーディオ・ビデオ・マルチメディアシステム及び機器) CE 部会 IEC/TC110(電子ディスプレイデバイス) ディスプレイデバイス部会 IEC/TC111(電気・電子機器、システムの環境規格) 環境委員会 IEC/TC113(電気・電子分野の製品及びシステムのナノテクノロジー) 標準化政策委員会 IEC/TC119(プリンテッドエレクトロニクス) 標準化政策委員会 IEC/SC37A(低圧サージ防護デバイス) SC37B(サージ防護デバイス用部品) 電子部品部会 IEC/SC48B(コネクタ) 電子部品部会 IEC/IECEE(電気機器適合性試験認証制度) 安全政策委員会 ISO/IEC JTC1/SC39(IT の及び IT によるサステナビリティ) グリーン IT 委員会 94 <外部の国際審議委員会委託団体との連携・協力> 事業 担当部門 IEC/TC9(鉄道用電気設備とシステム) 情報・産業社会システム部会 電子部品部会 IEC/TC20(電力ケーブル) 安全政策委員会 IEC/TC32B(低圧ヒューズ) 、32C(ミニチュアヒューズ) 安全政策委員会 IEC/TC68(磁性合金及び磁性鋼) 電子部品部会 IEC/TC69(電気自動車及び電動産業車両) 電子部品部会 IEC/TC79/WG12(警報及び電子セキュリティシステム/ ビデオサーベランスシステム) 情報・産業社会システム部会 IEC/TC81(雷保護) 電子部品部会 IEC/TC89(耐火性試験) 安全政策委員会、電子部品部会 IEC/TC101(静電気) 電子部品部会 標準化政策委員会 IEC/TC103(無線通信用送信装置) 情報・産業社会システム部会 IEC/TC104(環境条件、分類及び試験方法) 電子部品部会 IEC/TC106(電子・情報機器からの電磁波による人体曝露測定法及び評価法) 安全政策委員会 IEC/TC107(航空用電子部品のプロセスマネジメント) 電子部品部会 IEC/TC108(オーディオ・ビデオ、情報技術、通信技術分野における電子 機器の安全性) 安全政策委員会、電子部品部会 CE 部会 IEC/TC109(低圧機器の絶縁協調) 安全政策委員会 IEC/TC120(電気エネルギー貯蔵システム) 電子部品部会 IEC/SC23J(機器用スイッチ) 電子部品部会 IEC/SC62B(医用画像装置) 情報・産業社会システム部会 IEC/SC62C(放射線治療装置、核医学及び放射線量計) 情報・産業社会システム部会 IEC/TC77(電磁両立性) 安全政策委員会 IEC/SC77A(低周波現象) 、77B(高周波現象) 安全政策委員会 IEC/SMB/SG3(標準管理評議会/スマートグリッド) CE 部会 IEC/SMB/SG6(標準管理評議会/電気自動車に関する技術標準戦略) CE 部会 IEC/CAB(適合性評価評議会) 安全政策委員会 IEC/CISPR(国際無線障害特別委員会) 、SC-A(測定法) 、SC-B(ISM) 、 SC-H(共通) 、SC-I(AV 及び IT 機器) 安全政策委員会 95 ISO/TC21/SC3(消防器具/火災感知及び警報システム) 情報・産業社会システム部会 ISO/TC42/WG18(デジタルスチルカメラ) CE 部会 ISO/TC61(プラスチック)/SC4(燃焼挙動) 安全政策委員会 ISO/TC121(麻酔装置及び人工呼吸器関連装置) 情報・産業社会システム部会 ISO/TC150(外科用体内埋没材)/SC6(活動型埋没医療用具) 情報・産業社会システム部会 ISO/TC159(人間工学) ディスプレイデバイス部会 ISO/TC172(光学及びフォトニクス) /SC7(眼光学及び関連機器) 情報・産業社会システム部会 ISO/TC173(福祉用具) 情報・産業社会システム部会 ISO/TC176(品質マネジメントシステム) 安全政策委員会 ISO/TC184(オートメーションシステム及びインテグレーション)/ SC2(ロボットとロボティックデバイス) 情報・産業社会システム部会 ISO/TC184(オートメーションシステム及びインテグレーション)/ SC4(産業データ) 標準化政策委員会 ISO/TC204(ITS) 、WG16(通信)WG17(ノーマディックデバイス) 情報・産業社会システム部会 ISO/TC210(医療用具の品質管理と関連する一般事項) 情報・産業社会システム部会 ISO/TC215(保健医療情報) 情報・産業社会システム部会 ISO/TC223/WG5(社会セキュリティ/ビデオサーベランス) 情報・産業社会システム部会 ISO/TC229(ナノテクノロジー) 標準化政策委員会 ISO/TC242(エネルギーマネジメント) 情報・産業社会システム部会 ISO/TC257(省エネルギーの評価・検証) 情報・産業社会システム部会 ISO/TC268/SC1(スマート都市インフラ) CE 部会 ISO/CASCO(適合性評価委員会) 安全政策委員会 ISO/IEC JTC1/SC31(自動認識及びデータ取得技術) 情報・産業社会システム部会 ISO/IEC JTC1/SC35(ユーザインタフェース) CE 部会 96 調査統計 <調査報告書> 事業 担当部門 電子情報産業の世界生産見通し(赤本) 総合政策部会 電子情報産業の世界生産見通し~各社アンケート集計結果(赤本詳細版) 総合政策部会 注目分野に関する動向調査 総合政策部会 日本の電子情報産業(生産・輸出入・出荷統計による業界紹介) (和文・英文) 総合政策部会 移動電話に関する市場調査報告書(出荷見通し) 総合政策部会 情報端末装置に関する市場調査報告書(出荷見通し) 情報・産業社会システム部会 プリンターに関する調査報告書(世界市場見通し) 情報・産業社会システム部会 磁気記憶装置に関する調査報告書(世界市場見通し) 情報・産業社会システム部会 入力装置に関する調査報告書(出荷見通し) 情報・産業社会システム部会 端末装置に関する調査報告書(出荷見通し) 情報・産業社会システム部会 AV&IT 機器世界需要動向調査 CE 部会 民生用電子機器データ集(国内出荷統計時系列過去データ) CE 部会 主要電子機器の世界生産状況(世界生産台数見通し、英文併記) 電子部品部会 <統計> 事業 担当部門 ソフトウェアおよびソリューションサービス市場規模調査 情報・産業社会システム部会 サーバ・ワークステーションの出荷実績調査 情報・産業社会システム部会 情報端末関連装置出荷統計調査 情報・産業社会システム部会 産業用電子機器の受注、出荷実績調査 情報・産業社会システム部会 民生用電子機器(AV 機器、カーエレクトロニクス)国内出荷統計 CE 部会 パーソナルコンピュータ国内出荷実績 CE 部会 受信システム機器国内出荷実績 CE 部会 タブレット端末国内出荷実績 CE 部会 電子部品企業のグローバル動向調査 電子部品部会 電子材料生産実績調査 電子部品部会 97 人材育成事業 事業 担当部門 ものづくり教室 電子部品部会、関西支部 小学生のためのおもしろ電気教室 総合政策部会 授業でも使用可能なアルゴリズム学習教材の啓発 情報・産業社会システム部会、 総合政策部会 中学生高校生のための IT・エレクトロニクス講座 総合政策部会 大学におけるモデルカリキュラムの開発と実施 総合政策部会 産学連携シンポジウム 総合政策部会 CEATEC JAPAN 業界研究セミナー 総合政策部会 大学における電子実装技術に関する教育講座の開発 標準化政策委員会 JEITA 講座、JEITA 関西講座 情報・産業社会システム部会、 関西支部 FPD スクール ディスプレイデバイス部会 産学連携による人材交流・育成プログラムの実施 関西支部 98
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