2015年 1月30日発行

No, 3
平成27 年1月30日 発行 常磐地区人権・同和教育推進協議会
1.第 66 回全国人権・同和教育研究(全同教)大会に参加して
四日市市「人権学習支援事業」を活用して、第 66 回
全同教高松大会に参加したので報告します。
大会は12月6日∼7日の両日、 香川県高松市・土庄
町・小豆島町で開催されました。開催場所は毎年1回、地
方都市会場持ち回りですが、第 61 回大会は平成 22 年
(2009 年)11 月に四日市市で行われました。
この時の分科会には、辻山 忍さんが、「人権のまちづ
くりは私たちの手で∼赤堀人権のまちづくり推進委員会
の取り組み∼」を報告し、全国へ「赤堀人権のまちづくり」
を発信しました。
今回の大会テーマは『差別の現実から深く学び、生活
を高め、未来を保障する教育を確立しょう∼部落問題を解
決し、人権文化の創造をはかるために、同和教育の充実と
発展を通して人権教育・人権啓発を構築していこう∼』で
した。
大会は◆全体会(会場:高松市総合体育館)基調講演・特別報告などと、5つの分科会とで構成されて
います。◆第1分科会(会場:高松市内)
「部落問題をはじめとするさまざまな人権問題の解決を目指す教
育をどう創造しているか」報告数 51、 ◆第 2 分科会(会場:高松市内)
「子どもたちの自主的な活動と学
習をどのように保障しているか」報告数 14、◆第 3 分科会(会場:高松市内)
「子どもたちの未来を拓く
進路・学力保障をどう進めているか」報告数 18、◆第4分科会(会場:土庄町/小豆島町)
「部落問題を
はじめとするさまざまな人権問題の解決をめざす人づくり・組織づくりをどう進めているか」報告数 13、
◆第5分科会(会場:土庄町/小豆島町)
「部落問題をはじめとするさまざまな人権問題の解決をめざすま
ちづくりをどう進めているか」報告数 13、
全国からの実践報告数は 2 日間で 109 にも及ぶ膨大なものです。内容が多岐に渡るので、
どの分科会を選択するか、目的、問題意識と課題などを事前学習して参加する必要があります。
今回は第4分科会(第3分散会)
『ムラの子どもたちの「今」と「未来」
』和歌山市岩橋(い
わせ)子ども会の実践報告に参加しました。
<実践報告から>
報告者は、岩橋児童館の非常勤職員で、高校
受験の女子中学生3人(内2人は同和地区出
身者)を指導し、3人ともに高校入学を果た
した。さらにこの機会に「青年・シニア会」
を開設し、何かあった時には「子ども会」と
「シニア会」の仲間がいるという「心のゆと
り」がもてる環境を実現させた。
差別を見抜く力、差別を許さず打ち勝つ力、
ムラに誇りを持って歩むこと、また、ムラに
生まれたことを誇りに思うだけでなく、ムラ
に生まれたことを隠さない生き方に誇りを持
って欲しい。と思っていると実践報告を締め
くくられた。
(筆者研修会参加報告書より抜粋)
<第4分科会 会場にて>
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2.常磐地区市民センターで「人権コンサート」を開催しました。
<坂井孝之さんによるオカリナの演奏・隣は奥様の小百合さん>
<会場の風景>
12月13日(土)常磐地区人同協と常磐地区市民センターの共催により開催しました。
当日の戸外は、身を切る寒さでしたが、会場は出演者坂井ご夫妻による∼笛とともにこころ
のぬくもり伝えたい∼のタイトルどおり、参加者61名は身もこころも温まる一時を過ごす事
が出来ました。(下記に参加者の多数のアンケートから無作為に原文のまま掲載させていただきます。)
・とても目が不自由とは思えないです。素晴らしい音色の数々をありがとう!感動しました。
・色々の音色の笛を聞かせていただき、自分の生い立ちを明るく話していただき、今の生活で盲目の
方への接し方を話していただき、本当に貴重で素晴らしい時間を過ごさせてもらいました。
決して恵まれた生い立ちではないのに感謝を忘れずいられるのを感じた。これからも相方と共に
こころのぬくもりを伝えていってほしい。
・とってもすばらしいコンサートでした。人間は一人では生きていけないのです。地域の中で生かされ
ているのを再認識させていただきました。ありがとうございます。
・とてもとても良かったです。まさに心のぬくもりをいただきました。さかい様の笛も大変きれいな音
色で感動しました。奥様の笑顔がとてもよかったです。
<バスリコーダーの演奏>
<フルートの演奏>
・坂井 孝之さんのプロフィール:昭和21年東京生まれ。
滋賀県野洲市に在住。2歳の時に失明。3歳より横浜訓
盲学院で学ぶ。高校2年生の時に出会ったフルートを学
び、昭和45年全国盲学生音楽コンクールにて優勝。
以後、音楽仲間と演奏活動を行う。フルートの他、
オカリナ、リコーダー、ケーナ、横笛などを演奏。
当日の人権コンサートの様子を全部DVDに収録しました。
視聴ご希望の方は常磐地区人同協(まちづくり会議事務局
Tel 352-1852)へお問い合わせください。
貸し出しいたします。
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<収録時間83分>
3.常磐地区もう一つの人権拠点「人権プラザ赤堀」のご紹介
人権プラザ赤堀は、赤堀教育集会所として昭和50年(1975 年)に設立されました。
基本的人権尊重の精神にもとづき、部落差別の問題をはじめとするさまざまな人権・同和問
題の解決に資する施設、また、地域住民の福祉の向
上や人権啓発のための住民交流の拠点となる、開かれ
たコミュニティー施設です。
平成17年度(2005年)から名称を「人権プラ
ザ赤堀」と変え、住民相談業務、人権啓発事業、教
育文化活動、地域の教育力を高める活動を行うほか、
人権のまちづくり活動の支援、地域団体との連携な
ど、地域社会に密着した総合的な活動の展開を目指
しています。
<人権プラザ赤堀>
事務室の開館時間は、月曜日から金曜日(祝日と
年末年始を除く)の午前8時30分から午後5時15分までとなっています。
人権プラザ赤堀の南には、併設の児童集会所がありま
す。児童集会所は、月曜日から土曜日の午後1時から午
後5時までの間、子どもたちの居場所づくりとして、自
由開館を行っています。
図書の閲覧、貸し出しができるほか、卓球施設なども
利用できます。出会いやふれあいの場として、子どもた
ちの遊び、読書や勉強に利用しています。
どうぞお気軽にお立ち寄りください。
<児童集会所
図書室>
(本頁は人権プラザ赤堀・小林 昌史 館長に-寄稿-願いました)
人権プラザ赤堀
所在地/〒510-0826
四日市市赤堀三丁目1番 21 号
Tel 059-351-7609
Fax059-351-7608
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4.2月の事業計画から
◇教育講座・2月13日(金)開催のご案内
常磐地区小中学校・保育園・幼稚園における人権教育の取り組みを毎年1回、各校園が
持ち回りで発表し合っています。
子どもたちが、学校や園で人権をどのように学び、育っているかを知ることができる絶
好の機会ですので、ぜひ、参加してください。
・開催日時:平成27年 2 月13日(金)19:00∼20:30
・開催場所:常磐地区市民センター2階大会議室
・発表者:常磐中学校教諭
・内 容:常磐中学校における人権教育の取り組みについて
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◇人権のオアシスひろば (読者の寄稿から) ∼1時間差の別世界∼
私は夜中から朝までの勤務が多く、いつもは午前9時に仕事が終わりますが、去年の夏の
日のことです。この日は午前8時に仕事が終わりました。
いつもの駅に来て、その人の多さにびっくりしました。職場や学校に行く人たちで通路は
一杯です。よく考えればラッシュ時の頂点、当たり前のことです。いつもは静かなホームで
電車内も静か、当たり前のように座れるのにその日は満員に近い状態で座われませんでした。
近鉄四日市駅で一旦改札を出て乗り換えるのですが、駅の賑わいは更にすごく、構内のコ
ンビニに寄るつもりでしたが、レジの前の行列を見てやめました。
同じ帰り道のはずなのにたった1時間違えばこんなにも帰るのが大変になるのか、まるで
別世界のようでした。
夜勤は大変だが、自分は恵まれていると、この日はじめて気がつきました。もっと広い視
野で、ひとりひとりが置かれている状況をよく考えてみることが大事だと思いました。
(鈴木 茂見)
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編集後記
「人同協だより」3号をお届けします。
◇昨年暮れに高松市で開催された「第 66 回全国人権・同和教育研究会(全同教)大会」
(参加
者およそ1万人)に参加しましたので、その概要を巻頭に掲載しました。
なお、四日市市人権・同和教育研究会(四同研)では、1 月 18 日(日)四日市市文化会
館第3ホールにおいて、この報告集会が開催されました。
大会に参加した四同研本部から全体会の報告、市内4団体から分科会テーマ毎の要旨と所感
が報告されました。この内、常磐中央幼稚園(常磐地区人同協委員)の久保田ゆう子さんから
第 1 分科会テーマによる要旨と所感報告
がありました。
2015 年度は長野大会 11 月 21 日(土)
∼22 日(日)です。是非、大会に参加して
人権意識高揚の糧にして下さい。
◇常磐地区には人権の拠点として「常磐地
区人同協」と、もう一つ「人権プラザ赤堀」
があります。そこで、小林館長に「人権プ
ラザ赤堀」の紹介記事を寄稿願いました。
いかがですか、是非一度お出かけ下さい。
<満席の文化会館第3ホールでの報告集会>
(書記
P4
川村
浩)