第39回 資料

じゆう塾
第39回
2015.11.27
第39回
腹部大動脈病変
腹部大動脈瘤
腹部大動脈硬化症
下大静脈
腹部大動脈病変
腹部大動脈瘤
Aortic Aneurysm
腹部大動脈瘤
Abdominal Aortic Aneurysm
⼤動脈瘤はほとんどが無症状ですので、⼈間ドックや、別の理由による検査で超⾳波やCT、MRIを⾏い、
偶然に発⾒されることが大半
大動脈瘤
「大動脈の一部の壁が,全周性,または局所性に(径)拡大または突出した状態」とする
⼤動脈瘤・⼤動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版)
⼤動脈瘤・⼤動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版)
大動脈瘤は限局的な大動脈壁の(径)拡大または突出であり,
その形状が紡錘状であれば紡錘状大動脈瘤(fusiform type aortic aneurysm,図1),
嚢状であれば嚢状大動脈瘤(saccular type aortic aneurysm,図2)と称される.
⼤動脈瘤・⼤動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版)
[形
状]
紡錘状瘤
嚢状瘤
[形
動脈瘤の分類
正常
態]
真性瘤
仮性瘤
解離性瘤
腹部大動脈瘤の多くは紡錘状を呈する
紡錘状動脈瘤
大動脈壁全体が膨らむ、円柱状の左右対称な拡張
嚢状動脈瘤
仮性動脈瘤
大動脈壁の一部分のみが膨らむ、より限局的な瘤
紡錘状大動脈瘤
嚢状大動脈瘤
真性動脈瘤
瘤壁が内・中・外膜の3層を有する
仮性動脈瘤
3層構造でないもの
解離性動脈瘤
内膜の⻲裂により⾎管壁内に⾎液が⼊り込み、⾎管壁の中膜層が解離して
偽腔を形成し、拡張している
• 動脈壁が脆弱化し、限局的に拡張
• 内・中膜が破綻し外膜下に瘤を形成
• 3層全体で瘤を形成
• 外傷によるものが多く、多くは嚢状瘤
• 内膜に⻲裂が⼊り、流⼊した⾎液により中膜
が2層に解離し、多くは広範に進展する
• 動脈硬化によるものが多い
• 多くは全周性で、紡錘状瘤
正常
真性動脈瘤
仮性動脈瘤
解離性動脈瘤
丈夫な外膜
外膜
中膜
内膜
(真腔)
(偽腔)
中膜組織も破壊される
⾎流
内膜の破綻部位
(解離のエントリー)
3層で
形成
内膜・中膜が
欠けている
血
流
外膜
中膜 内膜
丈夫な外膜
解離性動脈瘤
解離性動脈瘤
フラップ flap
(内中膜)隔壁.剥離内膜ともいわれたが,実際は「内膜と中膜の一部」によって構成される.
したがって,解離では「intimal flap」とは呼ばない
⼤動脈瘤・⼤動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版)
double aneurysm
腹部大動脈瘤は多くの場合腎動脈下に発生する
The New England Journal of Medicine NEJM、Nov.27,2014
腹部大動脈瘤総説
分類︓
・ suprarenal ( 内臓動脈を含む ) 、pararenal ( 腎動脈含む )、infrarenal ( 腎動脈以下 )
・ AAAの85%は infrarenal で総腸骨動脈を含むことも多い
・米国では喫煙(罹患率、サイズと強い相関)男性65歳以上で1回のスクリーニング推奨。
ほとんどは腎動脈下にでき、腎動脈下AAA(infrarenal AAA)の形態をとる
5%の頻度で腎上部AAA(suprarenal AAA)が発生
⼤動脈瘤・⼤動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版)
・ 囊状⼤動脈瘤︓⼤きさに関係なく壁の⼀部が局所的に拡張して瘤を形成する場合
紡錘状大動脈瘤︓正常径の1.5倍(胸部で45mm,腹部で30mm)を超えて拡大した場合
正常径の1.5倍
腹部で30mm
⼤動脈瘤・⼤動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版)
大動脈径の基準値
正常
瘤
腹部大動脈
20mm
30mm以上
総腸骨動脈
13mm
20mm以上
日本超音波医学会 「超音波による大動脈・末梢動脈病変の標準的評価法」
腹部大動脈の大きさ
⽇本⼈成⼈の腹部⼤動脈直径は性差・体格により若⼲異なりますが、17〜23mmといわれており、
大動脈の一部の直径が健常部分の直径の1.5倍以上(すなわち25〜35mm以上)になった場合、
あるいは30mm以上に拡大した場合に大動脈瘤と呼んでいます
http://www.pariet.jp/helpful/vol54/no561/sp15.html
腹部大動脈径は17〜23mm
http://www.kanrou.net/kakuka/shinryo_list/kakuka01_junkanki/team/genba_no4-2.html
正常の腹部大動脈の直径は17〜25mm程度
http://sunaowatanabe.sakuraweb.com/AorticSurgery.htm
腹部大動脈は平均直径1.8〜2.0cm
http://www.fuchu-hp.fuchu.tokyo.jp/medical/shinzou_geka_01.html
太さは、胸部大動脈で直径約25〜30mm、腹部大動脈で20〜25mm
https://www.osaka-med.ac.jp/deps/tho/intro/shinzo/daidomyaku.html
42歳
60歳
64歳
⼥ 性
43歳
54歳
男 性
60歳
超音波による大動脈・末梢動脈病変の標準的評価法
⼤動脈瘤の瘤径計測は,⻑軸像では瘤が最⼤と推測される断⾯の⻑軸直交最⼤径を計測する(Fig. 6 a)
短軸像(推奨)では瘤が最⼤と推測される部位における⻑軸直交断⾯の直径(円形)あるいは短径(楕円形)を
計測する(大動脈は外膜間で計測).ただ し,限局拡張例では⻑径を計測する(Fig. 6 b)
日本超音波医学会 「超音波による大動脈・末梢動脈病変の標準的評価法」
瘤の計測(紡錘状の場合)
血管の短軸走査にて瘤をできるだけ正円に描出し,最大断面で直径(短径)を計測
短径を計側
30mm以上が大動脈瘤
瘤の計測は,紡錘状の場合,血管の短軸走査にて瘤をできるだけ正円に描出し,最大断面で直径(短径)を計測
形状は大きく紡錘状と嚢状に分ける.
瘤ではサイズ(瘤径の計測法)を最大径(最大短径)で計測(Fig. 6)し,その分布範囲も記録する.
更に,
壁在血栓(mural thrombus)の有無や
その性状(ACサイン︓anechoic crescent sign︓Fig. 10))や,随伴所⾒のマントルサインなども観察する.
超音波による大動脈・末梢動脈病変の標準的評価法
壁在血栓(mural thrombus)
壁在血栓(mural thrombus)
Fig. 10 a ACサイン伴う真性腹部大動脈瘤(横断像)
層状の壁在血栓の部分的な液状化現象で,⾎流はない
解離との鑑別を要する真性腹部⼤動脈瘤・壁在⾎栓内の 「AC サイン」.
真性瘤の壁在血栓内 AC サインは⾎流が無く,経過は慢性である.
解離では tear と flap があり,偽腔内に⾎流を 認める.
(偽腔⾎栓閉塞型は急性期にのみ診断される)
液状変性
液状変性 → ⼤動脈解離と間違えないように
炎症性腹部大動脈瘤
超⾳波検査では,本症に特異的とされている腹部瘤周囲の肥厚所⾒(Mantle sign︔瘤の前⽅または前側⽅の低エコー域)が認められる.
また,単純CTで低CT値の瘤周囲部が造影CTでenhanceされ周囲と明瞭に区別できるようになる
⼤動脈瘤・⼤動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版)
マントルサイン
炎症性腹部大動脈瘤では瘤壁の周囲に低エコーの壁肥厚所⾒(マントルサイン)が認められる
炎症性腹部大動脈瘤
• 大動脈瘤周囲線維化,近隣臓器との癒着,⼤動脈前壁側壁の著しい線維化肥厚およびリンパ球
を主体とした慢性炎症細胞浸潤によって特徴づけられる.
• 発⽣機序は不明.病理所⾒としては中膜は菲薄化し外膜は著明な線維性肥厚
(CTではmantle signと呼ばれる)を示す.
• 発⽣頻度は⼤動脈瘤全体の2.5〜10%に⾒られ必ずしもまれな疾患ではない.
• 60歳以上に好発し,男⼥⽐は9:1と圧倒的に男性に多い.
• ⼤動脈瘤周囲の線維化巣が尿管を巻き込むことにより,23%に水腎症が生じる.
• 造影CTで瘤壁のマントル状の肥厚,周囲臓器との癒着を認め,壁肥厚は特に前壁と側壁に強い.
• CRP⾼値と⾎沈の亢進を認める場合が多い.治療は瘤切除と⼈⼯⾎管置換術が基本である.
炎症性腹部大動脈瘤
造影CTで瘤壁のマントル状の肥厚,周囲臓器との癒着を認め,壁肥厚は特に前壁と側壁に強い.
マントルサイン
腹部大動脈瘤と腸骨動脈瘤
腹部大動脈
腹部大動脈瘤
腸骨動脈
腸骨動脈瘤
腸骨動脈瘤
総腸骨動脈(腸骨動脈瘤の70%を占めます)か、その枝である内腸骨動脈(20%)または外腸骨動脈(10%)
がこぶのように広がる状態です。
瘤は腹部大動脈瘤と一緒にできることが多く、腹部大動脈瘤の15から40%がなんらかの腸骨動脈瘤をもっています。
片側の腸骨動脈瘤があれば反対側にもできることが少なくなく、注意が必要です。
腹部大動脈瘤と腸骨動脈瘤
腹部大動脈瘤には腸骨動脈瘤が併存している場合があります。
腸骨動脈瘤は腹部⼤動脈瘤に⽐べて破裂しやすく、破裂した場合の⼿術リスクも⾼いので、
腸骨動脈の直径が3cmを超えたら、⼤動脈の径に関係なく⼿術を⾏う必要があります。
孤⽴性腸骨動脈瘤
腹部大動脈瘤(abdominal aortic aneurysm: AAA)を合併せず,腸骨動脈のみに動脈瘤を形成する
孤⽴性腸骨動脈瘤(solitary iliac aneurysms: SIA)は比較的まれな疾患であるが,破裂すればAAA
破裂と同様,⼿術死亡率20〜57%に達する
孤⽴性腸骨動脈瘤(solitary iliac aneurysms: SIA)の局在部位については,左右差はないものの,
両側性に発⽣する頻度が⾼いと報告されている
孤⽴性腸骨動脈瘤に対する外科治療の現状
脈管学 Vol. 46, 2006
腹部大動脈瘤は認めない
臍
40歳 男性
両側腸骨動脈硬化病変を認める
腹部大動脈瘤のリスク因子
高血圧
60歳以上
男性
家族歴
アテローム性動脈硬化症の既往歴
喫煙者又は喫煙歴
男性は⼥性の5倍の有病率があり、特に60歳以上になると増加する
腹部動脈瘤の破裂リスク
1)動脈瘤径・拡張速度
最大短径が⼤きくなるほど壁張⼒が増加し破裂する可能性が増⼤する
拡張速度も動脈瘤径に影響され,著しく速く拡張する瘤は破裂の危険が⾼い.
2)瘤形状
紡錘形よりも嚢状の⽅が破裂の危険が⾼い.
3)疫学因子
欧米調査では⼥性が男性より3倍動脈瘤破裂頻度が⾼く,
高血圧,喫煙,慢性閉塞性肺疾患合併が破裂を助⻑するとされている.
⼤動脈瘤・⼤動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版)
ドックでの症例
腹部大動脈瘤
正常
拡大
大動脈瘤
63歳 男性
2011年
2012年
2011年
2012年
縦 34 ☓ 横 40mm
54歳 男性
2013年 ドックで指摘
2015年 増大傾向を示す
2013年
2015年
2013年
2014年
2015年
縦 32 ☓ 横 33mm
縦 36 ☓ 横 35mm
縦 35 ☓ 横 41mm
壁在血栓
73歳 ⼥性
2011年
2012年
精査先の2014年 CTでは 61☓57mm
56歳 男性
マントルサイン︖
マントルサイン
炎症性腹部⼤動脈瘤では瘤壁の周囲に低エコーの壁肥厚所⾒(マントルサイン)が認められる
腹部大動脈瘤
ステントグラフト内挿術
58歳 男性
2009年 (ー)
2010年 (ー)
~
2011年 AAA指摘 精査
〜
経過観察
2014年 ドック(44mm)
精査先でCTにて59mmとなり増⼤のスピードも速いためステントグラフト内挿術施⾏
2015年 ステントエコーを認める
2011年
2012年
2014年
縦 33mm ☓ 横 37mm
縦 37mm ☓ 横 43mm
縦 44mm ☓ 横 58mm
2011年
2011年 double aneurysm ?
2012年
2014年
2015年
ステントエコーを認める
50歳 男性
2009年 腹部大動脈瘤 指摘
2013年 人工血管置換術
2008年
2009年
縦 33 ☓ 横 32mm
2010年
縦 37 ☓ 横 41mm
2011年
2012年
縦 37 ☓ 横 42mm
縦 44 ☓ 横 44mm
縦 44 ☓ 横 45mm
2009年
2012年
2012年
2013年 人工血管置換術
2012年
腹部大動脈瘤+総腸骨動脈瘤の合併
65歳 男性
AAA+右腸骨動脈瘤
2012年
2012年
Rt-iliac aneurysm
Lt-iliac artery
縦 24 ☓ 横 24mm
腹部大動脈 拡大
腹部大動脈拡大
50歳 男性
2012年
腹部大動脈
拡大
57歳 男性
分岐部に拍動性あり
腹部大動脈硬化症
動脈硬化の成り⽴ち
動脈硬化(粥腫硬化)の進⾏
動脈硬化のメカニズム
アステラス製薬
動脈硬化のメカニズム
動脈硬化には、
比較的太めの動脈に起こる「粥状動脈硬化(アテローム動脈硬化)」、
細い動脈に起こる「細動脈硬化」があります。
• 粥状動脈硬化は、一般的に動脈硬化といわれているものです。
• 細動脈硬化は、高血圧が原因で生じる、脳や腎臓の細い動脈の病気です。
これ以外に、主に足の動脈に起こる「中膜石灰化硬化(メンケベルグ硬化)」がありますが、これは直接、病気とは関係しません。
、ここでは粥状動脈硬化が起きるメカニズムをご紹介します。
アステラス製薬
血管の構造
動脈は、内側から内膜、中膜、外膜の3層でできていて、内膜は内皮細胞という細胞におおわれています。
内皮細胞は血液が固まるのを防いだり、血管を拡げるなど、動脈硬化を防ぐさまざまな働きを持っています。
アステラス製薬
動脈硬化のメカニズム
⾼⾎圧や糖尿病などによって⾎管に負担がかかると、⾎管の内⽪細胞に傷がつき、内⽪が持っている動脈硬化を
防ぐ働きが失われます。
(1)
血管
内皮細胞が傷つく
アステラス製薬
動脈硬化のメカニズム
すると血液中のLDLが内膜に入り込み、酸化を受けて酸化LDLに変化します。それを処理するために⽩⾎球の⼀種
である単球も内膜へと入り込み、マクロファージに変わります。
(2)
LDLが内膜に入り
酸化LDLに変わる
単球が内膜に入り
マクロファージに変わる
アステラス製薬
動脈硬化のメカニズム
マクロファージは酸化LDLを取り込んで、やがて死んでいきます。この結果、内膜に、LDLに含まれていたコレステロール
や脂肪が、お粥のような柔らかい沈着物となってたまっていき、内膜はどんどん厚くなります。このようにしてできた⾎管の
コブをプラーク(粥腫)と言い、プラークができた状態を粥状(アテローム)動脈硬化と言います。なおHDLはプラーク
からコレステロールを抜きとることで、動脈硬化を解消する方向に働きます。
プラークができると、⾎流が悪くなり、⾎管が少し収縮しただけで⾎流がとだえて、その⾎管により酸素や栄養が送られて
いる心臓や脳に症状が起こります。
(3)
酸化LDLを取り込んだ
マクロファージが死んで、
コレステロールがたまった
プラークができる
アステラス製薬
動脈硬化のメカニズム
また、プラークが破れると、そこに血のかたまり血栓ができて⾎流が完全に途絶え、⼼筋梗塞や脳梗塞が起こります。
また、⾎栓が⾎流にのって脳などに運ばれ、細い動脈を塞ぐことで脳梗塞などを起こすこともあります。
(4)
プラークが破れると
血のかたまりができて
血管がつまる
アステラス製薬
動脈硬化の危険因子
「動脈硬化性疾患予防ガイドライン(2012年版)」
⼼筋梗塞や狭⼼症の重要な危険因子
•
•
•
•
•
•
•
•
•
冠動脈疾患
糖尿病・耐糖能異常
脂質異常症(⾼LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症、高トリグリセライド血症)
高血圧
慢性腎臓病(CKD)
喫煙
非心原性脳梗塞・末梢動脈疾患
年齢・性別
冠動脈疾患の家族歴
アステラス製薬
ドックでの症例
高血圧
脂質異常症
糖尿病
喫煙
飲酒
などの複合
57歳
⼥性 脂質異常症
54歳
男性 脂質異常症
2011年
2013年
54歳
男性 脂質異常症
2011年
2013年
53歳
⼥性
高血圧(投薬中) 喫煙 毎日飲酒
脂質異常症はなし
進⾏
高血圧 喫煙 毎日飲酒
腹部大動脈硬化病変
2013年
高血圧 喫煙 毎日飲酒
腹部大動脈硬化病変
2014年
高血圧 喫煙 毎日飲酒
2015年
高血圧 喫煙 毎日飲酒
2013年
2015年
40代 男性
脂質異常症
40代前半から腹部大動脈石灰化を認める
2009年 46歳
脂質異常症
2010年
2011年
30代 男性
2012年
38歳にして腹部大動脈石灰化あり
脂質異常症 喫煙
脂肪肝(中程度以上)
脂質異常症 喫煙
38歳にして腹部大動脈石灰化
39歳 男性
30代にして腹部大動脈石灰化
糖尿病 高コレステロール血症あり
脂質異常症 喫煙
30代にして腹部大動脈石灰化
60代 男性
高血圧 脂質異常症 喫煙
高血圧 脂質異常症 喫煙
2012年
2014年
50代 男性
高血圧 脂質異常症 喫煙 飲酒
高血圧 脂質異常症 喫煙 飲酒
60代 男性
脂質異常症 喫煙 飲酒
脂質異常症 喫煙 飲酒
60代 男性
高血圧 糖尿病 脂質異常症 喫煙
高血圧 糖尿病 脂質異常症 喫煙
高血圧 糖尿病 脂質異常症 喫煙
60代 ⼥性
痩身体
50代から脂質異常症を指摘
頸動脈にプラーク
脂質異常症
脂質異常症
大きなプラーク
60代 男性
脂質異常症 喫煙
腹部大動脈石灰化プラーク
脂質異常症 喫煙
60代 男性
腹部大動脈にプラーク
脂質異常症 喫煙
脂質異常症 喫煙
喫煙のみ(他は全く問題なし)
男
性
60代 男性
喫煙(その他は問題なし)
喫 煙
2011年 60歳
2015年 64歳
51歳 男性 痩身体
喫煙32年間 (その他は全く問題なし)
喫 煙
喫煙32年 血液のデータは全く問題なし
⼥
性
56歳 ⼥性
喫煙のみ(他は全く問題なし)
喫 煙
喫煙
48歳 ⼥性
喫煙のみ(他は全く問題なし)
喫 煙
喫煙
腹部大動脈壁肥厚
43歳 男性 痩身体
腹部大動脈壁肥厚 4.2mm
喫煙のみ(他は全く問題なし)
喫 煙
大動脈硬化症の進⾏例
50歳 男性
腹部大動脈の石灰化の進⾏
脂質異常症 喫煙
脂質異常症 喫煙
2011年
2015年
50歳代 男性
脂質異常症 糖尿病 飲酒
⽯灰化の進⾏
脂質異常症 糖尿病 飲酒
2012年
2014年
下大静脈
下大静脈
inferior vena cava
IVC径は呼吸による変動する
• 下大静脈径は,超音波で上腹部矢状断で下大静脈(IVC)を描出し
肝静脈合流部から遠位2cmで測定
虚脱指数( collapsibility index︓CI )
CI =
(呼気径ー吸気径)
呼気径
拡⼤︓25mm以上
正常下大静脈 呼吸変動
吸気
呼気
吸気
呼気
吸気
呼気
痩身体者の下大静脈は拡張しているように描出されても
呼吸変動を認める
呼吸変動を認めない場合
うっ⾎性⼼不全
肺高血圧症
mass effect
妊娠
44歳 ⼥性
初めてのドック
⾝⻑ 158cm
体重 49Kg
BMI 19.6
下大静脈拡張 29mm
呼気 29mm
吸気 24mmとほとんど呼吸変動なし
1周間に20〜30分のジョギングを1年以上している
下大静脈の拡張
呼吸変動は殆ど無し
吸気
呼気
超音波 ︓ 下⼤静脈拡張以外は所⾒なし
他の検査
血圧 ︓ 80/48
⼼電図︓洞性徐脈
心拍数 39bpm
洞性徐脈
徐脈性不整脈の⼀種で、⼼拍数・脈が遅くなることである
心拍数が50回/分以下になる洞性徐脈も正常とは異なりますので、所⾒なりとなりますが、
洞性徐脈はスポーツ選⼿によくある症状だったりします。
若い⼈やアスリートは⼼拍数が少なく、症状が現れないため、この場合に限り治療は必要でない。
ただし、スポーツをしていない⼈が洞性徐脈である場合は、
甲状腺機能の低下や薬の副作用の可能性があり、精密検査が必要です
variants and anomalies of the IVC
Inferior vena cava (IVC) anomalies
A : Transposition or left-sided IVC.
B : Left-sided IVC (incomplete).
C : Duplication of the IVC.
D : Double IVC (incomplete).
E : Right-sided double IVC.
左下大静脈
重複下大静脈
通常の腹部大動脈と下大静脈
IVC
Ao
重複下大静脈
Double inferior vena cava
左下大静脈
重複下大静脈
重複下大静脈
Double inferior vena cava
重複下大静脈
Ao
Ao
(Valsalva)
症例
LRV
74歳 男性
Ao
重複下大静脈
Ao
Ao
Right-sided double IVC
左下大静脈
Left inferior vena cava
左下大静脈
重複下大静脈
左側下大静脈は拡張した精巣もしくは卵巣静脈との鑑別を有するが、
総腸骨静脈に連続することで鑑別できる。
正常左卵巣静脈 36歳 ⼥性
Left ovarian vein
LOV
IVC
Ao
LOV
LRV
48歳 男性
初めてのドック
これは︖
Ao
圧迫(ー)
圧迫(+)
左腎静脈に流⼊が確認出来る
LRV
Ao
LRV+IVC
Ao
Ao
IVC
これはIVC
Ao